長瀞渓流下りふたたび…5

(『長瀞渓流下りふたたび…4』のつづき)

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激しくなる水音とともに、高砂橋を見上げつつ下る舟。奇岩群と緑の渓谷に彩られた川下りもあとわずか。もっと乗っていたい…。

で、もっともコーフンさせられたシーンとはですね、
撮影地点のMapion地図

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フネブネの上架シーン!
そう、長瀞の観光舟は、下りの一方通航なのです!

流速の早い渓流とくれば、もとより曳船で舟を連ねて遡上するわけにもいきませんから、ここでトラックに重ね積みし、起点の親鼻橋まで陸送して泛水、ふたたび川を下るわけです。

67023.jpgフレームを使ってスリングポイントに手早く玉がけする作業風景、重ね積みのしかた、さらに船底形状も見ることができて「うひょひょひょ、スゴイスゴイ!」と、もうコーフンの極み。

こうして見ている間にも、作業を終えたトラックが次々と河岸を離れてゆきます。今日は書き入れ時ですから、陸送に携わる人たちも目の回るような忙しさでしょうね。

これを眺められただけでも、下流コースを選択した甲斐はあったというものです(断言)! 渓流下りのスリルを味わうなら上流コース、飛び込みから上架輸送まで、バラエティ豊かなシーンが楽しめる下流コース、といったところでしょうか。

67024.jpg我々の乗った舟は、さらに下流にある船着場へ到着。意外と流れの速いところで、船頭さんが巧みに舟を回し、砕石を盛った河岸にミヨシづけ、「お疲れさまでした」と送り出されて上陸。

いや~、楽しめました! この後、船社の用意したマイクロバスで岩畳に送ってもらい、昼食となりました。


67025.jpgおまけ。岩畳近くの食堂で2階に上がったら、なんとまあ、懐かしいジュークボックスが静態保存状態に!

ちなみにガラスケースに掲げられたジャケットは、尾崎紀世彦「さよならをもう一度」、小柳ルミ子「わたしの城下町」! コイン投入口には、1曲20円、6曲100円の表示が…。曲名から判断すると、昭和46年で時間が止まっているようです。


(23年7月3日撮影)

(この項おわり)

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長瀞渓流下りふたたび…4

(『長瀞渓流下りふたたび…3』のつづき)

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67017.jpgあっ! 本当に飛び降りた! 
派手に水柱を立てて男性が川中に消えると、舟上から歓声が上がりました。少し間をおいて、水面にぽこりと頭が出てきて、ホッとさせられます。

あらかじめ船社と打ち合わせがしてあるのか、それともよほどの「飛び込みの名所」なのか…。これも上流のコースにはないイベントでした。あれだけの高さから飛び込んで平気なのですから、ここの淵はかなりの水深があるのでしょう。

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67019.jpg屈曲を抜けると、先ほどの淵の深さがウソのように浅くなり、きれいな小石が透けて見えるくらいの浅さに。思わず手を伸ばして、水に触れてみたくなります。

またも流れが速まり出し、周囲に洗岩が見えてくるようになると、前方に県道267号線・高砂橋が姿を現しました。終点ももう間近ですね。
撮影地点のMapion地図

67020.jpg高砂橋の下流には、各船社の船着場が集中しているので、流れも穏やかのかしらと思ったらさにあらず、こんな巨大な岩をギリギリですり抜けたりとかなりスリリング。船頭さんも棹を突くのに忙しくなります。

そしてこの後、個人的にもっともコーフンさせられたシーンが目撃できようとは!


(23年7月3日撮影)

(『長瀞渓流下りふたたび…5』につづく)

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長瀞渓流下りふたたび…3

(『長瀞渓流下りふたたび…2』のつづき)

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およそ30㎝でしょうか、手を触れられそうなすぐ近くを飛び去る、露岩の撮影に成功!(というほどのものじゃないか)

船底を噛むゴリッ、という衝撃に身を縮めながらも、渦巻く清流に洗われる岩を、間近に眺められる面白さ、やはり他では味わえないものがあります。

67012.jpgまたこれは、えらく可航幅(?)の狭まりそうな…。川幅の左半分以上は、ゴロタ石の積み重なった上を流れる文字どおりの渓流。今下っている右半分も、ご覧のとおり岩が透けて見えるほどの浅さです。

船頭さんはふたたび棹を引き上げて、しゃがむ態勢で待機。ぐんぐんとスピードが増してきます。


67013.jpg大きく右へ屈曲する河道の内側をなぞるように、結構な速さで流れ下る舟。右側は石の川原で、バーベキューでもしているのか、いくつかのテントが見られました。

ドシンときたとき、船首が分ける水しぶきでカメラが濡れてしまった…。慌てて拭きましたが、大丈夫かしら。



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ここで、乗客の皆さんがいっせいに私に注目。え?え? 私、何かしました? と周りの反応にオドオドしていたら、皆さん口々に「トンボが」「トンボだ!」と、指をさして笑っています。

さすがに鈍感な私も、帽子の上にトンボが留まっているのだとわかり、同僚にカメラを渡して撮ってもらいました。トンボに留まられるとは、喜んでいいのやらちょっと複雑な心境でしたが、すごく大きい、立派なトンボでした。種類がわかる方、ぜひご教示ください。

67015.jpgトンボ騒ぎで盛り上がっていると、右手の河原に、独立した大きな岩が見えてきました。岬のように水面に突き出しており、てっぺんには何人かの人影が見えます。

舵取りの船頭さんが、岩の上の男性たちに何か声をかけると、元気よく応じる声が返ってきました。「舟がこの岩を過ぎたところで、あの人たちが飛び込みますからね!」ええっ、大丈夫かな?


(23年7月3日撮影)

(『長瀞渓流下りふたたび…4』につづく)

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長瀞渓流下りふたたび…2

(『長瀞渓流下りふたたび…1』のつづき)

67006.jpg長瀞の「瀞」というのは、文字どおり流れの穏やかな、静かな水面を指すのですが、水面から突き出す岩が間近にぽつぽつ見え始め、まさにその瀞が尽きるあたりから状況は一変。たちまち水は渦巻きだし、流れが速くなりました。

あっという間もなく、白い水しぶきを上げる急流に突入。船首の船頭さんは突いていた棹を上げ、船尾の舵櫂だけで左への屈曲を下ります。

67007.jpg手を触れられそうなすぐ近くを、石の積み上がった川原が後方へ飛んでゆきます。

流れに持ちあがった船首が、ドシンと着水するたびに盛大にしぶきが上がり、中に水が入って来ました。舷側に備えられたビニールをめいめい持ち上げて、しぶきで濡れるのを防ぎます。


67008.jpgふたたび船頭さんが棹を使いだしたのは、屈曲も終わりに近づき、巨石がぐんぐんと左に迫って来たとき。長い棹がぐっとしなり、ギリギリで岩をかわす手練の技。

いや~、「下のコースは穏やか」というのは、ちょっと当たらないでしょう。はなから船底がゴリッと岩に触れることもあったくらいで、スリル満点でした!


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流れが穏やかになり、ふたたび瀞に入ったと思わせると同時に、橋脚1本の桁橋が見えてきました。金石水道橋です。下流コースのほぼ中間、一息つきつつ見上げる中休みといったところ。

くぐるときに船頭さんが、「こんな高い橋脚でも、いったん増水すれば上についている線まで水が来てしまうんですよ」と、下から3分の2あたりにうっすらと見える湛水線を指して説明してくれました。逃げ場のない渓谷を流れ下るだけに、増水時はさぞ凄まじい表情になることでしょうね。
撮影地点のMapion地図

67010.jpg穏やかな流れに誘われて、水に手をひたして冷たさを楽しんでいたら、ふたたび流れが早まって、岩が顔を出すようになってきました。

船頭さんが棹を構えなおし、腕に力を込めるのを見て、慌てて手をひっこめました。さて、次なるスリルに備えましょう。


(23年7月3日撮影)

(『長瀞渓流下りふたたび…3』につづく)

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長瀞渓流下りふたたび…1

67001.jpg久しぶりに、秩父は長瀞の川下りを楽しんできました。過去ログの「長瀞渓流下り…1」「長瀞渓流下り…2」で紹介したときから、実に5年ぶりの再訪です。

長瀞駅にほど近い、岩畳の船着場は結構な賑わい。予約時に聞いた船社の方の話では、直前に団体さんが入っているので、ちょっと時間をずらしていただけないか、とまでいわれたほど。シーズンとあって大人気のようですね。

当日は曇り空でしたが、厳しい蒸し暑さに加えて風もなく、まさに渓流の涼しさが渇望されるような気候。冷たい水に手を浸しながら船で下ったら、さぞ気持ちがよいでしょう。
撮影地点のMapion地図

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長瀞のフネブネは船社によって細かい違いはありますが、戸立て造りの船首に平らな船底の、頑丈な木造和船。船尾に長大な舵櫂をぶら下げて、岩の多い渓流での操船に備えているのも共通項で、「長瀞型」とも称すべき独特のスタイルをしています。

岩やゴロタ石の河底をものともせず、ときにガリガリと乗り越えることもあるコースですから、FRP船ではとても務まりません。厚板で組まれた木造船の、独壇場たるゆえんであります。

67003.jpg過去ログでも紹介した棹の先端が、やはり気になって一枚。磨り減ってちびたら、先の木片だけ交換できる構造です。

舟に乗り込むと、船頭さんが「そちらのお客さん、すいませんがこちらへ移動してください…」と、何人かにお願いしてひとしきりトリム調整。きけば、この日は水位が低めで、喫水にムラがあると、通過がシビアな場所がいくつかあるのだとか。これは前回乗ったときにはなかったので、興味深く思いました。

67004.jpg逞しい船頭さんの棹さばきで、賑やかな岩畳の船着場を離れ、舟は下流へと出発。

予約の電話で、岩畳~高砂橋のコースと指定したところ、「親鼻橋~岩畳のコースでなくていいのですか?」と念を押すように何度も確かめられ、ちょっと驚きました。何でも、下流の岩畳~高砂橋コースは、上流にくらべて流れが平穏で、見どころも少ないため、わざわざ指定してきたのが不思議に思えたのだとか。
「前回お世話になったときに上のコースに乗ったので、今回はぜひ下のコースも味わってみたいと思ったんですよ」と説明したら、ようやく納得してくれました。

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奇岩が連なる景勝を眺めながら、舟は流れに乗って流路の中央へ。行き足がつくと、涼しい川風が頬をなで、ようやく蒸し暑さから解放された気分です。さて、下流コースのあんばいやいかに!

(23年7月3日撮影)

(『長瀞渓流下りふたたび…2』につづく)

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