「赤運河」の日…2
(『「赤運河」の日…1』のつづき)

●汐見運河に入って東航、振り返ると、水面が茶色いだけに、白い航跡がよりくっきりと映えていました。ブルーインパルスの曲技飛行みたいに、航跡で水面に何か描けそう‥‥などと、妄想があらぬ方向に。
以前の繰り返しになりますが、喫水線が茶色く染まるということはなく、水もドロッとしているわけではなくて、さらさらのまま。まあ、色以外は、普段と変わらないわけです。
【撮影地点のMapion地図】
●実は、午前中のマリーナで出港前に、水が茶色く染まってゆく過程らしき瞬間を、偶然観察することができたのです。少し高いところから水面を見ていたら、広い範囲に渡って、茶色い煙がもくもくと深い方から湧き出し、水面近くへとたちのぼっているように見えました。
「煙」の湧きだす様子が見えたということは、その時点で水の透明度は、そこそこあったということになります。この日は割と暑い日でしたから、急に気温が上がったことで、代謝の緩い運河内の水に変化が生じ、藻類の爆発的な発生に結びついたのかしら、と素人考えしています。

●しつこいようですが、操舵席からすぐ下の水面も。まあ、本当に感心してしまうほど見事な染まり具合で、何やらおいしそうにすら見えてしまうことも。
ふと、濃い色は熱や光を吸収するので、照り返しでチリチリするのや、まぶしさが少しやわらいで、お肌や目には優しいかも‥‥。などと、「赤運河」のいいところを、懸命に考えている自分に気づかされました(気づかされたからどうなのだと)。
●ええ‥‥馴染みの水路がたまに見せてくれる、いつもと違った貴重な一面ということで、純粋に興味を惹かれているわけです。見慣れた運河畔のクレーン付き上屋も、赤運河の日に眺めると、まるでよその土地に来たようで、また乙(?)なもの。
プランクトンのたぐいが爆発的に増えたのなら、素人的には、水中が酸欠状態(? 植物系のそれだと逆かな)になってもよさそうに思えるのですが‥‥。見たかぎりでは、魚が浮くなど、その手の剣呑なシーンは全く見られず、水の色以外は、至って普通なのでした。

●京葉線の橋をくぐったあたりから、水の色は次第に薄まり、イグアナクレーンを望むところまで来ると、もはや「赤運河」の片鱗もなし! 不思議なものです。
このあたり、真水の流れる経路や、海水濃度との関係など、興味をそそられますね。「大横川南支川と、平久川から供給される隅田川の水が、汐浜運河を東流してここに流れ込んだからかな?」などと、素人の妄想は広がるばかり。赤い水を作りだす藻類(かどうかはわかりませんが)のことも含めて、研究されている方はおられるのかなあ‥‥。
(26年5月3日撮影)
(この項おわり)

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●汐見運河に入って東航、振り返ると、水面が茶色いだけに、白い航跡がよりくっきりと映えていました。ブルーインパルスの曲技飛行みたいに、航跡で水面に何か描けそう‥‥などと、妄想があらぬ方向に。
以前の繰り返しになりますが、喫水線が茶色く染まるということはなく、水もドロッとしているわけではなくて、さらさらのまま。まあ、色以外は、普段と変わらないわけです。
【撮影地点のMapion地図】

「煙」の湧きだす様子が見えたということは、その時点で水の透明度は、そこそこあったということになります。この日は割と暑い日でしたから、急に気温が上がったことで、代謝の緩い運河内の水に変化が生じ、藻類の爆発的な発生に結びついたのかしら、と素人考えしています。

●しつこいようですが、操舵席からすぐ下の水面も。まあ、本当に感心してしまうほど見事な染まり具合で、何やらおいしそうにすら見えてしまうことも。
ふと、濃い色は熱や光を吸収するので、照り返しでチリチリするのや、まぶしさが少しやわらいで、お肌や目には優しいかも‥‥。などと、「赤運河」のいいところを、懸命に考えている自分に気づかされました(気づかされたからどうなのだと)。

プランクトンのたぐいが爆発的に増えたのなら、素人的には、水中が酸欠状態(? 植物系のそれだと逆かな)になってもよさそうに思えるのですが‥‥。見たかぎりでは、魚が浮くなど、その手の剣呑なシーンは全く見られず、水の色以外は、至って普通なのでした。

●京葉線の橋をくぐったあたりから、水の色は次第に薄まり、イグアナクレーンを望むところまで来ると、もはや「赤運河」の片鱗もなし! 不思議なものです。
このあたり、真水の流れる経路や、海水濃度との関係など、興味をそそられますね。「大横川南支川と、平久川から供給される隅田川の水が、汐浜運河を東流してここに流れ込んだからかな?」などと、素人の妄想は広がるばかり。赤い水を作りだす藻類(かどうかはわかりませんが)のことも含めて、研究されている方はおられるのかなあ‥‥。
(26年5月3日撮影)
(この項おわり)

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「赤運河」の日…1
(『5月3日の橋の裏側』のつづき)

●帰路、大横川の桜並木区間を抜けて、平久川との変則十字流へ。「3月23日の水路風景…1」で見た、平野橋架け替えの様子を見てゆこうと思ったのです。
打ち込みの途中だった鋼管が見られなくなり、足場や警戒船が姿を消したほかは、特に変わりがないような‥‥。通ってもよさそうな雰囲気でしたが、何となく「呼ばれていない」感じがして、鼻先を突っ込んだだけにとどまりました。
●平久川に戻って右へ転舵、平久橋の橋裏を見上げつつ前進微速。あとはのんびり、狭水路の静けさを楽しみながら、通い慣れた道をゆるゆると一路南下。
汐浜運河との十字流を過ぎてしばらくゆくと、いつもと変わらぬこの、モスグリーンの水面が、あるところを境にくっきりと色を変えて‥‥。

●見事な真っ茶色に。

●あまりにもくっきりと色が変わったのに驚いて、思わずスロットルをゆるめ、「水の境界線」を撮ってしまったほどでした。
以前、「運河の水が…」でも紹介した、何らかの原因で、藻類が爆発的に発生したための現象でしょう。赤潮ならぬ「赤運河」といってよい現象ですが、今まで何度か体験したものの、ここまではっきり境界線が観察できたのは初めてで、しばらく留まり、興味深く観察してしまいました。
●おりしも汐見運河との十字流近く、第一石油販売の桟橋も、誉めてやりたくなるくらい鮮やかに赤っ茶けた(?)水に囲まれ、いつもと違った雰囲気です。誤解を招くといけないので、大急ぎでつけ加えておくと、臭いはまったくありません、はい。
大横川、平久川とも、竪川・小名木川経由で隅田川からの水が入っており、干満問わず南流しているはずですから、上の写真の地点までは真水の供給が勝り、茶色い水を押しやっているのでしょう。
隅田川や亀島川では、茶色い区間はありませんでしたから、流速と海水の濃度が、水の色に関連しているように思えたのですが、いかがでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(26年5月3日撮影)
(『「赤運河」の日…2』につづく)

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●帰路、大横川の桜並木区間を抜けて、平久川との変則十字流へ。「3月23日の水路風景…1」で見た、平野橋架け替えの様子を見てゆこうと思ったのです。
打ち込みの途中だった鋼管が見られなくなり、足場や警戒船が姿を消したほかは、特に変わりがないような‥‥。通ってもよさそうな雰囲気でしたが、何となく「呼ばれていない」感じがして、鼻先を突っ込んだだけにとどまりました。

汐浜運河との十字流を過ぎてしばらくゆくと、いつもと変わらぬこの、モスグリーンの水面が、あるところを境にくっきりと色を変えて‥‥。

●見事な真っ茶色に。

●あまりにもくっきりと色が変わったのに驚いて、思わずスロットルをゆるめ、「水の境界線」を撮ってしまったほどでした。
以前、「運河の水が…」でも紹介した、何らかの原因で、藻類が爆発的に発生したための現象でしょう。赤潮ならぬ「赤運河」といってよい現象ですが、今まで何度か体験したものの、ここまではっきり境界線が観察できたのは初めてで、しばらく留まり、興味深く観察してしまいました。

大横川、平久川とも、竪川・小名木川経由で隅田川からの水が入っており、干満問わず南流しているはずですから、上の写真の地点までは真水の供給が勝り、茶色い水を押しやっているのでしょう。
隅田川や亀島川では、茶色い区間はありませんでしたから、流速と海水の濃度が、水の色に関連しているように思えたのですが、いかがでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(26年5月3日撮影)
(『「赤運河」の日…2』につづく)

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