船橋港へ向かう…3

(『船橋港へ向かう…2』のつづき)

200011.jpg快適に飛ばしていると、錨泊している本船の近くを通過しました。風向きが変わったのか、潮の流れの関係なのか、こちらに船尾を向けています。

右舷側にクレーンを出しているので、何か作業をしていたようですね。船名は「北祐丸」、船籍港は横浜とありました。


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200013.jpg左前方に赤いブイを発見、近づいてみると「ふなばし 6」の表記が。船橋航路の6番ブイに無事到達したわけであります。新砂水門を出てからここまで33分、さすが20kt超の威力、ふだんの水路行とは比較にならない航程消化の速さ。

東航しているので、本来なら奇数番を振った、緑のブイが先に目に入ってきてよさそうなものですが、やっぱり赤の方が目立つのかな? 

ともあれ、後は赤ブイを右舷に、緑ブイを左舷に見て北上すれば、おのずと船橋港へ入港できるわけです。

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というわけで勇躍北上開始。変わらず穏やかな海況にも背中を押され、目的地も近いとあって気分も高揚、ピッチも上がりデッドフルですっ飛ばします。コンパスを見ると0度、もっとも航路は途中で、微妙に曲がってはいますが。

ブイの配置については、千葉県葛南港湾事務所の「平成27年度 管内概要」(PDF)、19~20ページ「航路及び航路標識」に掲載されています。この管内概要、後で出てくる水門など、防潮施設についても触れてくれているので、今回大いに参考にさせていただきました。ありがとうございました。

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船橋港の入口にさしかかりました。所番地でいうと習志野市茜浜3、突端にある「ゾゾベース」なる物流センター、巨大な箱型の建屋とループが目立ち、よい目標になります。左舷側には防波堤が出てくるので、続けて直進。さてさて、何から見てゆきましょうか?
撮影地点のMapion地図

(28年12月31日撮影)

(『先代「しらせ」がいた!』につづく)

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タグ : 船橋港

船橋港へ向かう…2

(『船橋港へ向かう…1』のつづき)

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若洲の東端が右舷正横に来たので、ここで大きく変針。独航艀にお別れしようと振り返ったら、ゲートブリッジの真下に小さく、真っ白に冠雪した富士山が。これも冬の快晴下ならではの贅、大いにトクをした気分です。

富士山がはっきり見えるときに、気をつけなければいけないのは北西の突風ですが、出港前に見た天気予報では終日微風、午後は少し南の風が入る程度と、日中はおおむね穏やかとのことでした。

200007.jpgゲートブリッジを船尾方軸線に見て、真東からやや南寄り、気持ち沖に出すような感じで、針路110度を取りました。約3浬はこの針路を維持します。

今見返してみると、湾奥海上を千葉方面に向かうのは、浦安の境川(『境川に向かう』参照)を訪ねて以来、実に7年ぶり! 水路がないと、いかに腰が重くなってしまうか、ヘタレぶりがわかろうというものですわ。

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境川のとき同様、本船泊地をかすめる形になるので、錨泊するフネブネが間近に見られるのも楽しみの一つ。単錨泊なので、風向きがわかるのも面白いものです。微風なので、各船で向きが違いますが、おおむね北西と見てよいでしょうか。

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10分後、次の変針点に近づきました。煙突とガスタンクの方が目立っていますが、その間にある鉄塔、浦安市千鳥の南端角にある、第三管区海上保安部・浦安レーダー局(地図はここ)が左舷正横に見えるところ。

200010.jpgここでやや北寄り、およそ70度まで取舵に当てると、ほぼ正面に幕張でしょうか、高層ビル群が目に入ってきました。

地乗り航法では、いかによい目標をとらえるかが舟行きの能率に直結しますが、先ほどまでと違って、針路上に顕著な目標が出てきたので、しめたとばかりにビルの一本を選び、気持ちの上でも楽になりました。後は5浬弱直進し、船橋航路と交差するのを待つばかり。

(28年12月31日撮影)

(『船橋港へ向かう…3』につづく)

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タグ : 独航艀 東京ゲートブリッジ 東京港臨海大橋

船橋港へ向かう…1

200001.jpg先日お知らせしたとおり、大晦日は船橋港(千葉港葛南港区)を訪ねてきました。いくつかの防潮水門や船溜など、趣味的に惹かれるものがまとまって見られる水域であり、いつか行ってみようと思っていたのです。

とはいうものの、沖へ出るのが苦手な弱虫木っ端ブネとしては、海路を経なければならないのは大きなハードル。静穏極まりなく、かつ好天であることが大前提で、湾奥がそんな好海況になるのはやはり冬、川走り納めを兼ねて、暮れも押し詰まった出航と相成りました。

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砂町運河に出ると、雲一つない、抜けるような晴天ながら、風もなく水面はぬめりを帯び、油を流したように滑らかと、願ったりかなったりの海路日和。もっとも、運河は静穏でも、沖の海況はわかりませんが。

大晦日にもかかわらず、工事中の新砂水門では警戒船が遊弋し、ゲートにも監視員の方が立って誘導してくれています。感謝の気持ちを込めて手を振ると、向こうも笑って振りかえしてくれました。

鋼管矢板で囲まれた、新水門の基礎工事水域にはクレーン台船が一隻いたものの、さすがに作業をしている様子はなし。澄んだ水鏡に、陽光を浴びて錆色の姿を映す矢板や鋼材の杭。冬の運河らしい、光に満ちあふれた静かな川景色です。

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荒川に出たところで、思い切りよくスロットルを倒し、プレーニングに入りました。陽を浴びて輝く、荒川河口の橋梁群を後ろに見ながら、次の変針点である若洲の南端まで南下。

冷たい空気が頬を刺すものの、遠く横浜や房総まで一望できる澄んだ空気と、穏やかな海況にテンションも上がり、寒さを忘れて快走を楽しむ船頭。まずは順調な滑り出しであります。

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若洲もそろそろ途切れようというあたりで、先行している二隻の船に追いつきました。荒川を下ってきた独航艀です。逆光なので船名はわかりませんが、新河岸川か荒川の和光市か、荷を下ろして母港に帰るのでしょう。

ここまで沖に出ても、油を流したようなてろりとした水面に変わりはなく、若干のゆるいうねりが加わる程度。20kt超で進んでいても、不快な硬めのピッチングも少なく、文字どおり滑るような乗り心地。我が木っ端ブネも、川走りのスローモーぶりを脱ぎ捨てて、滑走艇の面目躍如とばかり、久々の連続高速航行! これなら船橋までも、快適な船行きができそうですね。

200005.jpg若洲の突端が近づいてきたので、もうすぐ左に大舵角を取らなければいけません。回転数をしぼって独航艀を先行させ、彼の左舷側に出ることにしましょう。

ウェーキを乗り越え航跡に入ると、波が静まるとともに、一瞬排気の匂いが立ち込めるのもまた佳し。もう一回ウェーキで飛び跳ねて距離を取ってから、左舷側をしばらく並走して変針点へ。
撮影地点のMapion地図

(28年12月31日撮影)

(『船橋港へ向かう…2』につづく)

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タグ : 砂町運河 荒川 新砂水門 独航艀

7月10日の水路風景…3

(『7月10日の水路風景…2』のつづき)

194011.jpg第三航路を反転北上し、中防を左に見て飛ばしていると、おなじみコンクリートケーソンを造る浮きドック群が目に入りました。

そうだ、近寄って眺めてやろう‥‥と、取舵に当てて接近コースへ。何分相手が巨大なので、一見近づいたように思えても、なかなか距離が詰まりません。手前にはアンカーが打ってあるのか、ブイが浮かんでいたので、これを目安にしてスロットルをしぼり、微速で流しつつ見物に及びました。

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昨年6月にも紹介した、「超弩級ウインク」の君。左上に書かれた、「立山6500-01」が正式名称なのでしょうか、あいかわらずの超弩級ぶりで何よりですわ。

イヤしかし、近くで見ると本当にでかい。天端中央に設けられている白いハウスなんか、10人やそこいら軽く寝泊りできそうな感じすらします。眺めていたら、内側の色が昨年と違うことに気づき、まめに手入れされているのだなあ、と感心しきり。文字どおりドック船隊(?)の「顔」ですから、お手入れが怠りないのも納得です。

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ゆっくり流しながら、右手にある僚船(でいいのかしら?)たちも眺めて、圧倒されるような質量過剰感を堪能。

小型の本船すら複数隻載ってしまいそうな、この幅の広さったら。雑誌の記事などで広さを印象付けるとき、「テニスコート何面分」なる表現がありますが、その伝でいえば、いったい何面分になるのでしょうね。

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浮きドック船隊の列が尽きたところで、ガット船の荷役風景に出会いました。沖をすっ飛ばしてしまわずに、岸に寄せただけあるものです、「求めよ、さらば与えられん」というわけで(ちょっと違う気がするぞ)、トクをした気分。

鋼製の架台に載っているダンプが、まあ小さく見えること。ちょうどガット船のグラブと、同じくらいの大きさですね。

194015.jpg浮きドック群とガット船にお別れし、ふたたびスロットルを倒して中防を離れ、鉄鋼埠頭とフェリー埠頭(10号地『その1』と『その2』の間ともいう)の間に入りました。有明西運河から、豊洲沖に抜けるいつものコースを取ったのです。

埠頭の間に入ったところで、右前方の接岸船に目線が吸い寄せられました。おお、船尾にAフレーム、全体の雰囲気もただものじゃなさそう! 
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 東京港 中防

7月10日の水路風景…2

(『7月10日の水路風景…1』のつづき)

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194007.jpg我が艇が砂町運河を出たところで、警戒船と信号機から指示があったのでしょう、プレジャーと屋形船各一隻がにわかに爆音を高め進入開始。屋形の船頭さんが、警戒船とすれ違いざま手を振っていたのが、思いやりが感じられるいいシーンでした。

荒川河口の橋梁群をくぐったところで、ご無沙汰していたから少し回してやらきゃと、スロットルをいっぱいに倒してデッドフルに。回転計はたちまち5500PS、速度は軽く向かい風を受けて23.7kt。快調であります。

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行き足をしぼりながら面舵、砂町南運河へ入ってみると、若洲ヨット訓練所からたくさんのディンギーが出ていて、少年少女が帆走練習中でした。

OP級という箱型の、全長3mに満たない可愛らしい艇で、群れをなしておぼつかない帆さばきで間切るさまは、可憐な鴨のヒナさながら。デッドフルから一転デッドスローで、小さな艇長たちの真剣な面持ちを眺めながら航過します。

彼らを見ていたら、中学生のころ、艇はシーホッパーくらいのクラスだったと思うのですが、夏休みの数日間ながら合宿式のヨット教室で、帆走を教わったことを思い出しました。

潮っ気が染みついたような厳しい教官に鍛えられ、タックのときブームでノックアウトされたり、沈して海に放り出されたりと、生来の運動音痴丸出しでお恥ずかしいかぎりだったのですが、首尾よくクローズホールドに持ち込めたときの快感は、えもいわれぬものだったことが思い出されます。

194009.jpg砂町南運河の西の果てを直角に曲がり、ゲートブリッジを望むところに出ました。朝が涼しかったせいでしょうか、想像していたよりずっと濛気が濃く、トラスもぼんやりと霞んで、季節柄もありシャープな眺望は望むべくもありません。

まあ、この霞を吹き飛ばす風がないということで、穏やかな水面が担保されるのですから、ぜいたくはいえますまい。近くに他船もいないことだし、ここでも全開ですっ飛ばし、トラスの真下へ。

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ニュートラルにすると、冷却水の落ちる音とアイドリング音のほかは、耳をかすめる微風の音のみ。ゆるいうねりが艇を揺らすモクリ、モクリという感覚を楽しみながら、頭上はるかに仰ぐ、雄大な橋の裏側を堪能しました。
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 荒川 砂町南運河 東京港臨海大橋 東京ゲートブリッジ 東京港 橋の裏側