7月10日の水路風景…7
(『7月10日の水路風景…6』のつづき)

●芝浦運河、高浜西運河を経て、高浜水門から京浜運河へ出ることにしました。むう、だいぶ雲が多くなってきた‥‥。薄曇りで明るいものの、バックが白いと水門を撮ってもどうもうまくありません。
京浜運河を南下していると、ちょうどリバイバル塗装のモノレールがやってきたので一枚。補強の終わった橋脚の基礎と、レールなど他の部分の星霜を経たコンクリートの肌が対照的です。

●お久しぶり、勝島南運河の入口に到着。しばらく訪ねていなかったので、何か変わったところを発見できるかもしれません。
警戒塗装を施したモノレールの橋脚、注意書きの「モノレール」の部分だけロゴなのが妙におかしく、見かけるたびにカメラを向けてしまいます。

●モノレールをくぐって、4~50m進んだところの眺望。ご存知のように、最奥部の水面は平和島競艇場で、フェンスで仕切られており、一般艇の可航域は700m弱ほど。
左手、南岸は京浜トラックターミナルほか、広大なトラックヤードと倉庫が並ぶ物流拠点で、西半部にはテラスと緑地が整備されています。北岸は大井競馬場の敷地で、ここから見るとずいぶん緑濃い雰囲気ですね。
現在の水深は‥‥とモニターの感に目を落とすと、3.4~3.5mと十分。沿岸に業務船の揚搭設備はすでになく、水上バスの定期便も休止されて久しい、いわば実用運河としての役割を終えた水路なのですが、水深だけはかつての姿を留めている、といったら、思い入れが過ぎるでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…8』につづく)

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京浜運河を南下していると、ちょうどリバイバル塗装のモノレールがやってきたので一枚。補強の終わった橋脚の基礎と、レールなど他の部分の星霜を経たコンクリートの肌が対照的です。

●お久しぶり、勝島南運河の入口に到着。しばらく訪ねていなかったので、何か変わったところを発見できるかもしれません。
警戒塗装を施したモノレールの橋脚、注意書きの「モノレール」の部分だけロゴなのが妙におかしく、見かけるたびにカメラを向けてしまいます。


左手、南岸は京浜トラックターミナルほか、広大なトラックヤードと倉庫が並ぶ物流拠点で、西半部にはテラスと緑地が整備されています。北岸は大井競馬場の敷地で、ここから見るとずいぶん緑濃い雰囲気ですね。
現在の水深は‥‥とモニターの感に目を落とすと、3.4~3.5mと十分。沿岸に業務船の揚搭設備はすでになく、水上バスの定期便も休止されて久しい、いわば実用運河としての役割を終えた水路なのですが、水深だけはかつての姿を留めている、といったら、思い入れが過ぎるでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…8』につづく)

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7月10日の水路風景…6
(『7月10日の水路風景…5』のつづき)
●芝浦運河から新芝運河に入り、新芝北運河との十字流まで来ました。ちょうどモノレールの電車が、頭上はるかの高架上を滑ってゆくところです。
見ておきたかったものとは写真右手、この十字流に面した鹿島橋の架け替え工事。昨年の大晦日、「27年度川走り納め…10」で旧橋が撤去されたのに気づき、愕然としたものですが、進捗状況はいかがでしょうか。

●十字流に頭を突っ込んだところで右に目を向けると‥‥、水路の中央にはフェンスとともに台船が陣取り、橋はまだ足場に覆われて、工事たけなわの雰囲気ですね。

●足場とネットで中央径間はよくわかりませんでしたが、橋台部分はRC製のようです。昨年末に仮橋を見てから約半年で、構造はほぼ完成したみたいですね。
取舵を切り、船尾方向に遠ざかる新橋の全体像を一枚。昭和一桁の橋が失われたのは寂しいものの、竣功したら「初くぐり」の楽しみも待っています。素敵な橋になるといいですね。

●新芝北運河のスナップを。ビルの谷間をモノレールがかすめ、テラスからも車体の真裏が堪能(?)できるという、一見おとなしげながら強烈な個性を放つ狭水路。たまに魚の跳ねる水音を聞きながら、静かな水面を最微速で分けて南下します。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…7』につづく)

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見ておきたかったものとは写真右手、この十字流に面した鹿島橋の架け替え工事。昨年の大晦日、「27年度川走り納め…10」で旧橋が撤去されたのに気づき、愕然としたものですが、進捗状況はいかがでしょうか。

●十字流に頭を突っ込んだところで右に目を向けると‥‥、水路の中央にはフェンスとともに台船が陣取り、橋はまだ足場に覆われて、工事たけなわの雰囲気ですね。


取舵を切り、船尾方向に遠ざかる新橋の全体像を一枚。昭和一桁の橋が失われたのは寂しいものの、竣功したら「初くぐり」の楽しみも待っています。素敵な橋になるといいですね。

●新芝北運河のスナップを。ビルの谷間をモノレールがかすめ、テラスからも車体の真裏が堪能(?)できるという、一見おとなしげながら強烈な個性を放つ狭水路。たまに魚の跳ねる水音を聞きながら、静かな水面を最微速で分けて南下します。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…7』につづく)

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7月10日の水路風景…5
(『7月10日の水路風景…4』のつづき)

●有明西運河ではおなじみ、海上保安庁バースにもやうHL05「海洋」。アンカーレセスや舷窓の下など、開口部からの錆垂れが目立ち、ちょっと痛々しいですね。
最近とみに多くなった、領海警備から帰ってきた巡視船などはこの比でなく、舷側全体がべったりと錆色でおおわれて、任務の厳しさを感じさせたものです。汚れの目立つ白い船体色で、美しい外観を維持してゆくのは並大抵のことではないでしょう。特に近年は海保も多忙ですから、手の回りかねるところがあるのかもしれません。
●有明西運河を出て針路そのまま、豊洲、晴海の突端を右に見て進んでゆくと、晴海のH-2バースに「日本丸」が休んでいました。
新しいと思っていた2代目「日本丸」も、就航からもう32年目。もはや大ベテランの域に達しているといってよいでしょう。横浜で保存されている初代は、57年目にしてバトンタッチしたそうですから、その伝からすると、まだ25年は現役に留まるのでしょうか。

●月島沖で取舵に当てようとしていたら、ちょっと待て! 右手にまたも新顔を発見。
水産埠頭である月島F-5バースに憩う、海洋大学の漁業練習船「神鷹丸」。これも去る4月に引き渡されたばかりの、ピカピカの新造船です。ブルーの帯が全体をキリリと引き締めていて、いならぶフネブネの中でも非常に目立ちます。

●この「神鷹丸」は4代目で、旧水産大学時代から引き継がれた伝統ある船名。1,000tに満たない小兵ながら、はるか遠洋に出かけて調査や実習を行う任務上、乾舷も高くちょっと肥えた船型で、見た目にも安定がよさそうですね。
フネブネの姿を楽しみながら港内を横切って、竹芝運河から芝浦運河地帯へ入りましょう。一つ、様子を見ておきたい物件があるのです。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…6』につづく)

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●有明西運河ではおなじみ、海上保安庁バースにもやうHL05「海洋」。アンカーレセスや舷窓の下など、開口部からの錆垂れが目立ち、ちょっと痛々しいですね。
最近とみに多くなった、領海警備から帰ってきた巡視船などはこの比でなく、舷側全体がべったりと錆色でおおわれて、任務の厳しさを感じさせたものです。汚れの目立つ白い船体色で、美しい外観を維持してゆくのは並大抵のことではないでしょう。特に近年は海保も多忙ですから、手の回りかねるところがあるのかもしれません。

新しいと思っていた2代目「日本丸」も、就航からもう32年目。もはや大ベテランの域に達しているといってよいでしょう。横浜で保存されている初代は、57年目にしてバトンタッチしたそうですから、その伝からすると、まだ25年は現役に留まるのでしょうか。

●月島沖で取舵に当てようとしていたら、ちょっと待て! 右手にまたも新顔を発見。
水産埠頭である月島F-5バースに憩う、海洋大学の漁業練習船「神鷹丸」。これも去る4月に引き渡されたばかりの、ピカピカの新造船です。ブルーの帯が全体をキリリと引き締めていて、いならぶフネブネの中でも非常に目立ちます。


フネブネの姿を楽しみながら港内を横切って、竹芝運河から芝浦運河地帯へ入りましょう。一つ、様子を見ておきたい物件があるのです。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…6』につづく)

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7月10日の水路風景…4
(『7月10日の水路風景…3』のつづき)

●近づいてみて、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の「かいめい」とわかりました。今年の3月に引き渡されたばかりの新鋭船です! 全長100.5m、5,747総t(JAMSTEC・海底広域研究船『かいめい』より)。
海底資源など調査対象は水面下はるか深海底とあって、船尾の作業甲板はクレーン類の洪水といったおもむき。右端に写っている、「双暗車注意」のステンシル表記もシビレます。

●船橋直後のレセスに収まり、鮮やかなオレンジ色がひときわ目を引く装載艇は、ノルウェーはハーディング製の救命艇。
マッコウクジラのようなつるりとした頭を持つ全閉囲型で、スコヤを当てたようなバーチカルステムが、いかにも最新型といった感じがします。平水で何ktくらい出るのかなあ。これが川を走ってきたら、えらく注目を集めるでしょうね。

●船首側から。高い乾舷に、外洋で長期にわたり調査をするフネらしさが感じられ、頼もしい雰囲気。船橋のスタイルも独特で、マスト基部に観測室らしい部屋を重ねているのが、檣楼っぽくてなかなか格好がよろしい。作業甲板を広く取るためか、煙突を左舷側に寄せて配置しているのも面白いですね。
新型船に出会えてすっかり気分がよくなり、舵を切りながら鼻歌も出ようというもの。有明西運河を通って、港内の西側へと向かうことにしました。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…5』につづく)

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海底資源など調査対象は水面下はるか深海底とあって、船尾の作業甲板はクレーン類の洪水といったおもむき。右端に写っている、「双暗車注意」のステンシル表記もシビレます。

●船橋直後のレセスに収まり、鮮やかなオレンジ色がひときわ目を引く装載艇は、ノルウェーはハーディング製の救命艇。
マッコウクジラのようなつるりとした頭を持つ全閉囲型で、スコヤを当てたようなバーチカルステムが、いかにも最新型といった感じがします。平水で何ktくらい出るのかなあ。これが川を走ってきたら、えらく注目を集めるでしょうね。


新型船に出会えてすっかり気分がよくなり、舵を切りながら鼻歌も出ようというもの。有明西運河を通って、港内の西側へと向かうことにしました。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…5』につづく)

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7月10日の水路風景…3
(『7月10日の水路風景…2』のつづき)
●第三航路を反転北上し、中防を左に見て飛ばしていると、おなじみコンクリートケーソンを造る浮きドック群が目に入りました。
そうだ、近寄って眺めてやろう‥‥と、取舵に当てて接近コースへ。何分相手が巨大なので、一見近づいたように思えても、なかなか距離が詰まりません。手前にはアンカーが打ってあるのか、ブイが浮かんでいたので、これを目安にしてスロットルをしぼり、微速で流しつつ見物に及びました。

●昨年6月にも紹介した、「超弩級ウインク」の君。左上に書かれた、「立山6500-01」が正式名称なのでしょうか、あいかわらずの超弩級ぶりで何よりですわ。
イヤしかし、近くで見ると本当にでかい。天端中央に設けられている白いハウスなんか、10人やそこいら軽く寝泊りできそうな感じすらします。眺めていたら、内側の色が昨年と違うことに気づき、まめに手入れされているのだなあ、と感心しきり。文字どおりドック船隊(?)の「顔」ですから、お手入れが怠りないのも納得です。

●ゆっくり流しながら、右手にある僚船(でいいのかしら?)たちも眺めて、圧倒されるような質量過剰感を堪能。
小型の本船すら複数隻載ってしまいそうな、この幅の広さったら。雑誌の記事などで広さを印象付けるとき、「テニスコート何面分」なる表現がありますが、その伝でいえば、いったい何面分になるのでしょうね。

●浮きドック船隊の列が尽きたところで、ガット船の荷役風景に出会いました。沖をすっ飛ばしてしまわずに、岸に寄せただけあるものです、「求めよ、さらば与えられん」というわけで(ちょっと違う気がするぞ)、トクをした気分。
鋼製の架台に載っているダンプが、まあ小さく見えること。ちょうどガット船のグラブと、同じくらいの大きさですね。
●浮きドック群とガット船にお別れし、ふたたびスロットルを倒して中防を離れ、鉄鋼埠頭とフェリー埠頭(10号地『その1』と『その2』の間ともいう)の間に入りました。有明西運河から、豊洲沖に抜けるいつものコースを取ったのです。
埠頭の間に入ったところで、右前方の接岸船に目線が吸い寄せられました。おお、船尾にAフレーム、全体の雰囲気もただものじゃなさそう!
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…4』につづく)

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そうだ、近寄って眺めてやろう‥‥と、取舵に当てて接近コースへ。何分相手が巨大なので、一見近づいたように思えても、なかなか距離が詰まりません。手前にはアンカーが打ってあるのか、ブイが浮かんでいたので、これを目安にしてスロットルをしぼり、微速で流しつつ見物に及びました。

●昨年6月にも紹介した、「超弩級ウインク」の君。左上に書かれた、「立山6500-01」が正式名称なのでしょうか、あいかわらずの超弩級ぶりで何よりですわ。
イヤしかし、近くで見ると本当にでかい。天端中央に設けられている白いハウスなんか、10人やそこいら軽く寝泊りできそうな感じすらします。眺めていたら、内側の色が昨年と違うことに気づき、まめに手入れされているのだなあ、と感心しきり。文字どおりドック船隊(?)の「顔」ですから、お手入れが怠りないのも納得です。

●ゆっくり流しながら、右手にある僚船(でいいのかしら?)たちも眺めて、圧倒されるような質量過剰感を堪能。
小型の本船すら複数隻載ってしまいそうな、この幅の広さったら。雑誌の記事などで広さを印象付けるとき、「テニスコート何面分」なる表現がありますが、その伝でいえば、いったい何面分になるのでしょうね。

●浮きドック船隊の列が尽きたところで、ガット船の荷役風景に出会いました。沖をすっ飛ばしてしまわずに、岸に寄せただけあるものです、「求めよ、さらば与えられん」というわけで(ちょっと違う気がするぞ)、トクをした気分。
鋼製の架台に載っているダンプが、まあ小さく見えること。ちょうどガット船のグラブと、同じくらいの大きさですね。

埠頭の間に入ったところで、右前方の接岸船に目線が吸い寄せられました。おお、船尾にAフレーム、全体の雰囲気もただものじゃなさそう!
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…4』につづく)

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