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またも"フジツボの当たり年"か?

304001.jpg7月16日に出かけてからおよそ一月ぶり、8月12日は遅い時間に母港を訪れ、出港できないまでも、メンテだけでもしようと艇へ。

水線付近に目をやって、まあ愕然としましたよ。ピンボケで恐縮ですが写真のとおり、すでにフジツボみっちり! そんなに長期間放置したわけでもないのにと、泣きたくなりました。お隣のH艇長も、「今年も"当たり年"みたいですねえ‥‥」と、うんざり顔です。

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フジツボが我が艇を社交場にしているさまを目にして、冷静さを失っていたのでしょう。憤然と船底清掃ツール・スクラビスを組み立て、怒りの様相で水線下へ突っ込みました。スクラビスの注意書きには、海藻や稚貝の除去には適しているが、成長して硬くなった貝類は不適、とあったにもかかわらず‥‥。

結果はご覧のとおり。最前列の突起はフジツボの硬度に負け、ボロボロに崩れて見る影もなくなってしまいました。自業自得であります。でも、フジツボはある程度駆逐できたようだし、ヘッドだけ買い替えればよかろう、今度はハードな貝類除去にも適したブラシタイプ「グルーヴィーヘッド」にしようと、ボートサービスに注文したのでした。

しばらく経ってボートサービスの担当者氏から連絡が。何と、代理店いわく、スクラビスの製造元と長らく連絡がつかなくなっており、入荷が滞っているとのこと。

う~ん、当座はこれを自分なりに直して、使い続けるしかなさそうですねえ。人工芝でも貼ればブラシの代りになるかしら。スクラビスのメーカー、Scrubbis ABについてご存じの方、ご教示いただければ幸いです。

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何かと手塞がりで、次に艇を訪れたのはまたその1か月後、9月18日。前回、ひと月経たずにあのありさまだったのですから、この猛暑下でフジツボさんの当たり年、さらにひと月を経ればさぞ惨状を呈しているであろう‥‥と、覚悟を決めて見てみると、まあ、ノリがユラユラのモコモコに。

いやもう、半ばあきらめの境地とあって、なるべく水線付近を見ないようにして出港準備。ノリや貝どもが少しでもはがれることを願って、東雲運河での全速トライアルに望んだのであります。

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304005.jpg結果は意外なものでした。最高速度、何んと、46.3km/h‥‥25kt出たのです!

誤った扱いをしたとはいえ、スクラビスをボロボロにした甲斐があったというものですね。文字通り身を粉にして、不逞フジツボ賊をこの速度が出るまで排除してくれていたのでした。この絶大な効果を体験すると、なおさら入手難が惜しく思えてきます。どうか、廃業などされていませんように‥‥。

(令和5年8月12日・9月18日撮影)

(『9月18日のフネブネ…1』につづく)

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タグ : 東雲運河

変貌した石神井川を眺めて

(『令和4年度川走り納め・石神井川…4』のつづき)

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15年ぶりに石神井川可航区間を再訪してみて、その変貌ぶりを目の当たりにし興味をそそられ、ざっとまとめておきたくなりました。何分手元に資料があるわけではないので、わかる範囲の備忘録的なものですが、お目汚しまで。

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タグ : 石神井川

「Scrubbis」で船底清掃!

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船底に付着するノリや貝類が、木っ端ブネを養う身にとって悩みの種なのは、これまでもたびたびお話ししたとおり。付着物による抵抗と重さでスピードが出なくなり、燃料消費も悪化するしといいことがありません。繋留保管艇の宿命でもあります。

付着を防ぐ方法は、まめに動かして剥離を促すくらいしかなく、出航間隔が空けばてきめんに付着が進み、上架→船底清掃のお世話になってきたわけです。以前から、自分である程度の手入れができれば、上架のインターバルが延ばせるのに‥‥と思っていました。

よい道具はないかしらと、探すともなく鼻をきかせていたら、ようやく最近になって「Scrubbis」(読みは『スクラビス』でいいのかな?)なる船底清掃具があることに気づかされたわけです。

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荒天準備で…

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大型台風が近づいているということもあり、今朝は早起きして艇におもむき、荒天準備をしてきました。桟橋と艇を繋ぐもやいの一部を倍にし、オーニングのホックが外れても吹き飛んでどこかに行かないよう、ハンドレールにロープを渡し、押さえにしておきます。

夜来の雨で艇も桟橋もしっとりと濡れ、ランボードから水面に落ちる雫の音がピチョン、ピチョンと聞こえるほどの静けさ。水面も油を流したような、という形容がしっくりくるほどのぬるりとした、この時間帯独特の滑らかな質感。風情があっていいですね。早朝ならではの贅といっていいでしょう。

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日もだいぶ短くなり、艇に着いたときはまだ日の出前。顔なじみの廃煙突にも航空障害灯がともっていました。

台風が来るとあって湿度は高く、まったりとした空気の濃さを感じさせたものの、頬を撫でる微風は冷たくて清々しいものが。静けさに加えて、朝の運河らしい雰囲気を満喫できたのでした。

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5:45、日の出。雲は次第に切れてきて、青空がのぞくようになり、朝日が周りをオレンジ色に染めてゆきます。

予報では、朝も早いころから雨とのことでしたから、早起きして準備をしに来たのですが、今のところ小康状態を保っているようで何より。ゆっくりと余裕をもって作業、点検ができました。

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鴨さんも水鏡に姿を写しながら、日中とは違ったのんびりした風情で、逃げたりせずにスナップさせてくれました。朝日で顔をオレンジ色にほんのり染め、薄化粧をしているようですね。

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作業・点検を終えて戻ろうとしていたら、花壇の頭を垂れたヒマワリに、数羽の小鳥が飛来。スズメにしては色が薄いな‥‥と思ってよく見てみたら、カワラヒワ‥‥かな?

つがいが何組か留まっていたのですが、チョコチョコとしたしぐさが実に可愛らしく、早起きは三文の得だと、嬉しく眺めたのでした。


(令和4年9月18日撮影)

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タグ : 水辺の鳥たち

離陸直後の楽しみ

274046.jpg11月21日は、用事があって出かけたのですが、飛行機に乗りました。コロナ禍で長距離の移動が制限されていたので、本当に久しぶりです。

暗いうちに空港に着き、明けゆく東京港を眺めながら搭乗を待つひとときも、久しぶりなだけに以前に倍して素敵な時間に思えてしまうあたり。旅行の楽しさをしみじみ噛みしめたのでありました。

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飛行機に乗ったときの楽しみの一つが、羽田を離陸した直後に眺められる眼下の光景。ほんの短い時間ではありますが、普段自艇で走っているエリアを生で見下ろせるのは、機会がそうないだけに身を乗り出してしまうもの。

今回は幸い窓際の席が取れたので、ガラスにおでこをくっつけて存分に堪能できました。写真は滑走路を離れてすぐ、中防に第一航路、手前に城南島の大井信号所と、東京港口の風景が一望のもとに。

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曇っていて朝靄もかかっていたのはあいにくながら、おかげでこんなシーンも。旋回したところで、沖合に雲の切れ間から陽光が差し込み、まるで神様が降臨しているようでした。

靄に描かれた淡い光の筋と、海面でほんのりと反射するさまが美しいですね。煙を上げる工業地帯は湾奥の対岸、市原や袖ケ浦あたりでしょうか。

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高度がぐんぐん上がって、少々見づらくなってきました。エンジンと窓枠の間をのぞき込むようにして、何とか見られたゲートブリッジ。いつもは頭上に仰ぐ巨大構造物を、模型のような感覚でヒョイと見下ろせる面白さ! 当たり前のことで恐縮ながら、トシをとってもやはり興じてしまうものです。

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一番嬉しかったのは、旧江戸川流域、しかも江戸川本流との分流点から、新中川の合流点まで、川のディテールが豊かなエリアが最後に一望できたこと。

自艇で走れば1時間はかかる河道を、ほんの一瞬で飛び過ぎてしまうスピード感。高空からほしいままにする快さとともに、ちょっとした寂しさもまた感じさせるような、それでいて実に楽しいひとときではありました。

(令和3年11月21日撮影)

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