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「橘丸」を眺めて…2

(『「橘丸」を眺めて…1』のつづき)

154096.jpgこれが「橘丸」! 写真で何度か見てはいましたが、実物を目の前にするとやはり違うのは、全長118m、5681総tの威容。船首尾を通しての高い乾舷とあいまって、実に迫力がありますね。

電動アジマスペラを備えたハイブリッド船であることを始め、艤装にはさまざまな新機軸が盛り込まれているとのこと。詳しい要目は、「橘丸ご案内」(東海汽船)に掲載されています。

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いやしかし、斬新な塗装ではあります。基本色は先代「橘丸」のそれを継承したとのことですが、濃い色でまとめた上、独特の塗り分けも手伝って、水平線まで離れていても、一発で特定できるに違いありません!

客船というより、どこか海洋調査船とか、極地観測船を思わせるカラーリングだなあ、というのが第一印象でした。乾舷が高く、開口部も少なめで、全体的に線が太い感じがすること、水線付近の舷側に見える、3列のフェンダーらしき凸部が走っていることなどに、客船らしからぬ、マッチョな雰囲気(?)を勝手に感じとったこともあります。

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目に沁みるような鮮やかな塗装の装載艇、エッジの立った精悍な格好よさもさることながら、スリングポイントが1点というのも実にスマート。

この装載艇の存在も、「観測船ぽさ」を助長しているように思えます。ブログ「東海汽船新船プロジェクト」によると、膨張式救命筏を曳航するために、備えられているのだとか。

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左舷後方から眺めると、トランサム・スターンの広大な平面が目立ち、その上の船尾甲板には、繋留関連の装置が集中しているさまが見えて、さらに「客船離れ」している印象を強く感じました。
どうも、自分の中での近海航路客船は、「7月15日の出船入船」で出会った「かめりあ丸」のように、遊歩甲板が中ほどから船尾までのぐるりを占めたような、ふた昔ほど前のイメージで止まってしまっているようです。

ともあれ、ピカピカの新造船を眺めるのは気分の良いもので、大いに楽しめました。何よりこの個性的な風貌、水上バスから眺めても注目を集めそうで、東京港の顔として親しまれることでしょう。

154100.jpg「橘丸」と別れた後は、そのまま隅田川に入り、干潮時の流速を感じながら遡上。お次は建造中の、隅田川橋梁の初くぐりとまいりましょう。初モノが続く、うれしい近場回りではあります。

浜離宮前のあたりで、ぶち当たったらタダでは済まなさそうな、えらく太い流木が流れ去ってゆくのに目を奪われて、思わず一枚。この日の隅田川、どういうわけだか流木の目立つ日だったなあ。豪雨の翌日など、木っ端くずや水草のかたまりがたくさん流れてくるのには、よく出くわしたものですが、流木が多いのは初めての経験でした。
撮影地点のMapion地図

(26年6月14日撮影)

(『「隅田川橋梁」初くぐり』につづく)

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タグ : 東海汽船竹芝埠頭隅田川東京港