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千葉港散歩…3

(『千葉港散歩…2』のつづき)

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何しろ燃料の残が心もとないので、あまりゆっくりもできません。後ろ髪を引かれる思いで、千葉港の官船溜とお別れしました。

写真は離れつつ振り返った、水上警察の桟橋。右から水上警察の「まき」、「ぼうそう」、「はつたか」。そして「あいりすⅡ」。千葉港湾事務所所属船舶によると、「あいりすⅡ」は港湾業務船だそうです。

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官船たちの対岸、先ほど見たハーバー・タグたちの右隣りには、小型の本船2隻が艫づけ。左が油槽船「第二かいうん丸」、右はガット船「第二藤進」。艫づけって、小型の本船らしい雰囲気が強調されていいですよね。

308028.jpgいったん南下して、先ほど通った十字流へ戻りましょう。正面には、白雲の浮かぶ冬空をバックに、JFEスチールや、その向こうのJERA千葉火発などの煙突が林立、逆光に煙をなびかせて、工業地帯風味横溢の水路風景。

出洲埠頭を回り込む形で取舵、東へ艇を向けて、いよいよ最奥部へ突入します。


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左に千葉県警ヘリポート、右に温泉施設のものらしい巨大駐車場と、二つの突出部に扼された向こうが、最奥部の水面。写真ほぼ正面、マイクロ波鉄塔の真下に見える青い水管橋が、目指す都川の第一橋です。目標に恵まれていて、遠目に見てもわかりやすい河口なのは助かりました。

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都川河口に接近したところで、右手の護岸上に上架された豆曳船が、曰くいい難い滋味を発散していたので吸い寄せられたところ、京葉線の高架上を特急列車が向かって来たのに目を奪われ、そちらを一枚。

千葉港のうつりかわり【1】~明治から大正~」(PDF)によると、この都川河口一帯、かつては寒川港と呼ばれていて、現在の千葉港のもととなった、いわば発祥の地とのこと。湾奥水運の歴史から見ると、重要な土地柄だったのですね。そういった意味でも都川に惹かれこうして訪ねたこと、よかったと思えました。
撮影地点のMapion地図

(令和5年12月3日撮影)

(『都川を訪ねたものの…1』につづく)

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タグ : 千葉港警備艇

千葉港散歩…1

(『千葉港へ向かう…3』のつづき)

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初めての入港とあって、物見高くキョロキョロしてしまうもの。沿岸にそびえるクレーンたちも、都内のそれとは違う個性を感じてしまいます。

進入時は緊張していたせいかうまく撮れていなかったので、2枚だけ帰りのスナップを。中央埠頭対岸、JFEスチール北側にいたクレーンのコンビ。形は似ていてもコンテナのそれより、いかつい感じがしますよね。

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同じくJFEスチールの東側、こちらは荷役中でした。ぐっと腰を落としたスケルトンの脚が、遠目に見てもパワフルな力量を思わせて、まあ頼もしいこと。ばら積船から原料を揚げる、アンローダーみたいですね。

308018.jpgさて、我が艇の行先のお話に戻りますと、都川を目指すなら直進して最奥部に分け入ってゆくところ、寄り道の欲が出て、手前を中央埠頭へ沿って左へ折れ、北東方向に伸びる水路に入りました。

右手は出洲埠頭E~F岸壁で、小型の本船が数隻もやっていて賑やかそう。奥の防波堤の向こうには、曳船も何隻か見えますね。

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艫づけで3隻並んだ、端正な感じのハーバー・タグたちを前に一枚。いいタイミングで、京葉線の電車が通りました。マンションの立ち並ぶ街並みは千葉市中央区問屋町、千葉みなと駅もほど近い、交通至便なところです。

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さらに左へ回り込むように舵を切り、水路のどん詰まりにバウを向けると‥‥。巡視艇や消防艇! ハイ、官船の船溜なのでした。都内ではまずお目にかかれない、まさに地場のフネブネとなれば、目尻も下がろうというもの。燃料計を気にしながらも、しばし鑑賞に及ぶとしましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和5年12月3日撮影)

(『千葉港散歩…2』につづく)

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タグ : 千葉港曳船巡視艇消防艇

千葉港へ向かう…3

(『千葉港へ向かう…2』のつづき)

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千葉港(千葉中央地区)の港口が見えてきました。若洲南端から数えて約40分、残航程を考えると、おおむね予想通りといったところ。針路もドンピシャとはいいませんが、大きな変針なくたどりつけました。何より静穏な海象のおかげであります。

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千葉港の港口を見分ける目標は、まず左手に、丸紅エネックスの油槽群が並んでいること。高さはそれほどでもありませんが、油槽が白く光を反射しているので、よく目立ちます。

右手奥に見える塔は千葉ポートタワーですが、少し奥まったところにあるせいか、近づいてもあまり目立たず、海上からの目標としてはいま一つに感じました。

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右手は、広大な埋立地すべてがJFEスチール東日本製鉄所で、港口に面した角は、原料でしょうか、グレーの土っぽい何かが、台形の山をなして野積みしてあるところ。その右手にはラティス構造の煙突が何本か見え、白煙を吐いています。

写真でも千葉港10号灯標が見えますが、千葉航路は南西から北東の方向に延びてきて、港口で東へ向きを変える形です。航路は本船のために掘り下げてあるものの、このあたりは全体に遠浅なので、自艇の進入方向である航路の北側では、この時間帯でも水深数mのところがありました。

308014.jpg航路の軸線に合わせ、都川のある奥を目指して直進。左手は千葉中央埠頭、2隻の本船が横付けしていました。

写真はその2隻の間、低い陽を浴びて紅白の塗装を輝かせていたクレーン。本船が横付けしていたバースは自動車、それにはさまれたクレーンが立っているバースがコンテナと、ちょっと変わったレイアウトでした。
(参考:『公共ふ頭 千葉港 千葉中央ふ頭・千葉出洲ふ頭千葉県

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中央埠頭F岸壁にもやう自動車運搬船「ORCHID ACE」。ああ、冬の陽射しは諸々を美しく見せてくれて、いいですなあ。

‥‥と、のん気に構えているように見えても、目はチラチラと燃料系の指針に吸い寄せられながらの船行き。残からすれば、ピンポイントで都川のみを攻めるべきではありましょうが、せっかくの千葉港初訪、ご当地独特の船影くらいは拝んで帰りたいものと、色気が出始めたのであります。
撮影地点のMapion地図

(令和5年12月3日撮影)

(『千葉港散歩…1』につづく)

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タグ : 千葉港

千葉港へ向かう…2

(『千葉港へ向かう…1』のつづき)

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腹が決まれば、あとは文字通り一直線に千葉港を目指すのみ。微風で波がなく、潮位も日中は高止まりしていて変化も少ないとなれば、逆風や流速で余分な燃料消費もなかろうと、好都合が熟成した楽観ぶりで舵を切りました。

針路はおおむね100度でいいでしょう。対岸はここからでは靄で見えづらいものの、近づいて目標が取れたら、変針すればいいのですから。回転数を4000前後、速度を17~18ktに整定し、後はひたすら直進します。

308007.jpg荒川から浦安、市川の沖は、水深が10m以浅の水域が南に大きく張り出しているなど、干潟の多かったかつての湾奥の面影が残っているところ。

その南、10m以深の広大な水域はご存じのとおり、本船の泊地になっていて、今回の針路はその中を突っ切るかたちになりました。微速でも行き足があれば僅かに船首波が立つのと、錨鎖が垂れていて碇泊しているかを注意し、距離を取りつつ東航します。

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東航中に目にしたフネブネの中から、何とか見られる仕上がりのものを少し。

黒く引き締まった塗装、シンプルな外観の船をほぼ正横から。ファンネルマークが渋くていいですね。「芙」でしょうか。船名はよく読めませんが、「忠誠丸」かな? 検索してみたら「芙蓉海運 『忠誠丸』」(だんだんのブログⅢ)がヒット。199総t、ファンネルにある芙蓉海運は運航者だそうです。

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間近に見えますが、ズームでたぐり寄せただけで、実際にはかなり距離を取っています。船名は「HUA DE 219」、船籍港はパナマとありました。船体色が緑系だと、陸景や空の色に埋もれず、目立って見えます。

風が穏やで波もないせいでしょう、錨鎖をピンと斜めに張っている船はおらず、みな垂直にだらりと垂れていました。

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日和がよいせいか、沖合まで自艇と同サイズの小型艇が結構な数出てきていて、釣りに興じていました。そうした艇の立てる引き波をときおり乗り越すほかは、実に穏やかで滑るがごとし。何しろ川走り者とて、ごくたまにしか沖に出ないものですから、妙に新鮮で感動も深いのです‥‥。

(令和5年12月3日撮影)

(『千葉港へ向かう…3』につづく)

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千葉港へ向かう…1

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ホンモノのGoogleマップで都川を表示

千葉港に注ぐ都川に、以前から行ってみたいと思っていました。Wikipedia「都川」によると、流路延長15.7kmの二級河川で、平安時代、千葉氏の開発により瀬替えが行われるなど、古くから人の手が入ってきた川だそうですが、河川徘徊者として魅力を覚えたのはもちろん、ここが可航河川であったからです。

何分流路自体が短いということもあり、可航区間はそう長いとも思えなかったものの、こうしてGoogleで見たかぎりでは、京成千葉線橋梁の下流側まで繋留船が認められたため、少なくともここまでは行けるだろう、と推定できたことが第一。

第二に、千葉県庁や千葉中央駅のある、県都の都心部を貫く街場の川であること、千葉県葭川排水機場の、治水施設としては破格とも思える豪気な(!)建物が河畔にそびえたっていることなど、周囲にも惹かれる点がいくつかあったのです。船橋の海老川が予想以上に楽しめたこともあって、「千葉の都市河川は面白い」という好印象を持っていたことも手伝っているでしょう。

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‥‥と、何やらテンションの高い前置きになりましたが、3日朝、出港準備をしていた時点では、まだ千葉港へ向かおうと決めたわけではありませんでした。風も穏やかな初冬らしい好天、湾奥を"渡海"するには適した海象ながら、ちょっと迷っていました。燃料の残が微妙だった上、燃料桟橋が開く前で、補給ができなかったからです。

朝の気温もぐっと低まったとあって、母港のポンドに水鳥がいっぱいな風景を想像していたら、出発前に出会えたのは何と、ご覧のキンクロ君一羽のみ。まだ本格的な渡りには、少し時間がかかるようですね。

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まあいいや、沖に出てから考えよう‥‥と、アバウト極まりない状態のまま出港。荒川河口の橋梁群をくぐってから振り返って。京葉線の鉄橋、中央径間に足場が掛かりましたね。塗装もだいぶ傷んでいたようなので、何よりでした(通航時の動画はこちらをどうぞ)。

朝のうちは北西、昼近くから南東の微風とあって、沖へ出ても海面は穏やかです。千葉港を目指すなら、若洲の南端から東航して、直線距離はおおむね25km弱といったところ。寄り道をしなければ往復約50km、さーて、どうしましょうか‥‥。

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308005.jpg若洲の南端を過ぎ、ゲートブリッジが見えるところまで到達。晴れているし、富士山が拝めるだろうと西に目をやると、残念ながら霞でぼんやり。でも、富士山がはっきり見えないということは、ここしばらく風は強まらないということでもあります。

これで決まりました。よし、行ってみよう! 片道約1時間、残から考えて、巡航速度で3時間分はあるし、寄り道しなければ大丈夫と腹をくくりました。久しぶりの千葉県行きです。
撮影地点のMapion地図

(令和5年12月3日撮影)

(『千葉港へ向かう…2』につづく)

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タグ : 荒川東京ゲートブリッジ水辺の鳥たち