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笹川湖で貸しボートを楽しむ…3

(『笹川湖で貸しボートを楽しむ…2』のつづき)

174011.jpg向かい風に抗して、漕ぎ進むこと約10分、すでに汗だくの情けなさ。いや、そよ風とはいえ、3人分の荷重を抱えて、風上に切り上がるのはひと仕事で、エンジンのありがたみを実感した次第であります。

進むにつれて、両岸の景色に変化が見られました。水際まで迫った森が少し後退し、地肌が透けて見えてくるとともに、朽ちた木々が水面に顔をのぞかせるようになったのです。

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枝をすっかり落とし、白く乾いた肌をさらす朽木たちのおりなす奇観、まさにダム湖の贅といってよいでしょう。

動力艇であれば、いつ船底を食い破られるか、首をすくめながらの船行きとなるところですが、ローボートというのはその点気楽なものです。仮にコツンとやっても、行き足が止まるだけで、大したことはありません。

174013.jpg最初の朽木たちを見たのは、合流点の鼻先。通りすぎざまにのぞいたこちらの谷も、またよい雰囲気。

今まで通ってきた谷にくらべると、少し水際がなだらかで、上陸できる岸辺もありそう。屈曲しつつ枝分かれしてゆくいくつもの谷間、探索欲をそそられます。




174014.jpg面白くなって、朽木の林の濃い方へ濃い方へと乗り込んでゆくうち、はまり込んだような形になり、抜けだすのにひと苦労。

しかし、この絡み合ったような造形、恐ろしげでもあり、興味深くもあります。こういった木々のあるあたりが、魚の棲息に適していて、釣り人さんのよいポイントとなるに違いありません。


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正面に、白い岩肌をところどころに見せた、断崖絶壁といってよい光景が広がってきました。もし、これが汽船も通るような可航水路にあったら、景勝地として名物になりそうですよね。

ちょうど目の前に姿のよい朽木が来たので、断崖をバックに一枚。

(27年5月5日撮影)

(『笹川湖で貸しボートを楽しむ…4』につづく)

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タグ : 笹川湖 貸しボート

笹川湖で貸しボートを楽しむ…2

(『笹川湖で貸しボートを楽しむ…1』のつづき)

174006.jpgボートハウスすずきの店に入ると、壁の塗装も三和土もきれいで、まだ新しい感じ。軒下には、写真のようなゴムキャタピラを履いた、エンジン付きカート(?)が何台も並んでいて、珍しく眺めました。

受付でローボート1時間分の料金を払い、救命胴衣を受け取って、奥さんらしい方の案内で桟橋へ。釣り人さんのための施設とあって、単なる遊びでボートを漕ぎに来るのは、珍しいようでした。


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桟橋への道は、きれいにコンクリート舗装されてはいるものの、思ったよりずっと急な坂です。坂を下りながら聞いたお話では、釣り人さんのほとんどはエレキモーター(電動船外機)をつけて出かけるとのこと。

なるほど、重たいモーターとバッテリーを借り出して、この急な坂を上ってまた返納するとなれば、エンジン付きのキャタピラ車が必要なはずです。桟橋にも、同じカートが何台も停められているのが見えました。

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桟橋から、先ほど渡ってきた姿美寿橋を間近に見上げて。

長い橋脚の向こうに見える、もくもくと茂る両岸の緑、草深い渓谷をゆく水路の魅力がすでに全開状態!

174009.jpg「細い方がスピードが出るけれど、安定がいいから幅のある方がいいでしょう」との奥さんの勧めで、箱造り似の船首をもつローボートに乗り込み、いざ湖面へ。

出た直後は向かい風で、ちょっとでも気を抜けば艇は後ずさるため、筋力の乏しい船頭としては、苦しいスタートとなりました。それでも木々を通して降りてくるひんやりとした冷気や、ときおり跳ねる魚影に励まされて、風に頭を振られながら前進微速。

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いや~、思ったとおりの「山間水路」っぷり! 緑に消えゆく屈曲の向こうが、いかにも果てしなく続いてゆくように感じられて、よきかな、佳き哉。

勘十郎堀も可航水路として現存していれば、こんな水路風景が楽しめたに違いない‥‥。おっと、釣り人さんの艇がちらほら見えてきました。運動性の乏しい(体力もないし)手漕ぎ艇、風向と推力を考えて、今から距離が取れるよう、変針しておかなければ。
撮影地点のMapion地図】(←多分このへん)

(27年5月5日撮影)

(『笹川湖で貸しボートを楽しむ…3』につづく)

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タグ : 笹川湖 貸しボート

笹川湖で貸しボートを楽しむ…1

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昨年春、26年3月13日のことです。千葉は鴨川方面に出かけた帰り道、写真のダムに気づいて、ふらりと立ち寄ったのが始まりでした。何の予備知識もなく訪ねたので、草深い山中に忽然と現われた、ダムの雄姿に感動したものです。いや、ダムは草深い山中にあるのが、当たり前ですか‥‥。

河畔の説明版を読むと、名前は片倉ダム、形式は重力式コンクリートダムで、堤体高さ42.7m、平成14年運用開始とのこと。まだ若いダムといってよいでしょう。

174002.jpgダム湖は笹川湖といって、その名のとおり小櫃川水系笹川を堰き止めたもの。写真の地図を見ると、河道の谷間そのままに、水面がサンゴのように枝を伸ばしていますね。

さて、ここからが本題です。ダムに至る道々、「貸しボート」の看板を掲げるお店がちらほら見え、そそられるものがあったところへ持ってきて、ダムサイトのこの地図で決定的に吸い寄せられました。

これだけ水路がうねっているのなら、『山間の可航水路』ごっこが楽しめるかも!
脳内に浮かんだのは、志半ばで廃された江戸時代の未成運河、「勘十郎堀」(過去ログ『勘十郎堀…1』『勘十郎堀…2』参照)のこと。分水界を越え、山中を掘り割ってつらぬく可航水路は、この道のバカとして夢想してやまない、思えども届かぬ水路情景の一つであるからです。

外界の川とつながっていない、閉塞水面にはあまり惹かれない‥‥とはいいながら、「江戸川で貸しボートを楽しむ」で垂れ流したように、「飛び込みで気軽に舟遊びができる」貸しボートには目がないタチでもあります。この日は遅い時刻に立ち寄ったこともあり、またの機会に再訪することを誓ったのでした。

174003.jpg再訪の機会が訪れたのは、1年以上を経た先月5日。新緑も美しい山中のドライブを楽しみながら、県道24号千葉鴨川線をたどり、道の駅「ふれあいぱーく・きみつ」のある丁字路から南下してすぐのところ、笹川湖の「枝」の一つを渡る、姿美寿橋にやってきました。

対面の親柱には「笹川」とあり、ダム湖となった今も、扱いは河川であることを実感させるものが。ちなみに、このあたりの地名は「君津市笹」。川にちなんだのか、それともその逆で、地名から川を名づけたのでしょうか。

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橋から谷を見下ろしてみると‥‥おおお!
水際まで迫る濃厚な森! 屈曲する水路! さんざん妄想、いや、心象に描いた「山間の可航水路」そのものじゃないですか!

一刻も早く水面に浮いてみたくなり、ガツガツと貸しボート屋さんへ急ぎます。

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姿美寿橋を渡った対岸に見える、斜面を切り開いてこじんまりと建つボート屋さん。

そのさっぱりと片付いた感じと、屋根の対空標識(?)が気に入って、こちらの「ボートハウスすずき」(君津市観光情報サイトはなぜか『レンタルボートすずき』)さんに、お世話になることにしました。
撮影地点のMapion地図

(27年5月5日撮影)

(『笹川湖で貸しボートを楽しむ…2』につづく)

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タグ : 片倉ダム 笹川湖 貸しボート

6月7日の水門…2

(『6月7日の水門…1』のつづき)

173031.jpg荒川の可航区間を上がり切ったとなれば、秋ヶ瀬取水堰に挨拶しないわけにはまいりません。

もっともご存じのとおり、秋ヶ瀬橋から上(かみ、ね。念のため)は、動力船の入れない水域。神社でいえば、ふもとの拝殿から、山上の奥の宮をはるかに遥拝するような、だいぶ距離感のある水門鑑賞ではあります。ペラに斜め線の標識が、何やらお社の紋章のように見えてきました。

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以下は帰路のスナップです。芝川水門に少し近づいて、戻ってきた青空をバックに格好の良いところを。

あ、巻上機室の塗っていないこちらの面、壁が剥落して、鉄筋が見えているところが‥‥。かわいそうなので、補修してあげたいですね。

173033.jpg隅田水門から旧綾瀬川に入り、隅田川を桜橋まで下ってきて、久しぶりに撮ったのが山谷堀水門(すみません、正式名称は未確認です)。

ゲートが堤防を切断しておらず、後付けで三方を囲まれているというのが変わっていて、結果的に樋門といってよい構造になっています。堰柱の色からして古そうなので、可航河川時代からのものを流用しているのでしょうか。


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三領水門に続き、今回の驚愕物件その2。隅田川を佃島まで下ってきたら‥‥。
住吉水門が撤去されていた!

都内可航水路の水門としては、恐らく最も径間の狭い水門だっただけに、驚きと悲しさもひとしお。一回だけだけれど、恐る恐るくぐったこともあったなあ‥‥(過去ログ『住吉水門をくぐる』参照)。

はめ込まれている黒い角落しは、過去ログ「住吉神社へお参り…2」で見たものと同じなのかな? 堤防には説明版のようなものも掲げられていたので、近寄って眺めたかったのですが、こちらも余裕がなく次回へ持ち越し。しかし、中にもやっていたフネブネは、どうしているのでしょうね。

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かつてをしのぶよすがにと、本流側からいいお顔に撮れた一枚を探してはみたものの、残念ながらほとんど該当なし。も少し目を向けておけばよかったなあと、今さらながら反省しきりであります。

18年12月31日に撮ったものを、過去ログ「大晦日の水門たち」より再掲。新たに設けられる水門は、どのような姿になるのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(27年6月7日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 荒川 隅田川 秋ヶ瀬取水堰 芝川水門 山谷堀水門 住吉水門

6月7日の水門…1

(『6月7日のフネブネ…5』のつづき)

173026.jpgさて、同日にうろついた道々のスナップです。隅田川経由で、荒川の秋ヶ瀬までひとっ走りしてきました。雲は少し多かったものの、風は爽やかでおおむね陽が射し、初夏の川面を楽しむことができました。

隅田川流頭部、岩淵水門は中央径間が閉鎖され、真ん中から向こうの空が見渡せる格好に。扉体は色がだいぶ褪せて青い塗料が落ち、錆止めが露出しているところも見られます。「青水門」の通称にたがわない鮮やかな色に、再塗装されるといいですね。

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菖蒲川の河口を守る、三領水門の前を通りかかると‥‥。

おお! いつもは水面ギリギリまで下げられている扉体が、二枚とも少し上がっている! しかも、向こうには台船らしき船影も! これは寄り道せずにおらりょうかと、興奮でハフハフしながら減速して舵を右へ。

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相変わらず多い釣り人さんの目線が痛いのと、時間も限られていたのでのぞき込むだけにとどまりましたが、扉体は通航に十分な高さまで上がっていることを確認(以前の様子は、過去ログ『秋晴れの荒川散歩…2』参照)。さらに魚探の感を見ていたら、以前より水深が深くなっているような気が‥‥。浚渫されたのかしら?

釣り人さんの少ない、夜明けあたりを狙って、しかも潮位が高い日であれば、菖蒲川を攻めることも不可能ではありません。工事が終わらないうちに、再訪できればよいのですが!

173029.jpg可航区間最奥部も間近な、朝霞水門(右)と、さくらそう水門も一枚づつ。急速に曇ってきて暗くなってしまいましたが、両水門のどこかSFじみた容貌はなお健在です。

翳る陽射しとともに渡ってくる冷たい風に、さざ波立つ川面も爽やかで、実に気持ちの良い水門風景を堪能。一応航行禁止区域なので、入ったことはないけれど、真下くらいまでは行けるのかしら。

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撮影地点のMapion地図

(27年6月7日撮影)

(『6月7日の水門…2』につづく)

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タグ : 荒川 菖蒲川 隅田川 岩淵水門 三領水門 朝霞水門 さくらそう水門