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新川東水門と船溜…1

100001.jpg7月29日は、おなじみ旧江戸川を訪ねてきました。34℃を超える結構な猛暑日でしたが、加えて朝から南風が強く、べたついた熱風と陽射しで汗だくになりつつの船行きとなりました。

三枚洲の水路を徐航して通過中、葛西臨海公園の桟橋に、珍しくカワセミが。ここで出会うのは初めてです。水に親しむ季節ですから、日本橋航路のみならず、他の路線にも忙しく駆け回っているのでしょう。

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妙見島を過ぎて、新川東水門の前を通過するとき、ふと思い出しました。この中、以前入ったことはあるのですが、写真を撮っていなかったのです。

十数年越しの付き合いであるにもかかわらず、うかつなことでした。時間も余裕があることだし、ちょっとお邪魔してゆくことにしました。

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水門をくぐった直後の眺め。右径間近くは、屋形船がもやっているので、左径間から入ることにしました。

水門で守られている水面だけあり、堤防が途切れて空がぐっと広くなるのが印象的。釣り船や屋形船が林立する木の杭にもやい、奥には船宿の看板も見えるなど、かつての「葛西水郷」の面影が感じられるような、ひなびた良い雰囲気の船溜です。

100004.jpg入って左、南側には小型の釣り船が何隻か。小型とはいっても、甲板上には漁具がところ狭しと積まれ、護岸上には網やブイが干されており、プレジャーでないお仕事ブネの匂いがしますね。

岸には低い家並が迫り、奥には葉を繁らせた木が枝を広げていて、生活感のある中にのんびりとした空気が漂い、これまたよいものでした。



100005.jpg船宿・岡田屋さんの屋形船や小屋が見られる北側。背後の家を見ていると、本流の堤防より低まっているものの、一階分くらいの高さはありそうで、土地の低さが実感されます。

ご存じのとおり、ここは江戸時代以来の沿海運河・新川の東口だったところ。一帯の地盤沈下により流路のほぼすべてが水位低下化河川とされ、この船溜区間を残して、外部からは孤立した水面となったわけですが、現役時代は、船溜としての利用度はどのくらいだったのでしょう。
衰えたといえどかつてのメインライン、通航量は結構あったでしょうから、閉塞されてからの方が、船溜としての価値は高まったのかもしれません。
撮影地点のMapion地図

(24年7月29日撮影)

(『新川東水門と船溜…2』につづく)

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タグ : 新川東水門旧江戸川水上バスカワセミ