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生きている大運河・佐陀川…8

(『生きている大運河・佐陀川…7』のつづき)

115088.jpg武代橋から下流側を眺めていたら、河道の曲がり具合もさることながら、北岸に沿って伸びる道の雰囲気にも惹かれ、この道を利用して、恵曇までの最終コースを眺めてみようと思いました。

道から対岸、武代地区を眺めると、低めの丘陵といってよい高さがあり、こちらの低さが実感されます。やはり開鑿時に、この丘を避けただけなのかなあ…。


115089.jpgもう少し進んだ屈曲の内側に、大きな浅瀬があるのを発見。しかも砂洲ではなく、ご覧のとおりゴロタ石が顔をのぞかせる、ちょっと剣呑そうな浅場です。

こんなに石が堆積しているところを見ると、増水時などは、結構流れが速いときもあるのでしょうか。点々と続く桟橋や船影も、この区間はさすがに途切れていました。


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最初はあったガードレールもすぐに途絶えて、後は駒止めすら設けられていない、まさにさえぎるものなしのスリル満点な水際の道に! しかも、普通車が何とか通れる幅しかなく、加えてカーブとアップダウンもあるのですから、肝の冷えることったらありません。

今でこそ、こうして写真を眺めて「低い丘と家並にはさまれた、いい感じの水路だなあ」と、のんきな感想も出てきますが、当時はそんな余裕はなく、シャッターを押すだけで精一杯でした。

115091.jpg武代から恵曇に入ったあたりで、ようやく道幅が広くなり、ギリギリの恐怖から解放されてホッと一息。両岸も町屋造りの家々が並び、漁港らしい雰囲気になってきました。

岸も、岸壁を兼ねさせたような、がっしりした造りになり、もやう漁船の数も増えて賑やかに。目指す佐陀川河口まであともう少し、向こうには河口をまたぐ最後の橋らしいものも見えて、自然と足が速まります。

115092.jpg
海鳥が舞う最終橋、神名火大橋に到着。川幅も先ほどの屈曲部と異なり、再び広がっていかにも河口らしい、開けた川景色に。まだ少し冷たい海風が、日本海側に出たことを実感させます。

あれ? 海鳥だけでなく、ツバメの鳴き声も聞こえてきますね。ご当地のツバメは、こんなに早く渡ってくるのでしょうか?
撮影地点のMapion地図

(25年3月16日撮影)

(『生きている大運河・佐陀川…9』につづく)

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タグ : 佐陀川