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佐原出港

(『小野川水門』のつづき)

11011.jpgすみません、まだウロウロしてます…。
水門の南側に出てみると、新設されたポンツン桟橋が対岸に見え、周囲は造成中。ちょっとしたマリーナでもできるのか、という雰囲気です。

これは、現在建設中の「川の駅」の施設。(香取市HP佐原広域交流拠点の名称が『水の郷さわら』に決まりました)道の駅・河川防災ステーションなどを併せた大規模施設で、平成22年春の竣工を目指しているそう。
既存のマリーナに登録を呼びかけ、全国に点在している「海の駅」はよく知られていますが、「川の駅」は新しい試みですね。今まで釣り中心だった、この付近のプレジャーボートの遊びにも、大きな変化が期待できそうです。
撮影地点のMapion地図

11012.jpg堤防上には、建設中の道の駅の建物の前に、古そうな曳船や重機らしい機械の姿が…。あっそうか、道の駅の敷地は、利根川下流史料室のあった場所を飲み込んでしまったのですね。

訪ねようと思いながら、ついに行けなかったのは残念ですが、道の駅が完成すれば、装いも新たに開館するのでしょう。来年が楽しみです。なお展示内容は、おなじみ日本の川と災害の「利根川下流史料室、建設機械類展示場」に、詳しく掲載されています。ご参考まで。

11013.jpg水門の管理橋を渡り、堤防上で利根川を眺めていると…。
あっ、もう来た!

定刻より30分も前というのに、我々の乗るサッパらしき船影が、まっすぐ船着場を目指して利根川を横断してきます。
急いで手洗いを済ませ(ここのお手洗いは、船着場・駐車場を控えているせいかキレイでした)、土手をウキウキと駆け下りて、サッパの待つ船着場へ!

11014.jpg船頭さんは、舵を取る男性と、おなじみかすりに編み笠のスタイルの女性。名前を告げると、もやいを取りながらにこやかに迎えてくれました。

胴の間に座ると、おばちゃん船頭の手作りのお煎餅でもてなされ、さっそく出発。「あれえ、あんた方、前に私の舟に乗らなかったかね?」なんと、以前与田浦から乗ったときに、お世話になった船頭さんでした!

11015.jpg
船頭さんのサービスで、小野川河口の川中島、タヌキ島をぐるりと半周してから利根川へ。水門や川の駅を眺めながら、利根川に出ようとすると…。

おお、いかつい浚渫船が間近に出現! 幅広のキャブ前面に「利根号」と大書きされた、魅力的な船影を堪能していると…ありゃ、甲板に草が生えている…。どうやら、長い間使っていないようですね。

(21年7月20日撮影)

(『仲江間閘門を通る!…1』につづく)

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タグ : 浚渫船佐原川の駅利根川水郷

小野川水門

(『まずは小野川散歩』のつづき)

11006.jpg利根川の堤防とともに、小野川河口、小野川水門が見えてきました。

以前訪ねたときは、ゆっくり眺められなかったので、ちょっと周りをうろついてみましょう。舟が着くまで、まだ幸い時間があります。
撮影地点のMapion地図

11007.jpg対岸にある、小野川排水機場。

側壁には蔦が這い、適度に古びた感じがよい雰囲気。こういった工場風の建屋は、窓枠が最近のアルミサッシに付け替えられると、雰囲気ががらりと変わってしまうものですが、こちらは幸い昔のままのようですね。


11008.jpg堤防上に登って、小野川水門の銘板を探すと…あった。

昭和43年3月竣工、時々磨いているのでしょうか、真鍮の生地が金色に光っています。




11009.jpg堤防の草むら越しに、真横から眺めると、遺跡のような、また違った表情。

水門の周りは、決してひと気がないわけではありません。むしろ、写生をする人、階段に座って所在無げにのんびりする人と、水門に吸い寄せられるように、ぱらぱらと人出があるのです。
やはり、寄る辺のない河原より、頼もしそうな水門の近くにいた方が、何か安心できるということなのでしょうか。

11010.jpg桟橋近くの河原、水面ギリギリから見上げて。
旧ブログにも書きましたが、下利根周辺に点在する水門や閘門は、同じ線図から起こしたのか、どれも同じような形をしています。

つまり、ある時期に集中して一気に建造された、言わば量産型の水門・閘門というわけです。乗り物やある種の住宅では、量産型というのは珍しくありませんが、やはり土木構造物、こと水門となると、全国的にも例を見ないのでないでしょうか。
このあたりからも、「さすが水郷!」と、ますます思い入れを深くしてしまうのです。

(21年7月20日撮影)

(『佐原出港』につづく)

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タグ : 小野川水門佐原水郷

まずは小野川散歩

水郷・仲江間航路が期間限定復活!」で既報のとおり、7月20日は、愛しの仲江間閘門を通る航路が復活との知らせを受けて、またも水郷に遊んできました。

現在の観光サッパによる水郷めぐりは、十六島の与田浦畔・水生植物園前の桟橋か、潮来から出発する地域的なものになってしまいましたが、かつては、香取・鹿島両神宮を参拝するルートの途上に十二橋が位置していたこともあり、佐原または津宮から潮来に至る航路が殷賑を極め、昭和に入ると、各船社は「モーター船」と呼ばれる小型発動機舟を投入し、乗客の誘致にしのぎを削ったほどの賑わいだったそうです。

閘門を通るのが、最大の目的ではあるものの、そんな昔の栄華をしのびつつ船行きするのも、また楽しかろうと、例によってガツガツと見て回ってきました。

11001.jpg前日に予約したルートは、佐原の小野川河口にある桟橋から、鹿島線十二橋駅の桟橋まで。
佐原の桟橋脇にも駐車場はあるのですが、その後の行動を考えると、十二橋駅に停めた方がいいかも…と、まずはクルマで十二橋駅に向かい、電車に乗り換えて佐原を目指すことに。

駅前の駐車場には、水郷めぐりの休憩所もあり、係の方もおられるので安心です。
撮影地点のMapion地図

11002.jpg初めて訪れた十二橋駅は、単線高架上の無人駅。360度視界をさえぎるものはなく、青々とした田んぼと与田浦の水面が広がる、十六島が一望のもとに見渡せて、実に気分爽快な場所です。

風が少々強く、まだ空も曇っていますが、お天気はこれから良くなりそうで、期待に胸が高鳴ります。

11003.jpg佐原駅で下車、時間はたっぷりあるので、小野川沿いに出てゆっくりお散歩しながら、利根川畔の船着場を目指すことにしました。

小野川開運橋を渡っていると、ちょうど舟がやってきました。タモ網を持った船頭さんが、水面のゴミを取って回っています。観光船が走る前に、川の掃除をしているようですね。ご苦労さまです。
撮影地点のMapion地図

11004.jpg小野川も下流になると、繋留船が多くなってくるのですが、この2隻はその中でもケッサク(?)なもの。

何やらクマっぽい動物のフィギュアヘッド(笑)をいただいたこの艇は、舷側に「しんちゃん」と艇名が。し、しんちゃん…。元気で暮らしてくれよ、しんちゃん…。
下のコーヒーカップは、以前来たときにも紹介したのですが、岸から仔細に観察してみても、船外機を取り付けるステーがあるわけでもなく、ますます疑問がつのるカタチ。ていうかコレ、そもそも本当にフネなのかしら? 
自分の星としてですね、この二隻で、江東区あたりの水路をたゆたってみたい欲望、なきにしもあらず。耳目を引くことだけは、間違いなさそうですな!

11005.jpg雲も次第に晴れて、夏の日差しが戻ってきました。佐原ならではの落ち着いた家並と、静かな川面を眺めながらのお散歩は、実に気持ちの良いもの。川沿いに道があるのって、やはり素敵です。

写真は、桜並木で有名な十間川の河口にある、小さな水門。家並に合わせてか、水門も背が低く、控えめな感じがします。

(21年7月20日撮影)

(『小野川水門』につづく)

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タグ : 水郷佐原小野川十間川