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震災後の水郷を訪ねて…9

(『震災後の水郷を訪ねて…8』のつづき)

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あじさい橋をくぐり、いよいよ十二橋へ。今までいくつか地震の爪痕を目にしてきましたが、水面から見たかぎりでは、そんなに大きな被害があるようには思えませんでした(もっともこの後、その見方が甘かったことを思い知らされることになりましたが)が、十二橋はどうでしょうか。
撮影地点のMapion地図

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角を曲がって、家並の間に小橋が渡されたおなじみの風景が広がると、どうやら無事のようでホッとさせられました。

ここでの楽しみといえば、やはり例のお店(過去ログ『魅惑の水郷…3』参照)で草餅を買って味わうこと。あやめ柄の手ぬぐいも追加が欲しいし、ぜひ横付けしてもらおうと思ったら…。

59043.jpgお店はしんと静まり返って人気がないばかりか、軒を支える柱がずれ、棚はゆがんでかなりの被害を受けた様子。営業していないことは、一目でわかりました。

船頭さんによれば、店もそうだが、むしろ餅の素材であるヨモギを栽培していた畑が、地震でやられてしまい、草餅を作れなくなったことが大きい、と話してくれました。


59044.jpg通り過ぎざまに見ると、大谷石の護岸にも剥落やひび割れが見られ、窓枠も平行四辺形にゆがんで、被害の深刻さが見て取れました。

十二橋名物の草餅が、自家栽培のヨモギを使った、正真正銘の手づくりであることも驚きでしたが、このお店が閉まっていたことは本当にショックで、何とも言えない寂しい気持ちになったものです。

59045.jpg竿さす船頭さんとよもやま話をしながら、道々の風物を楽しみつつも、やはり目線は地震のもたらした被害の方に吸い寄せられてしまいます。

風情のある大谷石の護岸も、写真のようにずれ、すき間ができてしまったところや、剥がれ落ちた部分も少なくありません。十六島の外縁は、利根川・常陸利根川の自然堤防にあたり、このあたりでは比較的土地の締まった地域のはずですが、それだけ揺れが激しかったということなのでしょう。

(23年5月2日撮影)

(『震災後の水郷を訪ねて…10』につづく)

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タグ : 新左衛門川水郷

震災後の水郷を訪ねて…8

(『震災後の水郷を訪ねて…7』のつづき)

59036.jpg水生植物園前に到着してみると、駐車するクルマも少なく、人影もまばらで、奥の方で何か工事をする音だけが聞こえ、この時季としてはやはり異例の寂しさ。

それもそのはず、目玉である水生植物園は、地震の影響でしばらく休園とのこと。

入口で休園を確認してから、舟乗り場に向かおうと歩きはじめると、奥の工事現場が騒がしくなりました。何事かと振り返ったら、巨大な水槽らしきものが高々と釣りあげられ、撤去作業の最中。
後で船頭さんに聞いたら、地震でやられたトイレの浄化水槽を、取り替えているとのことでした。
撮影地点のMapion地図

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あいかわらず賑やかな船頭さんたちに迎えられ、中洲の乗り場から与田浦へ出ました。

そうそう、ひとつ気になっていたことがあったのだった…。自分の偏見かもしれませんが、農村の5月といえば、緑したたる山野をバックに勇ましく泳ぐ、立派な鯉のぼりの姿が定番と思っています。ところが、道々見たかぎりでは、どうも鯉のぼりが少ない。以前来たときもそうだったかなあ?

このあたり、舵を握る船頭さんに質問をぶつけてみると、「このあたりも、最近は小さい子供が少なくなって、自分の集落でも、男の子がほとんどいないからねえ」とのことでした。う~ん、それは寂しい…。

59038.jpg新左衛門川に入ると、岸が近くなって、地震の被害が少しづつ目に入ってくるようになりました。

新島小学校近くのこの区間は、近所の方が丹精された花壇が美しいところですが、ガードレールや柵にゆがんだ部分が目立ち、道路も波打っているだろうことが想像できます。


59039.jpg独特の書体が印象深い加藤「州」用排水機場も、護岸がひび割れて崩れたり、地割れがあったのか柵が切れかけているところもあったりと、被害が少なくない様子。

灌漑に不可欠な排水機場の機能に、影響がなければよいのですが。



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新左衛門川散歩…2」でも紹介した、両岸にテラスのある区間に入ると、こちらも低い法面に造りつけられた花壇が見事。

トップ画像でもご覧に入れましたが、水郷らしい開けた景色をバックに、ちょうど目の高さで満開の花が帯状に続く風景は、地面と空の境目にピンクのじゅうたんを敷いたように見え、なかなか乙な眺めでした。


(23年5月2日撮影)

(『震災後の水郷を訪ねて…9』につづく)

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タグ : 与田浦新左衛門川水郷