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水門先生と江東運河地帯…1

ええ、前回同様、すでに速報版が発行されてしまったので、こちらでも始めさせていただきます…。
去る7月18日に、佐藤淳一氏とご一緒した際、江東内部河川についてご進講(?)申し上げたのが、このお話の始まりでした。

転回もままならない狭水路と、艇がつかえそうな低い橋の連続する面白さは、まさに街場の路地裏、都内で1、2を争う魅力的な水路群と言っても、言い過ぎではありません。
…と力説する船頭の姿を見て、辟易したのか、はたまた本気で面白そうだと思われたのか、「狭い水路っていうのがいいですね、私も狭いところは好きです」とのお答え。ぐふふ、術中にはまったな(笑)。8月9日は潮時もよろしいようですし、今回は、水路趣味のディープな部分に、お付き合いいただきましょう。

前回に引き続き、ガンダムファンのF氏も同行してくださるとのこと。かくして、まったく同じメンバーでの水路行となりました。

12001.jpg出発点は、曙北運河の南端。このあたりはまだまだ、水路幅も桁下高も充分ある区間ですが、まずは軽くジャブということで。だんだんに、狭いところへ入り込んでゆこうというわけです。

風は穏やかで、蒸し暑くはありましたが、時おり晴れ間ものぞき、天気は何とか持ちそうです。
撮影地点のMapion地図

12002.jpgおなじみ古賀オールの岸壁前を通ると、係留中のしんめい丸はドアが開き、日曜にもかかわらず船長ご在船の様子。しかし、ワン君の姿が見えない…。(『曳船こそわが家?』参照)

「ここには『曳船犬』がいるんですよ」とお二人に話していたら、ドアからひょっこり、ワン君が顔を出してくれました。今日はご主人と一緒なので、キャブの上でウロウロする必要はないようですね。

12003.jpg越中島レールセンターのシンボル、佐藤氏名付られけたところの、「イグアナクレーン」を見ながら左折、汐見運河へ。

「これってやっぱり、イグアナに似てますよね」と佐藤氏。
いえ、ご心配なく、もう「イグアナ・クレーン」を読んで以来、脳内のイメージがイグアナで固定されてしまいましたです。

12004.jpg曲がりながら地下に突っ込んでゆく、京葉線の橋を眺めながら、汐見運河をさらに斜め左に折れ、東雲北運河に進入。

1km足らずの短い運河ながら、造船所がいくつか見られる、なかなか楽しいところです。
撮影地点のMapion地図

12005.jpg京葉線をくぐってすぐ左に現れるのが、メッセージを大書きした墨田川造船の建屋。海上保安庁ほか、官庁船を多く手がけていることで、艦船ファンの間ではよく知られています。

佐藤氏もそのあたりは造詣が深いので、「ここ、水上バスも造っているところですよね」と素早く反応。
水辺ラインや観光汽船で、現在活躍している船の多くが、ここで産声を上げたのですね。

(21年8月9日撮影)

(『水門先生と江東運河地帯…2』につづく)

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タグ : 曙北運河汐見運河東雲北運河イグアナクレーン曳船古賀オール墨田川造船

仲江間ふたたび

(『仲江間閘門を通る!…5』のつづき)

11041.jpg仲江間閘門を後にして、我々の乗ったサッパは仲江間を北上、一路、与田浦は十二橋駅桟橋へ向かいます。

最大の目的であった、閘門通過が終わってしまったので、少々気の抜けたような感じではありましたが、この仲江間を走ることも、それに劣らず楽しみにしていたのです。
何しろ…


11042.jpg
四周遮るもののない水田の真ん中を、約2km、一直線に貫く可航水路なのですから!

昨年5月に訪ねたときは、その素晴らしさに、記事中で「エンマの中のエンマ」と、手放しで褒めちぎったものです(過去ログにはまだアップしていません、ごめんなさい)が、今回もその魅力は変わらず、青々とした夏らしい水田が、よりエンマの美しさを引き立てているように思えたものです。

11043.jpgひとつ気になっていたのは、仲江間の半ばにある、用水路との十字流に架かった橋。

橋と言っても、工事の足場に使うような、鉄板を渡しただけのものですが、この橋がとても低く、オーニング(シートを張った屋根)のないサッパでなければ、くぐれない高さでした。
今回の舟は、オーニングがありますから、その点どうかなと、ちょっと心配になったのです。

11044.jpg近づいてみると、橋はコンクリート製の管渠のようなものを、下に2段かませてかさ上げされており、オーニングのある舟でも、余裕で通れるようになっていました。

さすがに、佐原の観光協会が宣伝している航路だけあって、この点抜かりはありませんでしたね。失礼しました!


11045.jpg風が運んでくる、いい匂いの草いきれを嗅ぎながら、船首に陣取って楽しんでいると、2kmの距離もあっという間。

繋留船の列と並木が見え始めたら、仲江間の終点ももうすぐです。
撮影地点のMapion地図


この後は、すでにタイトルでご覧に入れた、お気に入りの極小閘門・扇島閘門や、与田浦の東の玄関口・浪逆浦閘門を訪ねたのですが、都合により、水郷のお話は一旦お休み、続きはまたの機会とさせていただきます。

(21年7月20日撮影)

(『扇島閘門みたび…1』につづく)

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タグ : 仲江間水郷