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3月12日のトリさん

(『3月12日の目黒川』のつづき)

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3月12日の道々で出会った、トリさんたちの姿をまとめて。曙北運河、都市計画運河橋梁の橋脚で日向ぼっこしていた、鴨さんコンビを一枚。

橋脚の基礎は広いフラットになっているため、各種の水鳥たちが憩うていたのですが、不審船の接近を嫌がって早々に飛び去ってしまい、残ったのがこのお二方というわけ。すでに腰が浮き、逃げの姿勢になっているのが悲しいですが‥‥。

295026.jpg汐浜運河北岸、赤錆びた桟橋の残骸に、うっそりと立つ鷺さん。ええと、コサギでいいんでしょうか?

たびたび同じようなことを書いて恐縮ながら、鷺類のおっさん臭さというか、どこか老成したようなおかしみに満ちた姿って、実に魅力的で、えもいわれぬものがありますよね!


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大横川、東富橋をくぐったところで、北岸に沿った護岸工事のフェンスに、ちょこんと留まっていた鴨さん夫婦。岸に寄せてかなり近かったにもかかわらず、逃げるそぶりも見せずに、つぶらな瞳でじっと見つめられたので、すっかり嬉しくなってしまいました。

都内水路では、水鳥といえば逃げるものと相場が決まっているので、これは初めての体験。可愛らしい姿をばっちり写せて、お気に入りの一枚となりました。

295028.jpgうまく撮れていなくて申しわけない。干潮時の護岸にしがみついて、何かをついばむスズメ「護岸はっつきチュンさん」は見たことがありますが、今回、ハクセキレイも同様に採餌(?)しているところに出くわし、慌ててカメラを向けたもの。

群れずに一羽で道路や駐車場など、平坦なところで歩いているのをよく見かけるハクセキレイ、こちらでも一羽で、せわしなく何かをついばんでいました。やっぱり虫かなあ‥‥。

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芝浦西運河で行逢した、ホシハジロの小さな群れ。赤目でどこか獰猛な感じのする雄にくらべ、雌はいかにもおとなしそうな、優しげな雰囲気で対照的ですよね。

場所によっては大群をなしていて、一大勢力であったホシハジロも、気温が上がるにつれだんだんとその数を減らし、今回目にできた群れもわずかに。寂しいですが、春の訪れを感じさせますね。

(令和5年3月12日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 水辺の鳥たち曙北運河汐浜運河大横川芝浦西運河

9月25日の砂町北運河…2

(『9月25日の砂町北運河…1』のつづき)

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287007.jpg西側水路に入ってみると‥‥いるわ、いるわ。まるで各種鷺さんの見本市。遠目には、一定の間隔を置いて、いかにも鷺、という風の孤高な雰囲気(?)を感じたのですが、上の写真のように密集しているところもありました。

しかし、大型の鳥にもかかわらず、これだけの数が長くもない水路に集まっているということは、よほど餌となる魚類が豊富な水域なのでしょう。

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287009.jpg居心地よく静か水面を前に憩うていたところに、そろそろと最微速とはいえ、ときならぬ闖入者です。まあ鷺さんたちの怒ること、大きな体で翼を広げ、ギャアギャアと鳴いて飛びまわるのですから、首をすくめるような迫力があります。

鷺さんの怒りは、水面の静けさを乱して、ご馳走である魚を追いやってしまったこともあるのかも。珍しい"鷺の社交場"を見つけて嬉しく拝見しましたが、これは長居しない方がよさそうです。

ちなみに水深は、10時近くの時点で推算潮位A.P.+0.47mとして、なお1.9mあったのですから、まず木っ端ブネには十分な値といえます。

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船首をめぐらして東へ向き直ると、爆音がして船影が横切りました。先ほど解纜準備をしていた「セレブリティ・クルーズⅡ」が出港してゆくところ。プレジャーのマリーナと、本船級といってよい上背のある船の取り合わせはある種ミスマッチな感じがして、面白いですね。
撮影地点のMapion地図

(令和4年9月25日撮影)

(『9月25日の東雲北運河』につづく)

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タグ : 砂町北運河水辺の鳥たち

6月13日のトリさん

(『6月13日の運河風景』のつづき)

267036.jpg13日に出会ったトリさん‥‥ほとんどカルガモですが、最後にまとめさせていただきましょう。

新芝北運河、芝潟橋~霞橋間で、前方からピヨピヨと可愛らしい声が聞こえてきました。季節の風物詩、待望の鴨さんヒヨコ艦隊です! 天敵に捕食されやすい時期とて、これだけの数を守って引き連れている親鳥は立派なもの。引き波を立てないよう、最微速で接近。

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曇りで暗いのでうまく撮れませんでしたが、12羽のヒヨコ艦隊を確認。もうぽやぽやの時期は脱して、そこそこの大きさに成長しています。親鳥が緊張の面持ちなのにくらべて、雛たちは羽繕いをしたりと、無邪気な様子がまた萌えさせますね!

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高浜運河、新港南橋の西詰にはなぜかテトラポッドが積んであるんですが、ここにも鴨さん一家が! 親鳥は警戒のため水面に残りながら、雛たちを上陸させ休ませているのがまた、いじらしい感じでいいじゃないですか。体を寄せ合って「ヒヨコ玉」を形成しつつあるのも最高です!

このあたり、テラスは親子連れ(人間の、ね)で結構な賑わい。子供たちと手を振りあうこともしばしばだったのですが、「ここに鴨さんがいるよ!」と教えてあげても、皆さん首をかしげるばかり。鴨は人の目線の死角を選んで休んでいるのですから、テラスの人から見えないのは当然で、うかつでありました。

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こちらの群れは親鳥はいませんでしたが、まあ、ツブれてお餅のようになった姿の、可愛らしいことったら! 親の姿が見えないこともあり、天敵に発見されないよう警戒しているのでしょう、息を殺すようにして押し黙っていました。

267040.jpg何分曇り空なのでサエなくて恐縮ですが、朝潮運河の小トラスの上で胸を張る、鵜さんのスナップで終わるとしましょう。

数の上からいえば、夏場の都内水鳥界(?)は、鷺と鵜の天下といってもいい過ぎではありません。この日はそう暑くはなかったのですが、飛んできた直後だったのか、ハァハァとまだ息も荒いご様子でした。


(令和3年6月13日撮影)

(『6月13日の水門たち』につづく)

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タグ : 新芝北運河高浜運河朝潮運河水辺の鳥たち

5月15日のトリさん…3

(『5月15日のトリさん…2』のつづき)

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トリさん話の最後は、母港でハクセキレイ君に見つめられた一件で締めたいと思います。

出港準備をしていたら、船首から数m先の手すりにハクセキレイが飛来。可愛らしい姿に惹かれて、すぐに一枚スナップしたのですが、作業に戻ってもそのまま動かず、ものいいたげにじっとこちらを見つめていたのです。

そのときは単に、「人懐こい個体なのかな?」と思っただけで、「じゃあ、行ってくるね」と声をかけて出港したのですが、帰ってきて、どうもそうではないことに気づかされたのでした。

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帰港して片づけていると、またも目の前の手すりにハクセキレイ君飛来。さっきと同じ個体なのかな? よく見ると、右足に足環をつけています。人に飼われていたことがあって、それで人を恐れないのか? それとも何かの調査で足環をつけられて、放鳥されたのでしょうか。

266073.jpg出港前との違いは、餌である虫をくわえていたこと。艇の近くに巣があって、育雛中なのだろうと見当がつきました。

自艇の桟橋を離れてトイレに立っても、虫を口にしたまま追いかけてきて、私をじっと監視(?)するありさま。これは明らかに、船頭個人に対して何かを訴えかけているに違いありません。

266074.jpgお隣の艇にでも巣立ち雛が隠れていて、私がいるせいで給餌ができないのか、まさか、ポンツン桟橋のフロートと歩み板の空間に巣を作ったのか‥‥。

お隣の艇の中や、桟橋の裏をのぞき込んだりと、あちこち探し回ってみたものの、雛の姿ありませんでした。というわけで、ハクセキレイ君に見つめられる原因はついにわからず。

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お向かいの艇のレドーム上に陣取り、「UFOに乗って宇宙から来たトリ星人」といった風情のハクセキレイ。掃除をしている間じゅう、つぶらな瞳でじいっ‥‥と見つめられ続け、何とかしてやりたいと思いながらも、どうにもならずに艇を離れたのです。

帰宅後、まさか自艇のどこかに雛が‥‥? と考えたものの、カディまで含めて目視点検はしたし、小鳥の入るすき間はないしで、恐らく迷惑はかけなかったと思うのですが。ともあれ、何か心残りな一件ではありました。

(令和3年5月15日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 水辺の鳥たち

5月15日のトリさん…2

(『5月15日のトリさん…1』のつづき)

266066.jpgうまく撮れませんでしたが、干潮で現われた基礎護岸上で、最も多く見られたトリさんはハトに他なりません。江戸橋近くの基礎護岸にてスナップ。

まだ干き切っていない、彼らの腹を濡らしそうなくらいの水深があっても、つま先立ちするようにして三々五々と降り立つ姿が見られます。ハトたちにも、水に触れられる場所が必要なのだなあ‥‥と思わせるものがありました。

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日本橋川の河口に戻ってきたところで、興味深いシーンが展開されていました。徐航しつつ隅田川に出ようとすると、カァ! カァ! と険のある鳴き声が下流側角から聞こえてきて、思わず目を向けたところ、カラスがアオサギに向かって、しきりと威嚇している様子。

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いや、威嚇などという生易しいものではありません。カラスはアオサギの周りを飛び回って、突っ込んだり、跳び離れたりと大いに剣呑な雰囲気。攻撃態勢といってもいい過ぎではありません。

しかし、体格差のせいでしょうか、カラスの方は少々腰が引けていて、突っつくまでには至らないのが何とも。対するアオサギはというと‥‥。

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特に羽毛を逆立てたりもせず、悠然と落ち着いた感じで、明らかに相手にしていませんでした(笑)。カラスもくたびれたのか、すぐ近くに降り立って鳴きもせずにハァハァ‥‥。

カラスも子育ての季節ですから、すぐ近くに巣立ち雛がいて、そこへ大きな鳥が進入してきたため、追い払おうと威嚇したのかも、と想像。しかし鷺さんの肝の太さには驚かされますね、これが人間だったら、一目散に逃げ出しているでしょう。

266070.jpgまたアオサギ先生か、といわれそうですが、こちらは旧源森川河口(?)で出会った鷺氏。凛とした、という言葉がしっくりくる立ち姿。

何度か触れていますが、大型の鳥がこれほど河畔に増えたことすなわち、その胃袋を満たすに足る、餌になる生き物‥‥この場合は魚が、安定して生息している何よりの証。人だけではない、鳥たちでも賑わう水辺、子供のころを思うと、実に大きな変化だなあとしみじみしてしまいます。

(令和3年5月15日撮影)

(『5月15日のトリさん…3』につづく)

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タグ : 水辺の鳥たち日本橋川隅田川