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新川畔をお散歩…7

(『新川畔をお散歩…6』のつづき)

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さくら館周辺を離れて、最後にやってきたのは新川の東端近く、西側を見たところで、遠くに環七を望む地点。こちらの河畔は工事たけなわで、対岸に一部完成している護岸も見られますが、まだ道半ばといった感じですね。

並木や柵のない分、河道と両岸の道路が一体となって、かえってかつての運河らしさを感じさせる、開けた風景が楽しめました。閉塞水面とはいえ、ここも江東区同様の水位低下化河川。少し前までは両岸に、コンクリート堤防が高々と連なっていたのでしょうか。

130032.jpg河道を塞いで、重機を乗せた台船が浮かんでいました。ジブにホースがぶら下がっているところを見ると、鋼矢板の外側から排水する、ポンプだと思われます。

近くに立てられていた看板には、「護岸の耐震補強をする工事を実施しています」とあり、工期は25年4月15日ごろから、26年1月30日ごろまでとのこと。



130033.jpg打ち込まれたばかりの鋼矢板の上では、カワウ君が数羽、この暑さにすっかりバテた体で、口を開けてハァハァしていました。

この向こう、水面上にはカルガモが群れをなして泳いでおり、トリにとって環境が悪くないことがうかがえます。旧江戸川の水の落とし口だけあって、餌となる魚が豊富なのかもしれません。


130034.jpg壁面にうがたれた丸い穴から、ザブザブと音を立てて結構な量の水が流れ込むここが、流れの上でいえば新川の最上流部。水はいうまでもなく、旧江戸川からのものです。

船溜の奥にある樋門(『新川東水門と船溜…2』参照)からここまでは埋立てられており、水はコルゲート管の暗渠をくぐって流れ込んできます。ちなみにこの直上は小公園「新川口児童遊園」となっていました。

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ちょっと驚かされたのが、この石垣風に囲った植え込みというか、島のような構造物。ちょうど吐口からの水を制するように、大小4個の円形の「島」が、木々を茂らせて鎮座していたのです。

流水の妨げにしかなっていないそのさま、修景としてはあまりに中途半端な造作に、すわ、何かの遺構か? と一瞬色めきだったくらい。まあ、よく見れば、まず遺構の線はありえませんよね! 流速の減勢を兼ねた、もと花壇といったところでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(25年8月4日撮影)

(『新川畔をお散歩…8』につづく)

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タグ : 新川台船水辺の鳥たち