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令和4年度川走り納め・隅田川…5

(『令和4年度川走り納め・隅田川…4』のつづき)

291076.jpg隅田川だけでないので看板に偽りありで恐縮ですが、ご容赦ください。

両国橋まで下ってくると、高欄にちょっと不思議な横断幕が。
この先 両国橋 航路幅 減少 注意!
‥‥見たところ、この先に工事区間はなさそうだし、文言に違和感があるなあと首をかしげながら、くぐってみると‥‥。

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逆光でよく見えなかったのですが、橋の直下に来てようやく判明。桁下を覆う形で、足場がかかっていたのですね。なるほど、空間を圧迫しているので、航路幅は狭くなるゆえんです。

でも、横断幕の文言に感じた違和感は、いま一つぬぐい去れないものが。両国橋そのものなのに、「この先」とは? くぐった下流側だと思ってしまうのが、普通のような気がするんですけれど‥‥。

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竪川水門の前を通り過ぎようとして、ちょっと待て! と急減速、転回して近づいてのスナップ。竪川水門の前にも、大島川水門や月島川水門同様、テラスを結ぶ橋が架けられたのですね。

まだ橋脚(いや『橋台』なのか?)に鋼桁が架設されただけで、取付道路などはこれからの状態。既設の他所同様、水門の全貌が見られなくなったのは残念な半面、完成したらお散歩してみたくなる気持ちもありと、複雑ではあります。

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291080.jpg隅田川派川から春海運河へ抜けつつ、豊洲貯木場跡を一枚。全容を収めるのは久しぶりかも。青空の下水面を分ける柵列、爽快な眺めですね。

こちらに艇を向けたのは、都港湾局専用線の遺構、晴海橋梁の様子を見ておきたかったから。人道橋化工事は進捗したでしょうか?
撮影地点のMapion地図

(令和4年12月28日撮影)

(『令和4年度川走り納め・晴海橋梁』につづく)

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タグ : 隅田川春海運河竪川水門

令和4年度川走り納め・隅田川…4

(『令和4年度川走り納め・隅田川…3』のつづき)

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尾竹橋下流、町屋7丁目付近のS字屈曲を過ぎてからの川景色をいくつかスナップ。京成本線のトラスを振り返って。

テラス化著しい隅田川ですが、このあたりは基礎が造成された段階で、堤防もコンクリート生地のまま手が入っていない状態。いわば昔ながらの風景が残された区間なわけで、武骨な古豪鋼橋がよく似合うところでもあります。

291072.jpg‥‥まあ、再三同じことを騒いでおり恐縮ですが、千住大橋の鑑賞環境の残念さを再確認しつつの航過。

桁下高自体が低いのもさることながら、梁(横桁)が突き出た形で走っており、さらに流路に対してはすになっているので、独航艀など大型船艇の通航には障害となっているところ。豊海橋のように、ジャッキアップしていただけるとよいのでしょうが、規模が大きいだけに難しそうですね。

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千住汐入大橋まで下ると、「ああ、帰ってきた」という気分になるのですから、何とも不思議なもの。旧綾瀬川との合流点でもあり、自艇での通航頻度が高いからでしょう。

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291075.jpg水神大橋下流、汐入公園の前まで来ると、クレーン船を中心に、台船、曳船など数隻がひと固まりとなった工事船団が。この下流側では曳船が盛んに動き回っていたので、アンカーやスパッドを打ち錨泊する準備をしていたのでしょう。

そして賑わう年末の雰囲気を頭上や両岸に感じながら、気持ちよく吾妻橋を通過。河畔の建物のも橋も、陽光ですべてがうららかに輝いて上機嫌、足取りも軽やかに下ります。
撮影地点のMapion地図

(令和4年12月28日撮影)

(『令和4年度川走り納め・隅田川…5』につづく)

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タグ : 隅田川クレーン船

令和4年度川走り納め・隅田川…3

(『変貌した石神井川を眺めて』のつづき)

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石神井川を堪能して、隅田川に戻りました。ここで目を奪われるのは、すでに何度か紹介していますが、下水処理場・みやぎ水再生センターの威容。鉄の匂い濃厚な塔状の構造物、脱水汚泥を焼却する炉が天を突きそびえるさま、何度見てもほれぼれしますね。

291067.jpgしかし、つい先ほどまでの雲が多かった空がウソのように、きれいに晴れ渡りましたね。陽射しで体も温まり、荒川にいたころを思うとだいぶ楽になりました。

小台橋、一つ置いて尾竹橋と、スタイルのよい下路式鋼橋を仰いで爽快な気分になれるのも、晴天あったればこそです。このあたりは高い建物もそう多くないので、橋の美しさが引き立ちますね。

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径間中央をくぐりざま振り返って見上げる尾竹橋、ツートンカラーが冬の陽光に照らされてキレイ。

この少し下流では、ある船との嬉しい出会いがありました。後ほど改めてフネブネの項を設けてご紹介しましょう。

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ここも通るたびに記録したくなる、旧尾竹橋清掃作業所。廃止されすでに14年が経過しましたが、建物自体はまだそんなに傷んでいないような。今なお縮小を続ける実用河川舟運の遺跡ともいえる物件、これからも折に触れて記録してゆきたいです。

291070.jpg尾竹橋近くでもう一つ目立つのが、旧清掃作業所の対岸、帝京科学大学の7号館。

茶色い壁面を広くとったシックな装いに、左上に配置された大窓が明るい雰囲気を与え、何よりテラスに降りる法面に、広々とした階段を設けたのも効いています。河畔の建物としては秀逸な部類だと感じたのですが、いかがでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(令和4年12月28日撮影)

(『令和4年度川走り納め・隅田川…4』につづく)

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タグ : 隅田川

令和4年度川走り納め・隅田川…2

(『令和4年度川走り納め・隅田川…1』のつづき)

291031.jpg大屈曲を抜けると目を奪われるのが、おなじみ首都高中央環状線の上下二段になったこの区間。

トラス構造の高架がカーブを描きながら伸びてゆくさま、ちょうどテラスが途切れていることもあって硬質な感じが強調され、鉄とコンクリートの匂い濃厚な力強い光景です。


291032.jpg潮位が比較的高いこともあり、テラスの基礎のみ造成された水際は、水鳥たちの憩いの場として好適なひたひたぶり。

ご覧のとおりオオバンや鴨類が、折からの陽射しにぬくもっておくつろぎ中でした。もっとも不審船の通航で、この直後に不満げな鳴き声を残して飛び去ってしまいましたが‥‥。


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平成30年度末で運用されなくなり、放置されている堀船清掃作業所(『6月7日の隅田川…4』参照)をスナップ。

実用河川舟航の減少を象徴するような寂しい光景ですが、トラス大高架の真下、川面をはるか下に見て、空中に浮遊するが如き建屋が在る強烈な光景は健在で、これも心惹かれる川景色の一つではあります。

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すでに1~3月のご案内に掲げましたが、トラス高架、やはり下流側、しかも仰ぐような角度から眺めた方が、光線のよさもあいまって見ごたえがありますよね。特にこのうねり! 昇龍のよう、と形容したらひいきの引き倒しになるかしら‥‥。

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さて、石神井川です。狭い河口をのぞき込んでみると‥‥川面は清らかで浮流物なし、一目見て「ヨシ、いける!」と勢い込みました。

雲も切れて陽射しで体も温まったことだし、優しく迎えてくれた河口の表情にやる気も急上昇。平成19年11月、過去ログ「石神井川初探訪…1」で紹介して以来、実に15年ぶりの再訪が成ったわけです。嬉しい!
撮影地点のMapion地図

(令和4年12月28日撮影)

(『令和4年度川走り納め・石神井川…1』につづく)

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タグ : 隅田川石神井川

令和4年度川走り納め・隅田川…1

(『令和4年度川走り納め・新河岸川…3』のつづき)

291026.jpg岩淵を離れて隅田川を下航します。北区志茂の屈曲区間にあるものといえば、ご存じ隅田川唯一の渡し舟、日本化薬の専用渡船。

「しんでん」一隻が西側の桟橋にもやっていました。船首のハンドレールには2本の松飾りを立てて、新年を迎える準備も整っているようですね。


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環七通り、新神谷橋は、塗面にまだら状の剥離が目立ち、少々痛ましい状態。東側、屈曲の内側は浅いので、西岸に寄せて大回りで航過します。

291028.jpg鞍馬型橋脚が古豪の風格を感じさせた新田橋、一昨年6月の時点で架け替えの話が出ていることは知っていたので、そろそろ撤去に入ったかと思っていたら‥‥。

おお、まだ健在でしたか。上流側に仮設された人道橋も含め、以前とあまり変わっていないかな。ともあれ近々お別れには違いないので、きちんと記録しておこう。

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豊島5丁目、180度の大屈曲を曲がりきると、ローゼの曲線美も艶やかな豊島橋の姿が目に入ってくるはず‥‥あらら、これまたウッディー(?)な装いになりましたね。

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まあ、おわかりでしょうが塗装工事のための養生で、下流側半分はご覧のとおり裸んぼ。パネルに囲まれた養生の断面を見ると、こんなに狭いところで働く皆さんのご苦労が思われて、頭が下がります‥‥。
撮影地点のMapion地図

(令和4年12月28日撮影)

(『令和4年度川走り納め・隅田川…2』につづく)

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タグ : 隅田川渡船