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大島川西支川を歩く…4

(『大島川西支川を歩く…3』のつづき)

50016.jpg福島橋の上から、今歩いてきた北側を見たところ。過去ログ「大島川西支川…2」でも触れたように、ここは北から南に向かって幅員が急に狭まり、水路上から見ると、まるでジョウゴをのぞいているような、息詰まる区間です。

しかし、こうして初めて橋の上からのぞき込むと、意外や思ったほどに圧迫感はなく、平らかな水面が清々しいほど。やはり、気持ちの余裕が舵を握っているときと段違いで、まるで他人事(?)のよう。
この調子なら、南側の「最狭水路」も、鼻歌まじりに眺められるかなと、道を渡って高欄から身を乗り出してみると…。

50017.jpg
……ダメだ。
眺めているだけで総毛立つこの狭さ。

いや、別にくさしているわけでなくて、イイ感じに興奮させられる部分もあるのですが、やはり橋の上から見ていても、このときの緊張感がぐるぐると頭の中を回るほどのインパクトがある眺めだと。
まあ、何年かかってもよいですから、ほんのわずかな僥倖をつかんで、大島川西支川完走を達成したいものですねえ。

50018.jpgで、せっかくここまで来たのだからと、大島川西支川最南端の橋、大横川との丁字流に面する、巽橋を訪ねて今回のお散歩を終わることに。

橋詰から橋上にかけて、ご近所の方が丹精されたと思しき鉢植えが並べられて、下町らしいほっこりとした雰囲気。自宅の近所でも、少し前までこういった風景がよく見られたのですが、今は何かにつけてうるさくなり、すっかりご無沙汰していましたから、ちょっと嬉しくなりました。

50019.jpg南側に目を向けると…おおお、リベットばりばりの鈑桁! そんな古い橋だとは思ってもいなかったので、嬉しい誤算でした。

水面から見上げると、新しそうな高欄や親柱ばかり目に入ったので、すっかり最近の橋とばかり思い込んでいたのです。まあ、「最狭水路」を攻める緊張感で、桁裏がまったく観察できていなかったのが敗因ではありました。(自分で撮った写真も、ちゃんと見ていないあたり)もしかして、歩道部分は後年の増設なのでしょうか。

50020.jpg巽橋の東詰から、北側の繋留船ぎっしり区間を眺めて。

眺めるほどに、歩くほどに思いがつのる最狭水路! 
いつの日か、ここを完走できるときが我と我が艇に来ることを祈って、楽しいお散歩を終えることとしました。
撮影地点のMapion地図



(23年1月9日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 大島川西支川江東内部河川

文京区主催・神田川分水路ツアーのご案内役をさせていただきました

51001.jpg2月27日と3月6日は、2週連続で水路ツアーのご案内役を務めさせていただきました。「『文の京』日帰り体感ツアー」と題する、文京区主催の観光開発を目的とした、短期集中イベントのうちの一つです。

今回の目玉は、何といっても分水路航行。私を含め、ごく一部のモノ好きしか面白がらないであろう、と思われた神田川の分水路が、ついに自治体お墨付き(?)で商業航路化(??)されるというところにも興味を惹かれ、楽しくお手伝いさせていただきました。

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タグ : 神田川水道橋分水路お茶の水分水路分水路シールドマシン発進縦坑

大島川西支川を歩く…3

(『大島川西支川を歩く…2』のつづき)

50011.jpgトリの話が続いて恐縮ですが、以前、過去ログ「水辺の鳥たち」でも触れた、スズメが潮の引いた護岸に張り付いて何かついばんでいるさまを、今回も見ることができました。

護岸についた貝類の肉か、水棲昆虫でも食べているのかしらと思ったのですが、今回落ち着いてよく観察してみると、貝がついていないところにもしがみついて、懸命についばんでいました。もしかして、ノリとか藻類も好きなのかな…。

50012.jpg
テラスをさらに南下して、永代通りを渡す福島橋に到達。

過去ログ「大島川西支川…2」で掲載したように、北半分はRC桁橋で、写真は南側の鋼桁橋です。こちらも桁側面中央に、かつて銘板を掲げたと思しき跡が見られますね。

50013.jpg
親柱はご覧のとおり、まるで樽のようにどっしりとした、頼もしい風情。石張りに鋳物の銘板と、主要道を渡す橋だけに、外観にも意が用いられています。

50014.jpg
天端は丸く滑らかに仕上げられ、こちらもつい撫でてみたくなる…あれ? 忘れ物でしょうか、小さな鍵がぽつりと置いてありました。

50015.jpgちょっと嬉しかったのは、北西側の橋詰に、竣工時の橋詰広場を思わせるスペースが、小公園として残っていたこと。二枚目の写真の背景に、木がこんもり茂っているのがそれです。
公園の前には「江東区登録史跡 佐久間象山砲術塾跡」と題した説明板が立てられていました。象山先生の顔写真を拝見しながら、興味深く拝読。

そうそう、福島橋といえば、船頭にとって忘れられないところ。ぜひ一度、橋上から拝んでみたい場所でもあったのです。
撮影地点のMapion地図


(23年1月9日撮影)

(『大島川西支川を歩く…4』につづく)

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タグ : 大島川西支川江東内部河川水辺の鳥たち

大島川西支川を歩く…2

(『大島川西支川を歩く…1』のつづき)

50006.jpg緑橋の150mほど南に架かるのが、この御船橋。ビルの陰になり、側面をうまく撮ることができないのが残念ですが、こちらも緑橋に劣らず、原形をよく保っているようで、桁中央には茂森橋同様、かつて銘板を掲げていたと思しきステーを見ることができます。

ちなみに桁下高はA.P.+3.5mなのですが、この日の水位なら余裕でくぐれそうですね。

50007.jpg
親柱は、コンクリート生地で頭部に四角錐台のイボイボ?が二列めぐらされた、上背のあるどこか逞しい感じの造形。骨材のツブツブが手触りがよさそうで、つい撫でまわしてしまいました。

50008.jpg
気に入ったのが、高欄の板状の部分。叩いて確かめることまではしなかったので、正確なところはわかりませんが、板状の部分は鋳物のようですね。

ごく素朴ながら、丁寧に鋳物をふいてまで装飾が施されているあたり、一桁橋としてはずいぶん気遣われているな…と、この橋のちょっとした「格」を感じたのですが、どんな理由があったのでしょうか。

50009.jpg御船橋の上から北側、緑橋を眺めたところ。首都高の上にはスカイツリーも顔をのぞかせています。

ちなみに両岸ともにテラスが設けられていますが、緑橋~御船橋間の写真右、東側のテラスはなぜか閉鎖されており、歩くことはできません。人の往来もなく、さらに日当たりがよいせいか、猫たちの昼寝場所になっていました。


50010.jpg御船橋南側のテラスから写真を撮っていたら、鳩が二羽、すぐ近くの手すりに降りて来て、しきりともの欲しそうな顔をしていました。ううん、ゴハンはもっていないんだよ、ごめんね。

川面に浮いていた鴨たちも、鳩同様に人懐こく寄って来たので、近所の方が餌付けしているのかもしれませんね。
撮影地点のMapion地図


(23年1月9日撮影)

(『大島川西支川を歩く…3』につづく)

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