5月16日の水路風景…1
(『5月14日の水路風景…7』のつづき)

●ロケ当日も、早めに出て水路風景を拾いながら集合場所へ。砂町運河に出ると、さっそく環境局の清掃船に出会いました。それも大小二隻連続、まずは幸先よしとニンマリ。
船名は建河清第2号と同第6号。2隻ともコンベア型で、基地が近いせいか、たびたび水路上で出くわしています。荒川・江戸川方面へ出動の途中でしょうか。朝早くからご苦労さまです。
●時間に余裕があるので、曙北運河~汐見運河を経由して行こうと、行き足を落として右へ舵を切りました。右手には、白い通船が警戒船となって、乗り組みさんが白旗を振っています。
まだ浚渫工事が続いているようで、砂潮橋の向こうには、クレーンのジブらしきものが見えますね。
●橋をくぐってみると、クレーン船とバージ、それに何隻かの曳船がひと固まりになって碇泊していました。手前のバージには、鋼矢板らしい積荷が見えたので、テラスの基礎工事と思われます。
奥に見える菊鷹産業の銘の入ったクレーン船は、船尾を見るとプッシャーバージのようですね。

●そしておなじみ古賀オール。バージは2隻ともずっしり喫水を沈めていることから、これから朝一番の荷役があるのでしょう。
手前のホールドを開いたバージ上では、社員の方と乗り組みさんが、何やら打ち合わせ中の様子。艇を寄せ、「おはようございます!」と手を振って挨拶し、微速で航過。まだ動き始めたばかりの、平日の朝らしい水路風景を拾いつつ、北上してゆくと…。
【撮影地点のMapion地図】
(25年5月16日撮影)
(『5月16日の水路風景…2』につづく)

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船名は建河清第2号と同第6号。2隻ともコンベア型で、基地が近いせいか、たびたび水路上で出くわしています。荒川・江戸川方面へ出動の途中でしょうか。朝早くからご苦労さまです。

まだ浚渫工事が続いているようで、砂潮橋の向こうには、クレーンのジブらしきものが見えますね。

奥に見える菊鷹産業の銘の入ったクレーン船は、船尾を見るとプッシャーバージのようですね。

●そしておなじみ古賀オール。バージは2隻ともずっしり喫水を沈めていることから、これから朝一番の荷役があるのでしょう。
手前のホールドを開いたバージ上では、社員の方と乗り組みさんが、何やら打ち合わせ中の様子。艇を寄せ、「おはようございます!」と手を振って挨拶し、微速で航過。まだ動き始めたばかりの、平日の朝らしい水路風景を拾いつつ、北上してゆくと…。
【撮影地点のMapion地図】
(25年5月16日撮影)
(『5月16日の水路風景…2』につづく)

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5月14日の水路風景…7
(『5月14日の水路風景…6』のつづき)
●首都高の真下にある積み替え施設、堀船清掃作業所の前にさしかかりました。おなじみのプッシャーバージと緑の押船がメザシにもやっています。
近づいてみると、ヘルメットをかぶった作業員の方がずらりと並んで、何やら作業中の様子です。バージと岸壁の間をのぞき込んでいたので、防舷物に関連した作業でしょうか。
●そして、今回最も楽しみだったここ、日本化薬専用渡船! 一般に供されていないとはいえ、隅田川に残る唯一の渡し船として、その筋にはつとに有名な渡船であります。船名は地元にちなんだ「しんでん」。
番組中の乗り組みさんのお話では、正確にカウントしたことはないものの、1日に150往復以上は運航しているのでは、とのこと。う~ん、にわかには信じがたい頻発ぶりです。事実とすれば、仮に運航時間を12時間としても、約5分ヘッドということになります。まるで通勤電車なみですね!

●新岩淵水門を抜け、荒川本流へ。今回の終点は、岩淵リバーステーションでした。
ロケ時はご存知のように、水門の堰柱内、巻上機室まで入れていただけるという光栄に浴したのですが、カメラを艇内に忘れてきてしまった(泣)。悔やんでも悔やみきれない痛恨事でありました…。
【撮影地点のMapion地図】

●解散後、爽やかに晴れ渡った荒川を下って。この後ロケ当日も、出発前の短時間ながら、いくつか惹かれる川景色をものすることができました。次回ご紹介したいと思います。
(25年5月14日撮影)
(『5月16日の水路風景…1』につづく)

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近づいてみると、ヘルメットをかぶった作業員の方がずらりと並んで、何やら作業中の様子です。バージと岸壁の間をのぞき込んでいたので、防舷物に関連した作業でしょうか。

番組中の乗り組みさんのお話では、正確にカウントしたことはないものの、1日に150往復以上は運航しているのでは、とのこと。う~ん、にわかには信じがたい頻発ぶりです。事実とすれば、仮に運航時間を12時間としても、約5分ヘッドということになります。まるで通勤電車なみですね!


ロケ時はご存知のように、水門の堰柱内、巻上機室まで入れていただけるという光栄に浴したのですが、カメラを艇内に忘れてきてしまった(泣)。悔やんでも悔やみきれない痛恨事でありました…。
【撮影地点のMapion地図】

●解散後、爽やかに晴れ渡った荒川を下って。この後ロケ当日も、出発前の短時間ながら、いくつか惹かれる川景色をものすることができました。次回ご紹介したいと思います。
(25年5月14日撮影)
(『5月16日の水路風景…1』につづく)

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5月14日の水路風景…6
(『5月14日の水路風景…5』のつづき)

●お昼の休憩場所は前回同様、小名木川の高橋船着場でした。お弁当を広げていると、東の方から重々しい爆音とともに、曳船に曳かれたバージが登場! 箸を放り出してカメラを構えました。
●バージは空船で、間近で見たこともあり、高々とした乾舷がまるで壁のよう。扇橋閘門の東、東京製粉で荷降ろしした、帰り船に違いありません。
バージは「三号八洲丸」、曳船の名前はよく見えませんでしたが、「第一丸辰丸」でしょうか? いや~、いい昼休みになりました!

●曳船とバージだけで安上がりに喜んでいたら、さらに西側からこちらへ向かってくる台船とバージが! うひょひょひょ。高橋でのすれ違いシーンまで、目前で堪能できる幸せ。平日でなくては味わえない光景です!
しかし、こうして見ると、空船のバージって、桁下ギリギリなんだなあ。潮時によっては、通れないこともあるのでしょうね。

●隅田川に再び戻り、遡上再開。千住大橋を過ぎ、京成線鉄橋の上流で、写真の橋脚がポツリと立っているのに出会いました。
まるでオブジェのような物件の出現に、スタッフも「これ、何ですか?」と興味深げな様子。以前は水管橋が架かっていたんですけれど、と答えて、左を振り返ると…。
●護岸には足場が組まれ「水管橋撤去工事を行っています」の横断幕が。こちら側にも同様の橋脚があったはずなのですが、すでに撤去されたようですね。
「隅田川 橋の紳士録」(白井裕著:東京堂出版)によれば、名前は「上水北千住水管橋」で、形式はランガー、昭和40年の竣工、江戸川・金町浄水場の水を、北区・板橋区へ供給していたとのこと。享年48ということですか、お疲れさまでした。
【撮影地点のMapion地図】
(25年5月14日撮影)
(『5月14日の水路風景…7』につづく)

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●お昼の休憩場所は前回同様、小名木川の高橋船着場でした。お弁当を広げていると、東の方から重々しい爆音とともに、曳船に曳かれたバージが登場! 箸を放り出してカメラを構えました。

バージは「三号八洲丸」、曳船の名前はよく見えませんでしたが、「第一丸辰丸」でしょうか? いや~、いい昼休みになりました!

●曳船とバージだけで安上がりに喜んでいたら、さらに西側からこちらへ向かってくる台船とバージが! うひょひょひょ。高橋でのすれ違いシーンまで、目前で堪能できる幸せ。平日でなくては味わえない光景です!
しかし、こうして見ると、空船のバージって、桁下ギリギリなんだなあ。潮時によっては、通れないこともあるのでしょうね。

●隅田川に再び戻り、遡上再開。千住大橋を過ぎ、京成線鉄橋の上流で、写真の橋脚がポツリと立っているのに出会いました。
まるでオブジェのような物件の出現に、スタッフも「これ、何ですか?」と興味深げな様子。以前は水管橋が架かっていたんですけれど、と答えて、左を振り返ると…。

「隅田川 橋の紳士録」(白井裕著:東京堂出版)によれば、名前は「上水北千住水管橋」で、形式はランガー、昭和40年の竣工、江戸川・金町浄水場の水を、北区・板橋区へ供給していたとのこと。享年48ということですか、お疲れさまでした。
【撮影地点のMapion地図】
(25年5月14日撮影)
(『5月14日の水路風景…7』につづく)

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5月14日の水路風景…5
(『5月14日の水路風景…4』のつづき)
●水道橋2号分水路に、久しぶりの突入。照明は我が艇備え付けのささやかなクランプ球でなく、スタッフご持参の撮影用ライトですから、その明るいことはくらべものになりません。
内部にはこれといった変化もなく、三方の壁面も変わらずさっぱりしていて、健全かつ十全に機能を発揮している模様でありました。はい。
●本流に戻って神田川を下ると、堀割区間では3本のスパッドを差し込み、ショベルを盛んに動かして、結構な幅のある浚渫船が作業中。
ここを浚渫していただくのは、もちろんありがたいのですけれど、神田川・日本橋川の可航区間中に何ヶ所かある、謎の凸部…沈置物らしきモノを取り除いていただけないかしら…と、妄想がむくむく。

●先日も触れた、お茶の水駅下にもやう土運船。H艇長の艇とくらべるとわかるように、可航幅の半分を占めようというかなりの大きさです。昨日、7月25日夜に聖橋を通った際に見下ろしたら、さらに台船やら足場が増えていて、物々しい雰囲気でした。
紅林課長によれば、お茶の水駅のバリアフリー化に関連する工事とのこと。検索してみると「JR御茶ノ水駅、ようやくバリアフリー化へ」(朝日新聞)、「JR中央線御茶ノ水駅バリアフリー整備について」(JR東日本・PDF)がヒット。駅上空に人工地盤を設ける大工事で、7年はかかるとのことです。聖橋と人工の大渓谷を擁する、都内の川では屈指の景勝地も、当分は落ち着かない状態が続きそうですね。
●再開発が急速に進む交通博物館跡地も、高架下の工事が急ピッチで進んでいました。レンガアーチの下にコンクリートの補強が巻かれ、ガラスも入り始めていますね。この下が、博物館の展示室であったころを思い出して、しみじみ。万古不変と思い込んでいたものが、瞬く間に姿を変えてゆくあたり、水辺の構造物といえど例外ではありません。
と、一番下流側のアーチに「いつ、かつぐの?!」と書かれた謎の看板が。どうやら、神田祭に関連したツイッターのタグみたいですが、横浜は大岡川で見た「人間性回復のチャンス」(『大岡川に拾う…1』参照)を、一発で思い出してしまいました。
【撮影地点のMapion地図】

(25年5月14日撮影)
(『5月14日の水路風景…6』につづく)

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内部にはこれといった変化もなく、三方の壁面も変わらずさっぱりしていて、健全かつ十全に機能を発揮している模様でありました。はい。

ここを浚渫していただくのは、もちろんありがたいのですけれど、神田川・日本橋川の可航区間中に何ヶ所かある、謎の凸部…沈置物らしきモノを取り除いていただけないかしら…と、妄想がむくむく。

●先日も触れた、お茶の水駅下にもやう土運船。H艇長の艇とくらべるとわかるように、可航幅の半分を占めようというかなりの大きさです。昨日、7月25日夜に聖橋を通った際に見下ろしたら、さらに台船やら足場が増えていて、物々しい雰囲気でした。
紅林課長によれば、お茶の水駅のバリアフリー化に関連する工事とのこと。検索してみると「JR御茶ノ水駅、ようやくバリアフリー化へ」(朝日新聞)、「JR中央線御茶ノ水駅バリアフリー整備について」(JR東日本・PDF)がヒット。駅上空に人工地盤を設ける大工事で、7年はかかるとのことです。聖橋と人工の大渓谷を擁する、都内の川では屈指の景勝地も、当分は落ち着かない状態が続きそうですね。

と、一番下流側のアーチに「いつ、かつぐの?!」と書かれた謎の看板が。どうやら、神田祭に関連したツイッターのタグみたいですが、横浜は大岡川で見た「人間性回復のチャンス」(『大岡川に拾う…1』参照)を、一発で思い出してしまいました。
【撮影地点のMapion地図】

(25年5月14日撮影)
(『5月14日の水路風景…6』につづく)

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5月14日の水路風景…4
(『5月14日の水路風景…3』のつづき)
●真新しい肌の枕木を見上げつつ、支保工付き常磐橋の初くぐり。足場の向こうに見える雑草、のどかではありますが、草取りをしたくなってムズムスする…。
裏側には目の細かいネットが張られ、ところどころトラロープで支えられていました。ネットを透かして、鋼材と枕木を縦横に組み合わせた支保工が、がっちりと荷重を支えているさまが観察できます。

●ロケ時にご一緒した、都建設局の紅林課長のお話によれば、解体修理の可否については調査の結果次第で、まだ決定したわけではない、とのことでした。どうかどうか、調査の結果が「修理・復元可能」と出ますように…。
●くぐって振り返ると、こちらも下流側同様、警戒色の部材と看板だらけ。普段が非常に地味な橋だけに、やはり異様さが際立って見えます。
気になったのは、向こうの径間で作業中の小艇。箱作りで、戸立てに丁字のゴムフェンダーを張り付けた船首に目を引かれました。鉄舟のようですね。あまり見ない形ですが、どこの持ち船でしょうか。

●日本橋川を出て、神田川との丁字流、水道橋2号分水路吐口の対岸あたりに、簡単な桟橋というか、接岸施設が設けられているのを発見。
基礎護岸に2本、逆L字に組んだ鋼材をかぶせ、タイヤのフェンダーをかませてあります。かたわらの桟橋は、アングルを組んだとおぼしき簡素なもので、既製のアルミ梯子で出入りするようですね。スタッフによれば、ビル工事のために最近設けられたとのことでした。
【撮影地点のMapion地図】
(25年5月14日撮影)
(『5月14日の水路風景…5』につづく)

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裏側には目の細かいネットが張られ、ところどころトラロープで支えられていました。ネットを透かして、鋼材と枕木を縦横に組み合わせた支保工が、がっちりと荷重を支えているさまが観察できます。

●ロケ時にご一緒した、都建設局の紅林課長のお話によれば、解体修理の可否については調査の結果次第で、まだ決定したわけではない、とのことでした。どうかどうか、調査の結果が「修理・復元可能」と出ますように…。

気になったのは、向こうの径間で作業中の小艇。箱作りで、戸立てに丁字のゴムフェンダーを張り付けた船首に目を引かれました。鉄舟のようですね。あまり見ない形ですが、どこの持ち船でしょうか。


基礎護岸に2本、逆L字に組んだ鋼材をかぶせ、タイヤのフェンダーをかませてあります。かたわらの桟橋は、アングルを組んだとおぼしき簡素なもので、既製のアルミ梯子で出入りするようですね。スタッフによれば、ビル工事のために最近設けられたとのことでした。
【撮影地点のMapion地図】
(25年5月14日撮影)
(『5月14日の水路風景…5』につづく)

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