11月2日の川景色…8

(『11月2日の川景色…7』のつづき)

161036.jpg以下3枚、写真がまずくて恐縮ですが、こんなに低い常磐橋にはなかなか出くわせないので、記録がてら。

支保工でアーチを支え、それをさらにメッシュで覆っているのもあるのでしょうが、その圧迫感は予想以上です。両端が下がっているだけに、ちょっとでも舵を誤ったら、フロントグラスの枠が触れてしまいそうな感じすらありました。


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この何ていうんでしょう、空頭限界を示す紅白の横棒に、ちょっとでも頭を出せばノックアウトされそうな低さがわかりますよね。

161038.jpg通過時刻は11:50、芝浦の推算潮位は12:00時点で1.59m。「A.P.+3.63m」の表記を信じるとすれば、2m前後の桁下高があるはずですが、とてもそんな余裕はあるように思えませんでした。

すり抜けたところでやれやれと立ち上がり、後ろを振り返ると、後続してきたベルフィーノが橋の手前で行き足をゆるめ、くぐるか引き返すか、迷っている風情。ハードトップ艇には、ちょっと攻めあぐねる低さではありますよね。

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帰路、どんよりとしてきた空模様を心配しながら、海洋大学前を通ると‥‥。おお、明治丸のマストが復元成ったようですね! 

船体はまだ、足場で覆われていましたが、昔日の姿を取り戻すのも、もう間近いことでしょう(工事中の様子は『隅田川派川にて』参照)。かつてはよい目標だった山吹色のマストがふたたび、河上からまみえるようになっただけでも、何よりでした。

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運河地帯のかなめ、六叉流近くにある豊洲運河水上派出所に、警備艇が横付けしていたので一枚。保安庁の監視取締艇にも似た「ゆりかもめ」、最近はこの型の艇が増えたような気がします。昔ながらの通船タイプは、そろそろお役御免でしょうか。
撮影地点のMapion地図

(26年11月2日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 日本橋川 隅田川派川 東雲運河 高架下水路 常磐橋 警備艇 水上派出所 明治丸

明治時代、隅田川で艀レースがあった!

154128.jpg内航本船乗組員ならではの海事情報や、折に触れて掲載されるフネブネや海象の写真が興味深く、いつも楽しく拝見させていただいている「カラスのアレ(どれ?‏@uranoise」さんのツイート。

昨日14日、以下のようなツイートを拝見して、大いにうなずくと同時に、「そういえば、以前読んだ本に、似たようなことが書いてあったなあ‥‥」と思い出したのです。
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タグ : 明治百年東京はしけ物語 曳船 隅田川

11月2日の川景色…7

(『11月2日の川景色…6』のつづき)

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隆慶橋の下流まで下ってくると、先ほど護岸工事の足場下にいた男性が(『11月2日の川景色…4』参照)、ゴムボートを浮かべて漕ぎ下っているのを発見。河畔には、カメラを構えている人も何人か見えます。皆さんどこか楽しげなので、「何かのイベントかな?」と関心が湧き、微速で近づいて、声をかけてみることに。

話をきいてみると、何とこの方、井の頭池から下ってきたとのこと! 

浅いし落差はあるし、大変だったでしょうと問うと、「(行程の)半分以上は引きずって歩いてました」いや~、お疲れさまでした! で、どちらまで? 「隅田川に抜けて、東京湾まで出るつもりだったんですが、引きずったせいか空気が抜けて危険な状態なので、中止しようかどうか考えているんです」。

なるほど、見れば気嚢にはしわが寄って、だいぶ空気が抜けた様子。さっき、足場の下にボートを揚げていたのは、艇体の点検でもされていたのでしょう。ちなみに、今回の冒険を本にまとめる予定だそうで、河畔からカメラを構える皆さんは「地上班」とのこと。

161032.jpgしかし、しわしわのボートでは、隅田川はともかく、港内まで出るのは考えものですね。浮力がもつにしても、引き波があるところでは、このままだと水船になってしまうでしょう。

すぐ近くに船着場があるから、いったん上陸してみたら? 何ならそこまで曳いてあげましょうか‥‥、と提案したら「いや、結構です」といわれてからちょっと間があって、「やっぱり、お願いします」との返事が。ようがす、では三崎橋船着場までご一緒しましょう。

横抱き曳航して、微速前進。護岸上からは、地上班の皆さんがカメラを向けつつ、笑顔で追ってきます。お邪魔をしてしまったかな、と思ったものの、この様子なら、ちょっとしたハプニングとして楽しんでくれているようですね。

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三崎橋船着場には、千代田区の電動艇が接岸中でした。ちょうど船長が戻ってきたので、半沈艇を曳航救難した旨話すと、うなずいてもやいをゆるめ、ゴムボートが揚げられるよう、桟橋を空けてくれました。

揚収が完了したのを見届けて、皆さんと手を振ってお別れ。冒険談の出版、楽しみにしてますよ!

161034.jpgN氏と「ああいう剛毅な人もいるんですねえ!」などと話しながら、日本橋川を下航。雲がだんだん厚くなってくるようで、高架下水路をスナップするには、具合のよくない状況になってきました。

錦橋まで来て、「この先常磐橋工事中」の看板を見上げ、「そういえば常磐橋、どこまで解体が進んだだろう。もう原形をとどめていないかな?」と思っていたら‥‥。


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側面から見て、半分以上は消え失せていたものの、まだアーチ部分は健在でした。

いや、それより、異様に低いぞ今日は! A.P.+3.63mの表示が、ウソっぽく見えるくらいの低さ! 高潮位時ならではの楽しみであります。あわててマストをたたみ、N氏には「思いっきり頭を下げて!」と指示、すり抜け体勢準備よし、最微速前進!
撮影地点のMapion地図

(26年11月2日撮影)

(『11月2日の川景色…8』につづく)

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タグ : 神田川 日本橋川 高架下水路 常磐橋

11月2日の川景色…6

(『11月2日の川景色…5』のつづき)

161026.jpg古川橋のある屈曲を曲がり切れば、可航区間最後の直線コース、動力艇にとっては正真正銘の最奥部でもあります。

古川橋に続く掃部橋、華水橋(下写真)と、グレーに塗りあげた略同の橋を視界に収め、護岸も再整備されてからまだ年も浅いだけに、全体的に白っぽいあっさり系の川景色です。


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左手、首都高の橋脚を避けて造られた旧歩道の張り出しが、川を眺めるためのバルコニーのように見えます。今は閉鎖されているようですが、川面を見下ろせる場として、再利用できたらいいでしょうね。

さあ、江戸川橋が見えてきました。「真・最奥部」から仰ぐ景色は、どんなものでしょうか。

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回頭直後にものした、神田川可航部の終点風景。南岸に寄り添って走ってきた首都高は、ここで河畔を離れて右手に折れ、旧弦巻川の川跡をなぞって北上してゆきます。江戸川橋の上空をぐっとうねって消えゆくさま、なかなか素敵ですね。

ご存知のとおり、このすぐ上流には落差があるので、動力艇の遡上はできません。もう少し可航区間を伸ばしてくれれば、江戸川公園の見事な桜を見上げることができ、目黒川同様、お花見の名所となるのですが!

ここでのランドマークは、やはり高橋書店の看板、のびのびくつろぐカモノハシさんでしょうか。江戸川橋北詰下流側に、カマボコ形の口を開けた暗渠の吐口も気になりますね。かつて通りの東側を、音羽川が流れていたそうですから、暗渠化された河口かもしれません。

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161030.jpg最奥部から改めて見た下流側。少し曇ってきたので、写りがいま一つになってしまいましたが、橋、護岸ともに整備成ったこの区間、かつて見られた場末感が払拭され、気軽にお散歩できるコースに生まれ変わっていました。これでお花見ができたら、もっといいですね(しつこい)。

小桜橋まで下ってきたら‥‥。おっ、トッパンビルはこの位置から見上げると、なかなかいい感じ。抜けるような青空のときに、もう一度見に来たいです。
撮影地点のMapion地図

(26年11月2日撮影)

(『11月2日の川景色…7』につづく)

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タグ : 神田川

11月2日の川景色…5

(『11月2日の川景色…4』のつづき)

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161022.jpg大曲の屈曲区間を曲がり切り、斜めに渡る新白鳥橋の、グレーに塗られた箱桁が迫ってきました。その向こうは、首都高が寄り添うパース画のような直線区間。

手前から中之橋、小桜橋、西江戸川橋と、塗色のみ違えた同一形の橋が並び、護岸もすっきりと整備されたこのあたり、都内の水路でもある種独特の景観といえるでしょう。高欄左側に取り付けられた、四角い鋼板のお飾り、塗装が少し痛んできたようで、そろそろ塗り替えどきかもしれません。

161023.jpgこのあたりを通るたびに、目線を吸い寄せられてしまうのがこれ。西江戸川橋上流の護岸に掲げられた、いにしえの川景色を描いたとおぼしきレリーフです。

ご覧のとおり、ちょっと残念な位置に排水口を切ってしまい、水垢がべったり‥‥。過去ログ「神田川最奥部…6」のころより、黒い部分がだいぶ育って(?)きたようですが、せっかくの立派なレリーフですから、何とかしてあげたくなりますね。

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石切橋を過ぎて直線区間が終わり、北へゆるく屈曲するあたりに架かっているのが古川橋。石切橋を含めて、上流へ向け掃部橋、華水橋と同じデザインの橋が続くさまは、先の3橋を含め、量産型土木構造物の見本市のよう。

可航区間終点まで、長らく続いていた架け替えと護岸改修もすっかり終わり、きれいになったのは結構なことですが、少々寂しくもありますね。ここ古川橋は、新白鳥橋から上流の可航区間では、同形式の兄弟橋が次々架け替えられる中、最後まで残った、昔ながらの鋼鈑桁橋だったからです。

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過去ログ「神田川最奥部…7」から、19年9月24日に撮った先代・古川橋の写真を再掲。両岸にはまだ、途切れ途切れに旧来の基礎護岸が残り、向こうには首都高の耐震補強のため、建てられた大規模な足場が見えます。

下路式鋼鈑桁橋‥‥桁と高欄が兼ねられる、いわばもっとも軽便な鋼桁橋といってよいでしょう。小石川橋もすでに改架され、可航部で戦前竣工のものは全滅した現状を見ると、この手の橋はやはり簡略なだけに、耐用年数も短いのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(26年11月2日撮影)

(『11月2日の川景色…6』につづく)

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タグ : 神田川