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令和元年度川走り納め…10

(『令和元年度川走り納め…9』のつづき)

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そして新装の内川水門と対面。堰柱は濃い紺色(?)に塗装され、扉体はもちろん巻上機室周り、左手の階段とすべて新調したようですね。「羽田周辺の船溜めぐり…7」の写真と、くらべてみてください。

面白かったのは、巻上機室回廊の柵を中心に並べられた諸々の装備が、更新前とほとんど変わっていないこと。おいらんのかんざしのような賑やかさは、更新後も受け継がれたのですね!

245047.jpg水門をくぐって上流側へ。10年前はクレーン船が入り、足場が河道を横断していて錆色が目立ったここも、今はさっぱりと落ち着いた雰囲気です。

足場もなくなったことだし、ここで遡上限界点に挑戦‥‥といけばよかったのですが、例の「呼ばれていない」(久しぶりだなあ)オーラに襲われたのか、あっさりと反転してしまいました。


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反転したのは、水門の裏側がどんな風貌になったのか、気になっていたこともあるかもしれません。さて正対してみると、おお、こっちの方が好みかも。ライトやスピーカーなどの装備は少ないものの、扉体の構造も見えるせいかディテールはゆたか。光線の具合も手伝っているでしょう。

巻上機室の側壁、陽射しを受けたせいでコルゲートっぽい板であることがわかります。扉体は先代と違うのが、ハシゴが2本設けられたこと。これでより厳つく、魅力が増した感じがしますね。

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そして何より惹かれたのが、右手の堰柱に掲げられた銘! 水門で抜き文字というのも珍しいですが、陽射しに影をつくったさまが実に風情があって、いい雰囲気じゃないですか。少しくずした書体も悪くありません。

あっ、その直下、見て下さいといわんばかりの位置に銘板がありますね。ズームでたぐったら、何とか読めるかな‥‥。

245050.jpgむう、ブレてしまいましたが、かろうじて判読できそうです。「内川水門耐震補強工事(その1)」と題したプレート。扉体の径間×天地が8m×6.05m、重量21.1t。メーカーは佐藤鉄工とのこと。

メーカーズプレートというと、普通はもっと目立たない場所にあるもの、という先入観がありましたが、比較的高い場所に掲げられたこれを目にして、何かメーカーの矜持というか、自己主張みたいなものを感じてしまうのは、思い入れがすぎるでしょうか‥‥。
撮影地点のMapion地図

(元年12月31日撮影)

(『令和元年度川走り納め…11』につづく)

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タグ : 内川 内川水門

令和元年度川走り納め…9

(『令和元年度川走り納め…8』のつづき)

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245042.jpg「ふるさとの浜辺公園」の水域をぐるりと迂回して、貴船水門の北にある内川の河口に船首を向けました。二つの公園エリアをつなぐ浜辺橋を前にした風景は、ちょうど10年前「羽田周辺の船溜めぐり…6」で訪ねたときと、ほとんど変わりありませんが、河口の左側に、ポンツン桟橋が設けられていました。後で見てみましょう。

この日は潮位の高い日だったので、浅いこの区間の進入にも差し支えなかろうと、スロットルをコツンと前進に入れました。

もしかしたら多摩川のように、台風による堆砂で河床が上がっているかな‥‥と魚探の感を眺めていたら、浜辺橋を過ぎたあたりで2m。底状も平坦で、まず心配はなさそうですね。

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お久しぶりの内川水門。更新工事がなされたことは耳にしていたものの、あらら、以前とずいぶん印象が変わりましたね。

巻上機室の天地が高くなり、窓が小さく壁面もフラットなことも手伝って、ちょっと間延びしたような感じを受けます。堰柱と桁との間が空いていて、支承が見えるのも珍しい気が。そうだ、水門の更新工事があったということは、手前にある無銘のボロボロだった橋も、補強ぐらいはされたのかしら?

245044.jpg近づいてみると‥‥イヤ、補強のホの字もないですよ、これ。10年前と変わらない、放置状態のままじゃないですか。

前回は北側の橋脚を掲載したので、今回は南側のそれをスナップして、もはや希少な、ほめてやりたいくらいの腐朽っぷりを記録しておくとしましょうか。トリさんたち、お邪魔してごめんなさい、ちょっと入りますよ‥‥。


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うわああ‥‥。
湛水線付近で腐食消失したアングル材のタスキ、鉄筋の露出した橋脚、そして桁裏の錆びっぷりをご堪能ください。ここまで傷んだ橋を見られるのは、都内可航河川でもここだけなんじゃないかと(真顔)。

この荒廃に至ってまで放置されながらも、補修はもとより撤去も改架もされない理由は、どのあたりにあるのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(元年12月31日撮影)

(『令和元年度川走り納め…10』につづく)

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タグ : 平和島運河 内川 内川水門

開田橋閘門を訪ねて…9

(『開田橋閘門を訪ねて…8』のつづき)

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243047.jpg銘板を見つけてホッとしたところで、陸上から閘門の外観を愛でておくことに。上の写真は南側から見たところ。扉体が影に隠れていると、何やらガッチリした橋脚といった風情。こういうローラーゲートとは真逆の“自己主張”しないあたりが、スイングゲートの特徴といえばそうではあります。

左は北側を橋上から見下ろして。右のケーシングが閘門、左が水門ゲートの動力設備になります。


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水門のマイタゲートは、橋上からの視点が最も迫力がありました。広大な径間と、「へ」の字を形作った斜接の様子が強調されて、これぞマイタゲート、といった魅力が感じられたものです。そういえばこのお話の最初に掲げた、Googleマップのスクリーンショットをよく見ると、全開状態のゲートが写っていますね。

243049.jpg西側に回って、よい視点がないか歩きながら探したのですが、ゲートの存在感が薄く(笑)いま一つ。しかし、山並の緑が迫る鏡のような水面は、美しく心癒されるものがありました。

そうだ、手前に見える瓦屋根の長屋、関連施設ぽいですよね。近づいて検分してみましょう。


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おおお、「開田橋予備ゲート格納庫」! 大当たりでした! 建屋の長さからしてもちろん、水門ゲートを収めているのでしょう。ローラーゲートと違って常時水中にあり、清掃や再塗装などメンテナンスの難しいこの手のタイプにとって、迅速に交換できるよう準備しておくのは、必須といえますね。扉体の交換工事の際に必要な角落しも、当然中に備えてあるのでしょう。

水面上からはいうに及ばず、陸上からも大いに楽しませてくれた開田橋水閘門。北潟湖水域の塩分遡上防止と通船を担って、末永く活躍してほしいものです。

(元年11月23日撮影)

(『東尋坊に遊ぶ…1』につづく)

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タグ : 北潟湖 開田橋閘門 閘門

開田橋閘門を訪ねて…8

(『開田橋閘門を訪ねて…7』のつづき)

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後扉室ゲートが静々と開いて、二度の通航も終わりが近づきました。開田橋閘門とも、名残惜しくもお別れです。

普段、ローラーゲートの閘門ばかり通航しているので、水しぶきを上げて開く扉体や大きな閘程、水垂れに備えて身構えるなど、ダイナミックな動きとちょっとした緊張感がつきものなのですが、スイングゲート閘門はそれと正反対の魅力がありますね! 音もなく、激しい動きもなく、あくまで穏やか。静謐こそこの種のゲートの身上ということが、改めて実感できました。

243042.jpg社長にお願いして、もう一回水門ゲートの斜接部に近づいてもらい、まじまじと観察。この角度から見たかぎりでは、水密材はぴったり接しているようですが‥‥。

横利根閘門は、木製の水密材で断面ほぼ一杯に接するようなタイプでしたが、これは手前の平たく幅広のと、奥の太いのと、2条に分けているのでしょうか?


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吉崎屋マリーナに帰着。閘門好き冥利に尽きる楽しく貴重な体験ができたのも、不躾なお願いにもかかわらず社長が快くお引き受け下さり、自ら舵を取って艇を出してくださったおかげ。本当にありがとうございました!

さて、今度は陸上からの検分とまいりましょう。ウェブ上にも資料となるものが少ないので、何か諸元がわかるような発見があると嬉しいのですが。

243044.jpg水上にあるときから気になっていた、開田橋東詰、閘門と隣接した場所にある瓦屋根の建物。変電設備とか、水閘門の関連施設くさいとにらんでいたのですが、どうでしょうか。

ガラスブロックの明り取りがあったりして、大きさからも公衆便所のような雰囲気ではありますが、正面は頑丈そうな鉄扉。むむ、いよいよ怪しいゾ!


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ビンゴ!銘板がありました!左の銘板は水門ゲート、右は閘門ゲートと、二つ揃って掲げられており、思わずニンマリ。

水門は実に、径間18m。扉体の天地は2.5mなので、水深は2mほどといったところ。そして肝心な開閉方式が、「内外水位差による自動開閉及び油圧シリンダによる補助開閉式」! やはり、扉体をフリーにしてあるんですね!

閘門の方を拾ってみると、径間3.5mと、文句なしの極小閘門です。他にゲート設備の記載はないので、推測したとおり注排水のバイパスはなし。設置はどちらも平成16年9月、メーカーは高田機工とのこと。イヤ~、知りたかったことがいっぺんに解明できて、もう小躍りしたくなったことではありました。
撮影地点のMapion地図

(元年11月23日撮影)

(『開田橋閘門を訪ねて…9』につづく)

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タグ : 北潟湖 開田橋閘門 閘門

開田橋閘門を訪ねて…7

(『開田橋閘門を訪ねて…6』のつづき)

243036.jpg閘門を出た後は、社長にお願いして開田橋の下に入ってもらい、水門であるマイタゲートを裏側から眺めてみることに。

桁下高が低いことと、扉体自身が天地寸法がないこともあいまって、実寸以上に大きい径間に見えますね。ここで「あ‥‥アレッ?」と思うところがあって、さらに近づいてみると‥‥。

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扉体の合わせ目、斜接部分にすき間があって、向こうの光が見える!

ということは、全閉時にしっかりロックされているわけではなく、ゆる~く閉じているだけということ? 潮位が高くなれば水圧で密着し、上流側が増水すれば開いて排水するという、あなたまかせのゲートというわけでしょうか。小さい水門には今でもそういう仕組みのものがありますが、こんなに大きな水門で見るのは初めてだなあ‥‥。

243039.jpg桁下から出るとき、社長が「ここに銘板がありますよ!」と笑顔で指さしながら、舵を切って撮りやすいポジションに持って行ってくれました。

いや、“水門マニア”のココロをよく理解してらっしゃる! 近づいてから見てみると、水門や閘門のものではなく、開田橋の銘板でしたが、ありがたくスナップ。平成16年4月竣工、オリエンタル建設の施工と判明。


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いったん距離を取ってもらい、水閘門の全景を一枚。堰柱のない型式のゲートなので、ご覧のとおり外観はあっさり目、存在感があるのは橋のみといってよいほど。その筋の人でなければ、水門や閘門があるなんてわからないでしょう。

左右に見える瓦屋根の建物は、どうやら水閘門の関連施設みたいですね。ゲート関連の銘板があるかもしれませんし、後で見に行ってみましょう。

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ふたたび閘門を通って帰路へ。極小スイングゲート閘門を2度も通れる日など、人生のうちでそうそうあるものでなし、よきかな、佳き哉。秋も深まってのこととて陽射しも低く、逆光続きだったので、イイお顔を記録できてこれまた眼福です。

(元年11月23日撮影)

(『開田橋閘門を訪ねて…8』につづく)

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タグ : 北潟湖 開田橋閘門 閘門