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松川遊覧船ふたたび…2

(『松川遊覧船ふたたび…1』のつづき)

175156.jpgもやいを解き、船長がコンソールについた「神通Ⅱ」はエンジン始動、静かに岸を離れてまずは上流へ。舷内外とも、目の覚めるような真紅に塗装され、まるで新造艇のようにピカピカ。可愛がられていることがうかがえました。

船長は舵を取りながら、コンソールに備えられているマイクで見どころの解説をしてくれます。お国なまりの軽妙なトークに耳を傾けつつ、8年ぶりの松川を堪能することに。

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景雲橋を奥に控えたテラスでは、さっそく数羽のアオサギが休んでいるのを発見。前回は船を見ると、泡を喰って逃げる鳥もいましたが、皆さん船の往来に慣れたのか、今回はおしなべてリラックスムードでありました。

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七十二峰橋をくぐって見えてくるのが、RCアーチの安住橋。戦前、昭和8年製の気になる橋なのですが、ご覧のとおり上下流に歩道が併設され、側面のディテールがほとんど見えないという、ちょっと残念な橋でもあります。

近年補修をされたそうで、アーチの裏面はエポキシ塗装されたのか光沢があり、曇り空にもかかわらず、水面に反射してきれいな紡錘形をつくっていました。

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ツルツルのアーチを仰ぎながらくぐってみると‥‥おお、水鏡はさざ波ひとつなく、紡錘形のパイプを空中浮遊しているような、幻想的な眺め。桜の時季に通ったら、橋の向こうは一面の薄桃色で、さぞかし見事だろうと思われました。

安住橋の原型は、本当に格好がいいんですよ。写真がどこかにアップされていないかと探したら、松川遊覧船サイトの「読み物」の1ページ、PDF「富山の風景」に小さいですが写真がありました! 灯台下暗しであります。

175160.jpg舟橋の南詰で、船長の指さす方を見ると、柵に囲われた古びた石造りの常夜灯が。表面にも刻まれているとおり、何と寛政11年(1799)建立のもので、お伊勢さん信仰にも関連しているとのこと。

かつては城下を洗う神通川の本流が通り、全国でも有数規模の舟橋が架かっていた街道筋であったところ。照明として、またランドマークとして、立派な石灯篭が建てられたのも、うなずける話であります。
撮影地点のMapion地図

(27年6月21日撮影)

(『松川遊覧船ふたたび…3』につづく)

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タグ : 松川松川遊覧船橋の裏側水辺の鳥たち