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3月15日の常磐橋

(『亀島川水門のクレーンが!』のつづき)

247021.jpg先月9日に見たばかりなのに、ここは石橋好きとして大詰めの様子を見届けたく、常磐橋を訪れました。

前回と異なり、通航径間は左。写真左端、台船に「潜水作業中」の赤い幟が立っていたので、スロットルを一杯までしぼり、作業員の方に声をかけながら、慎重に通ります。


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前回とくらべると、右径間の支保工はもとより、それを支えていた鋼管杭や梁も、すべて撤去されたことが大きな変化。これで二つのアーチとも、もとどおり自らの構造のみで荷重を支えたことになります。下流側の高欄も、だいぶ揃ってきましたね。

247023.jpg興味深かったのは、くぐりながら輪石を見上げたとき。継ぎ目にテープで養生した痕が、ところどころ残っていたこと。

たまたまラジオで聞いて知ったのですが、常磐橋の目地には和紙のパルプと何かを混ぜ合わせた、新しい素材が使われているとのことでした。それが固化するまでテープで養生していた、ということでしょうか。

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上流側にあった鋼材組みの足場も撤去され、高欄も揃ってきてと、こちらも変化が。支保工や足場を支えていたアーチ下の杭や梁、不要になった部分から、思い切りよくガス切断してしまうのですね。

注目したのは橋詰、橋台地のあたり。水面近くに降りて橋や川面を愛でられるような、小さいながらテラス風の造りにしたようですね。そうであるなら、これは憎い心配りといってよいでしょう!

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同じく上流側から。対岸、常磐橋公園側の橋台地は、まだ工事たけなわのようで、鋼矢板の囲いや足場も外されておらず、高欄もまだここまで伸びていないようです。

3月中‥‥つまり明後日の竣工を目指していると聞きましたが、何分コロナ禍の折柄、大々的に竣工式典など催すのもはばかられそうで、この点少々気の毒ではありますね。
撮影地点のMapion地図

(令和2年3月15日撮影)

(『3月15日の朝潮運河』につづく)

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タグ : 日本橋川 常磐橋 高架下水路 台船

2月9日の川景色…11

(『2月9日の川景色…10』のつづき)

246051.jpg常磐橋を嬉しく眺めた後は日本橋川を下航、最終目的地である台場へ向かうことに。

写真は日本橋付近の護岸‥‥コンクリート堤防ですが、以前訪ねた際は足場のかかっていた区間も、修景工事が竣工したのでしょう、ご覧のとおりまぶしいほど白い法面に。石板をボルト固定していた万世橋付近のそれと違い、薄いシートをタイル風に貼ったように見えるのですが、いかがでしょうか。

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隅田川を下り、港内へ躍り出て増速、レインボーブリッジの東径間へ舵を取りました。風が強めとあって、行き足に比例して硬い衝撃が増し、寒気は肌を刺すようですが、水とともに空も澄んでいるのでまことに爽快。振り返って眺めた、沿岸に並ぶビル群のスカイラインもくっきり。

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レインボーブリッジの橋詰‥‥というか、アンカレイジ近くから西方を望んで。質量過剰そのもののアンカレイジもさることながら、構造が圧縮されて密に見えて、実に魅力的な角度。湿度の少ない「抜けた」空気ならではの楽しみであります。

246054.jpg旧防波堤の切れ目に船首を向け、ブイ列の中央に軸線を合わせながら、台場内水面に入りました。中に入るのはずいぶん久しぶりです。

左の桟橋にもやっているのは「ヒミコ」かな? キョロキョロしながら艇を歩かせて、五輪のアレはどこかしらと探してみると‥‥。


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あっ、ありました! 思ったよりずっと大きいのと、載っている台船の錆がけっこう目立つなあ、というのが第一印象。幸い、光線も悪くないようだし、旧防波堤のおかげで波は静かだしと、いい環境で眺められそう。微速で近づいてみることに。
撮影地点のMapion地図

(令和2年2月9日撮影)

(『オリンピックシンボルを眺めて』につづく)

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タグ : 日本橋川 高架下水路 東京港 オリンピックシンボル

2月9日の川景色…10

(『2月9日の川景色…9』のつづき)

246046.jpg通航径間は右(日本銀行側)なので、支保工が残っている側へ舵を当てました。

考えてみれば、次に通ったときにはもう竣功していて、支保工の姿を拝めるのも、これが最後になるかもしれないんですよね。記念の意味も込めて、進入直前に一枚スナップ。といいつつ、うまく撮れなかったな‥‥。


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246048.jpg出てすぐ左手には、以前と変わらず機材を載せた台船や曳船など、業務船でみっちり。和船でいう二形(ふたなり)造りみたいな船首が魅力の「アント102」に惹かれつつ、ギリギリをすり抜けて。

転回するためにいったん離れて、上流側からの現場全景。台船や足場がなくなれば、橋の全容が見られるのは嬉しいですが、このわさわさした雰囲気に数年なじんできたので、ちょっとさみしくはありますよね。

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転回後に再接近。左手の橋台近くや高欄など、見たかぎりまだ残工事があるようですが、ここまで足場類が減り側面が眺められるようになっただけでも、竣功間近であることが感じられ、ワクワクするものが。

まさか、生きているうちに石橋の支保工が拝めようとは思っていませんでしたし、解体・組み立て中にも貴重なシーンを目にすることができて、幸運ではありました。
そうそう、復元事業に携わられた企業の一つ、「伝匠舎 株式会社石川工務所」のサイトに、解体時の基礎についてなど、興味深い記事がありましたのでご紹介します。「千代田区:常磐橋(ときわばし)災害復旧事業」。ご担当は輪石始点と基礎だったとのこと。

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上流側も水切り周りをアップで。橋上、高欄の鉄製部分が未装着ですが、柱の白く輝く美しい仕上がりを目にすると、完成が楽しみになります。

なお、復元工事は今月いっぱいで終わる予定とのこと。桜の開花予想も今年はだいぶ早まるようですし、明治の姿を取り戻した常磐橋の下を、花筏が流れる小粋な姿が見られるかもしれませんね。

(令和2年2月9日撮影)

(『2月9日の川景色…11』につづく)

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タグ : 日本橋川 常磐橋 高架下水路

2月9日の川景色…9

(『2月9日の川景色…8』のつづき)

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水上バスの航跡をなぞりながら、隅田川を下航。引き波で乱れた川面が逆光でキラキラ輝く向こう、視界を圧する隅田川大橋の下に永代橋を望み、上航船もあってと、街場の川の魅力を凝縮したような、どこか贅沢なシーンでした。

246042.jpg舵を右へ切り、引き波を越えるこころよい衝撃を感じながら、日本橋川へ進入。

豊海橋のジャッキアップが終わった後も、堤防と護岸の改良工事が続いている日本橋川河口部。日本橋船着場の存在もあり、通航量も多いとあって、両岸の修景も併せて、旧来のコンクリート堤防の改修が必要なのでしょう。

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日本橋川に入った目的は、復元工事も終盤戦に入った常磐橋を見ること。屈曲を過ぎ、すぐ下流の常盤橋のアーチに入ると、視界に入ってきました。さて、どこまで進んだかな?

246044.jpgおお、左径間の支保工と、橋脚周りの鋼矢板が撤去されている! 影になってちょっと見づらいですが、前回、昨年11月の訪問時にくらべたら、だいぶすっきりとしましたね。

何より嬉しかったのは、橋脚周りの鋼矢板が取り去られたことです。だって‥‥。


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原形に復元された水切りと、初対面がかなったのですから!

平成24年6月の記事「常磐橋哀歌」でも触れましたが、絵葉書でわかるように、原形では上下流とも銘板近くまで高さのある水切り(整流覆)を備えていたのが、後年の加工で上流側はなくなり、下流側は低められて最近に至ったわけです。

復元前の形態が、いつ、またなぜ成立したのかは知りませんが、純粋な石橋が解体調査の後、元の姿を取り戻すことはそうそうあることではないでしょう。それを長きに渡った工程を含め、川面からつぶさに眺められた喜び、言葉に尽くしがたいものがありました。
撮影地点のMapion地図

(令和2年2月9日撮影)

(『2月9日の川景色…10』につづく)

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タグ : 隅田川 日本橋川 高架下水路 常磐橋 水上バス

2月9日の川景色…8

(『2月9日の川景色…7』のつづき)

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246037.jpg塩原橋から東は橋脚中段の梁もなくなり、すっきりした風情に。左手のポンツン桟橋は、橋脚の迫る部分も連続していて、結構な長さですね。

千歳橋の手前で、両側面に赤く塗られた突出部が目についたので、高架を仰いでみました。左手、道路ファン諸氏のいう「イカの耳」、未成分岐の痕跡ですね。高架下の2段目を走ってきた未成線は、ここで合流するはずだったのかしら。

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246039.jpg千歳橋をくぐり、徐々に高度を下げてゆく高架に合わせ、天地を縮める橋脚群‥‥。パースが強調されて、遠近の感覚が狂わされそうな光景に加えて、建物のすき間から水面に差す陽光が縞模様をなし、何か白昼夢のような、幻想的な感じが。

行きかう船影も、水鳥の姿もない動きに乏しい川景色ということもあって、なおさらそう思えたのかもしれません。もし、大横川以東の竪川が埋め立てられず、閘門を介して旧中川まで今なお続いていたとしたら、5km近い連続した、しかも直線の高架下水路が実現していたわけで‥‥と、せんのない妄想が。

話が脱線しました、千歳橋~二の橋間の水深は右のとおり。2.5m前後で、ゆるい凹凸があるくらいでした。

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二の橋手前で転回し、竪川を出ることにしました。静謐な直線河道と、高架橋脚の織りなすハーモニー、一部区間だけでしたが、大いに楽しめました。

写真は千歳橋をくぐりながら、西側をのぞいたところ。そういえば、珍しく水鳥の姿が全く見られなかったような‥‥。エサになる魚が少ないとか、何か理由がありそうですね。

(令和2年2月9日撮影)

(『2月9日の川景色…9』につづく)

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タグ : 竪川 高架下水路