水路をゆく・第二運河 26年10~12月のご案内

【ご案内】
■「水路をゆく・第二運河」にようこそ!
モーターボートなのになぜか艪がついている、全長わずか21ft(約6m)の木っ端ブネに乗る道楽船頭は、川や運河をうろつくのが大好き。いにしえの水運全盛期に思いを馳せつつ、閘門・水門や橋、フネブネの姿を楽しみながら、各地の水辺や博物館、遊覧船を訪ね歩くブログです。東京とその近郊にある可航水路の、自艇航行による全線ご紹介を目指しています。
■画像は、クリックすると別窓で拡大表示できます(初期のものには、原寸掲載で拡大しないものもあります)。
■当ブログ掲載の本文、画像の無断使用はご遠慮ください。
■いただいたコメントは、承認後の表示となります。
■誹謗中傷が含まれるもの、公序良俗に反するもの、当ブログの趣旨にそぐわないものなど、コメントの内容によっては、管理人の判断で削除させていただく場合があります。悪しからずご了承ください。
■各記事と関連のないコメントは、できれば、この「ご案内」のコメント欄にお願いいたします。
■お問い合わせなどありましたら、右欄最下段のメールフォーム「船頭に電信を打電」よりお願いいたします。
■ボートオーナーの方へ…当ブログに掲載された水路を航行され、事故を起こされても、管理人は責任を負いかねますので、航行にあたっては、各艇長の責任で安全航行をお願いいたします。
■当ブログは、Doblog「水路をゆく」の姉妹ブログとして、20年4月6日に開設、「航行水路メモ」を主な記事にしてまいりましたが、21年2月8日以降、Doblogに障害が発生、更新が不可能になったため、本文記事をこちらで継続することとなりました。
■なお、閉鎖されたDoblog「水路をゆく」の記事は、FC2ブログ「水路をゆく 過去ログ」に移設しました。
モーターボートなのになぜか艪がついている、全長わずか21ft(約6m)の木っ端ブネに乗る道楽船頭は、川や運河をうろつくのが大好き。いにしえの水運全盛期に思いを馳せつつ、閘門・水門や橋、フネブネの姿を楽しみながら、各地の水辺や博物館、遊覧船を訪ね歩くブログです。東京とその近郊にある可航水路の、自艇航行による全線ご紹介を目指しています。
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■ボートオーナーの方へ…当ブログに掲載された水路を航行され、事故を起こされても、管理人は責任を負いかねますので、航行にあたっては、各艇長の責任で安全航行をお願いいたします。
■当ブログは、Doblog「水路をゆく」の姉妹ブログとして、20年4月6日に開設、「航行水路メモ」を主な記事にしてまいりましたが、21年2月8日以降、Doblogに障害が発生、更新が不可能になったため、本文記事をこちらで継続することとなりました。
■なお、閉鎖されたDoblog「水路をゆく」の記事は、FC2ブログ「水路をゆく 過去ログ」に移設しました。
【更新履歴】
■【12月31日】今年もお陰さまで、大過なく川走り、水辺探訪を楽しむことができました。また引き続いてさまざまなお話を頂戴し、船頭儀、感謝に堪えません。お世話になった皆様、ブログにお越しくださった皆様に、改めて御礼申し上げます。皆様がよいお年を迎えられますよう、お祈り申し上げます。
■【12月28日更新】タイトルバック画像を更新しました。天竜川、釜口橋です。26年11月30日撮影。
■【12月26日】本日、12月26日19時56分より、TBSにて放送される「ぴったんこカン・カン」に、ご案内役として出演させていただきます。
■【12月19日更新】タイトルバック画像を更新しました。天竜川流頭部、釜口水門です。26年11月30日撮影。
■【12月7日更新】タイトルバック画像を更新しました。諏訪湖観光汽船の遊覧船、「すわん」です。26年11月29日撮影。
■【11月24日更新】タイトルバック画像を更新しました。旧綾瀬川、伊沢造船です。26年11月2日撮影。
■【11月11日更新】タイトルバック画像を更新しました。隅田川、東武伊勢崎線隅田川橋梁の裏側です。26年11月2日撮影。
■【11月3日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、京成押上線・荒川橋梁です。26年11月2日撮影。
■【10月27日更新】タイトルバック画像を更新しました。琵琶湖汽船、外輪船「ミシガン」の船尾外輪です。26年9月21日撮影。
■【10月19日更新】タイトルバック画像を更新しました。琵琶湖疏水、鹿関橋から見た第一トンネル東口坑門です。26年9月21日撮影。
■【10月13日更新】タイトルバック画像を更新しました。京都市動物園から、琵琶湖疏水の南禅寺船溜(跡)を眺めたところ。26年9月21日撮影。
■【10月6日更新】タイトルバック画像を更新しました。江戸川、行徳可動堰の堰柱です。26年8月20日撮影。
■【12月28日更新】タイトルバック画像を更新しました。天竜川、釜口橋です。26年11月30日撮影。
■【12月26日】本日、12月26日19時56分より、TBSにて放送される「ぴったんこカン・カン」に、ご案内役として出演させていただきます。
■【12月19日更新】タイトルバック画像を更新しました。天竜川流頭部、釜口水門です。26年11月30日撮影。
■【12月7日更新】タイトルバック画像を更新しました。諏訪湖観光汽船の遊覧船、「すわん」です。26年11月29日撮影。
■【11月24日更新】タイトルバック画像を更新しました。旧綾瀬川、伊沢造船です。26年11月2日撮影。
■【11月11日更新】タイトルバック画像を更新しました。隅田川、東武伊勢崎線隅田川橋梁の裏側です。26年11月2日撮影。
■【11月3日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、京成押上線・荒川橋梁です。26年11月2日撮影。
■【10月27日更新】タイトルバック画像を更新しました。琵琶湖汽船、外輪船「ミシガン」の船尾外輪です。26年9月21日撮影。
■【10月19日更新】タイトルバック画像を更新しました。琵琶湖疏水、鹿関橋から見た第一トンネル東口坑門です。26年9月21日撮影。
■【10月13日更新】タイトルバック画像を更新しました。京都市動物園から、琵琶湖疏水の南禅寺船溜(跡)を眺めたところ。26年9月21日撮影。
■【10月6日更新】タイトルバック画像を更新しました。江戸川、行徳可動堰の堰柱です。26年8月20日撮影。
「東京人」27年2月号に…

「東京人」は毎号、巻頭の見開き左ページに、3人の方が1ページづつ短文の随筆を寄稿する「東京点画」と銘打ったコーナーがありますが、嬉しいことに、船頭にそのうちの1ページをいただけることになったのです。
●お題は「東京の水路が誘う『土木趣味』」、水路めぐりから始まった、この20年の興味の広がりについてのお話です。
伝統ある「東京点画」の末席を汚すことになりはしないか、不安ではありましたが、たびたび水辺関連の特集を組まれ、楽しませていただいている「東京人」へのご恩返しにわずかでもなればと、おつむをしぼって駄文をひねり出させていただきました。ご覧いただければ幸いです。

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釜口水門を訪ねて…9
(『釜口水門を訪ねて…8』のつづき)
●南側の巻上機をアップで。剥離した上に、さらに塗り重ねられた塗料の荒れた肌が、過ごしてきた星霜を感じさせます。
樋のような、簡単なケーシングに覆われた下には、太い伝達軸がつながるスプロケットと、遊軸側のプーリーがのぞけていました。チェーンは現役時代そのままのようです。

●天端から西側、釜口橋を望んで。バックに広がる山々や街並みに埋もれることなく、陽を受けてまさに燦然、といった感じで存在感を主張する、真紅の鋼橋! 眼下に流れる川面の清々しさも手伝い、思った以上の眺望が楽しめました。

●いったん階段を踊り場まで下りて、前扉室の上へ。巻上機器はどちらもほぼ同じですが、後扉室のそれでは見られなかったものが二つありました。
一つはメーカー銘板。駒ヶ根市は山浦鉄工株式会社の製造、昭和51年11月の刻印が。やはり、現役末期の更新だったのですね。
●いま一つは、開度計‥‥といっても盤面は失われ、錆びた内側を空しくさらしていました。開度計や他の機械の様子から見ても、遠隔操作はできなかったようです。
当時の閘門としては、過ぎた設備とも思える階段の存在は、機側操作で頻繁に上り下りする必要があったためだとわかり、大いに納得したものでした。

●最後に上流側、釜口水門に目を向けると、おお! 靄にけぶる湖面の輝きを背に、魚道から舟通しまで、余さず眺めることができる、実にほどよい角度。
午後に訪れれば、光の塩梅もよろしく、さらに印象的な水門風景になったことでしょう。この景色を、保存閘門の上からほしいままにできる嬉しさ! 舟通しの大きな水位差も、この位置からだとつぶさに見ることができたのも、ポイント高し。
二代に渡り2500尺の高みに在って、通船を保つ山間の小閘門! 見どころの多さもさることながら、それを思うだけで、愉快な気持ちにさせてくれる釜口水門、いや、心から楽しめました!
(26年11月30日撮影)
(『旧釜口水門の絵葉書』につづく)

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樋のような、簡単なケーシングに覆われた下には、太い伝達軸がつながるスプロケットと、遊軸側のプーリーがのぞけていました。チェーンは現役時代そのままのようです。

●天端から西側、釜口橋を望んで。バックに広がる山々や街並みに埋もれることなく、陽を受けてまさに燦然、といった感じで存在感を主張する、真紅の鋼橋! 眼下に流れる川面の清々しさも手伝い、思った以上の眺望が楽しめました。

●いったん階段を踊り場まで下りて、前扉室の上へ。巻上機器はどちらもほぼ同じですが、後扉室のそれでは見られなかったものが二つありました。
一つはメーカー銘板。駒ヶ根市は山浦鉄工株式会社の製造、昭和51年11月の刻印が。やはり、現役末期の更新だったのですね。

当時の閘門としては、過ぎた設備とも思える階段の存在は、機側操作で頻繁に上り下りする必要があったためだとわかり、大いに納得したものでした。

●最後に上流側、釜口水門に目を向けると、おお! 靄にけぶる湖面の輝きを背に、魚道から舟通しまで、余さず眺めることができる、実にほどよい角度。
午後に訪れれば、光の塩梅もよろしく、さらに印象的な水門風景になったことでしょう。この景色を、保存閘門の上からほしいままにできる嬉しさ! 舟通しの大きな水位差も、この位置からだとつぶさに見ることができたのも、ポイント高し。
二代に渡り2500尺の高みに在って、通船を保つ山間の小閘門! 見どころの多さもさることながら、それを思うだけで、愉快な気持ちにさせてくれる釜口水門、いや、心から楽しめました!
(26年11月30日撮影)
(『旧釜口水門の絵葉書』につづく)

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釜口水門を訪ねて…8
(『釜口水門を訪ねて…7』のつづき)

●上は前扉室、右が後扉室のゲート。堰柱上端から梁にかけてのラインが独特で、それでいて装飾過多にならず近代味を持たせたあたり、好ましいものを感じさせました。簡素な中に最小限の意匠性を盛り込んだ、恐らく国内最高所の(間違っていたらごめんなさい)閘門にふさわしい、凛とした立ち姿。
現在、扉体の上に伸びている2本の帯金は、現役時のものではないでしょう。後ろに見えるチェーンが、かつては扉体をも吊り下げていて、カウンターウェイトと釣り合いを取りながら、巻上機のスプロケットで上下されていたに違いありません。

●下流側から後扉室を見たところ。チェーンのつながっているコンクリートの梁のようなものが、かつてのカウンターウェイトですが、現役時のものかどうかは、ちょっと怪しいところ。ただ、堰柱内側には戸溝が見えたので、この位置でウェイトが上下していたことは、まず間違いありません。
水面からの位置が高過ぎるようですが、天竜川も河床を複数回掘り下げたそうですので、現役時より水面はずっと低くなっていても不思議はありません。別途紹介しますが、昔の絵葉書を見ると、舟通しと水門の間にはかなりの幅の背割堤があり、ゲート設備は半ば独立していました。
●では、階段を上がってゲート上へ! 巻上機器の見学用としてはもとより、現水門や釜口橋を眺める展望台としても、絶好のポジションですよね。
ちなみにこの階段、保存後の後付けなどではなく、竣工当時からあったようです。床のタイルや手すりは、もちろん後年に更新されたものでしょう。

●天端に上がりきったところで、巻上機器の全体を一枚。チェーン+カウンターウェイト式のせいか、思ったよりシンプル、かつ新しいですね。これも現役時代の末期に、更新したものと思われました。
(26年11月30日撮影)
(『釜口水門を訪ねて…9』につづく)

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現在、扉体の上に伸びている2本の帯金は、現役時のものではないでしょう。後ろに見えるチェーンが、かつては扉体をも吊り下げていて、カウンターウェイトと釣り合いを取りながら、巻上機のスプロケットで上下されていたに違いありません。

●下流側から後扉室を見たところ。チェーンのつながっているコンクリートの梁のようなものが、かつてのカウンターウェイトですが、現役時のものかどうかは、ちょっと怪しいところ。ただ、堰柱内側には戸溝が見えたので、この位置でウェイトが上下していたことは、まず間違いありません。
水面からの位置が高過ぎるようですが、天竜川も河床を複数回掘り下げたそうですので、現役時より水面はずっと低くなっていても不思議はありません。別途紹介しますが、昔の絵葉書を見ると、舟通しと水門の間にはかなりの幅の背割堤があり、ゲート設備は半ば独立していました。

ちなみにこの階段、保存後の後付けなどではなく、竣工当時からあったようです。床のタイルや手すりは、もちろん後年に更新されたものでしょう。

●天端に上がりきったところで、巻上機器の全体を一枚。チェーン+カウンターウェイト式のせいか、思ったよりシンプル、かつ新しいですね。これも現役時代の末期に、更新したものと思われました。
(26年11月30日撮影)
(『釜口水門を訪ねて…9』につづく)

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