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隅田川畔のテラスにて…2

(『隅田川畔のテラスにて…1』のつづき)

236026.jpg回頭する「ヒミコ」の船尾を見送って。回避運動のあった「ホタルナ」と違って、こちらは余裕を感じさせる、悠揚迫らぬ転回ぶり。

いや、「松本型」水上バスのうち2隻の転回シーンを、河畔のベンチに座ったまま拝めるなんて! これも雨宿りのおかげと、この天気に感謝すらしたくなりました。


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下流へ向き直った「ヒミコ」は、微速で「ホタルナ」を追い越しながら吾妻橋に近い、もう一つの桟橋へ。漫画のコマに引いた斜線のような雨を突いて進む、レトロフューチャー(?)な河用客船姉妹、絵になるじゃないですか。

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上流からまたも新顔が。アーバンランチの一隻ですね。芝浦発豊洲行きで始まったこの船隊も、今や浅草、日本橋と都心河川まで航路を延ばすようになりました。下航してきたところから、浅草発のスカイツリーを眺める周遊コースでしょう。

低く抑えたシルエットと、小回りの利くカタマランは、むしろ狭水路での楽しみを提供するのに適しているのでは、と以前から思っていましたが、日本橋への寄港でわずかながらそれが叶ったように感じたものです。

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雨足がようやく弱まってきたので、ベンチから腰を上げて、下流側へゆっくり歩き出しました。途中、吾妻橋が工事中のため監視任務に就いている警戒船を一枚。

テラスにごく近い位置にいたため、遠目に見たときはどこかにもやっていると思ったら、巧みな操縦で踏み止まっていたようです。一見して渡船を思わせるスタイルなのが、前歴を想像させ興味を惹かれました。

236030.jpg最後は、しばらく座っていた石のベンチに来てくれた、可愛らしいお客様を。ススメの巣立ちビナですね。

雨宿りしたいのは鳥たちも同様のようで、濡れそぼった羽を乾かすハトや、親鳥に餌をねだるスズメのヒナたちと、高架下の植込みは結構な賑わいで、トリ好きには嬉しいものがありました。

(元年6月30日撮影)

(『箱庭の川舟たち』につづく)

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タグ : 隅田川 水上バス 通船

隅田川畔のテラスにて…1

(『旧源森川周辺を歩く…4』のつづき)

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緊迫感のある「ホタルナ」の挙動に目を奪われていたら、いつの間にか東武線隅田川橋梁の直下に、水辺ライン「こすもす」の姿が。わざわざ岸寄りの狭い径間にいたことが意外で、橋脚の影で微動だにしなかったこともあり、気づきませんでした。

二天門の船着場を出た直後、吾妻橋をくぐる観光汽船の下航便を待っていたのでしょう。しかし、ちょうど干満の憩流時にあたり、流速はきわめて緩かったとはいえ、この狭い場所でピタリと船を留めておく船長の技量たるや! はた目には、どこか後ろめたいことがあって、船が隠れているようにも見え、微笑ましいものがありましたが。

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観光汽船の下航便が、吾妻橋の中央径間を完全に抜けたのを見はからい、「こすもす」が滑るように微速前進を開始。対岸のテラスにいたら、船が間近に見えて迫力があったことでしょうね。

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「こすもす」の航過を待って、鼻先を突っ込んだような形だった「ホタルナ」が転回を始めました。舵を一杯まで切り、スラスターを力強くふかして、船体がきしむようなパワフルな回頭ぶり! 船長は冷や汗ものだったでしょうが、目の前で繰り広げられる回頭シーンは、フネ好きにとって嬉しいイベントでありました!

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「ホタルナ」の着桟を見届けてか、間なしに水辺ライン「さくら」が上航で登場。今度はこちら側、吾妻橋船着場への着桟。雨足の強まる中、濡れながら開け放ったハッチで待機する乗り組みさん、ご苦労さまです。ブルルン、と一回のゴースターンでピタリと接舷、こちらもお見事でした。

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そして続けて遡上してきたのはフラッグシップ「ヒミコ」! まったく息をもつかせぬフネブネの交錯ぶり、これがほんの5分ほどの間に繰り広げられたのですから、まこと河港の名に恥じない賑わいであります。

写真にもはっきり写っているくらい、雨はますます強く、雨宿りも長期戦にならざるを得ない雰囲気でしたが、そんな憂いも忘れさせるほどの川舟オールスターの競演! 自艇で通りがかったら、長時間留まって見物することは難しかっただけに、貴重なひとときに思えたものでした。
撮影地点のMapion地図

(元年6月30日撮影)

(『隅田川畔のテラスにて…2』につづく)

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タグ : 隅田川 水上バス

旧源森川周辺を歩く…4

(『旧源森川周辺を歩く…3』のつづき)

236016.jpg枕橋の手前まで来たところで、雨が降り出しました。面倒がって傘を持ってこなかったのがたたり、雨宿りできるところまで駆け出すはめに。

せっかく訪ねたのに、雨脚は急速に強まってき、カメラを取り出すのもはばかられるほど。枕橋は特にゆっくり見ておきたかったのですが、信号待ちの間、橋詰にある木の下で雨をしのぎながら、特徴ある親柱を一枚撮っただけに留まりました。残念‥‥。

小走りに横断歩道を渡って、濡れながらこのまま去るのは惜しいと、源森川水門も一枚。手前に見える橋台の高欄も素敵ですね。

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236018.jpg水門左手の小径からテラスに出て、首都高向島線の高架下に走り込んで、一息つきました。水路上だけでなく陸上でも、首都高の高架に救われるとは。まったくありがたやであります。

おりしも東武線の電車が上下2本、いい音を立てて鉄橋を渡るところでした。しばらく雨宿りしなければなりませんが、ここなら退屈せずにすみそうです。

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水際に降りて、源森川水門を柵越しに眺めていたら、数羽のサギさんがそろりそろり、といった感じで歩いているのを発見。

水門のすぐそばとはいえ、サギの足が立つくらいですから、護岸沿いは浅いのですね。それとも基礎護岸みたいな段がついているのかしら。

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ベンチに腰かけて顔を拭いていたら、間近でボーボーと鋭い汽笛の音が。びっくりして顔を上げると、観光汽船「ホタルナ」が船首をこちらに向けていました。背後に見える離桟直後の下航便を避けて、転舵急減速したようです。

この一帯は観光汽船の浅草や、水辺ラインの吾妻橋など、船着場が隣接する河港といってもよいところ。雨宿りのひとときは、絶好のフネ見物の時間になりそうです。
撮影地点のMapion地図

(元年6月30日撮影)

(『隅田川畔のテラスにて…1』につづく)

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タグ : 北十間川 源森川 源森川水門 隅田川 水上バス 水辺の鳥たち

旧源森川周辺を歩く…3

(『旧源森川周辺を歩く…2』のつづき)

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236012.jpg用を済ませ昼食をとった後、今度は西へ向かって源森橋へきました。道路幅もあって視界が開け、行きかう列車を眺めるのも楽しいところです。

渡って北詰の西側には、右写真のような護岸工事の説明版が。先日艇から見たとおり、北岸がおおむね完了したので、今度は反対側、南岸にとりかかるということですね。


236013.jpg道路を渡って西側、南詰の植え込みには、源森橋の由来を記した石碑がありました。角を取った丸い姿は、どこか可愛らしい感じがしますね。

近づいて、はめ込まれた文面をふんふんと読み下していると‥‥あ、ワープロ誤植(死語)もとい、変換ミスを見つけてしまった‥‥。「源森側」→「源森川」ですね。自分も経験があるので、人さまのことを笑えません。

しかし、枕橋の旧称が源森橋だったことについてはわかるものの、肝心の源森橋が、かつて何と呼ばれていたかについては触れられていないあたり、失礼ですが首をかしげるものが。文の題名や設置者の表記がないのも、違和感を覚えました。

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源森橋上から西側を見たところ。南岸も草がすっかり刈られ、手前の一部はコンクリートがはがされて鋼矢板が露出しており、工事の準備が進みつつあることを感じさせました。

ここで「おお!」と思ったのが、画面奥の源森川水門近く。ズームでたぐり寄せてみると‥‥。

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枕橋の東側に、クレーン船や台船がぎっしり詰まって、河道全幅を塞いでいるのがわかりました。左手では新たに打ち込まれた鋼矢板も見え、工事はすでに西側から始まっていたのです。

いや、4月28日は間一髪とまでいかないまでも、実に絶妙なタイミングで入れたのだということがわかり、幸運に感謝したものです。この日のように入口近くで塞がれていたら、のぞいただけであきらめたでしょうから。

手前にもやうブルーの豆曳船、「お久しぶりです『源森川』…3」で見たものによく似ているけれど、違う船ですね。船名は「六号千羽丸」でした。
撮影地点のMapion地図

(元年6月30日撮影)

(『旧源森川周辺を歩く…4』につづく)

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タグ : 源森川 北十間川 江東内部河川 源森川水門

旧源森川周辺を歩く…2

(『旧源森川周辺を歩く…1』のつづき)

236006.jpgいったん浅草通りに出て業平橋を渡り、大横川親水公園の東側を北上して、北十間川樋門の工事現場のフェンス際に出ました。

写真はフェンスの網目にカメラを突っ込んで西側を見たところで、左の白い柵が親水公園の北端です。鋼管矢板など資材が置かれた奥に、小さく樋門が見えました。


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ズームでたぐり寄せると、おなつかしや北十間川樋門さんの姿が。手すりには安全標語、管理橋上(?)には仮設トイレが置かれ、手前には大小3台のユンボの姿も。

工事は護岸など、流路周りの耐震対策のようですが、樋門自体もかなり古いようですし、近いうちに扉体や巻上機の更新や、堰柱の補強などがおこなわれるのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

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少し東へ進むと、柵に掲げられていた「北十間川樋門耐震対策工事のお知らせ」。‥‥まあ、ウェブ上の告知で承知してはいたものの、北十間川樋門閘門化の夢が、完膚なきまで潰えたことをここで目の当たりにして、意気消沈の度合いも最大値であります。

「観光文化」213号の記事でも触れたように、詳細な完成予想図まで描かれ、その後通航船艇の許容寸法も決められと、10年余りの時間はかかったにせよ、実現に向けて少しづつ前進しているであろうと思っていただけに、現状を固定する耐震工事が実施されることを知ったときは、残念でたまらなかったものでした。

236009.jpg‥‥いや~‥‥。悲嘆にくれる脳内に合わせてか、梅雨空ますます濃く、スカイツリーの頂部も雲にうずまるほど。冴えない写真ばかりですみません。

水上観光の一大拠点である浅草を目前にして、分断されているがゆえに、舟行きがままならないことのもどかしさ。

お上の決めごとに、いち道楽者がものいいはつけますまいが、閘門の設置が実現していれば、スカイツリー前の北十間川がさらなる賑わいを見せたことだろうなあ、とせんのない妄想をふくらませてしまうのは、このもどかしい環境を前にすれば無理からぬことと、お許しいただけるかと思います。


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東武橋の上から視線をおろせば、美しくテラスが整備された水路にポンツン橋が浮かび、噴水がほとばしるおなじみの眺めが。

閘門が実現していたら、通航艇が狭い流路で苦労して転回したり、後進のまま離脱を余儀なくされるような運航上のデメリットも解消されるだろうし、乗客にとっては閘門通航そのものが、楽しいアトラクションとなっただろうなあ‥‥と、妄想はとどまるところを知りません。遠い将来、そんな水路風景が展開される時代が来ることを、静かに願いつづけるとしましょう。

(元年6月30日撮影)

(『旧源森川周辺を歩く…3』につづく)

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タグ : 源森川 北十間川 北十間川樋門 江東内部河川