ゲートブリッジの開通した日…5

(『ゲートブリッジの開通した日…4』のつづき)

87021.jpg前後しますが、鉄鋼埠頭の南端部、かつてゲートブリッジの中防側下部トラスが組み立てられたあたりまで、ご覧のクレーン君が出張ってきていたので、冬空を背景に一枚。

そう大きくない引込み式クレーンですが、バックが抜けるような青空のせいか、より堂々として見えます。



87022.jpg接岸している本船の中でも、特に惹かれたのがこれ。船名は「こうゆう丸」とあります。直線的な舷側のラインに、グリーンの塗装も素敵でしたが、船橋(下写真)の造作が珍しく、しげしげ見入ってしまいました。

ホールドの全長を稼ぎながら、船橋構造物の容積も確保できるという、一石二鳥の効果を狙ったようですね。蛇腹状に折りたたんだハッチをガードするという、副次的な効用もあるでしょう。その上見た目もスマートですから、乗組みの方も鼻が高いのではないでしょうか。

87023.jpg

87024.jpgおなじみ橋梁過密水路・有明西運河に入り、東京港の西側へ。

この日は他艇と行き会いませんでしたが、もろに向かい風とあってまあ寒いこと。目の周りしか露出していないにもかかわらず、寒風は容赦なく侵入し、肌に突き刺さってきます。


87025.jpg
有明西運河北端には、レインボーブリッジのアプローチである桁橋区間が渡っていますが、ここ、くぐるときによ~く見てみてください。曲がった桁の真ん中あたりに、「桁下高24.6m」と書き込まれているのがわかりますね。

何分、橋の規模にくらべて字が小さいので、気をつけていないと見落としてしまいそうではあります。ここはすぐ西側の岸壁に保安庁船艇が接岸する、曲がりなりにも本船航路(!)ですので、このような注記が必要と見られたのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(24年2月12日撮影)

(『ゲートブリッジの開通した日…6』につづく)

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タグ : 有明西運河 東京港

ゲートブリッジの開通した日…4

(『ゲートブリッジの開通した日…3』のつづき)

87016.jpg沖から橋をしみじみ眺めていると、第三航路を出港してくる本船が目に入りました。ガット船です。針路を塞がないように、若洲側に寄せながら北上を始めたとたん、波を切るたびに盛大にスプレーがふりそそぎ、顔面がすっかりしょっぱくなってしまいました。

水線上を黒く塗りあげた渋いいでたち、荷を下ろした後ですね。船名は新興丸(タイトル参照)。

87017.jpgこの寒さの中、あまりスプレーのシャワーを浴びるのもぞっとしないので、スロットルをしぼってふたたび橋をくぐり、防波堤内へ。

途中何隻かのプレジャーボートとすれ違って、開通日らしい賑やかさが味わえました。この天候で出てくるからには、ゲートブリッジを見に来たと思って、間違いないでしょう。

行き足をゆるめて、もう少し撮っておこうと後ろを振りかえると、今度は入港する本船が迫っています。これはあまりゆっくりできないなと、注視しながらカメラを構えていたら…。

87018.jpg
橋をくぐるとすぐに、本船はジブをぐーんと上げたのです。これは…作業する目的地がほど近くて、準備に入ったということかしら? 

それだけのことではありますが、ガット船がクレーンを動かすところにはそうそう出会えないので、やはり意識してしまいます。船名は、第百十六鳳生丸でした。

87019.jpg全体的にしょっぱくなったこともあり、ゲートブリッジにお別れして、ほうほうの体で埋立地の間に避難することに。こういうときはやはり、水面の穏やかな水路のありがたさが身にしみます。帰りは有明西運河を通って帰ろう。

逆光の中、第二航路を東航する本船を眺めながら、鉄鋼埠頭とフェリー埠頭の間を目指します。しかし、今日は入出港船が多いなあ。ゲートブリッジ開通の日に、複数の橋をくぐる本船に出会えたことは、本当に幸運でした。

87020.jpg
埠頭の間に入ると、だいぶ波もおさまってきて、いつものペースで走れるようになってきました。しばらくすると、南下してくる水辺ラインの水上バスと反航。「さくら」ですね。

ゲートブリッジ観光でしょうか、デッキに立つお客さんたちもカメラを構えて、楽しそうです。船首をぐっともたげ、船尾にはウェーキと排気煙が派手に盛り上がり、滑走艇もかくやと思わせる勇壮な走りぶり。広島の水上バスを思い出しました。


(24年2月12日撮影)

(『ゲートブリッジの開通した日…5』につづく)

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タグ : 東京ゲートブリッジ 東京港臨海大橋 東京港

ゲートブリッジの開通した日…3

(『ゲートブリッジの開通した日…2』のつづき)

87011.jpg橋の真ん中らへんにいる人たちが、こちらを見ているような気がして、ズームでぐぐっとたぐり寄せて一枚。後で見てみたら、誰もこっちを向いていませんでした(泣)。まああの高さでは、木っ端ブネだけに豆粒くらいにしか見えなかったでしょうねえ。

スロットルをしぼると、艇はごろんごろんとローリングを始め、一時たりともじっとしていてくれません。こう揺れが激しいと、膝と腰で調子を取りながら橋を見上げるのも、ちょっとした運動ではあります。

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くぐりつつ、中防側トラスを見上げて。この角度からだと、開通前とあまり変わらない表情ではあるものの、冬の青空をバックに、光と影の織りなすかたちを眺めるのは、楽しいものです。

87014.jpg南側に出ても、あまり近いと車列がよく見えません。水面から橋上の賑やかさを感じるのは、やはり難しいものだ…イヤ、桁下高A.P.+54.6mもあるのですから、当たり前ですね…。

キャンピングカーらしい、高さのあるクルマが通って、やっと車列を認識できる程度。乗用車はこの角度からでは、隠れてしまうようですね。


87015.jpgニュートラルにすると、尻が振られてローリングが始まるので、最微速で流しながら、ひたすら橋を見上げるひととき。ゆっくり歩かせていても、強い北風で行き足がつき、あっという間に南へ流されて、トラスの全貌が望める位置まで来てしまいました。

面白かったのは、防波堤の外の方が、幾分ですが波が穏やかだったこと。風が北西寄りだったこともあり、中防の埋立地と防波堤の風裏となって、いつもとは逆に沖側が静かになったのですね。


(24年2月12日撮影)

(『ゲートブリッジの開通した日…4』につづく)

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タグ : 東京ゲートブリッジ 東京港臨海大橋 東京港

ゲートブリッジの開通した日…2

(『ゲートブリッジの開通した日…1』のつづき)

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辰巳運河を出て、15号地の貯木場(現在は業務船の船溜)西側を南下、防波堤越しにトラスの全容が望んで。手前のクレーン船、なぜかジブを高々と直立させているのが気になり、トラス同士ということで一緒に収まってもらいました。

ここまで距離があると、開通前との変化は感じられないと思いきや、橋上を渡る車列が小さな凹凸となって点々と見えるのがわかり、「完成したんだなあ」と、しみじみ実感させられたものです。

87007.jpg貯木場と有明10号地との間を抜け、第二航路(中防北側に沿って東西に延びる航路)を横断するあたりで、本船が西航するのに遭遇。

あっ、あれは春海橋近くの、太平洋セメントの岸壁でよく見かける龍丸(フルネームは『第参拾八龍丸』というスゴイ名前)じゃないですか。逆光なのが残念ですが、航行中に出会うのは初めてかも。これから春海運河に向かうのでしょうね。

87008.jpg第二航路に出たころから、風波はますます厳しさを増し、艇の動揺も激しくなってきました。追手とあってスプレーこそかぶりませんが、舵を握りながらカメラを構えるのは、正直ツライ状況です。

それでも見たやゲートブリッジ。ここはあえて、傾きは直さないでおこう。


87009.jpg

87010.jpg耐えること数分、ようやく橋が迫ってきました。おおお、見える見える、歩道上をたくさんの人が歩いているのや、その背後を走る車列が! やはり渋滞しているのでしょう、スピードはずいぶんゆっくりです。

もっとも眺めのよい、中央径間のあたりをズームで引き寄せてみると、どの人影も立ち止り、北側を向いて初モノのパノラマを堪能しているようですね。
しかし、フェンスがあるとはいえ、吹きさらしの高所にある空中歩道とくれば、寒さはむしろ艇上より厳しかったのではないでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(24年2月12日撮影)

(『ゲートブリッジの開通した日…3』につづく)

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タグ : 東京ゲートブリッジ 東京港臨海大橋 東京港

ゲートブリッジの開通した日…1

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2月12日は、東京ゲートブリッジの開通日。寒さ厳しい折柄といえども、やはりのんびりとしてはいられません。橋を眺めがてら近場回りをしてこようと、本年初出港となりました。

道々、砂町運河の艀溜で、憩うバージの船首を一枚。コイルして整理された索具類、ほどよく年季の入った黒い舷側、水線付近に点々とついた貝と、働き者らしいディテールも愛おしいもの。またブルワークに掲げられたマル中のマークと、「中島第三一号」の書体も味わい深いものがあります。お仕事ブネの魅力が、ここ船首に凝縮されているようでした。

87002.jpg六叉流を左折して辰巳運河へ入ると、北西風がよく抜けるのでしょう、水面がギラギラと波立ち始め、艇を進めるほどに硬い衝撃が伝わってくるようになりました。

この日は風速最大10m、マリーナでも出港注意の黄旗が掲げられるほどで、木っ端ブネで第三航路に出るのは少々厳しい気もしましたが、せっかくの記念すべき日、まずは行けるところまで行ってみようと、続けて前進。

87003.jpg
強風下とあって、空は抜けるような青さ。タワーマンション群を背にした辰巳桜橋も、寒風も手伝ってかどことなく引き締まった表情に見えます。

87004.jpg追い風に尻を振られながら辰巳水門(タイトル参照)を抜けたところで、左手、辰巳一丁目側にユンボを載せた浚渫船と台船…いや、土運船を発見。

もちろん日曜日とあって休んでいたものの、水路の底ざらえはありがたいことなので、手を合わせずともやはり、熱い目線を送ってしまいます。


87005.jpg新辰巳橋に近づいたところで、高欄の側面に、長々と横断幕が掲げられているのに気づかされました。

「羽田側桁下注意 2月下旬まで」「この先、辰巳橋に吊り足場が設置されています H.W.L+3.7m(橋桁より50cm下がり)設置期間:平成23年8月1日~平成24年2月中旬」…ははあ、すぐ下流にある、湾岸道路の辰巳橋が工事中なのですね。もっとも、もうすぐ工事も終わりのようで、足場を撤去している最中でした。
撮影地点のMapion地図

(24年2月12日撮影)

(『ゲートブリッジの開通した日…2』につづく)

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タグ : 砂町運河 辰巳運河 浚渫船