境川…3
(『境川…2』のつづき)
●第二橋、高州橋。この橋を過ぎたあたりから、高層マンション群が途切れ、ぐっと視界が広くなります。
水深も2.3mと深くなり、河底も比較的フラットで、安定しているようですね。
●いやもう、南西岸はあいかわらずの大人気。テントやビーチパラソルを広げている人もいて、水辺の休日を存分に楽しまれているようです。
現在の速度は3kt弱、まあ急ぐこともなし、のんびりと参りましょう。
【撮影地点のMapion地図】
●いくつか、小さな樋門が見られる北東岸には、不思議なことに人影がまばら。こちらは何か理由があって、釣果が上がらないのでしょうか。いや、単にこちらの岸の住人に、釣りをたしなむ人がいないだけなのか…。
テラス上をよく見ると、写真のように、ところどころ水がしみ出して、足場が悪くなっている場所がありました。このあたりにも理由がありそうですね。
●木立に囲まれた、瀟洒な洋館風の建物…と眺めていたら、手前の麦わら帽子をかむった親子連れに、釣果があったようです。嬉しそうな歓声が上がりました。
こういう風景を見ていると、やはり住まいの間近に水辺のある生活って、本当にいいものだと思ってしまいます。

●ここで、地元の漁船が、なんとプレーニングしつつ高速で追い越し、あっという間に視界から消え去ってゆきました!
今までそろそろ歩きしてきた努力(?)が、水の泡になったような気持ちで見送ったものの、まあ、やはり気遣いは大切でしょうと、微速航行を続行、さらに上流へ…。
(21年8月16日撮影)
(『境川…4』につづく)

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水深も2.3mと深くなり、河底も比較的フラットで、安定しているようですね。

現在の速度は3kt弱、まあ急ぐこともなし、のんびりと参りましょう。
【撮影地点のMapion地図】

テラス上をよく見ると、写真のように、ところどころ水がしみ出して、足場が悪くなっている場所がありました。このあたりにも理由がありそうですね。

こういう風景を見ていると、やはり住まいの間近に水辺のある生活って、本当にいいものだと思ってしまいます。

●ここで、地元の漁船が、なんとプレーニングしつつ高速で追い越し、あっという間に視界から消え去ってゆきました!
今までそろそろ歩きしてきた努力(?)が、水の泡になったような気持ちで見送ったものの、まあ、やはり気遣いは大切でしょうと、微速航行を続行、さらに上流へ…。
(21年8月16日撮影)
(『境川…4』につづく)

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タグ : 境川
境川…2
(『境川…1』のつづき)
●謎のワイヤー柱のすぐ上流、右手には、シンプルな樋門が。そのさらに上流側は、護岸が新しくなっており、何か工事をしているようです。
樋門の前あたりで、魚探の感が0.8mへと急上昇、ヒヤリとしました。もっとも、浅かったのはほんの一瞬で、モニター上にはボコッと盛り上がりが見られたので、何か沈置物でもあったのでしょう。
帰路、河道中央を進んだときは、特に浅いところはありませんでしたから、北東岸に寄せなければ、まず大丈夫だと思われます。
●反対側、南西岸にも護岸の白い部分が。橋台らしい凸部があるところを見ると、どうやら、新たに橋を架ける工事のようですね。
ここに第一橋ができれば、海への眺望が素晴らしい橋になることでしょう。海から入る船舶の目標になるような、下路式で、しかも赤く塗装されたものになると、さらにいいなあ…と妄想。
●巨大マンションに挟まれた、谷間のような区間に入りました。水深は2mを切ったあたりで安定し、まずまずの状態です。
前方には第一橋、明海橋が見えてきました。
まあ、もうおわかりかと思いますが、気持ち的に右手、北東岸に寄って走ってしまうのは…。
●左手、南西岸は、釣り人さんで大賑わいだからです。
もちろんスロットルはギリギリまでしぼり、極力引き波を立てないように、抜き足差し足の最微速航行。ううう、目線がイタい…。どやされでもしないかと、首をすくめつつ、それでも上流へ。
【撮影地点のMapion地図】
●このあたりの護岸は、簡素ではあるものの、法面の水際にテラスのついたタイプ。テラスはかなり水面に近く、潮位の高いときは、柵の中ほどまで水没するようですね。
満潮時に柵まで水没するというのは、ずいぶん割り切ったつくりですね。柵の腐食は避けられないでしょうから、メンテに手がかかるような気もしますが、利用者から見ると、水面が間近に感じられ、かえって楽しいかもしれません。
(21年8月16日撮影)
(『境川…3』につづく)

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樋門の前あたりで、魚探の感が0.8mへと急上昇、ヒヤリとしました。もっとも、浅かったのはほんの一瞬で、モニター上にはボコッと盛り上がりが見られたので、何か沈置物でもあったのでしょう。
帰路、河道中央を進んだときは、特に浅いところはありませんでしたから、北東岸に寄せなければ、まず大丈夫だと思われます。

ここに第一橋ができれば、海への眺望が素晴らしい橋になることでしょう。海から入る船舶の目標になるような、下路式で、しかも赤く塗装されたものになると、さらにいいなあ…と妄想。

前方には第一橋、明海橋が見えてきました。
まあ、もうおわかりかと思いますが、気持ち的に右手、北東岸に寄って走ってしまうのは…。

もちろんスロットルはギリギリまでしぼり、極力引き波を立てないように、抜き足差し足の最微速航行。ううう、目線がイタい…。どやされでもしないかと、首をすくめつつ、それでも上流へ。
【撮影地点のMapion地図】

満潮時に柵まで水没するというのは、ずいぶん割り切ったつくりですね。柵の腐食は避けられないでしょうから、メンテに手がかかるような気もしますが、利用者から見ると、水面が間近に感じられ、かえって楽しいかもしれません。
(21年8月16日撮影)
(『境川…3』につづく)

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タグ : 境川
境川…1
(『境川に向かう』のつづき)
●河口に進入。海岸側はテトラポッドで、すでに結構な人数の釣り人さんがいますから、スロットルを充分しぼり、微速でまいりましょう。
河口付近はやはり、若干浅くなっており、1.5m前後の水深の場所がありました。通過時刻は11時でしたから、この日の芝浦の推算潮位と照らすと、潮時によっては、出入りが難しくなることもありそうです。
●河口近くの左側には、写真のような立派なポンドが。漁港か、マリーナを作る予定でもあるのでしょうか。
護岸の様子からすると、かなりの年月を経ているように見えますが、桟橋や建物などが、一切見られないのも妙です。一部に洲が見えたりして、浅そうでもあるので、入るのは止めておきました。
●河口付近で一番気になった物件が、コレ。
護岸のテラス上に、H鋼の柱を立てて、ワイヤーを向こう岸まで渡してあるというシロモノです。
柱は錆びており、今も実用に供している雰囲気には見えません。ワイヤーの高さは、3~4mといったところで、フライブリッジ付きの艇ならぶつかってしまうでしょう。写真左にも、釣竿でも引っかけたのか、釣り糸と浮きらしいものが、ぶら下がっているのが見えます。
●対岸を見たところ。
ワイヤーを支えている部分はごく簡単な仕組みで、ゴンドラを下げて行き来させるような、重さを支える構造には見えません。
このあたりが、まだ橋も架かっていない、人影まれな埋立地だったころ、対岸との交通を確保するために、ワイヤーを伝って往復する渡し舟でも設けたのかしら…と妄想してみました。
一瞬、岡田式渡船(過去ログ『岡田式渡船』参照)の遺構かも? と色めき立ったのですが、流れのほとんどないところでは成り立ちませんから、これは却下。う~ん、何だろう?

●電線でもなし、ゴンドラのケーブルでもなし…大型船が入ってこないようにする、バリケードのようなモノ? イヤ、それはないか…。ともあれ、上流側から見ると、かなりシュールな光景。川のトマソンといったところですね。
本当のところをご存知の方がおられたら、ぜひお教えいただきたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(21年8月16日撮影)
(『境川…2』につづく)

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河口付近はやはり、若干浅くなっており、1.5m前後の水深の場所がありました。通過時刻は11時でしたから、この日の芝浦の推算潮位と照らすと、潮時によっては、出入りが難しくなることもありそうです。

護岸の様子からすると、かなりの年月を経ているように見えますが、桟橋や建物などが、一切見られないのも妙です。一部に洲が見えたりして、浅そうでもあるので、入るのは止めておきました。

護岸のテラス上に、H鋼の柱を立てて、ワイヤーを向こう岸まで渡してあるというシロモノです。
柱は錆びており、今も実用に供している雰囲気には見えません。ワイヤーの高さは、3~4mといったところで、フライブリッジ付きの艇ならぶつかってしまうでしょう。写真左にも、釣竿でも引っかけたのか、釣り糸と浮きらしいものが、ぶら下がっているのが見えます。

ワイヤーを支えている部分はごく簡単な仕組みで、ゴンドラを下げて行き来させるような、重さを支える構造には見えません。
このあたりが、まだ橋も架かっていない、人影まれな埋立地だったころ、対岸との交通を確保するために、ワイヤーを伝って往復する渡し舟でも設けたのかしら…と妄想してみました。
一瞬、岡田式渡船(過去ログ『岡田式渡船』参照)の遺構かも? と色めき立ったのですが、流れのほとんどないところでは成り立ちませんから、これは却下。う~ん、何だろう?

●電線でもなし、ゴンドラのケーブルでもなし…大型船が入ってこないようにする、バリケードのようなモノ? イヤ、それはないか…。ともあれ、上流側から見ると、かなりシュールな光景。川のトマソンといったところですね。
本当のところをご存知の方がおられたら、ぜひお教えいただきたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(21年8月16日撮影)
(『境川…2』につづく)

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タグ : 境川
境川に向かう
●なんとも気候が不安定で、荒れ模様の日が少なくない今年の夏ですが、去る8月16日は、最近では珍しい快晴の日曜日、さらに風も穏やかとの予報を受け、久しぶりに未踏破水路の探索を楽しんできました。
目指す水路は、千葉県浦安市の境川。近場にもかかわらず、これまでなかなか訪問できなかった川です。
●ご存知のように湾奥東側、千葉方面は西側と異なり、沿海運河がないので、海を進まざるを得ません。しかも、いったん南風が吹けば荒れ出し、ヘタレ小型艇にとってはツラくなる湾奥海域ですから、千葉県側に向かうのは、ついおっくうになってしまうのです。
しかしこの日の予報は、東風のち北東の風。これは好機とばかり、久しぶりに海へ。普段は川走りばかりで、不遇をかこっているコンパスも、海に出れば俄然存在感を増してきます。まずは三枚洲をかわすまで、針路180度で快走。
●三枚洲の浅水域を左手に見て、東へ変針。快晴、しかも海は穏やかとあって、プレジャーなど出船の数も相当なものです。
ディスティニーシー…いや違った、ディズニーシー沖で、巨大な台船を一隻曳いた、曳船に出会いました。重い爆音を響かせ、折からの東風で、ディーゼルの油煙が進行方向になびいています。

●大河の河口が連なるこのあたりは、沖合まで水深5mほどの浅瀬が張り出す遠浅の海域。その南側は本船の泊地で、フネブネが錨を下ろして憩う姿が楽しめる場所でもあります。少し大回りして、泊地をかすめつつ進むことに。
写真は碇泊中のLPGタンカー、船名は「菱邦丸(りょうほうまる)」とありました。南極通いの砕氷艦もかくやと思わせる、鮮やかなオレンジ色です。消防艇といい、赤い水門といい、何だか暖色系の巨大なモノに惹かれる今日このごろ…イヤ、昔からそうでしたか。

●う~む。空を見上げると、うろこ雲が広がって、8月中旬とは思えない、もうすっかり秋の空ですね。
いえ、気温だけでいえば暑く、キチンと夏ではあるものの、北風が入っているせいかどこか爽やかで、べたついた感じがしないのです。まあ、絶好の渡海日和ではあります。
●巨大マンション群が水辺に林立する、埋立地の果つるところ、境川の河口に到着。
境川は、ご存知のように江戸川(旧江戸川)の派川であり、私の大好きな、戦前の水運や水辺を活写した小説、山本周五郎の「青べか物語」の舞台にもなった川で、浦安の母なる川ともいえる存在です。
●ただし、可航区間のほぼすべては、埋め立ての進展によって延長された水路で、旧来の境川は、前後を常時閉の水門―境川西水門と境川東水門―によって塞がれており、江戸川から入ることができないのです。
そんなわけで、今回は、下流側に位置する境川東水門(過去ログ『境川東水門』参照)が最終目的地。船溜として利用されている川なので、特に心配な部分はないのですが、さて、どんな川景色が待っているのでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(21年8月16日撮影)
(『境川…1』につづく)

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目指す水路は、千葉県浦安市の境川。近場にもかかわらず、これまでなかなか訪問できなかった川です。

しかしこの日の予報は、東風のち北東の風。これは好機とばかり、久しぶりに海へ。普段は川走りばかりで、不遇をかこっているコンパスも、海に出れば俄然存在感を増してきます。まずは三枚洲をかわすまで、針路180度で快走。

ディスティニーシー…いや違った、ディズニーシー沖で、巨大な台船を一隻曳いた、曳船に出会いました。重い爆音を響かせ、折からの東風で、ディーゼルの油煙が進行方向になびいています。

●大河の河口が連なるこのあたりは、沖合まで水深5mほどの浅瀬が張り出す遠浅の海域。その南側は本船の泊地で、フネブネが錨を下ろして憩う姿が楽しめる場所でもあります。少し大回りして、泊地をかすめつつ進むことに。
写真は碇泊中のLPGタンカー、船名は「菱邦丸(りょうほうまる)」とありました。南極通いの砕氷艦もかくやと思わせる、鮮やかなオレンジ色です。消防艇といい、赤い水門といい、何だか暖色系の巨大なモノに惹かれる今日このごろ…イヤ、昔からそうでしたか。

●う~む。空を見上げると、うろこ雲が広がって、8月中旬とは思えない、もうすっかり秋の空ですね。
いえ、気温だけでいえば暑く、キチンと夏ではあるものの、北風が入っているせいかどこか爽やかで、べたついた感じがしないのです。まあ、絶好の渡海日和ではあります。

境川は、ご存知のように江戸川(旧江戸川)の派川であり、私の大好きな、戦前の水運や水辺を活写した小説、山本周五郎の「青べか物語」の舞台にもなった川で、浦安の母なる川ともいえる存在です。
●ただし、可航区間のほぼすべては、埋め立ての進展によって延長された水路で、旧来の境川は、前後を常時閉の水門―境川西水門と境川東水門―によって塞がれており、江戸川から入ることができないのです。
そんなわけで、今回は、下流側に位置する境川東水門(過去ログ『境川東水門』参照)が最終目的地。船溜として利用されている川なので、特に心配な部分はないのですが、さて、どんな川景色が待っているのでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(21年8月16日撮影)
(『境川…1』につづく)

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臨港消防署の仮設庁舎
(『ジェットフォイル入港!』のつづき)
●朝潮・佃両水門を通って帰ろうと、朝潮運河に入ると、右手、清掃工場の煙突の真下に、消防艇たちがもやっているのを発見。
もちろんこの時点では、「臨港消防署の異変」に書いたようなことは、気づいていなかったのですが、どうやらここが、臨港消防署の移転先であろうことは、ピンと来ました。
【撮影地点のMapion地図】
●う~ん、腕が悪いせいで、よく撮れていなくて申しわけない。手前側の桟橋をアップで。
以前、「春の嵐と消防艇…1」ほかで紹介しましたが、春海運河のドリルで、放水の妙技を披露してくれた「すみだ」の姿も見えますね。
●水路幅が狭まるあたり、岸壁の奥、消防車が停まっているあたりに、2階建てのプレハブっぽい建物が。あれが臨港消防署の新庁舎でしょうか。
これを見た佐藤氏、「どうも、仮のものらしい感じですね」。…う~ん、確かに。恒久的な建物の雰囲気ではないですね。いずれ本式に建て直すのでしょうか。旧庁舎に劣らず、水面とのつながりを感じさせるものになるといいなあ…。
●建物からもっとも近い桟橋には、2隻の小型艇、「はるみ」「しぶき」がもやっていました。残念ながら、フラッグッシップたる「みやこどり」は外出中のようです。
しかし…旧庁舎のあった隅田川より、ここ朝潮運河の方が、通航船は少ないため、引き波にあおられることはなさそう。しかも、広く使える分、桟橋への達着も楽でしょうから、乗り組みの方たちにとっては、かえって仕事がしやすいかも…などと、妄想をめぐらせてしまいました。

●「はるみ」にぐっと近寄って。
以前にも、似たようなことを書きましたが、消防艇って、真紅と純白のコントラストがきれいで、写真の下手な私でも、撮るのが楽しくなるフネでもあります。
今回も、曇り空にもかかわらず、鮮やかな“消防艇美”を見せてくれました。
(21年8月9日撮影)
(この項おわり)

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もちろんこの時点では、「臨港消防署の異変」に書いたようなことは、気づいていなかったのですが、どうやらここが、臨港消防署の移転先であろうことは、ピンと来ました。
【撮影地点のMapion地図】

以前、「春の嵐と消防艇…1」ほかで紹介しましたが、春海運河のドリルで、放水の妙技を披露してくれた「すみだ」の姿も見えますね。

これを見た佐藤氏、「どうも、仮のものらしい感じですね」。…う~ん、確かに。恒久的な建物の雰囲気ではないですね。いずれ本式に建て直すのでしょうか。旧庁舎に劣らず、水面とのつながりを感じさせるものになるといいなあ…。

しかし…旧庁舎のあった隅田川より、ここ朝潮運河の方が、通航船は少ないため、引き波にあおられることはなさそう。しかも、広く使える分、桟橋への達着も楽でしょうから、乗り組みの方たちにとっては、かえって仕事がしやすいかも…などと、妄想をめぐらせてしまいました。

●「はるみ」にぐっと近寄って。
以前にも、似たようなことを書きましたが、消防艇って、真紅と純白のコントラストがきれいで、写真の下手な私でも、撮るのが楽しくなるフネでもあります。
今回も、曇り空にもかかわらず、鮮やかな“消防艇美”を見せてくれました。
(21年8月9日撮影)
(この項おわり)

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