10月4日の旧江戸川…5
(『10月4日の旧江戸川…4』のつづき)
●船台上に上架されていたのは、おなじみ水辺ラインの水上バス「カワセミ」! 船底とプロペラ周りの点検・再塗装でしょうか。めったに見ることのできない喫水線下、ここはじっくりと拝ませてもらいましょう。
とはいうものの、船首側は影になってよく見えないのですが、ここから見たかぎりでは、フラットに近い船底形状に、ぐっと突き出した形の、二組の舵やプロペラが観察できました。

●プロペラは3翼、二軸船なのですね。就航水域から、もっと船底にめり込んだような、浅喫水の造りを想像していたのですが、スケグごと船底から突き出したような構造で、運動性重視といったところでしょうか。
まあ、運動性うんぬんはうがち過ぎで、単にこなれた構造を採っただけなのかもしれません。しかし、東京の水上バスで最も小型の本船ですから、二軸をおごっていたとは、ちょっと意外な感じではありました。
●隣の船台では、都観光汽船の「アワータウン」も! ちょっとした水上バス上架まつり(笑)。
両隣が二隻の業務船でぎゅう詰めなので、「カワセミ」以上に喫水線下の形が見えづらいのが残念。かろうじて、真鍮色に光る4翼のプロペラと、舵に向かってぐっとしぼり込まれたような船底形状が見てとれます。二隻とも、河用客船にもかかわらず、喫水が結構あるんだなあ、というのが今回の印象でした。

●もやう曳船あまたある中で、今回初見のこれ、「6 SANYO」がすっかり気に入ってしまいました! 最低限の上部構造物、船首尾に立ち上げたブルワークと、この手の小型曳船の定石を踏まえながらも、くたびれた感じはまったくなく、近代味にあふれた格好よさが感じられます。
上構が直線的にまとめられていること、純白に朱を入れたような塗装も手伝って、機能的でスマートな印象。特に、申しわけ程度(失礼)のささやかなフロントグラスと、デンヨーか、小型ディーゼル機関車のボンネットをそのまま載せたような、シンプルそのもののエンジンケーシングがいいですね。
唯一ものいい(?)をつけるとすれば、排気をケーシングの側板に直で取っているため、せっかくのきれいな塗装を汚してしまっていること。ここはぜひ、格好のよい煙突をあつらえてあげてほしいところです!

●もう少し上流側に進んだところで、同じ小型曳船ながら、こちらは私好みのくたびれ方をした一隻。いえ、背後の「第27光運丸」でなく、手前の「十七おおとり」です!
褪色、錆垂れ、塗り重ねた塗料の剥離痕と、経てきた星霜を感じさせるような肌も愛おしいもの。積まれたロープやフェンダーの様子から、まだまだ元気で働いているのでしょう。
(27年10月4日撮影)
(『江戸川閘門のディテール…1』につづく)

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とはいうものの、船首側は影になってよく見えないのですが、ここから見たかぎりでは、フラットに近い船底形状に、ぐっと突き出した形の、二組の舵やプロペラが観察できました。

●プロペラは3翼、二軸船なのですね。就航水域から、もっと船底にめり込んだような、浅喫水の造りを想像していたのですが、スケグごと船底から突き出したような構造で、運動性重視といったところでしょうか。
まあ、運動性うんぬんはうがち過ぎで、単にこなれた構造を採っただけなのかもしれません。しかし、東京の水上バスで最も小型の本船ですから、二軸をおごっていたとは、ちょっと意外な感じではありました。

両隣が二隻の業務船でぎゅう詰めなので、「カワセミ」以上に喫水線下の形が見えづらいのが残念。かろうじて、真鍮色に光る4翼のプロペラと、舵に向かってぐっとしぼり込まれたような船底形状が見てとれます。二隻とも、河用客船にもかかわらず、喫水が結構あるんだなあ、というのが今回の印象でした。

●もやう曳船あまたある中で、今回初見のこれ、「6 SANYO」がすっかり気に入ってしまいました! 最低限の上部構造物、船首尾に立ち上げたブルワークと、この手の小型曳船の定石を踏まえながらも、くたびれた感じはまったくなく、近代味にあふれた格好よさが感じられます。
上構が直線的にまとめられていること、純白に朱を入れたような塗装も手伝って、機能的でスマートな印象。特に、申しわけ程度(失礼)のささやかなフロントグラスと、デンヨーか、小型ディーゼル機関車のボンネットをそのまま載せたような、シンプルそのもののエンジンケーシングがいいですね。
唯一ものいい(?)をつけるとすれば、排気をケーシングの側板に直で取っているため、せっかくのきれいな塗装を汚してしまっていること。ここはぜひ、格好のよい煙突をあつらえてあげてほしいところです!

●もう少し上流側に進んだところで、同じ小型曳船ながら、こちらは私好みのくたびれ方をした一隻。いえ、背後の「第27光運丸」でなく、手前の「十七おおとり」です!
褪色、錆垂れ、塗り重ねた塗料の剥離痕と、経てきた星霜を感じさせるような肌も愛おしいもの。積まれたロープやフェンダーの様子から、まだまだ元気で働いているのでしょう。
(27年10月4日撮影)
(『江戸川閘門のディテール…1』につづく)

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