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阿賀野川頭首工を愛でる…7

(『阿賀野川頭首工を愛でる…6』のつづき)

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193102.jpg北岸に戻って、少し上流側から見たところ。この角度からの堰柱ずらりも佳し。起伏ゲート頂部の、三角形に突き出したスポイラーやアイなど、ディテールも間近に眺められて、橋の上とはまた違った面白さがあります。

ここで、橋脚の上流側天端の側面に、抜き文字のナンバーが振ってあるのに気づかされました。先に「堰柱のないゲート」などと書いてしまいましたが、ナンバーの振り方からすると、これも堰柱の一つとして、ちゃんと員数に入れられているようですね。

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橋を南に戻り、管理棟へ至る通路上から舟通しを眺めて。こちらは舟通しのそれとは違い、特に立入禁止の表示がなかったので、ちょっと失礼してみたら、ご覧のとおりなかなか結構なビューポイント(船頭的に)。

片側だけ設けられた巻上機室に、どこか軽快な感じを覚えながら、構造は全体的に肉厚で、頼もしさもあるという相反するところに惹かれるものが。抜き文字のナンバーもよく似合っています。

しかし、堰のたぐいに設けられた閘門って、普通は土中に埋め込まれている閘室部分の構造が、いわば丸出しでさらされているわけですよね。独立した一つの施設として視覚できるところに、醍醐味があるのかもしれません。

あと、通航者目線で考えると、下流側とは違い、背割堤もなくいきなりゲートというのが、何とも恐ろしいというか、怖気をふるうというか。せめて片側だけでも背割堤が伸びていると、文字どおり寄る辺があって、眺めている側としても精神的にラクになるんですがねえ。

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193105.jpg気になっていた管理棟も、近寄って見上げてみました。計画高水位の上に建物を上げた意図はわかるものの、改めて見るとやはり強烈です。

あっ、通路の鋼桁に銘板らしきものが。ズームでたぐって撮ってみると、錆で全体の判読は難しいものの、「阿賀用水左岸取付橋」という名前が読めました。なるほど、樋門から取り入れた用水路をまたぐ、橋の扱いだったのですね。とすると、当初は開渠だったのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(28年5月28日撮影)

(『阿賀野川頭首工を愛でる…8』につづく)

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タグ : 阿賀野川阿賀野川頭首工阿賀野川頭首工舟通し閘門