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「舟筏路(しゅうばつろ)」! この甘美な響き

閘門好きを公言してはばからない船頭ですが、閘門だけでなくインクラインや水斜面など、水位差のある場所に設けられた舟航施設全般にも、大いに食指が動くたちです。

一昨年、28年8月のこと。「阿賀野川頭首工を愛でる…11」の拍手コメントに、「Lambda の徒然日記」のLambdaさんからの書き込みがありました。お子さんと木曽川は関電今渡発電所の見学に行かれた際、ダムに舟通しの一種があって、「舟筏路(しゅうばつろ)」と呼ばれていたとのこと。

舟 筏 路!
初めて目にする言葉です。字面の佳さに加えて、その読みも水路バカの血を沸かすような、豊潤かつ甘美なものがあるじゃないですか! まさに声に出して読みたくなる日本語、いっぺんで気に入ってしまいました。

さっそくブログを拝見してみると、見学記が何本かの記事になってアップされていました。中でも興味深かったのが、舟筏路を間近で見た写真のある、「ぷにぷに発電所見学・その4」。

もう目ん玉見開いて掲載の写真を観察。下流側は両サイドに壁を立ち上げた、溝状の構造物がスロープをなしていて、水面下まで伸びています。壁の天端にはレールとガイドローラー様のものが敷設されていることから、恐らく台車がワイヤーに曳かれて上下する、インクラインに近い施設であろうことがわかりました。興奮でハフハフしつつ、Googleマップでさっそく今渡ダム(↓)を表示、交互に眺めながら記事を拝見したものです。

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ホンモノのGoogleマップで今渡ダムを表示

しかし、上流側のしくみがいま一つわかりません。Lambdaさんの記事にある、6枚目の写真には台車が写っていますが、インクラインだったらサミットを越えた後に、船を載せた台車ごと泛水するところ、写真を見たかぎりでは、台車はスロープの角度のまま上昇し、水面はるか上に位置しています。

上流側の壁天端には、レールやローラーも見えないようだし‥‥。まさか、泛水は船を鉄枠の上にあるテルファーで釣り上げて、台車を避けてから吊り下げるのかしら? それとも、ゲートを開放して溝の中に水を流し、台車は船や筏を浮かせたまま、牽引するためのものとか‥‥。例によって、ぐるぐると根拠の薄い妄想が脳内を駆け巡りました。ダムの上下流に橋がなく、管理橋も公道でないことから、ストリートビューでの観察もできず、興奮しながらもどかしい思いをしたものです。

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ホンモノのGoogleマップで川辺ダムを表示

そんなわけで、構造については壁に突き当たってしまったものの、ふと「ここに舟筏路が設けられているなら、流域の他のダムにもあるんじゃないか?」と思いつき、開いてあったGoogleマップをぐりぐり上流へスクロールしてみると‥‥あった!

今渡ダムすぐ上流にある合流点から飛騨川を遡上し、約5㎞を経たところにある川辺ダムです!
おおお、今渡ダムの舟筏路よりはるかに長い! しかも曲線がすごく魅力的!
一見してずいぶん古びており、長い間使われていないように思えましたが、これだけの規模の舟航施設が現存していたこと、さすが筏流しで知られた木曽川水系と、大いに感動させられたものでした。

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ホンモノのGoogleストリートビューで犬山頭首工を表示

さて、今度は下流へGoogleマップをぐりぐりすると、今渡ダムの14㎞ほど下流、犬山城のすぐ近くにある犬山頭首工にも舟筏路らしきものが! 幸いここの管理橋は「ライン大橋」と名付けられた公道なので、ストリートビューで堪能できました。

‥‥とまあ、Lambdaさんのご教示のおかげで、舟筏路の存在を知ることができ、大興奮のひとときを過ごした2年前でありました。遅ればせながら、Lambdaさんに厚く御礼申し上げます、ありがとうございました!

ダムファンの皆さんは先刻ご承知のものばかりで、何ともお恥ずかしい限りではありますが‥‥。謎の解明とともに、いずれ機会をとらえて木曽川・飛騨川を訪ね、舟筏路めぐりとしゃれ込みたいものです!

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タグ : 舟筏路 木曽川 飛騨川 今渡ダム 川辺ダム 犬山頭首工