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仲江間閘門を通る!…3

(『仲江間閘門を通る!…2』のつづき)

11026.jpg閘室内に入り、船頭さんが柵にもやいをとっていると、閘門のすぐ脇にある、小さな畑を手入れしていたおばあちゃんが、やおら腰を上げ、無言でこちらに近づいてきました。

どうやらこの人が、閘門を運転してくれるようですね。
以前、与田浦から仲江間に舟を出してもらい、ここに来たときも、写真左の家が、閘門の管理をしていると、船頭さんが話してくれたことがあります。

11027.jpg興奮で手が震えていたせいでしょうか、ピンボケのブレブレでお送りしております。申しわけない。嬉しさが写真で伝わるこの臨場感(笑)。

おばあちゃんは、操作盤のフタを開けて、無造作にパチパチとスイッチを入れると、ふたたびクルリと後ろを向いて、元いた畑に戻ってゆきました。この間、船頭さんとは、軽いあいさつをしたきり。おばあちゃんにとっては、閘門の操作や舟の出入りが、ほんの日常の一部(当たり前ですが…)であることが感じられ、これまた嬉しい発見。
日常の中に、閘門の運転がある生活! 閘門バカとしては、こんなに萌えるシチュエーションはありません!

11028.jpgさて、電動スライドゲートが動くときは、どんな感じなのか…。もう、これが見たくて来たんですから!
ウィンウィンウィンウィン…

かん高いモーターの音が、静かな集落の中に響きわたり、二本のスピンドルがぐるぐると回り始めます。
うわあ、こんな音がするんだ…。目を大きく見開いて、初めて見る、そのゆっくりした動きと音をを堪能。

11029.jpg起動から2分経過後の状態…。

ウィンウィンウィンウィンウィン…
ウィンウィンウィンウィンウィンウィン…

もの凄く遅いです! 最高!

ええ、余計なことかもしれませんが、ちょっと心配になったのが、少なくとも私にとっては快い、この開閉速度。閘門が好きな人でなければ、おそらく耐えられない遅さ(笑)ではないでしょうか。

以前、潮来の乗り場からサッパに乗ったとき、船頭さんに、「加藤洲や大割の閘門で、注排水待ち時間に『遅い』と怒り出し、歩いて帰ってしまったお客さんがいる」という話を聞いたので…。
ここ仲江間閘門にくらべて、はるかにスピーディーな新型の閘門でも、こういうことがあるのですから、予約されたお客さんには、この点充分説明した方が、よいかもしれませんね。
(加藤洲・大割閘門については、『水路をゆく 過去ログ』の『魅惑の水郷…1』以下のシリーズ参照)

11030.jpg目を転じて、下流側の扉体越しに、向こうの水面を見てみると…うおお、結構水位差がある! 1mはあるでしょう。
十六島の北側、常陸利根川畔にある、加藤洲・大割の両閘門より、水位差があるように感じられます。

船頭さんに聞いてみると、やはり、常陸利根川より、こちら利根川の方が水位が高く、大きいときは1m以上になるとのこと。
ちなみに十六島内の水面は、江東区の一部の河川と同様、人工的に低下させてあり、外部の水面との出入りは、4ヶ所ある閘門で行うようにしてあります。


(21年7月20日撮影)

(『仲江間閘門を通る!…4』につづく)

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タグ : 仲江間閘門閘門水郷