7月10日の水路風景…12
(『7月10日の水路風景…11』のつづき)

●京浜運河を北上、このあたりの目立つ構造物といえば、紅白の塗装が美しい大井2号水管橋。ここに並行する形で、ご覧のような大型の足場が組まれていました。
●錆色の形鋼を組んで、東岸の桟橋状スロープからガーダーの橋を架け、可航幅半ばまで伸ばされているところを見ると、狙いは対岸のようですね。
検索してみたところ、「首都高更新の注目現場『1号羽田線』を大公開」(日経コンストラクション)がヒット。おおお、首都高の高架を水管橋の上に架け替えるため、水管橋も新しくするのですね! しかし、首都高羽田線も全面更新とは、世紀の大工事といっても大げさではなさそうです。
●足場をくぐってしばらく進んだところで右へ舵を切り、天王洲南運河から港内に出てみることにしました。
若潮橋が仮橋になってから、もうずいぶんになるなあ‥‥。初出が21年12月「東品川橋の工事」ですから、もう7年目。そろそろカッコが取れてもいいころですね。ちなみに旧橋の姿は、過去ログ「京浜運河を散策する…6」にあります。

●右手、大井火力発電所のある南岸には、通るたび目を奪われてしまう、業務船の船溜があります。この日もクレーン船、通船、曳船、プッシャーバージと賑やかなこと。

●このクレーン、ジブがパイプ組みでなく、側板に窓を開けた構造なのが、スマートかつ堅牢そうな感じがして素敵。
株式会社古川組のサイトによると、船名は「駿河2号」のようですね。1,140t、最大巻上荷重120tとのこと。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…13』につづく)

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●京浜運河を北上、このあたりの目立つ構造物といえば、紅白の塗装が美しい大井2号水管橋。ここに並行する形で、ご覧のような大型の足場が組まれていました。

検索してみたところ、「首都高更新の注目現場『1号羽田線』を大公開」(日経コンストラクション)がヒット。おおお、首都高の高架を水管橋の上に架け替えるため、水管橋も新しくするのですね! しかし、首都高羽田線も全面更新とは、世紀の大工事といっても大げさではなさそうです。

若潮橋が仮橋になってから、もうずいぶんになるなあ‥‥。初出が21年12月「東品川橋の工事」ですから、もう7年目。そろそろカッコが取れてもいいころですね。ちなみに旧橋の姿は、過去ログ「京浜運河を散策する…6」にあります。

●右手、大井火力発電所のある南岸には、通るたび目を奪われてしまう、業務船の船溜があります。この日もクレーン船、通船、曳船、プッシャーバージと賑やかなこと。

●このクレーン、ジブがパイプ組みでなく、側板に窓を開けた構造なのが、スマートかつ堅牢そうな感じがして素敵。
株式会社古川組のサイトによると、船名は「駿河2号」のようですね。1,140t、最大巻上荷重120tとのこと。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…13』につづく)

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7月10日の水路風景…11
(『7月10日の水路風景…10』のつづき)
●東西に伸びる区間を左折し、南北の区間に入ってほぼ真ん中あたり、西岸に通船の船溜が見えてきました。一本の桟橋に複数隻をもやうメザシ繋留で、工事の監視業務につく艇が多いのか、「警戒船」の横断幕を掲げたものも見られます。
下の写真は対岸、東側の一群で、艇のタイプや繋留の仕方もよく似ています。いずれも休日とあって人影はなく、フネブネもまどろんでいるような雰囲気でした。


●西岸奥部近く、水路幅が狭まるあたりの角地には、一つだけ上架設備が。上架中の艇「悠風」は船底の塗装をしたのでしょう、赤い船底塗料が鮮やかです。
何度かご一緒した船宿平井の平井社長に、上架しての整備はどちらで? と伺ったところ「立会川」とのお答えでしたから、きっとここに違いありません。
●最奥部はほぼ幅いっぱいに、長らく桟橋状の足場で占められており、右手にある立会川河口に近づきづらい状態が続いています。
この板囲いされた足場、いったい何だろうとようやく気になって、帰宅後に検索してみたら‥‥。「下水道 施設見学ツアー 勝島ポンプ所流入管渠 工事」(ラジエイト)がヒット。すぐ北の運河畔にあるポンプ所まで、雨水放流のための管渠を整備しており、この足場は隣接するシールドマシン発進竪坑の、作業スペースになっているのですね。

●最奥部で回頭、北側に船首を向けたところで一枚。毎度のことながら、ファンケルの看板と立体駐車場のらせん通路、ここから見ると目立ちますねえ。
右手に首都高を走るクルマの音を聞きながら、静かな水面を眺めて一服。お次は、水門たちの様子を見に戻るとしましょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…12』につづく)

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下の写真は対岸、東側の一群で、艇のタイプや繋留の仕方もよく似ています。いずれも休日とあって人影はなく、フネブネもまどろんでいるような雰囲気でした。


●西岸奥部近く、水路幅が狭まるあたりの角地には、一つだけ上架設備が。上架中の艇「悠風」は船底の塗装をしたのでしょう、赤い船底塗料が鮮やかです。
何度かご一緒した船宿平井の平井社長に、上架しての整備はどちらで? と伺ったところ「立会川」とのお答えでしたから、きっとここに違いありません。

この板囲いされた足場、いったい何だろうとようやく気になって、帰宅後に検索してみたら‥‥。「下水道 施設見学ツアー 勝島ポンプ所流入管渠 工事」(ラジエイト)がヒット。すぐ北の運河畔にあるポンプ所まで、雨水放流のための管渠を整備しており、この足場は隣接するシールドマシン発進竪坑の、作業スペースになっているのですね。

●最奥部で回頭、北側に船首を向けたところで一枚。毎度のことながら、ファンケルの看板と立体駐車場のらせん通路、ここから見ると目立ちますねえ。
右手に首都高を走るクルマの音を聞きながら、静かな水面を眺めて一服。お次は、水門たちの様子を見に戻るとしましょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…12』につづく)

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7月10日の水路風景…10
(『7月10日の水路風景…9』のつづき)

●お隣、勝島運河にも寄ってみましょう。モノレール、首都高羽田線、海岸通り・鮫洲橋と、東西方向の区間に架かる3つの橋が重なって見えます。
中でも鮫洲橋は、溶接構造ながら武骨な頼もしさを感じさせる橋。特にカンチレバーの中央径間、桁側面から突出したディテールに目を引かれ、ゴツゴツした感じはどこか、戦前の橋のような雰囲気すらあります。

●裏側を見上げて気になったのが、ご覧のとおり中央径間の桁の下端のみ、エンジ(いや、茶色?)に塗り分けられていたことです。
通航船に対して、桁下の最も高い幅を示す、警戒色のようなものでしょうか。それとも、下塗りか何かを意図的に塗り残したもの? いずれにせよ、何かしら意味がありそうですよね。

●船影絶えた勝島南運河とは対照的に、船溜が点在する、「船いきれ」に満ちた運河であることが特徴の一つ。
写真は北西角にある漁船の船溜で、この他にも業務船のそれや上架設備もあったりと、現役の舟航水面として大いに利用されていることが感じられ、艇から眺めても楽しいものです。
●二つ目の対照的なところが、ほぼ全区間に法面の護岸が備えられて、水辺に親しめるつくりであること。マス目に花を丹精しているところもあり、堤防上は桜並木も整備されて、季節を問わず散歩を楽しむ人影が見られます。
お昼寝をしたり、写真を撮ったりと、思い思いにくつろぐ人たちの周りで、鳩たちが物欲しそうにうろうろしているのも、郊外の水辺らしい、のんびりとした雰囲気でよいものですね。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…11』につづく)

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中でも鮫洲橋は、溶接構造ながら武骨な頼もしさを感じさせる橋。特にカンチレバーの中央径間、桁側面から突出したディテールに目を引かれ、ゴツゴツした感じはどこか、戦前の橋のような雰囲気すらあります。

●裏側を見上げて気になったのが、ご覧のとおり中央径間の桁の下端のみ、エンジ(いや、茶色?)に塗り分けられていたことです。
通航船に対して、桁下の最も高い幅を示す、警戒色のようなものでしょうか。それとも、下塗りか何かを意図的に塗り残したもの? いずれにせよ、何かしら意味がありそうですよね。

●船影絶えた勝島南運河とは対照的に、船溜が点在する、「船いきれ」に満ちた運河であることが特徴の一つ。
写真は北西角にある漁船の船溜で、この他にも業務船のそれや上架設備もあったりと、現役の舟航水面として大いに利用されていることが感じられ、艇から眺めても楽しいものです。

お昼寝をしたり、写真を撮ったりと、思い思いにくつろぐ人たちの周りで、鳩たちが物欲しそうにうろうろしているのも、郊外の水辺らしい、のんびりとした雰囲気でよいものですね。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…11』につづく)

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7月10日の水路風景…9
(『7月10日の水路風景…8』のつづき)
●前後しますが、勝平橋の全景と首都高、船着場の位置関係がわかる一枚を。橋の真下には、平和島競艇の警戒艇が漂泊しているのが見えますね。
勝平橋の桁が左上がりになっているのは、左手の南岸に側道のUターン路があり、それを立体交差する格好となっているためです。

●桁下を透かして見える競艇場の水面と、警戒艇をアップで。あまり近づくのもはばかられるので、船着場前からズームでたぐりました。ちょうど風が抜け、水面に波板ガラスのような、どこか硬質なさざ波が立って、舷側でピシャピシャと音を立てます。
黄色いブイのフェンスで仕切られているのは、中川の江戸川競艇と同じですが、あちらは独行艀も通る大河川の本流、こちらは埋め立てられて袋小路となった、残存区間の末端を利用したもので、完全な閉塞水面。入ってみたくともかなわず、ただ遠巻きに眺めるのみです。

●きびすを返して、ふたたび厩舎の前を通りがかったところ‥‥、
さっきより馬が増えてる!
一番右のお馬さんが、「お~い、みんな見てみろよ、ヘンな奴がいるぞ!」と、声をかけたのかどうかは知りませんが、4つの馬面に8つの瞳でじぃ~っと追尾され、ドギマギしつつもどこか嬉しいものが。お馬さんたちに手を振って「さようなら、また来るね!」と声をかけ、お別れしました。

●東側、京浜運河方を見たところ。少し雲が晴れて、明るくなってきました。モノレールの向こう、大井埠頭は中央海浜公園の森の上に、むくむくと盛り上がった雲が望めて、いかにも夏らしい空です。
京浜運河に戻り、PWCのフリートに追い越されながら、勝島橋をくぐって北上。天気も持ちそうだし、もう少し寄り道してゆきましょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…10』につづく)

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勝平橋の桁が左上がりになっているのは、左手の南岸に側道のUターン路があり、それを立体交差する格好となっているためです。

●桁下を透かして見える競艇場の水面と、警戒艇をアップで。あまり近づくのもはばかられるので、船着場前からズームでたぐりました。ちょうど風が抜け、水面に波板ガラスのような、どこか硬質なさざ波が立って、舷側でピシャピシャと音を立てます。
黄色いブイのフェンスで仕切られているのは、中川の江戸川競艇と同じですが、あちらは独行艀も通る大河川の本流、こちらは埋め立てられて袋小路となった、残存区間の末端を利用したもので、完全な閉塞水面。入ってみたくともかなわず、ただ遠巻きに眺めるのみです。

●きびすを返して、ふたたび厩舎の前を通りがかったところ‥‥、
さっきより馬が増えてる!
一番右のお馬さんが、「お~い、みんな見てみろよ、ヘンな奴がいるぞ!」と、声をかけたのかどうかは知りませんが、4つの馬面に8つの瞳でじぃ~っと追尾され、ドギマギしつつもどこか嬉しいものが。お馬さんたちに手を振って「さようなら、また来るね!」と声をかけ、お別れしました。


京浜運河に戻り、PWCのフリートに追い越されながら、勝島橋をくぐって北上。天気も持ちそうだし、もう少し寄り道してゆきましょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…10』につづく)

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7月10日の水路風景…8
(『7月10日の水路風景…7』のつづき)
●右手、大井競馬場側の護岸は階段状で、その外側にコンクリート堤防を重ねたタイプ。かつてはバージが接岸したことを想わせ、骨材が洗い出された肌と草生し加減が、使われなくなって久しいことを感じさせます。
堤防の向こうに見える建屋は、厩舎でしょうか。近づいてみると、なるほど馬が一頭、窓から顔を出しているのが見えたのですが‥‥。

●ものすごく見てます。
我が艇の動きに合わせてじりじりと首を動かし、射撃レーダーのように目線で追尾されているのがわかり、可愛らしいというか、おかしいというか。耳がピンと立っているのも、こちらに神経を集中しているからでしょうか?
今や競艇場の警戒艇以外、ほとんど船が通ることもないでしょうから、闖入者が珍しく、文字どおり耳目を奪われたに違いありません。厩舎に囲われるのは、馬にとっても退屈でしょうし、少しでもお馬さんの無聊を慰められたなら、私も通った甲斐があったというものです。
●左手、南側の護岸は、コンクリート法面の先にテラスを増設したようなタイプ。首都高の向こうにそびえる巨大倉庫も壁面がカラフルで、ひたすらカラリと明るい雰囲気にあふれていました。
チラリと見える赤い桁の橋は、首都高羽田線と海岸通りを渡す、勝平橋。その向こうはもう、平和島競艇場に関連する立体駐車場や、劇場など娯楽施設の並ぶ一角です。

●勝平橋北詰近くにある、しながわ水族館のポンツン桟橋を側面から。簡素ながら堅牢そうな、水上バス寄港地にふさわしい桟橋です。水族館までは、護岸に沿って専用の通路が伸びていました。
船の科学館から京浜運河を経て、こちらに至る航路が休止されたのは、平成20年9月29日のこと。早いもので、もう8年が経つのですね‥‥。見たところ、歳相応に古びてはいるものの、思ったより荒廃は進んでいないので、ときどき整備の手が入っているのでしょう。チャーターとか、不定期便は今でもあるのかな?

●おお、大好物のツブれ鴨さんが! 右の一羽はツブれ状態から立ち上がり、すでに逃げ腰です(笑)。おくつろぎ中のところごめんなさい、接岸はしないので、もういっぺんツブれてみてくだされ。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…9』につづく)

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堤防の向こうに見える建屋は、厩舎でしょうか。近づいてみると、なるほど馬が一頭、窓から顔を出しているのが見えたのですが‥‥。

●ものすごく見てます。
我が艇の動きに合わせてじりじりと首を動かし、射撃レーダーのように目線で追尾されているのがわかり、可愛らしいというか、おかしいというか。耳がピンと立っているのも、こちらに神経を集中しているからでしょうか?
今や競艇場の警戒艇以外、ほとんど船が通ることもないでしょうから、闖入者が珍しく、文字どおり耳目を奪われたに違いありません。厩舎に囲われるのは、馬にとっても退屈でしょうし、少しでもお馬さんの無聊を慰められたなら、私も通った甲斐があったというものです。

チラリと見える赤い桁の橋は、首都高羽田線と海岸通りを渡す、勝平橋。その向こうはもう、平和島競艇場に関連する立体駐車場や、劇場など娯楽施設の並ぶ一角です。

●勝平橋北詰近くにある、しながわ水族館のポンツン桟橋を側面から。簡素ながら堅牢そうな、水上バス寄港地にふさわしい桟橋です。水族館までは、護岸に沿って専用の通路が伸びていました。
船の科学館から京浜運河を経て、こちらに至る航路が休止されたのは、平成20年9月29日のこと。早いもので、もう8年が経つのですね‥‥。見たところ、歳相応に古びてはいるものの、思ったより荒廃は進んでいないので、ときどき整備の手が入っているのでしょう。チャーターとか、不定期便は今でもあるのかな?

●おお、大好物のツブれ鴨さんが! 右の一羽はツブれ状態から立ち上がり、すでに逃げ腰です(笑)。おくつろぎ中のところごめんなさい、接岸はしないので、もういっぺんツブれてみてくだされ。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…9』につづく)

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