水路をゆく・第二運河 24年1~3月のご案内

【ご案内】
■「水路をゆく・第二運河」にようこそ!
モーターボートなのになぜか艪がついている、全長わずか21ft(約6m)の木っ端ブネに乗る道楽船頭は、川や運河をうろつくのが大好き。いにしえの水運全盛期に思いを馳せつつ、閘門・水門や橋、フネブネの姿を楽しみながら、各地の水辺や博物館、遊覧船を訪ね歩くブログです。東京とその近郊にある可航水路の、全線ご紹介を目指しています。
■幅192~210ピクセルの小さい画像は、クリックすると別窓で拡大表示できます。
■当ブログ掲載の本文、画像の無断使用はご遠慮ください。
■いただいたコメントは、承認後の表示となります。
■各記事と関連のないコメントは、できれば、この「ご案内」のコメント欄にお願いいたします。
■ボートオーナーの方へ…当ブログに掲載された水路を航行され、事故を起こされても、管理人は責任を負いかねますので、航行にあたっては、各艇長の責任で安全航行をお願いいたします。
■当ブログは、Doblog「水路をゆく」の姉妹編として、20年4月6日に開設、「航行水路メモ」を主な記事にしてまいりましたが、21年2月8日以降、Doblogに障害が発生、更新が不可能になったため、本文記事をこちらで継続することとなりました。
■なお、閉鎖されたDoblog「水路をゆく」の記事は、FC2ブログ「水路をゆく 過去ログ」に移設しました。
モーターボートなのになぜか艪がついている、全長わずか21ft(約6m)の木っ端ブネに乗る道楽船頭は、川や運河をうろつくのが大好き。いにしえの水運全盛期に思いを馳せつつ、閘門・水門や橋、フネブネの姿を楽しみながら、各地の水辺や博物館、遊覧船を訪ね歩くブログです。東京とその近郊にある可航水路の、全線ご紹介を目指しています。
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■なお、閉鎖されたDoblog「水路をゆく」の記事は、FC2ブログ「水路をゆく 過去ログ」に移設しました。
【更新履歴】
■【3月27日】事後の報告で恐縮です。FM東京「クロノス」に、ほんの1分ほど出演(電話取材ですが)させていただきました。江東2閘門の日曜祝日運転にからめて、閘門の魅力をお話させていただきました。
■【3月23日更新】タイトルバック画像を更新しました。大横川、福寿橋をくぐる清掃船です。24年2月18日撮影。
■【3月21日更新】「『東京水路をゆく』ご紹介御礼と正誤表」に、ドボクのすすめ6 東京水路をゆく(建設MiL)と、扇橋閘門(Clocks & Clouds)を追記させていただきました。ご紹介が遅くなり、申しわけありませんでした。
■【3月17日更新】タイトルバック画像を更新しました。平久川、大和橋付近です。24年2月18日撮影。
■【3月9日更新】タイトルバック画像を更新しました。春海運河、豊洲貯木場跡です。24年2月12日撮影。
■【3月3日更新】タイトルバック画像を更新しました。東雲北運河、暁橋です。24年2月12日撮影。
■【2月25日更新】タイトルバック画像を更新しました。南側から見たゲートブリッジ中防側トラスと、出港するガット船です。24年2月12日撮影。
■【2月19日更新】タイトルバック画像を更新しました。辰巳運河、辰巳水門です。24年2月12日撮影。
■【2月12日更新】タイトルバック画像を更新しました。本日開通した東京ゲートブリッジを北側から見たところ。24年2月12日撮影。
■【2月6日更新】タイトルバック画像を更新しました。京浜運河、京和橋です。23年10月10日撮影。
■【2月1日更新】「閘門様平癒祈願」に追記しました。
■【1月31日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、清砂大橋付近から河口を望んだところです。23年12月10日撮影。
■【1月26日更新】「閘門様平癒祈願」に追記しました。
■【1月23日更新】タイトルバック画像を更新しました。海老取運河、羽田可動橋です。23年10月10日撮影。
■【1月16日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、地下鉄東西線・荒川中川橋梁を見上げたところです。23年12月25日撮影。
■【1月7日更新】タイトルバック画像を更新しました。隅田川、佃大橋付近です。23年12月25日撮影。
■【1月1日更新】タイトルバック画像を更新しました。亀島川、南高橋を見上げたところです。23年12月25日撮影。
■【1月1日】あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
■【3月23日更新】タイトルバック画像を更新しました。大横川、福寿橋をくぐる清掃船です。24年2月18日撮影。
■【3月21日更新】「『東京水路をゆく』ご紹介御礼と正誤表」に、ドボクのすすめ6 東京水路をゆく(建設MiL)と、扇橋閘門(Clocks & Clouds)を追記させていただきました。ご紹介が遅くなり、申しわけありませんでした。
■【3月17日更新】タイトルバック画像を更新しました。平久川、大和橋付近です。24年2月18日撮影。
■【3月9日更新】タイトルバック画像を更新しました。春海運河、豊洲貯木場跡です。24年2月12日撮影。
■【3月3日更新】タイトルバック画像を更新しました。東雲北運河、暁橋です。24年2月12日撮影。
■【2月25日更新】タイトルバック画像を更新しました。南側から見たゲートブリッジ中防側トラスと、出港するガット船です。24年2月12日撮影。
■【2月19日更新】タイトルバック画像を更新しました。辰巳運河、辰巳水門です。24年2月12日撮影。
■【2月12日更新】タイトルバック画像を更新しました。本日開通した東京ゲートブリッジを北側から見たところ。24年2月12日撮影。
■【2月6日更新】タイトルバック画像を更新しました。京浜運河、京和橋です。23年10月10日撮影。
■【2月1日更新】「閘門様平癒祈願」に追記しました。
■【1月31日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、清砂大橋付近から河口を望んだところです。23年12月10日撮影。
■【1月26日更新】「閘門様平癒祈願」に追記しました。
■【1月23日更新】タイトルバック画像を更新しました。海老取運河、羽田可動橋です。23年10月10日撮影。
■【1月16日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、地下鉄東西線・荒川中川橋梁を見上げたところです。23年12月25日撮影。
■【1月7日更新】タイトルバック画像を更新しました。隅田川、佃大橋付近です。23年12月25日撮影。
■【1月1日更新】タイトルバック画像を更新しました。亀島川、南高橋を見上げたところです。23年12月25日撮影。
■【1月1日】あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
2月18日の内部河川…5
(『2月18日の内部河川…4』のつづき)

●大横川を出て、扇橋閘門の西口に近づくと、いいタイミングでゲートが開くところでした。水しぶきの向こうに現れたのは、小型のコンベア船! これまたラッキー。
コンベア船の出閘と、扉体からの滴が落ち着くのを待って、新扇橋の下で待機。新扇橋の桁下にボートフックをひっかけて注水待ちをする裏技(でもなんでもない)は、潮位が高いときしか使えませんが、楽しいものです。
●この日は、いつもと勝手が違いました。閘室に入ってアイをつかんだものの、いつまでたっても運転が始まらないのです。操作室のあるフロアを見上げると、職員の方が忙しそうに動いてるのが見えました。定期便の清掃船が去った後ということで、フロアの掃除でも始めたのかしら。
仕方がないので、電話で「閘室に入ったんですが、運転していただけますか?」とお願いすると、「すぐ動かします!」と答えがあって間なしに放送がかかり、扉体が閉まり始めました。
●隙のなさそうな「ヤル気閘門」の、意外とのんびりした一面を見られただけでも、自分にとってはちょっとしたイベントでしたが、加えてこの日は潮位が高く、水位差が楽しめる点でもまたラッキーな日。
あまりよく撮れていませんが、ゆるキャラ「もんぴ君」の描かれた水位尺を見れば一目瞭然、実に2.3mあまりの水位差があり、当然ですがもうスルスルと下がる下がる(笑)。おじさん二人は頬が緩みっぱなしです。

●たちまちにして高い壁となった閘室の谷間から周りを見上げて、山口氏も満足げ。まだ塗装も新しい扉の向こうは、テラス工事今やたけなわの水位低下化区間、さて今日は、どんな光景が拝めるでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(24年2月18日撮影)
(『2月18日の内部河川…6』につづく)

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コンベア船の出閘と、扉体からの滴が落ち着くのを待って、新扇橋の下で待機。新扇橋の桁下にボートフックをひっかけて注水待ちをする裏技(でもなんでもない)は、潮位が高いときしか使えませんが、楽しいものです。

仕方がないので、電話で「閘室に入ったんですが、運転していただけますか?」とお願いすると、「すぐ動かします!」と答えがあって間なしに放送がかかり、扉体が閉まり始めました。

あまりよく撮れていませんが、ゆるキャラ「もんぴ君」の描かれた水位尺を見れば一目瞭然、実に2.3mあまりの水位差があり、当然ですがもうスルスルと下がる下がる(笑)。おじさん二人は頬が緩みっぱなしです。

●たちまちにして高い壁となった閘室の谷間から周りを見上げて、山口氏も満足げ。まだ塗装も新しい扉の向こうは、テラス工事今やたけなわの水位低下化区間、さて今日は、どんな光景が拝めるでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(24年2月18日撮影)
(『2月18日の内部河川…6』につづく)

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2月18日の内部河川…4
(『2月18日の内部河川…3』のつづき)
●大栄橋の低さに怖気をふるいつつも、対面にある本家最低橋・茂森橋の姿を撮らずにはおれない業の深さ(?)。
光に満ち満ちているような快晴下にあっても、どこか陰翳を感じさせるこのいじましさに、やはり惹かれてしまいます。今日はもちろん、くぐるにははるかに足りない水位なので、ほんの一瞬の逢瀬を楽しんだだけでお別れです。
●大栄橋の前でぐずぐずと悩んでいるうちに、清掃船がふたたび追い越してゆきました。おかげでオリーブ色のトラス・福寿橋をくぐるいい感じのシーン(タイトル参照)を眺めることができて、満足満足。他艇が低い橋をすり抜けるところって、あんまり見られないですからね。
しかし、福寿橋の高欄、錆だれが目立ってきましたね。トラス本体はそこそこきれいで、凝った塗り分けまでしてあるのに、下塗りに不備でもあったのでしょうか。

●そして小名木川との十字流まで、連続すり抜けを味わいつつ遡上。三石橋も、福寿橋に劣らず首をかしげたくなるような塗り方で、両端は塗り替えているのに、中央径間とその前後は放置され、アバタ状の錆まで生じている始末。貴重な復興橋なのですから、大事にしてあげてほしいものです。
●亥之堀橋はA.P.+3.6mと、この付近ではもっとも桁下高があるものの、立ち上がることなど望むべくもない(別に望んだりしないですが)高さ。それでも数字の上では、大栄橋にくらべて80cmの余裕があるのですから、「いやもう、大したことないですよね!」などと、ナメた口も叩きたくなるというもの。
いや、今までは用心に越したことはないと、潮位の低いときばかり訪ねていましたが、これはむしろ逆だと、改めて感じさせられました。内部河川の魅力の一つである橋の低さ、これを心ゆくまで堪能するには、やはりギリギリの潮位にしくはなし。昨年、タモリ倶楽部に呼んでいただいたとき、「潮待ち」の楽しさに気づかされたのと、同じ伝であります。

●とはいいながら、扇橋のA.P.+2.9mに「生意気な口きくな!」とばかりに圧迫されると、次回はもうちょっと余裕をみておこう…、としぼんでしまうのですから、やっぱり小心航行からは抜け出せそうにありません。
まあ、桁下に挟まったり、橋と橋の間で出られなくなったりする(一回くらいならやってもいいかも!)のもアレですので、安全第一ということで。
【撮影地点のMapion地図】
(24年2月18日撮影)
(『2月18日の内部河川…5』につづく)

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光に満ち満ちているような快晴下にあっても、どこか陰翳を感じさせるこのいじましさに、やはり惹かれてしまいます。今日はもちろん、くぐるにははるかに足りない水位なので、ほんの一瞬の逢瀬を楽しんだだけでお別れです。

しかし、福寿橋の高欄、錆だれが目立ってきましたね。トラス本体はそこそこきれいで、凝った塗り分けまでしてあるのに、下塗りに不備でもあったのでしょうか。

●そして小名木川との十字流まで、連続すり抜けを味わいつつ遡上。三石橋も、福寿橋に劣らず首をかしげたくなるような塗り方で、両端は塗り替えているのに、中央径間とその前後は放置され、アバタ状の錆まで生じている始末。貴重な復興橋なのですから、大事にしてあげてほしいものです。

いや、今までは用心に越したことはないと、潮位の低いときばかり訪ねていましたが、これはむしろ逆だと、改めて感じさせられました。内部河川の魅力の一つである橋の低さ、これを心ゆくまで堪能するには、やはりギリギリの潮位にしくはなし。昨年、タモリ倶楽部に呼んでいただいたとき、「潮待ち」の楽しさに気づかされたのと、同じ伝であります。

●とはいいながら、扇橋のA.P.+2.9mに「生意気な口きくな!」とばかりに圧迫されると、次回はもうちょっと余裕をみておこう…、としぼんでしまうのですから、やっぱり小心航行からは抜け出せそうにありません。
まあ、桁下に挟まったり、橋と橋の間で出られなくなったりする(一回くらいならやってもいいかも!)のもアレですので、安全第一ということで。
【撮影地点のMapion地図】
(24年2月18日撮影)
(『2月18日の内部河川…5』につづく)

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「散歩の達人」4月号に江東水路登場!

●今回のタイトルは「『水の都』復活に向けて着々と変化 江東水路をゆく」。山口昌彦氏は、江東の水路をかつてカヤックで探索されており、すでによくご存知の水域。
業務船ひしめく、工事たけなわの東側河川でいくつかのハプニング(船頭的にはイベント)に出くわしながらも、カヤックで通られたときのお話をうかがいつつ、快晴の下、楽しくお散歩することができました。
●澄んだ空気の中、陽光を浴びて輝くイグアナクレーンや、注目の扇橋閘門、茂森橋、そして水上派出所などなど、おなじみの面々がぎっしり詰まった2ページ。
特集では他にも、潮見の佐野造船所ご一家が登場したり、深川の江戸切絵図で、水路が縦横無尽に走っていた時代を堪能できたりと、その道のファンにも楽しめる記事が一杯。ご存知大横川の、和船によるお花見の案内が出ているのも、季節を感じさせていいものですね。ぜひご覧ください。

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2月18日の内部河川…3
(『2月18日の内部河川…2』のつづき)

●平久川の北端近くに至って、先行する艇を発見。こちらもゆっくり走っていたものの、先行艇は引き波もほとんど立てない、まさに最微速だったので、すぐに追いつきました。手作業で水面のゴミを取る小型清掃船、扇橋閘門のいう「手上げ」(『満漢全席小名木川…5』参照)ですね。
●ちょっと影になってしまいましたが、船首にも作業員の方のためにフロントグラスを備えていること、操縦席のハードトップが、桁下高に合わせて極めて低く造られているなど、清掃船らしいディテールが見て取れます。操縦士の方が立っていることもあり、ハードトップの低さが際立って感じられますね。
この出会いを皮切りに、船頭的にイベントが盛りだくさんの日でもありました。土曜日の内部河川、楽しませてくれます!
●清掃船に「すいません、追い越します」と声をかけつつ追い越して、大和橋をすり抜け。A.P.+3.2mは鶴歩橋と同じですが、平面の多い桁橋とくれば、圧迫感が違ってよりすり抜け気分濃厚。
いや、ここはまだまだ余裕があります、これより40cm低いアレが、この後控えているのですから…。期待と不安を混じらせながら、仙台堀川へ。
●仙台堀川を東進、木場公園にはさまれたあたりでは、まだ残雪が見られました。丁字流西側の亀久橋に寄ったりしていたので、ふたたび最微速の清掃船を先に見ることに。この後も道草をしながら進んだので、抜きつ抜かれつのお散歩となりました。すみません、仕事の邪魔をして…。
内陸に入るにつれて、冷たい北西風もさえぎられてやわらぎ、また両岸の家並みも低いので、水面の日当たりは悪くありませんから、だいぶ体が温まってきました。改めて、水面の日照が確保されているのは、冬の水路行で重要なポイントだと再認識。
●例えば、深い谷間のある神田川や、高いビルが両岸に並ぶ新芝運河は、日当たりが悪く底冷えがし、夏はともかく、この時季訪ねるには少々ツライものがあります。高架下水路の一部も同様ですね。
風を防ぐ適度な狭さと屈曲があり、かつ陽光に恵まれた水路こそ、冬でも快適に船行きできる水路といえるのではないでしょうか。この点では、江東内部河川はほぼ満点(!)といってよいように思えます。

●さて、仙台堀川を東端まで来て、大栄橋を前にしたとき、さすがに戦慄しましたよ今回ばかりは。A.P.+2.8mが、こんなに低かったなんて!
時刻は9時25分、芝浦の推算潮位が9時で114cmですから、約30分の経過と、推算地点から内陸にあるタイムラグを考えれば、130cmは超えていたのではないでしょうか。とにかく、茂森橋を初めてくぐったとき以来といってもいい過ぎでないくらい、その低さは絶望的に映ったのです。その上、径間中央やや右のあたり、桁下のアングル材に少し垂れ下がった部分があり、恐怖をいや増すことこの上なし。
●橋を前に、ためつすがめつ桁下をのぞき込んだり、後進に入れて下がったりと、しばらく悩んだ後、よし! と気圧されそうな心を奮い立たせて、前進を決意。山口氏に「もしダメだったら、引き返しますから」とことわった上で、椅子から腰を外してしゃがみ込み、コツンとスロットルを倒しました。
いや、頭上数cmでしたか、何とかすり抜けたものの、あまりの迫力に全身の毛穴から空気が抜けたような気分。いつもは優しげな大栄橋のコワモテ(?)な一面を、かいま見たようなすり抜けでした。というわけで、くぐった瞬間の写真を撮る余裕はなし。
【撮影地点のMapion地図】
(24年2月18日撮影)
(『2月18日の内部河川…4』につづく)

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●平久川の北端近くに至って、先行する艇を発見。こちらもゆっくり走っていたものの、先行艇は引き波もほとんど立てない、まさに最微速だったので、すぐに追いつきました。手作業で水面のゴミを取る小型清掃船、扇橋閘門のいう「手上げ」(『満漢全席小名木川…5』参照)ですね。

この出会いを皮切りに、船頭的にイベントが盛りだくさんの日でもありました。土曜日の内部河川、楽しませてくれます!

いや、ここはまだまだ余裕があります、これより40cm低いアレが、この後控えているのですから…。期待と不安を混じらせながら、仙台堀川へ。

内陸に入るにつれて、冷たい北西風もさえぎられてやわらぎ、また両岸の家並みも低いので、水面の日当たりは悪くありませんから、だいぶ体が温まってきました。改めて、水面の日照が確保されているのは、冬の水路行で重要なポイントだと再認識。
●例えば、深い谷間のある神田川や、高いビルが両岸に並ぶ新芝運河は、日当たりが悪く底冷えがし、夏はともかく、この時季訪ねるには少々ツライものがあります。高架下水路の一部も同様ですね。
風を防ぐ適度な狭さと屈曲があり、かつ陽光に恵まれた水路こそ、冬でも快適に船行きできる水路といえるのではないでしょうか。この点では、江東内部河川はほぼ満点(!)といってよいように思えます。

●さて、仙台堀川を東端まで来て、大栄橋を前にしたとき、さすがに戦慄しましたよ今回ばかりは。A.P.+2.8mが、こんなに低かったなんて!
時刻は9時25分、芝浦の推算潮位が9時で114cmですから、約30分の経過と、推算地点から内陸にあるタイムラグを考えれば、130cmは超えていたのではないでしょうか。とにかく、茂森橋を初めてくぐったとき以来といってもいい過ぎでないくらい、その低さは絶望的に映ったのです。その上、径間中央やや右のあたり、桁下のアングル材に少し垂れ下がった部分があり、恐怖をいや増すことこの上なし。
●橋を前に、ためつすがめつ桁下をのぞき込んだり、後進に入れて下がったりと、しばらく悩んだ後、よし! と気圧されそうな心を奮い立たせて、前進を決意。山口氏に「もしダメだったら、引き返しますから」とことわった上で、椅子から腰を外してしゃがみ込み、コツンとスロットルを倒しました。
いや、頭上数cmでしたか、何とかすり抜けたものの、あまりの迫力に全身の毛穴から空気が抜けたような気分。いつもは優しげな大栄橋のコワモテ(?)な一面を、かいま見たようなすり抜けでした。というわけで、くぐった瞬間の写真を撮る余裕はなし。
【撮影地点のMapion地図】
(24年2月18日撮影)
(『2月18日の内部河川…4』につづく)

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