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水路をゆく・第二運河 24年7~9月のご案内



【ご案内】
水路をゆく・第二運河にようこそ!
モーターボートなのになぜか艪がついている、全長わずか21ft(約6m)の木っ端ブネに乗る道楽船頭は、川や運河をうろつくのが大好き。いにしえの水運全盛期に思いを馳せつつ、閘門・水門や橋、フネブネの姿を楽しみながら、各地の水辺や博物館、遊覧船を訪ね歩くブログです。東京とその近郊にある可航水路の、全線ご紹介を目指しています。

幅192~210ピクセルの小さい画像は、クリックすると別窓で拡大表示できます。
当ブログ掲載の本文、画像の無断使用はご遠慮ください。
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ボートオーナーの方へ…当ブログに掲載された水路を航行され、事故を起こされても、管理人は責任を負いかねますので、航行にあたっては、各艇長の責任で安全航行をお願いいたします。

当ブログは、Doblog「水路をゆく」の姉妹編として、20年4月6日に開設、「航行水路メモ」を主な記事にしてまいりましたが、21年2月8日以降、Doblogに障害が発生、更新が不可能になったため、本文記事をこちらで継続することとなりました。
なお、閉鎖されたDoblog「水路をゆく」の記事は、FC2ブログ「水路をゆく 過去ログ」に移設しました。

【更新履歴】
【9月30日更新】タイトルバック画像を更新しました。栃木市湊町、巴波川西岸より見た遊覧舟です。24年9月16日撮影。
【9月23日更新】タイトルバック画像を更新しました。小名木川、扇橋閘門の西側ゲートです。24年9月9日撮影。
【9月17日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、首都高向島線・新荒川橋です。24年9月9日撮影。
【9月9日更新】タイトルバック画像を更新しました。古賀オール東京工場、3基のヤードクレーンを曙北運河から眺めたところ。24年9月9日撮影。
【9月3日更新】タイトルバック画像を更新しました。古賀オール東京工場、荷役中の第三工場ヤードクレーンです。24年8月2日撮影。
【8月26日更新】タイトルバック画像を更新しました。古賀オール東京工場、第一工場ヤードクレーンです。24年8月2日撮影。
【8月19日更新】タイトルバック画像を更新しました。江戸川区、葛西臨海公園に架かる、葛西渚橋です。24年8月5日撮影。
【8月12日更新】タイトルバック画像を更新しました。新中川、明和橋です。24年7月29日撮影。
【8月3日更新】タイトルバック画像を更新しました。江戸川区、新川東水門です。24年7月29日撮影。
【7月29日更新】タイトルバック画像を更新しました。港区、汐彩橋から見た芝浦運河とアーバンランチです。24年7月15日撮影。
【7月22日更新】タイトルバック画像を更新しました。水郷十六島、大割閘門と排水機場を南側から見たところ。24年6月24日撮影。
【7月16日更新】タイトルバック画像を更新しました。潮来市、常陸利根川河畔にある上戸川舟溜り樋管です。24年6月24日撮影。
【7月6日更新】タイトルバック画像を更新しました。香取市、水郷佐原水生植物園の水路をめぐる、遊覧サッパです。24年6月24日撮影。

巴波川の遊覧舟…2

(『巴波川の遊覧舟…1』のつづき)

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乗り場の対岸に、黒い板塀を擁した蔵造りの建物群は、江戸期から続く旧家・元材木問屋の塚田家。現在は「塚田歴史伝説館」として営業されています。幸来橋から、下流の巴波川橋に至る河畔の広大な敷地に、古建築が棟を接して立ち並んでいる効果は大きなものがあり、一帯はしっとりと落ち着いた雰囲気に包まれています。

かつてはこの河畔も、河岸として機能していたのでしょう。後ほど中を拝見したところ、展示されていた明治45年撮影の写真に、「長さ60間(約110m)高さ6尺6寸(約2m)の石垣が完成したときの記念写真」というキャプションがあり、やはり、とうなずかされました。

108007.jpg舟上から見た「蔵の街案内所」…掲げられている看板は「蔵の街遊覧船待合処」、ですね。遊覧舟運航の本部詰所であり、待合所兼売店でもあります。賑やかな船頭さんの呼び声が聞こえるので、近づけばすぐわかるでしょう。

観光パンフレットの配布や、舟に乗る際にかぶる編み笠の貸し出しも行っていました。運航は営業時間中、随時出船ということですが、お客さんが一定数集まるまで、少し待つ場合もあるようですね。

108008.jpg流れに乗って下り、案内所の前を過ぎたあたりで目につくのが、巴波川橋の姿。

ううむ、これはどう見ても、昭和一桁か、遅くとも戦後すぐ竣工のRC橋! 橋の規模の割には親柱が高く、その上に備えられた橋灯も立派なものです。桁に沿わされた水管らしいものも、どことなく古めかしい雰囲気…あとで見に行ってみよう。


108009.jpg

108010.jpgおおお、右手に近づいてきたこの橋も、これまた古そうでイイ感じ。溝渠といってもよさそうな、小さな派川を渡っていますが、水量はなかなか豊かで、水が音を立てて流れ込んでいます。

「水が流れ込むところに、魚がたくさん群れていますよ。近づいて見てみましょう。」と船頭さん。なるほど、鯉だけでなく、稚魚のような小魚が群れをなして、派川からの流れに頭を向けているのが見えました。このあたり、湧水を水源とする小河川も少なくないようですから、水質は思ったよりよいのでしょうね。
撮影地点のMapion地図

(24年9月16日撮影)

(『巴波川の遊覧舟…3』につづく)

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タグ : 巴波川栃木市

巴波川の遊覧舟…1

108001.jpg9月16日は、栃木市の巴波川(うずまがわ)を訪ねてきました。「蔵の街遊覧船」の運航する観光舟、「巴波川舟行」を体験しようと思ったのです。

巴波川は渡良瀬川の支流で、渡良瀬遊水地のあたりで渡良瀬川と合流し、合流点から栃木市の中心部までの流路延長は、およそ20kmほど。かつては舟運路として大いに利用され、幾多の河岸を沿岸に擁したであろう、いわば利根川水系舟運の末端部の一つ。

通しの舟航ができなくなって久しいとはいえ、いにしえの可航河川に惹かれるものがある身としては、ぜひ訪ねてみたい場所の一つだったのです。

栃木駅前で自転車を借り北上、舟の乗り場にほど近い、幸来橋(こうらいばし)に到着。橋の上から下流側に目をやると、船が竿を差し遡上しているのが見えました。
撮影地点のMapion地図

108002.jpg幸来橋から、西岸を少し南下したところに乗り場があります。向かう途中、「吉屋信子生誕110年記念碑」の近くに、舟運の歴史を解説した、写真のような説明板を見つけました。いわゆる曳船道のことを、巴波川では綱手道と呼んだのですね。

巴波川周辺の舟運史については、「蔵の街遊覧船」の「案内」で古写真とともに触れられており、またご当地在住の夢野銀次氏による「銀次のブログ」の歴史散策カテゴリでも、巴波川舟運について言及されている記事があり、いずれも興味深いものです。ぜひご覧ください。

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乗り場の護岸上から、もやわれている舟たちを一枚。船首は角張ったタテイタ造りで、船首尾の反りも少ない、いかにも浅いところで用いられる端舟らしい簡素なスタイル。白木の色もまだ新しく、胴の間に敷かれたゴザもきれいで、よく手入れされている印象です。

奥の舟は手前と違って、日除けをかけていますね。我々が乗ったのは、こちらの舟でした。

108004.jpg船頭さんにうながされて、さっそく舟に乗せてもらい、上流側を見たところ。猛暑続きとあってか、例年より水深が浅くなっているそうで、トリムには相当気を遣っている様子。船頭さんの指示で、お客さんたちは均等に割り振られ、バランスが取れる位置に座ったところで、出発となりました。

ちなみに切符は、待合所兼売店である「蔵の街案内所」(『蔵の街遊覧船・蔵の街舟行』参照)で購入します。切符は当日一杯有効で、何度でも乗ることができるお得なものです。

108005.jpg
船頭さんの竿さばきで、結構な流速のある中をしずしずと遡上、先ほど渡ってきた幸来橋に近づきます。短い桁橋ですが、観光地の橋とあって橋灯は立派なものを備えており、高欄には装飾が施されています。

船頭さんいわく、「普段はもっと上流まで遡れるんですが、今は水が少なくて浅いので、このあたりで引き返させてもらいます」とのこと。う~ん、残念ですが、橋の下にはすでに浅瀬が見え、いかにも剣呑な雰囲気。整備された護岸は、かなり奥まで続いているところを見ると、水位が高いときは、次の橋くらいまで遡上できるのかしら。


(24年9月16日撮影)

(『巴波川の遊覧舟…2』につづく)

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タグ : 巴波川栃木市

9月9日の川景色…2

(『9月9日の川景色…1』のつづき)

107016.jpg外濠通りを渡すコンクリートアーチ、鎌倉橋。日本橋川では、湊橋、錦橋と並んで、コンクリート打ちっぱなしの復興橋梁ではありますが、湊橋がかなり前にタイル張りにリニューアル、錦橋も先日触れたように、補修されて見違えるようになりましたから、独り残されたこの橋の去就が、気になるところではあります。

装飾のないシンプルな造作ながら、側面より張り出させた高欄の下端に丸みをつけ、橋詰には同じく曲線でまとめられたバルコニーを設けるなど、ディテールに昭和初期のモダニズムが感じられます。今はご覧のくたびれた外観ですが、錦橋同様「光り輝く」ときが訪れるのでしょうか。

107017.jpgPWCの引き波に翻弄され、首都高の橋脚に危うくぶつかりそうになりながら、ヨロヨロと近づいて常磐橋を一枚。やはりブレてしまったか。

前回「常磐橋哀歌」で見たときに気になっていた、アーチの輪石が外れかかっていたあたりには、上からネットがかぶせられ、径間中央に「航行注意」と大書きされた看板が掲げられていました。一日も早く補修されて、渡ることができるようにしていただきたいものですね。

107018.jpg
そしてこれは有名な、三菱倉庫の「描き割り幕」!

小野川の復旧工事」のコメント欄で、元まぐろ屋さんにお知らせいただきましたが、近くで見てその異様さというか、面白さを実感。賛否はありましょうが、工事中にこういう気遣い方をした例はあまりないでしょう。

107019.jpg日本橋川を出た後は、小名木川に寄ってみました。さっき、閘門様の休日の表情を眺めたこともあり、扇橋閘門のそれも見てみたくなったのです。

頭から足指の先まで、ちりちり焦がされながら一直線の微速航行をしばし。お昼寝中のお扇橋閘門は、堰柱の白い肌を、陽射しでさらに白く反射させて、見るからに暑そうな風情でした。


107020.jpg
最後は汐見運河、京葉線の高架が上ってゆくあたりで空を見ていると、高架の向こう、まあ、夏真っ盛りを絵に描いたような、超弩級入道雲の大群落!

アップをもたついているうちに秋がようやくやってきて、季節外れの画像になってしまいましたが、月初めのこのころは、「秋は永遠に来ないんじゃないかしら?」と思わせるような猛暑でしたね。今や、この暑さも懐かしくなるような涼しさです。


(24年9月9日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 日本橋川小名木川汐見運河扇橋閘門閘門三菱倉庫高架下水路

月刊IKKI 11月号「新・鉄子の旅」に…

105008.jpg先月、「月刊IKKI 10月号『新・鉄子の旅』に…」で紹介した10月号「第30旅」に引き続き、昨日25日発売の「IKKI」11月号掲載「第31旅」も、水路編の後編ということで、引き続きお手伝いさせていただきました。

後編は神田川・日本橋川の定番コースから、運河地帯や港内に出て、イグアナクレーンや晴海線の廃橋梁、レインボーブリッジのループ区間やモノレールの走る芝浦一帯など、おなじみのスポットをご案内させていただく内容です。

以下前回の続きということで、ご一緒した際のスナップをいくつか掲げさせていただきます。


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タグ : 東京港新芝北運河消防艇警備艇曳船新・鉄子の旅IKKI小学館