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松川遊覧船みたび

(『新川橋閘門跡を訪ねて…2』のつづき)

283028.jpg新川橋閘門の跡を訪ねた翌日7月10日は、富山市の松川遊覧船に乗ることにしました。9日晩は豪雨だった天候も何とか持ち直し、この日は結構な暑さに。

乗り場である松川茶屋は平成29年9月にも立ち寄っていますが、乗船となると27年6月以来の7年ぶりです。中村珠太専務にご挨拶したいこともあり、電車に乗って桜橋電停に向かうことにしました。

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タグ : 松川松川遊覧船水辺の鳥たち

日本橋川ちょい散歩…6

(『日本橋川ちょい散歩…5』のつづき)

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271027.jpg親柱と袖高欄。江戸期の木製桁橋に見られる擬宝珠をいただいた柱でなく、どこか厨子を思わせるような石造りの柱は、竣工当時さぞ斬新な意匠に映ったのではないでしょうか。

親柱には向かって右が橋名、左に建立年月が刻まれていますが、ここにも“埋め木”状の補修が見られました。文字の刻まれた面を含んでいただけに、復元にはご苦労が少なくなかったことでしょう。

271028.jpg渡った先、常盤橋門跡の公園は、いまだ工事が続いており、フェンスに囲まれたアスファルト舗装の広場があるのみ。

史跡である常盤橋門跡と、今をときめく(?)渋沢栄一像を擁する公園ですから、周辺の再開発と併せ整備されて再公開されるものと思いますが、復元された常磐橋とともに、かつてを思い起こさせる空間になるといいですね。


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西詰から上流側を眺めて。かつてとの大きな違いは、高欄の柱が白く復元されたことで、河上から仰いでも非常に目立つこと。

本体とのコントラストが美しく、日本銀行との調和を意識したとおぼしきデザインと、竣工当初のモダンな雰囲気の片鱗を見たような気がしたものでした。

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高欄にもたれて川面を眺めながら一息ついていたら、おなじみエスエスNANO1がお客さんを乗せて遡上してきました。おお、Zen船長が舵を取っておられますね。

日本橋発の短距離コースなのか、常磐橋に鼻先を突っ込んでアーチの裏側を愛でた後、転回して戻ってゆきました。船長は私が橋詰にいたのを見て驚かれた様子でしたが、ニコニコしながら手を振ってくださいました。ありがとうございました。

(令和3年9月12日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 日本橋川常磐橋

日本橋川ちょい散歩…5

(『日本橋川ちょい散歩…4』のつづき)

271021.jpg橋詰の片割れであるこちらも、一段下げてテラス化され、鋼桁の桟道が護岸上にそのまま伸びていた船着場の入口も短縮されてテラスに接続、かつてよりだいぶソフトでまとまった外観に。

‥‥まあ、設置されたときからこの名前で、変更も手間だし致し方ないとは思いますが、入口が常磐橋の橋詰テラスで、ここまで整備されたとなると‥‥やはり、抵抗感がないといえばウソになりますねえ(下写真)。

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271023.jpg橋の上に戻りましょう。車道部分(現在は人道橋ですが、かつてのね)の路面の石材、かつてはまだらでしたが、同質の石を新たに調達したか、歩道上にあったのを入れ替えたかで、揃えられたようですね。

目を凝らすと、元からあったものを洗浄した材と、新しく組み込まれた材の質感の差が感じられます。遠目には、ほとんど目立たないくらいの仕上がりですが。


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復元工事中からしつこく言及していた、上流側の水切りを橋上からのぞき込んで。下流側のそれは原形を失いながらも残存していたものの、ここ上流側は完全に亡失しており、古写真のとおり修復されると知ったときは、そりゃもう嬉しかったものです。

さて、どんな印象かしら‥‥‥‥う~ん、鼻!
上から見ると、思い切り人の鼻っぽいですよこのカタチ。


いや、鼻だけでなく、眼窩のないのっぺらぼうな顔面にも見えるような‥‥。見事な曲面を描く造形は生き物じみていて、角度によっては強烈なオーラを放つ好例であります。

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西詰に立って橋上全体を。東詰は石段で少し降りる形でしたが、こちらは公園まで滑らかに接続しています。

洗浄された大理石の八角柱、白く輝いて美しいですね。あれ、袖高欄の壁面、すでに剥離しているところが何ヶ所かありますが‥‥これも復元の一環なのでしょうか? 剥がれた部分の壁面を見ると、表面がわざと荒らしてあるようなので、モルタル塗りを食いつきやすくするための処理だと思うのですが、さて、どうなのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月12日撮影)

(『日本橋川ちょい散歩…6』につづく)

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タグ : 常磐橋日本橋川

日本橋川ちょい散歩…4

(『日本橋川ちょい散歩…3』のつづき)

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常磐橋東詰に着きました。供用前に何度か訪れたことはありますが、フェンスのない状態で橋上の路面を目にするのは、これが初めてです。

ああ、美しく磨き上げられ、修復された石材の色味が目に快い‥‥。欠けた部分を補充もされたようですので、平成18年(過去ログ『日本橋川落ち穂ひろい…4』参照)に渡ったときとだいぶ違いがありますが、検証はなされた上のことでしょう。最初に目についた以前との違いは、歩道の縁石がもっと出っ張っていて、断面が四角かったことですが、現在の方がより原形に近いということでしょうか。

271017.jpgちょっと戻って‥‥。艇で通るたび気にしていた、橋詰に新たに設けられた例の小さなテラスですが、このように柵がされていて、まだ公開されていませんでした。ううん、残念。

今回こそあそこに降り立てると、楽しみにしていたのですが‥‥。もう完成しているはずなのに、なぜでしょうか?


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水上から見ても、こうして歩道から見下ろしても、何とも不思議な雰囲気。以前も想像したように、マンホールから降りた地下の様子を再現しているようにも見えますが、その筋のファンでなければ、何か説明版がないと意図が伝わりにくそうですよね。

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橋上の歩道に立って。いいですねえ、石の質感が靴を通して沁み通ってくるようで。縁石は以前と違って、丸みを帯びた背の低いものになったのですね。

表面をよく見ると、剥離した部分の補修痕でしょうか、面一ながら色が変わっているところがありますね。どこか和船や木造家屋に見られる“埋め木”を連想させて、面白く思ったものでした。

271020.jpg古い橋となれば、高欄を撫でて感触を楽しみながら歩を進めたいもの。‥‥と、ザラッと引っかかりがあったので、目を向けてみると、あらら。

もう錆が出てしまいましたか‥‥。本物をクリーニングして塗り替えた(かどうかは知りませんが)のなら、致し方ありませんが、手が直接触れるところですから、せめて防錆や塗料への工夫はほしいところでしたね。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月12日撮影)

(『日本橋川ちょい散歩…5』につづく)

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タグ : 日本橋川常磐橋

日本橋川ちょい散歩…3

(『日本橋川ちょい散歩…2』のつづき)

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竜閑さくら橋を橋詰広場から見て。周囲は小公園として整備され、左手にはエレベーターも備えられてと、再開発の一環として建造されただけあり、行き届いた雰囲気。デザインはシンプルですが、親柱もちゃんとあるんですね。

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階段を踏んで橋上へ。人道橋とはいえ幅員はたっぷりで、高欄にもたれて川面や列車を眺めている人が少しばかりいても、まったく通行をさまたげない広さ。

しかも隣接する線路は、天下の東京駅にほど近い場所と来ていますから、引きも切らないという表現が生ぬるく思えるほど、頻繁に列車が行きかう都大路。乗りものがお好きな向きなら、退屈しないでしょう。

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おなじみ、JR新常盤橋(外濠アーチ橋)の動輪エンブレムをスナップ。この橋ができたら、正面からゆっくり鑑賞できそうと以前書きましたが、それが実現したわけであります。ちょっと見下ろす形になるので、後付けのI 形鋼に上端がほんの少し隠れてしまうのですね。

水面から限定の、いわばレアな眺めではなくなってしまったものの、多くの人の目に触れて存在を知られ、数少ない大正期の橋として親しまれてほしいものです。

271014.jpg竜閑さくら橋を離れて、ふたたび下流へ前進。レンガの高架に架かる鋼鈑桁をくぐりつつ見上げると、こんな塗装表記が。

「龍閑橋架道橋」‥‥古豪鋼橋だけでなく、新しい橋にまですでに消え去って久しい水路名が残されているあたり、ファンとしてはじわじわと嬉しさがこみ上げてくるものがあるわけで。


271015.jpgぱらつく小雨を高架下に避けようと、新常盤橋(道路橋の方ね)の橋上へ。下流側、常磐橋を望んで一枚スナップ。

実は常磐橋、あれだけ騒いでおきながら、復元竣工してからまだ渡ったことがなかったのです。今回のお散歩は半ば、それを目的に出てきたようなもの。どんな表情を見せてくれるのか、楽しみです。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月12日撮影)

(『日本橋川ちょい散歩…4』につづく)

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タグ : 日本橋川