「東京エキマチ」Vol.15に…

210028.jpg東京駅構内のみで配布している、フリーペーパー「東京エキマチ」Vol.15に掲載された記事、「日本橋川 マニアック水路の旅」の取材のお手伝いをさせていただきました。

今号の特集は「乗りつぶし大特集」。東京駅周辺の街を採り上げるという、ある種タウン誌に近い本誌の性格上、取材地は日本橋、大手町、京橋といったエリア限定で、水路の紹介も江戸橋~常磐橋に限られていますが、街場として長い歴史を有するこの辺り、探索のタネにはこと欠きませんよね。

特集の他の記事も「エキマチ水路サイクリング」(荻窪 圭氏)で川跡や橋の痕跡をたどり、「ガード下ディープ散歩」でレンガの高架とガード下を訪ねと、その筋の人が読んでも楽しめる内容。

もちろん、美味で鳴らした老舗をはじめとしたタウンガイド、巻末には東京駅構内の詳しい案内図や、周辺地図に路線図も付いてと懇切で、「東京駅のタウン誌」として遺漏はありません。東京駅構内7か所で無償配布しているほか、ウェブサイトのPDFでも読むことができます。ぜひご覧ください。

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取材時のスナップを少しご覧に入れましょう。船は東京湾クルーズの「エスエスNANO2」、過去に水路上でたびたび出会った「エスエスNANO1」の略同型船で、プラ製シートをぎっしり並べた収容力重視のカタマラン。乗り心地も良く、船長の腕と抜群の操縦性で、見どころギリギリまで寄せてくれるなどサービスも満点。上天気も手伝い、お客さんを満載して日本橋船着場を出発。

カメラマンさんの撮影の都合上もあり、右舷の最前列に座らせてもらったのはよいのですが、足元にスピーカーがあったのは失礼ながら盲点ではありました。航行中は当然ながらガイドさんの説明が続くため、ライターさんと会話するのにも大声で‥‥。いや、難しいものであります。

210030.jpg常磐橋の工事現場にさしかかったところ、おお! クレーンが動いていて、ちょうど石材を吊り上げたところに遭遇。貴重なシーンを喜ぶとともに、まだ解体が終わっていないことに驚かされもしました。

クレーンは石材を吊ったまま、我々の方にぐるりとジブを回してきて‥‥イヤ、最微速ながら船は進んでいるのに、えーと、大丈夫かしら?


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石材が真上に! (ブルブル)‥‥ま、まあ、無事生還できたとことですし、めったにないスリリングな体験ができて、よかったと思うことにしました。

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取材区間を過ぎると、ついいつもの調子に戻ってしまい、のんびり(ごめんなさい)川景色を楽しむひととき。

お茶の水橋上流の屈曲区間の向こうから、三崎町中継所に向かう曳船とバージが現われました。こういうとき、最前列はよいもので、力強く河水を分ける曳船の雄姿をバッチリと。幸い基礎護岸のない区間で行逢したので、曳船は大きく面舵を切り、岸ギリギリまで寄せて避けてくれました。

210033.jpgそうそう、「統一デザイン水門」(『源森川水門、竣工間近』参照)に取りこぼしがあったのだった。隅田川に出たとき撮った、清澄排水機場樋門の更新後の姿。いやもう、見事にパターンを踏襲しています。可航水路の水門でないので、すっかり頭から抜け落ちていました。

スタッフのお三方の細やかなお心遣いのお陰で、またお天気にも恵まれ、楽しくお手伝いすることができました。ありがとうございました!

(29年9月9日撮影)

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タグ : 東京エキマチ 日本橋川 神田川 高架下水路 曳船 常磐橋

南前堀が!…4

(『南前堀が!…3』のつづき)

209031.jpgさっきから気になっていたのが、奥に見える白茶けた色の何かです。手前から青、薄緑と2本の水管橋、そしてその向こうには唯一の橋、旭橋が見えるはず(『南前堀…4』参照)。

橋の工事で、足場でもかかっているのかしら、それとも最奥部に新しい護岸を建設中なのか? この少し後、衝撃を受けることも知らず、のん気な想像ばかりしていましたが‥‥。


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え っ 。 え え え っ ?
‥‥‥‥いや、そんなバカな!?

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旭橋の手前で埋め立てられている!!
手前に向けて土は緩やかなスロープをなしており、水管橋や旭橋はそのまま、埋土の上を渡っています。堀割が埋め立てられゆくさまは、写真でこそよく目にしたものの、リアルで見るのはもちろん初めて。

ショックでしたねえ。中防水路に続いて(『ゲートブリッジをお散歩…3』参照)、都内の水路がまたも可航域を減じてしまった、と‥‥。

検索してみると、施工会社のサイトがヒット。京浜港湾工事株式会社の「工事実績」のうち、「陸上工事」の項目に、写真1枚とともに掲載されていました。抜き書きしておくと、「南前堀仮排水工事/発注者 首都高速道路株式会社/着工年月 平成29年 2月/竣工年月 平成29年 5月/施工概要 仮排水管工 延長360m」。

書き方からするとこの業者さんは、首都高からの配水管を仮設するのみで、埋立は他社の担当のように読めます。それでも写真は水路最奥部から、旭橋に向けて撮られており、これが単なる締切堤などでなく、完全に埋土され、水面が失われたた様子がわかり、助かりました。
撮影地点のMapion地図

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209035.jpgそんなわけで、ショックの大きさに舵もおぼつかなくなりながら、そろそろと転回して来た道を戻ることに。短縮されただけで、この独特の川景色が全て失われるわけではないものの、可航水路が減ってゆくのは、やはりつらいものがあります。

入った直後騒いだ繋船列の狭窄部、こうして奥から見た方が、狭さがわかりやすかったかしら。ちなみに帰りの方が、直進している分姿勢が保持しやすく、通過が楽ではありました。

(29年8月13日撮影)

(『中防水路西口の様子』につづく)

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タグ : 南前堀 高架下水路

南前堀が!…3

(『南前堀が!…2』のつづき)

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繋留船列を抜けてようやく、周りを眺める余裕ができました。合わせ鏡をしたときのように、無限に続くと錯覚しそうな列柱回廊! お久しぶり、そしてお変わりなく。

いや、護岸は新しくなり、フェンスは撤去されたのですから、高架はそのままでも、水路としては大きな変化があったことになります。その護岸も、すぐ前方で途切れているのが見えたので、整備はまだ半ばといったところなのでしょう。

209027.jpgふと桁裏を見上げると、真ん中に3本並行して吊り下げられた配管の上に、何やら鳥の巣らしいものがモシャッと乗っているのを発見。

帰りにももう一度よく見てみたら、枝か草と思えた巣の材料、クリーニング屋さんでもらう針金ハンガーなんですね! 大きさからしてカラスの巣でしょうか。雨風も暑熱も防ぐ桁裏、子育ての場所としては絶好だったでしょう。

209028.jpg護岸が途切れたところを振り返って。旧来のコンクリート護岸はそのまま、堤防高を高めた新護岸を、河道を狭めて造ったことがわかります。

よく見る基礎護岸とは、ちょっと違った高めの段差をあつらえているところから見ると、地元艇の繋留や、接岸しての乗り降りも考えているのでしょうか。



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新護岸が途切れたところで、不法繋留阻止のフェンスも復活。前回訪問時とそう変わらない眺めになりました。前回は、フェンスを横断して沈している艇がいたりして、ちょっと荒れた雰囲気でしたが、工事の際に撤去されたのでしょう、さっぱりと片付いていました。

薄暗くなってしまうけれど、うっそうと茂る木々が枝を差し掛けた、ちょっと放置感のある高架下水路も、悪くないですねえ。いずれ再訪するときにはここも、きれいになってしまうでしょうから、よく見ておこう。

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前回(『南前堀…2』参照)も意識を吸引された、「係船禁止」ステッカー。今回も変わらず橋脚全てに貼ってあって、たたみかけてきたのですが、北側、陽が当たる場所の劣化がさらに進行しており、剥離でもはや読めない状態のものまで。

橋名にせよ(『曙北運河の浚渫工事』参照)、注意書きにせよ、屋外の構造物にステッカーを使い続けるなら、さらなる材質の改良が望まれるところでありましょう。

(29年8月13日撮影)

(『南前堀が!…4』につづく)

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タグ : 南前堀 高架下水路

南前堀が!…2

(『南前堀が!…1』のつづき)

209021.jpg入ってまず、以前と様子が違ったのは、左手の護岸に繋留船がいたこと。がっしりしたハシゴと、護岸上にはなぜかパトランプまで備えられています。

水門は南前堀の軸線方向に対して、上流側(右)に振った形で斜めに設けられているので、スターンがかわるまで針路そのまま。直後面舵に切って、さて奥の様子をうかがってみると‥‥。


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橋脚に沿って設けられていた、不法繋留阻止のフェンスは取り去られ、水面はだいぶ広々とした印象に。護岸も新しくなったこともあり、以前より明るい感じになりましたね。

右手にはポンツン桟橋が新設され、すでに繋留船も見えます。近隣の水路でも徐々に進められていた、暫定繋留施設の整備がここにも及んだのでしょうか。

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さて針路を軸線に合わせ、久々の千本鳥居状態を堪能‥‥と思ったら、橋脚の内側にも何隻か繋留船が。以前は最奥部に集中していた地元の艇が、繋留施設の整備にともなって、こちらに移動してきたということでしょうか。

‥‥イヤそれはともかくですよ、あの2隻の間、すごく狭くないか? 左手は橋脚の内側にもやっており、右手も桟橋+2隻メザシ。う~ん。いったんニュートラルにして様子をうかがい、全フェンダーレッコー、ボートフック構えと、万全の態勢で前進微速!

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うわ狭いせまい手荒く狭いですわこりゃ
往路はとても余裕がなかったので、帰りに撮ったものですが、数あるすり抜けの中でも新記録かも。入っていきなり試練を突きつけるとは、イヤ、厳しいですなあ南前堀!

209025.jpg大急ぎでつけ加えておくと、往復とも繋留船に触れさせることもなく、無事すり抜けを完遂いたしましたです。公有水面(ですよね?)とはいえ、お他人様のお庭先、いち遊びブネがご迷惑をかけるようなことがあってはなりません。

右は最狭窄部を抜けて振り返ったところ。地元艇もここをバックで抜けるとなると、大変そうではありますね。
撮影地点のMapion地図

(29年8月13日撮影)

(『南前堀が!…3』につづく)

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タグ : 南前堀 高架下水路

4月20日の水路風景…2

(『4月20日の水路風景…1』のつづき)

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4月も後半に入ると、陽射しも強くなり顔がチリチリするほど。高架下水路の日影がありがたくなる、そんな季節の到来でもあります。

俎橋の下流あたりで、屈曲の向こうからヤマハSRVが出現。短声を軽く鳴らして面舵に当て、減速して待つ姿勢を示すと、あちらもすぐに気づいて行き足を落し、手を振りあって別れました。以心伝心、気持ちのよいことであります。

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205008.jpg分水路くぐりのご要望もあったので、全長が短く、潮位も問わない水道橋2号分水路へご案内。最近、ちゃんと銘板を撮っていなかったことに気づいて、進入しつつパシャパシャと何枚か。

内部は特に異状なく、静かな暗闇が広がる別世界。高架下の日影をありがたく感じた身も、洞内のひんやりとした冷気はさすがに肌寒く、初夏というにはまだ早いことを実感したものです。

205009.jpg神田川を下り、河口近くの船宿街に至って、屋形に憩うユリカモメの一群が目に留まりました。

頭の黒いのをなぜか、若鳥かヒナに近いものと誤解していたのですが、改めて調べてみると夏羽といって、繁殖期に換羽した模様だそう。何だか、昔の漫画の泥棒さんみたいで、これはこれで可愛らしいですね。



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河口の南側、湾岸署隅田川水上派出所の前では、テラスの基礎が竣工間近でした。

前進した護岸の外側に、繋船杭が新たに設けられ、従来の階段はすっかり削られて堤防とツライチになり、下流側に新たな階段が設けられと、工事は結構な手間だったようですね。テラスが完成したら、両国橋の下をくぐって歩けるようになるのかしら。
撮影地点のMapion地図

(29年4月20日撮影)

(『4月20日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 日本橋川 神田川 水道橋分水路 高架下水路 分水路 水辺の鳥たち