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10月22日の水路風景…1

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10月14日に船底塗装を終えて下架し、恒例の東雲運河トライアルはその8日後、22日となりました。ほんの短時間ですが近場の徘徊もしてきたので、その際のスナップも併せて。

306016.jpg今回の結果は27.59kt(51.1km/h)と、令和元年8月下架直後の28.67kt(53.1km/h)には及びませんでしたが、船底塗装後としては十分に満足できる記録でした。

微妙に伸びなかったのは、向かい風と潮の具合もあったでしょうから、過去の実績から見ても、おおむね27ktがベストコンディション時における、我が艇の実力と見て差し支えないと思います。

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さて、秋も深まって朝晩はだいぶ肌寒くなりながら、日中は暖かな好天だったので、多くのプレジャーと行き逢った日でした。七枝橋ではさっそく、PWCのフリートと行逢。

10数隻はあったでしょうか、先頭の艇に出会ってからしんがりまで結構な時間を要するほどで、「おお、大艦隊だな!」と思わず独り言が出たものでした。

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砂町運河といえば、潮見分室の清掃船溜を行きしなにのぞいてみるのが恒例。おなじみコンベア清掃船のほか、初めて見た「なぎさⅡ」なる紺色の艇が。なかなかスマートですが、港湾局の監視艇かな? 検索してもヒットしませんでした。

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こちらは同じ清掃船溜でも、天王洲南運河にある、東京港埠頭(株)の黄色い清掃船が憩うポンド。写真の「清海丸」は、河川を担当する環境公社の船隊でいうと「すみだ1号/すみだ2号」に相当する、いわばゴミ運搬船。

ここから中防までの短い距離を往復するのが仕事とあって、なかなか走っている場面に出くわせないのが残念なところです。ご覧のとおり渋い外観で惹かれるものがありますから、第一航路を波押し分けて走る姿、一度ものしてみたいものですね。
撮影地点のMapion地図

(令和5年10月22日撮影)

(『10月22日の水路風景…2』につづく)

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タグ : 東雲運河砂町運河天王洲南運河清掃船

9月18日のフネブネ…4

(『9月18日のフネブネ…3』のつづき)

304021.jpgごめんなさい、ちょっと前後します。辰巳埠頭に出る前、大横川を通ったときのスナップを。

石島橋から東富橋にかけての区間は、護岸の耐震補強と化粧板張りの工事が行われていて、クレーン船ほか作業船団が並び、一部の護岸は鋼矢板で囲われていました。台船の繋留による極端な狭窄部はなかったので、通航に支障はありませんでしたが。


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でまあ、目を奪われるのはやはり、豆曳船たちのくたびれつつもキュートなお姿であります。

コンソールが妙に低く、腰かけてもツラそうなあたり、橋の低い江東内部河川向けといえそうなスタイル。エンジンケーシング側面、電路が這わされて見えにくいですが、やっつけたような独特の書体で「第五箱根丸」とありました。

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東富橋近くでかすめた台船、甲板上に立てて並べられた化粧板がたくさん。従来の、なぜか波返しの曲面がついていた護岸も、これを貼って石垣風にあつらえるわけですね。お花見の時期を中心に通航艇も増えたことだし、修景も順次進んでゆくことでしょう。

304024.jpg砂町運河を東航していると、真っ四角な船首で盛大に波を押し分けて進む作業船が、重い爆音を響かせて行逢してきました。いやー、イイですねえ、この船首波の勇壮さ。

あっ、鮮やかなこの色とこのカタチ、思い当たるものが。14号地貯木場北水路、千石橋の船溜でいつも見かける「一号善進丸」の姉妹船じゃないでしょうか?

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やはりそうでした、船名は「三号善進丸」。いつも同じようなことを垂れ流して恐縮至極ながら、暖色系のおフネは目に沁みるようで、快いですなあ‥‥特にこの日のような、快晴で河水のコンディションもよいときには。

微速でもりもりとした引き波をしのぎつつ、その四角くかつ愛らしい姿を見送って、河道の中心に舵を取ったのでした。

(令和5年9月18日撮影)

(『朝潮運河・新しい船着場と橋…1』につづく)

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タグ : 大横川砂町運河曳船台船

9月18日のフネブネ…3

(『9月18日のフネブネ…2』のつづき)

304016.jpg先ほど目にした墨田川造船本社があの賑わいなら、辰巳埠頭のそれも期待できそうだなと考えて、帰りに寄ってみることに。辰巳運河を南下して港内へ出ました。

新辰巳橋にさしかかった途端、南風がどっと吹き付けてきて、同時に硬い感触の波が一気に押し寄せてきました。波頭が白く吹きちぎられる剣呑なさまに、思わずスロットルをしぼって徐航させます。

304017.jpg辰巳埠頭に沿うべく取舵を取ると、危険なレベルまで艇がローリングし、翻弄されるはめに。さらに回転数を下げて最微速、盛大にしぶきを浴びながら、そろそろと歩かせました。

右手に貯木場の柵列が来ると、風裏になってだいぶ波が緩和され、ホッと一息。目指す墨田川造船辰巳は‥‥おお、艤装艇だけでなく、入渠している艇もいますね!

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艤装中の艇は、ハルナンバーPC130、「はやなみ」。「かがゆき」型巡視艇の最新艇のようですね。一見して、艤装は大方済んでいるようですが、前甲板の機銃は未装備で支塔のみ、船首舷側のフェンダーなど、まだ取り付けていない装備があるのがわかります。

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左舷後方からもう一枚。陽光を反射してまぶしいくらいの塗色、トランサムに見える抜き文字の船名も鮮やかと、いつもながら、新造艇らしいさまを眺めるのはよいものですね。

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入渠中の艇は「はまぐも」でした。平成11年にここ墨田川造船で生まれた、「はまぐも」型のネームシップです。

目を引かれたのは、船尾舷側にある減揺ボードを展張していたこと。喫水線下の塗り替えのために開いたのでしょう。トランサムに貼りつけられたジンクも真新しく、鮮やかな船底色とあいまって、艇もどことなくさっぱりした表情に見えました。
撮影地点のMapion地図

(令和5年9月18日撮影)

(『9月18日のフネブネ…4』につづく)

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タグ : 辰巳運河巡視艇墨田川造船

9月18日のフネブネ…2

(『9月18日のフネブネ…1』のつづき)

304011.jpg晴海埠頭H-3バースでおなじみの船影、水産庁の漁業調査船「開洋丸」をスナップ。この煙突周りを切り取ったところ、すごく魅力的じゃないですか。

「水」の字を意匠化した水産庁の庁旗を、そのままファンネルマークとしてあしらったデザインの佳さもさることながら、本船の信号符字が、開口部のない舷側にゴシックで大書きされているのも格好よく、引き締まった感じに。新たなチャームポイントを見つけた気分でした。

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永代橋下流、プレーニングする警備艇「あじさい」。この直前、水辺ラインの水上バス「こすもす」と行逢するシーンを動画(こちら)で撮っていて、その際は徐航していたのですが、何を思ったのかいきなり猛然と増速、すっ飛ばしていきました。

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304014.jpgほぼ同位置で、タイミングよく三崎町中継所通いのバージ便が来たので、こちらも嬉しくスナップ(動画はこちら)。

こちらも顔なじみ、曳船「第33中島丸」。長年見慣れた姿とはいえ、最後の不燃ゴミ輸送河川航路を担っている立役者となれば、おだやおろそかにはできません。ズームでぐぐっと追いかけて、永代橋をくぐる雄姿も一枚ものしたのでした。

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(令和5年9月18日撮影)

(『9月18日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 東京港隅田川派川隅田川曳船警備艇

9月18日のフネブネ…1

(『またも"フジツボの当たり年"か?』のつづき)

304006.jpg9月18日の近場徘徊で出会った、フネブネから先にご紹介しましょう。

砂町運河を西航する曳船。肥えた船型に比してトルクがあるタグとて、豆曳船といえど引き波も重厚かつ盛大で、木っ端ブネなど翻弄されてしまいますが、それがまた楽しいものでもあり。船名は「第1三福丸」。


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304008.jpg汐見運河を西へ歩かせていると、京葉線高架の向こう、墨田川造船の桟橋に艤装中の艇が。拝見してゆきましょう。

建屋をのぞかせていただくと、建造中の艇が一隻。船体と甲板室を組立中でした。トランサムの抜き文字は「ゆめかぜ」かな? だとしたら、昨年9月に港内で臨検された、同名艇の代替かしら。船齢は確か30年ほどだったはずですから、代替わりしてもおかしくはありません。

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艤装中の艇に近づいて。あっ、この塗色は見覚えがありますね。平成27年6月にここで見た、ジブチ向け巡視艇と一緒です。舷側の表記も同じですね。ハルナンバーP-15、前回の艇よりぐっと大型になっています。ODA建造支援の続行艇といったところでしょう。

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左舷後方から。トランサムに書かれた艇名は「SAAD OMAR GUELLEH」。前回の艇は海保の「すずかぜ」型に似ていましたが、今回の艇もプロトタイプがあるのでしょうね。

ともあれまた一隻、江戸っ子巡視艇がはるか紅海の湾口まで旅立つわけで、それを思うと何とも気宇壮大な感じがします。地元生まれということも手伝い、長きに渡っての活躍を願わずにはおられません。

(令和5年9月18日撮影)

(『9月18日のフネブネ…2』につづく)

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タグ : 砂町運河東雲北運河曳船巡視艇墨田川造船