fc2ブログ

3月23日の水路風景…7

(『3月23日の水路風景…6』のつづき)

149041.jpg

149042.jpgかつて水面を埋めてひしめいていた、業務船の姿が一掃されてしまったのは寂しいものの、広々とした運河を挟んで、陽光に輝くマンション群がそびえ立つのは、ある種爽快感のある眺めです。

黎明橋の手前まで来たら、左手に二隻の旅客船が漂泊していました。何事かしらと様子を見ていたら、右手にある業者さん用の桟橋「朝潮小型船乗り場」が一杯で、着桟待ちをしているのでした。手を振って合図しながら、そろそろ通過。

149043.jpg
水管橋だか、電路橋かはわかりませんが、このトラスは可愛らしくて、実に魅力的ですよね。模型列車でも走らせたらしっくりきそう。橋脚は杭を並べた実用一点張りのもので、この近辺でも今や少なくなった、港湾部の建造物らしい無骨さを感じさせる物件でもあります。

149044.jpg朝潮橋をくぐると、月島側がいきなりものものしい感じに。大きな土運船の向こうには、小型浚渫船らしいショベルがのぞき、よく見ると、旧来の石垣護岸の前に、鋼矢板が打ち込まれている! 朝潮大橋近くでも同様、台船やクレーン船の姿も見られ、長い延長に渡る大規模な工事であることがわかりました。

いよいよここも、テラス工事が始まったか‥‥。歴史の古い埋め立て地であることを感じさせた石垣護岸も、テラスの下に埋もれてしまう日が、近づいてきたということですね。

149045.jpg

撮影地点のMapion地図

(26年3月23日撮影)

(この項おわり)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 朝潮運河浚渫船台船

日本テレビ「所さんの目がテン!」に‥‥

150001.jpg日本テレビ「所さんの目がテン!」の、4月27日放映回「東京の魅力を再発見!水路を科学!」を、我が艇とともにお手伝いさせていただきました。

「所さんの目がテン!」といえば、放送回数1200回を越える長寿番組。失敗でもして番組の伝統に傷をつけては大変と、例によってアガリ症のボルテージも上昇気味ではありましたが、スタッフのご指導と好天に助けられ、無事ご案内を終えることができました。以下、ロケ当日のスナップを紹介させていただきます。

「続きを読む」をクリックしてご覧ください

続きを読む »

タグ : 新月島川北十間川横十間川小名木川江東内部河川水位低下化河川台船所さんの目がテン!日本テレビ

3月23日の水路風景…6

(『3月23日の水路風景…5』のつづき)

149036.jpg

149037.jpg晴海埠頭を回って朝潮運河に入ると、右手にもやっていたのがご覧の「みかわ」。窓からカーテンやカバー付きの椅子がのぞく甲板室、全体の造作からして通船らしいですが、カタマランというのが珍しいですね。

そしておなじみ、臨港消防署前に並んだ「みやこどり」ほかの消防艇群。なぜかここを通るときは、いつも光線の具合がよろしくない時間帯で、紅鮮やかな船体も、黒っぽく沈みがちです。

149038.jpg

149039.jpgいやしかし、こうして眺めてみると、朝潮水門が本当に小さく見えるようになったなあ‥‥。上空こそ抜けているものの、両岸から真新しい巨大マンションにはさまれて、肩身狭くちぢこまっているようです。隣接して橋も架けられたので、高さ制限のないスイングゲートである意味は、残念ながらなくなってしまいました。

右径間に近づいたら、警備員のお嬢さんが出てきて、旗を振って誘導してくれました。手を振ってお礼をいうと、素敵な笑顔でにっこり。

149040.jpg
環状2号線の橋も、三つの桁が全て架設されたので、ここで「初・橋の裏側」を一枚。真新しいコンクリートの肌を仰ぎつつ、さらに直進してみましょう。
撮影地点のMapion地図

(26年3月23日撮影)

(『3月23日の水路風景…7』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 朝潮運河朝潮水門消防艇橋の裏側

3月23日の水路風景…5

(『3月23日の水路風景…4』のつづき)

149031.jpg水門を微速でくぐり、本流に出たところで周りを見回してみると‥‥、あっ、水上バス「竜馬」が、こちらに大きく舵を切りつつ下航してくる! まだ距離は充分ありましたが、汽笛をボーッ、ボーッと響かせて、ぐんぐん迫ってきます。

これには大いに泡を喰って、スロットルを倒し急加速、やや下流に舵を当てながら、流路中央へまさに横っ跳び。まさか、汐留川水門に入るのかな?

149032.jpg

149033.jpgその、「まさか」でした! 「竜馬」は転舵を終わると、ぐっと行き足をしぼり、お客さんを満載したまま、汐留川水門へ突っ込んでいったのです! 空船でなく客扱いで、こちらを通る便があったなんて! 

しかし、入った後が大変そうですね、水門をくぐった直後に右へ直角に転舵、錨泊艇のある中をそろそろ進み、さらに左へ90度と、水面が狭いこともあって、船長さんも緊張させられることでしょう。浜離宮船着場に他の船が着いているときは、この方法をとっているのでしょうか? 

149034.jpg竹芝桟橋に目をやると、おや、先ほど追い越していった、横浜マリン石油さんの油船らしい彼が、減速・回頭して達着姿勢に入っていますね。

本船へ油の出前に訪れたようですね。小型船舶でも、屋形船クラスになれば、油船に横付けしてもらう例は少なくないとのこと。いいなあ、一度出前されてみたい。ガソリンの油船はやっていないのかしら?


149035.jpg
春海運河にもちょっと寄り道して、客船埠頭に憩う「日本丸」を左舷後方から一枚。この時期、東京港のどこかでもやっている姿はすでにおなじみですが、何度眺めても絵になる艶姿、やはりよいものです。
撮影地点のMapion地図

(26年3月23日撮影)

(『3月23日の水路風景…6』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 隅田川春海運河汐留川水門水上バス東京港

3月23日の水路風景…4

(『3月23日の水路風景…3』のつづき)

149026.jpg

149027.jpgここで面舵いっぱい、築地川水門を通って、浜離宮前の水面に入ってみることにしました。東京では数少ない「くぐる」構造物のない水門で、しかも2基しかないスイングゲートの一つ。澄みきった青空も手伝って、頭上の抜けた楽しさを味わいつつ通航。

ホーンを鳴らしつつ通りながら、そういえば、銘板周りのアップを撮ったことがなかったっけ、とカメラを向けて一枚。電光掲示板の水深は、只今3.8m。

149028.jpgこちらも桜はまだつぼみでしたが、陽気のよさもあってか、投錨してランチを楽しむ艇の姿が、いくつか見られました。我が艇も最微速で流しながら、お茶にしようと魔法瓶の栓を抜き、ついでにオヤツをいただくことに。

お菓子をぱくついていると、さっそく目ざといユリカモメ君たちが飛来。しきりに鳴いては「ちょうだい、ちょうだい」のしぐさをくり返します。トリさんには甘い我が乗り組みですから、待ってましたとばかりにおすそわけ。たちまち鳥山ができてしまいました。

149029.jpg
ポーッ、ポーッと汽笛の音が聞こえてきたので、水上バスが入ってくるな、と身構えていると、先ほど出会った「あじさい」が姿を現わしました。楽しいんですよね、ギリギリ感あふれる水上バスでの水門通航は!

149030.jpg
さて腰を上げようと、汐留川水門から出ようとしたら、またも水上バスのものらしい汽笛が、繰り返し聞こえてきました。

あらら、「あじさい」はまだ出ていないのに、もう一隻入ってくるのかな? と思っていたら、汽笛がぐっと間近に聞こえてきて、明らかに何か違う雰囲気です。水門をくぐって、外に出てみると‥‥。
撮影地点のMapion地図

(26年3月23日撮影)

(『3月23日の水路風景…5』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 築地川水門汐留川水門浜離宮水上バス水辺の鳥たち