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ループ内船溜でお船見…2

(『ループ内船溜でお船見…1』のつづき)

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桟橋にもやうフネブネを眺めながら、ゆっくりと奥へ。豆曳船「みずき5号」にちょっと惹かれて一枚。操舵室の側面に扉があるのではなく、エンジンケーシングとの間にスリットの通路を設け、後ろ妻から出入りするデザインが秀逸に思えました。

当たり前ですが、ループの高架越し、レインボーブリッジの主塔がそびえているのが常に視界にあるのって、お船見のスパイスとしてすごく効いている気が。ここにいること自体を、充実感のあるものにさせてくれているように思えるのです。

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さらに奥へ進むと、三層の操舵室を高々と積み上げた、いかにもパワフルな風の押船2隻が出現。手前の船は「第三光運丸」。舷側が高い分、ブルーに塗り上げられた船体が映えてきれいだし、質量感があってどっしりとした頼もしい雰囲気。いいですねえ。

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逆光ながらも少し迫って、左舷船首側から。こちらは二光商運船隊の一隻で、船隊紹介のページ「作業船」によると、本船は全長14.15m、19t、2,000PSとありました。このページに掲げたブルーの船体色の船は、すべて二光商運の持ち船のようですね。

286034.jpg高架下、岸壁に横付けしている艇の中で、気になったのがこれ。いかにも旧海保か、警察船艇といったもと官船の匂いがしますよね。「世界の艦船」のバックナンバーを見たらわかるかしら。

表面はだいぶ傷みが進んでいて、甲板上も散らかり気味でもあり、もしかしたらすでに引退しているのかも、と思わせる雰囲気ではあります。


286035.jpg左に目を転じると、こちらも二光商運の船隊らしい、ブルーの曳船たちがまあみっちりと。ここから眺めているだけでお腹いっぱいになってしまいそうです。

ふと、船溜の奥の方に目についたものがあって、気づかされたことがありました。次回お話ししましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和4年9月11日撮影)

(『ループ内船溜でお船見…3』につづく)

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タグ : 曳船通船東京港

3月6日の水路風景…11

(『3月6日の水路風景…10』のつづき)

277051.jpgすり抜け終了後のスナップ。余裕がなかったのでいま一つですが、脱出、転舵の後一瞬振り返っての一枚。

微速とはいえ急に大舵角を取ると、船外機艇ゆえスターンが横滑りして護岸にぶつけかねないので、少し右に当てて護岸との距離を作ってから、グイッといった感じに。


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平久水門にも、先ほど平久橋で見たものと同様の横断幕が掲げてありました。

‥‥しかし、見通しの悪い変則2径間の水門の向こうが、えらく狭められた状態だとは、この文言だけではとても想像ができないでしょう。せめて、航路幅員くらい明記してあげたらいいのではないでしょうか。

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汐浜運河に出て、南岸にある河津桜並木、都営塩浜三丁目アパート前にぐっと寄せ、しばし鑑賞。時期が少々早すぎたとはいえ、せっかく桜の様子を見に出たのですから、ちょっとでもお花見気分にひたりたいですよね。

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同じく汐浜運河、深川八中前の船溜で、通り過ぎざま愛でた2隻。どちらも顔なじみで、好きな船たちです。

上は「第13栄進丸」、いいタイミングでオオバン君とのツーショットに。操舵室前のエンジンケーシング、ぐっと上を向いたさまが犬の鼻先のようで、愛嬌のあるカタチをしていますよね。

277055.jpg通船(?)「伊沢丸58号」もオオバン君とツーショット‥‥と思ったら、あらら、飛び立ってしまいましたね。

この船を目にするたび、バウに極端に寄った甲板室に惹かれるものが。こんな狭隘なのに、引き違い窓が備えてある律義な感じ、泣かせるじゃないですか。狭いところが好きで入ってみたいのもあって、吸い寄せられるのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(令和4年3月6日撮影)

(『3月6日の水路風景…12』につづく)

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タグ : 平久川汐浜運河平久水門通船江東内部河川

12月12日のフネブネ…5

(『12月12日のフネブネ…4』のつづき)

275131.jpg千鳥運河から十字流を直進、多摩運河の浮島橋に近い船溜の前にさしかかると‥‥あっ! あれは!

かわさき」! 小さな独航艀といった風情の、分類が難しそうな可愛らしささえ感じさせる業務船。平成30年12月に「12月9日のフネブネ…4」で魅せられて以来、ぜひもう一度会ってみたいと思っていたので、嬉しくなりました。


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だらしなく相好を崩しながら近づいて、さっそく左舷前方から一枚。マッコウクジラを思わせる船首形状、ずんぐりとした船体とは対照的に、前傾妻を持つ直線的で小ぶりな操舵室と、独航艀をぎゅっと凝縮したような魅力あふれるフォルム。

乗組みさんの陸行用でしょう、エンジンケーシングの横に自転車と原付が「もやって」あるのが効いていて、人いきれが感じられるというか、生活感があっていい雰囲気です。

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船尾方向に流しつつ楽しく愛でながらも、最初の興奮から落ち着いてきたのか、次第に違和感を覚えるようになりました。

船首のフェンダーはターンバックルが外れて垂れ下がっているし、舷側のタイヤフェンダーも高さが揃っておらず、何より船体の塗装がずいぶん傷んで、錆色の部分が多くなっていますね。3年前に見たときには、舷側色も黒々ときれいで、可愛がられている感じがしたものですが。

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う~ん、もしかしたら、長い間もやいっぱなしで、使われていないのかなあ‥‥。周りの船たちもそんな雰囲気だったので、この船溜はそういう場所なのかも。

再会できたのは嬉しかったものの、少々寂しい現状は残念で、現役であってほしいと願わずにはおれませんでした。また美しく整備され、キュートな船影を運河地帯に留めていただきたいものです。

275135.jpg多摩川を渡って都内に戻り、海老取運河の船溜で通船の船名におっ、と目を引かれて一枚スナップ。

「双鷲六」! 令和2年3月に「双鷲八」、11月に「双鷲参」に出会いましたが、これで「双鷲」を冠したフネブネを目にするのも3隻目になりました。お散歩の道々でスナップして、「双鷲船隊」をコンプリートするのが楽しみになってきたなあ。
撮影地点のMapion地図

(令和3年12月12日撮影)

(『12月12日のフネブネ…6』につづく)

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タグ : 多摩運河海老取運河通船

6月13日のフネブネ…2

(『6月13日のフネブネ…1』のつづき)

267006.jpg墨田川造船本社前にも寄って(ほぼ『かよって』いる状態ですが)みたら、何分日曜とて建屋のシャッターは閉まっていて、建造中の艇の進捗は確認できず。艤装中の艇も、引き続きなし。

台船上に上架されている「skyblue」、いつから活躍が始まるのでしょうか、こちらも楽しみなのですが、パッと見以前と変わらず腰を据えたままですね‥‥。

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朝潮運河の曳船溜で見た、通船「あしがら」。どこか官船風の、前歴がちょっと気になるスタイルですね。

操舵室側面後端の窓、戸袋の枠に囲まれていたので、一瞬何で台形にされたのか違和感がありましたが、柱のラインに合わせたものとすぐわかりました。舷側に見られる擦り傷やゴムフェンダーの痕、塗色が白いのでちょっと目立ちますが、働き者の証といっていいでしょう。

267008.jpg5月15日の項で紹介した、新月島川、森田内燃機さん前のサビサビバージ続報。

この日も潮位が低くバージが傾いていたので、チャンスとばかり、前で停止して甲板上に立ち、少しでも高い目線から撮ってやろうと息巻いていたものの、続航艇があったので、残念ながら今回も航過しながらスナップ。後ろの妻が撮れたので、よしとしましょう。詳しい方なら、車種がわかりそうですね。

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品川埠頭北端に接岸していた、栗林商船の自動車運搬船、神加丸。黒主体で塗られた本船、引き締まった感じがして惹かれますねえ。

近くで眺めると、舷側の船橋近くから中央寄りの水線下に向けて伸びる、くっきりとしたナックルラインが目を引きます。船橋横も切り落としたような平面があって、角張った印象‥‥。

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船首軸線近くから見ると、いや、本当にカクカクとした、角の多いデザインなのですね。ナックルラインのところの張り出し具合の凄さ、アンカー直下の波除けか、バルバスのガードらしい突起もすごい角張って、取ってつけた感が。船橋下両舷も、頬骨が張った人みたい‥‥。

くさすようで申しわけありませんが、印象がそれだけ強烈だったということで、ご容赦ください。「角さん」と呼んであげたいくらいです!
撮影地点のMapion地図

(令和3年6月13日撮影)

(『6月13日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 東雲北運河朝潮運河新月島川東京港墨田川造船通船

10月27日のフネブネ…2

(『10月27日のフネブネ…1』のつづき)

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第一航路から天王洲南運河へ。おなじみ古川組の船溜は、いつも目を引かれてしまう楽しいフネ好きスポットですが、今回も期待を裏切りませんでした。この「ふじ丸」! 一見しただけで、すっかり気に入ってしまいました。

240027.jpg日通色のような塗装もいいですが、チャームポイントはぐっと高めた船首のブルワークと、なりの割に大ぶりな操舵室でしょう。

船首に備えたユニックを守るためでしょうが、小兵ながら船首楼船のように見えるブルワークが、どこか模型のような可愛らしさを醸し出していますね。


240028.jpg芝浦西運河では、「TOKYO WATER TAXI」の一隻、ハルナンバー02と行逢。手を振りあって別れました。

後ろに立っていた方も、乗り組みさんなのでしょうか。以前取材で乗った際、バウに操舵席がある上、居住性ベースの造りでワンオペは難しそうだな、という感想を持ったのですが、船社も同様の考えにいたり、二人乗務が標準になったのかもしれません。

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東雲北運河、木村造船所の屋外にある船台には、通船が上架されていました。塗装やスタイルからして、芝浦通船の艇ですね。

バウに向かうにつれ船足が深くなる、和船に似た水線下形状、トランサムにぺたりと貼られたジンクや舵の羽板と、ディテールが観察できてよいものです。脚立が一つズッコケているのもご愛嬌。

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帰港した後、晴海に寄り道してみたら、ちょうど砕氷艦「しらせ」が出航してゆくところに出くわしました。客船ターミナルのデッキに上がり、暮れなずむ東京港を曳船に付き添われて消えゆく姿を、一眼レフを構えるファンの皆さんと一緒にお見送り。

すっかり陽が落ちるのが早くなり、急速に冷え込んでゆく空気に秋の深まりを感じる出港風景。水鳥たちの姿も増えてきたし、冬の訪れももう間もなくですね。

(元年10月27日撮影)

(『10月27日の水路風景』につづく)

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タグ : 天王洲南運河芝浦西運河東雲北運河通船砕氷艦しらせ東京港