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仲江間閘門を通る!…5

(『仲江間閘門を通る!…4』のつづき)

11036.jpg水位の下がった閘室から、仲江間樋管を見てみると…、すでに背伸びをしないと、利根川の水面が見られないくらいの差がついていました。

しかし、松江の堀川遊覧で暗渠を通って(『松江堀川めぐり…8』ほか参照)以来、神田川の分水路もくぐったし、可航トンネル水路に何かとご縁があるなあ…。動力船でくぐれるトンネル、他にもあったら、ぜひくぐってみたいです。


11037.jpg下流側の扉体もだいぶ上がってきて、閘室内の水位は、もうすでに下り切っています。扉体に張り付いていた枯れ草などのゴミも、水流とともにすっかり押し流されて、閘門君もさっぱりした表情。

しかし、作動音が間近にわんわんと聞こえる閘門なんて、めったに体験できるものはありません。動力は大抵はるか頭上にあって、しかも閉ざされた巻上機室にあるのが普通ですから、それだけでも貴重な体験をしたように思えました。

11038.jpg舟はもやいを解き、エンジンがかかりました。管理人のご夫婦にお礼を言って、岸を離れます。

十六島伝統の、微高地上に固まった集落に静かに身を横たえる極小閘門、仲江間閘門…まあ、銘板によれば、「仲江間二重水門」が正式名称ですが、ここはあえて、仲江間閘門と呼ばせていただきたいです。

11039.jpgまだ扉体は上がり続けているのですが、「もう大丈夫だよ、通れる、通れる」と船頭さん。先ほどにも増して、頭上ギリギリの出閘です。

出るにあたって、今一度、その星霜を経たコンクリートの肌を眺めまわし、心の中で閘門にお別れを言いました。いずれ機会があったら、また来てみたいなあ…イヤ、絶対また来ますって!

11040.jpg名残を惜しみつつ、仲江間に出ました。
デジカメのタイムスタンプで確認したところ、閘室に入ってから出るまで、通航時間は約15分でした。充実したひとときだっただけに、30分は滞在していたような感じがしたのですが、実はほんの短時間だったのですね。

扉体のスローモーぶりにくらべて、おばあちゃんの手際の良さもあってか、排水時間は思ったより短かった印象でした。また、上流側の扉を開けて、注水して待っていたことも、手際のよさに加えて短時間で済んだ原因でしょう。そのひとつひとつに、水郷の人々の気遣いが感じられて、嬉しく思えたものです。
撮影地点のMapion地図

(21年7月20日撮影)

(『仲江間ふたたび』につづく)

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タグ : 仲江間閘門閘門水郷