新屋水門…1

飛行機が旋回し着陸態勢に入って、間もなく見えてきた美しい長汀。海岸砂丘と、それに生い茂る防砂林を目にすると、日本海側に来たんだという実感が沸き上がってきます。

●まず立ったのは、秋田市を代表する大河、雄物川畔です。3種類のトラスが一対づつ、6連に渡って架けられた美しい橋は、昭和38年竣工の雄物新橋。下流に見える国道7号線雄物大橋の向こうは、日本海へそそぐ河口です。
ご存じのように、7月半ばの豪雨により、痛ましい被害を受けたご当地のことは大きく報じられ、我々も予定していたことはいえ、向かってよいものかどうか迷ったのですが‥‥。
宿ほか、予約をした先の皆さんより「ぜひお越しください」との声があったことに背中を押され、お土産を持参し、お見舞いも兼ねて訪ねてみようと思ったのでした。

●増水時の被害を彷彿させる、高水敷にうずたかく積もった木っ端クズや、乾きかけひび割れた泥濘を踏んで、最初に訪ねた物件はこちら。雄物川の流れに面して立つ、三角屋根にガラス張りの巻上機室2基‥‥遠目には、どこからどう見ても水門そのものです。

●木っ端クズをバキバキと踏みしだきながら、表面を見ようと、苦労して歩みを進めここまで出てきました。扉体に見えたのは、鋼製の格子‥‥ここは水門の吞口に違いないのですが、川表におわす、下手な水門より水門らしいコイツ、実は水門ではなかったのでした!

水門閉鎖後の開放時、流速による浮流物の流入を防ぐため、格子を併設している水門は都内でも見られますが、全く独立して、しかもご本尊より水門らしく(次回ご覧に入れます)あつらえてあるとは! 面白いですね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和5年7月25日撮影)
(『新屋水門…2』につづく)

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