貞山運河の北端を見る
●昨日12月3日は、宮城県は塩竃に行く用事ができ、早朝の東北新幹線で北へ向かうこととなりました。用事そのものは、午前中で済んでしまうので、その後は言うまでもなく、駆け足の水運趣味スポットめぐりにうつつを抜かすていたらく。
日ごろの行いが悪いせいでしょうか、篠つく雨の降る悪天候の中ではありましたが、各所を回って楽しむことができました。
よく知られているように、仙台周辺には、慶長年間から明治に至るまで営々と整備が続けられた、貞山運河をはじめとする堀川群があり、北上川・阿武隈川などの大河川を結んで、国内最長の沿海運河を形成する大運河地帯。
閘門・水門も数多くあり、水運に関心がある向きであれば、一度は訪れてみたくなる、水運趣味の聖地(大げさかな)とも言える場所…。
今まで、なかなか訪ねる機会に恵まれなかっただけに、チラ見程度ではありましたが、現地に立つことができた嬉しさは、ちょっと例えようがないものだったのです。

●用事を済ませて、まず急ぎ向かったのは、塩竃湾に開口する貞山運河の北端部。写真は、港橋の上から南側を見たところ。地場のフネブネの船溜として活用されています。
この区間は、貞山運河でも二番目に開鑿が進められた部分で、「御舟入堀」と呼ばれ、波荒い七ヶ浜町の半島沖を避けて、仙台城下近くまでの安全な舟運路を確保するために造られました。
貞山運河をはじめとする運河群については、本やウェブ上でも語り尽くされている感があるので、詳細はそちらに譲ることとします。中でもお勧めは「貞山運河辞典」。地元有志の「みちのくルネッサンス・フォーラム」が製作されている、貞山運河のエンサイクロペディアです。
●運河の入口に架かる、港橋を南側から。
平成5年竣工の若い橋ながら、ご覧のとおり古典味を感じさせる素敵なコンクリートアーチ。橋台が、河道に大きく張り出しているのも個性的です。ちなみに写真右側は、「貞山通」という、運河にちなんだ町名がつけられています。
●橋の北側から港内を見たところ。手前は水面清掃船でしょうか。その向こうには、大型巡視船が艫付けで接岸しているのが見えますね。
塩竃は、第二管区海上保安本部がある港だけあって、ヘリコプター巡視船をはじめ、大小の保安庁船艇の姿を見ることができるところでもあります。
●港橋の真ん中、テラスの設けられた高欄には、ご覧のような説明板が。
なるほど、港橋の拡幅までは、国鉄の可動橋があったのですね。周囲をよく見ていたら、廃線の痕跡くらいは見られたかもしれません。
●橋詰にあった消防署跡?に惹かれて一枚。このタイプの火の見櫓というのも、最近はお目にかからなくなりましたね。
残念ながら時間がないので、貞山運河はほんのチラ見だけ、次の目的地へ。道々のお話は後回しにして、次回より、閘門・水門めぐりをご覧に入れたいと思います。
【撮影地点のMapion地図】
(21年12月3日撮影)
(『北上運河閘門めぐり…1』につづく)

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日ごろの行いが悪いせいでしょうか、篠つく雨の降る悪天候の中ではありましたが、各所を回って楽しむことができました。
よく知られているように、仙台周辺には、慶長年間から明治に至るまで営々と整備が続けられた、貞山運河をはじめとする堀川群があり、北上川・阿武隈川などの大河川を結んで、国内最長の沿海運河を形成する大運河地帯。
閘門・水門も数多くあり、水運に関心がある向きであれば、一度は訪れてみたくなる、水運趣味の聖地(大げさかな)とも言える場所…。
今まで、なかなか訪ねる機会に恵まれなかっただけに、チラ見程度ではありましたが、現地に立つことができた嬉しさは、ちょっと例えようがないものだったのです。

●用事を済ませて、まず急ぎ向かったのは、塩竃湾に開口する貞山運河の北端部。写真は、港橋の上から南側を見たところ。地場のフネブネの船溜として活用されています。
この区間は、貞山運河でも二番目に開鑿が進められた部分で、「御舟入堀」と呼ばれ、波荒い七ヶ浜町の半島沖を避けて、仙台城下近くまでの安全な舟運路を確保するために造られました。
貞山運河をはじめとする運河群については、本やウェブ上でも語り尽くされている感があるので、詳細はそちらに譲ることとします。中でもお勧めは「貞山運河辞典」。地元有志の「みちのくルネッサンス・フォーラム」が製作されている、貞山運河のエンサイクロペディアです。

平成5年竣工の若い橋ながら、ご覧のとおり古典味を感じさせる素敵なコンクリートアーチ。橋台が、河道に大きく張り出しているのも個性的です。ちなみに写真右側は、「貞山通」という、運河にちなんだ町名がつけられています。

塩竃は、第二管区海上保安本部がある港だけあって、ヘリコプター巡視船をはじめ、大小の保安庁船艇の姿を見ることができるところでもあります。

なるほど、港橋の拡幅までは、国鉄の可動橋があったのですね。周囲をよく見ていたら、廃線の痕跡くらいは見られたかもしれません。

残念ながら時間がないので、貞山運河はほんのチラ見だけ、次の目的地へ。道々のお話は後回しにして、次回より、閘門・水門めぐりをご覧に入れたいと思います。
【撮影地点のMapion地図】
(21年12月3日撮影)
(『北上運河閘門めぐり…1』につづく)

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