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オークランドの閘門つきマリーナ

扇橋閘門西口Doblogが元気だったころ――こう書くと、はるか昔のようですが、まだ1ヶ月そこらしか経っていません――から、連日のぞかせていただいている、KenDoneさんのブログ「Auckland Today」。
(Doblog版はこちら。お引越し先のFC2版はこちらへ。)

毎日欠かさずアップされる、美しいオークランドの街並みや日々の出来事、オークランド港にもやうフネブネの姿が盛んに登場するのも、船好きとしては嬉しく、楽しませていただいているのですが、最近になって、「オオッ?」と気になった記事が…。

その記事とは、3月1日の「出た、幻の首なしカモメ 」。桟橋つき住宅の写真が掲載されており、そのキャプションが、
「裏の水溜りに自家用桟橋の着いているアパート
南太平洋の入り江の海面より3mほど高いので水門を設けて揚水して出入りする」
(Doblog版の『右岸から左岸』にも写真あり。)

閘門バカとしては、これは聞き捨てなりません。プライベートな船溜に設けられた、極小閘門(らしい)というシチュエーションが、また萌えるじゃないですか! ゼヒ、その閘門を見てみたい!
KenDoneさんのご迷惑も顧みず、お願いしてみると…ありがたいことに快諾してくださり、本日、アップしていただいたとのご連絡が。

さっそく、「港のアパートの閘門」を拝見すると…。
うおお! 期待にたがわず、すごく狭い径間の扉体ですね。建物に挟まれた、谷間のようなところに狭い水路が掘られ、閘門があるという、何ともマニアックなロケーションのようです。

しかもこの扉体、閘門としては珍しい、起伏ゲートじゃないですか! 巻揚機の形から見ても、間違いありますまい(起伏ゲートについては、『水門日記』の『起伏ゲート』にアニメがあります)。
3mという大きな水位差、珍しいゲート、ビルに挟まれた閘室と、一粒で3度美味しい思いをさせていただき、もうお腹一杯です。
KenDoneさん、ありがとうございました!

ここまで書いて、Google航空写真で見られないかしら…と、オークランド上空をスクロールして、探してみることに。全く土地勘はないのですが、写真を参考にウロウロと見て回ったら、意外と早く発見できました。これ↓ですね。

大きな地図で見たい方はクリック

船溜がマンションで囲まれて、閘門以外、まったく開口部のない密室ぶりがわかります。プライベートマリーナとしての機能云々より、水門・閘門好きとして、そのマニアックさに惹かれるものが…。
用途は違えど、水郷周辺に散在する、水門付きの小さな船溜群(『米島船溜』ほか参照)に近い魅力を感じさせます。
そういえば、オークランドには、水門や閘門の好きな人はいるのかなあ…などと、遠くニュージーランドのマニア事情にも、思いを馳せてしまいました。

(写真は小名木川・扇橋閘門西口。20年9月6日撮影)

【21年3月15日追記】
閘室に架かる二つの橋、もしかしたら可動橋なのでは…と気になってしまい、KenDoneさんにご質問したところ、再度検証におもむいてくださり、写真をアップしてくださいました。
KenDoneさん、ありがとうございました! そしてお疲れさまでした(感涙)。
詳しくは「Auckland Today」の、以下の記事をご覧ください。

港のアパートの閘門構造
港のアパートの閘門構造の続き

詳しい構造はわかりませんが、橋台が片方にのみ張り出していることから、やはり可動橋臭いですね。少なくとも船溜側の橋は、動かさないと船が通れません。
Te Wero島の古い跳ね橋も、トラスの外観はもとより、カラクリがまた珍しいもので、素敵な橋ですね。皆さんもぜひご覧ください。

【22年1月6日追記】
KenDoneさんからその後も続報が…いや恐縮至極、感激であります。もうおなかいっぱい!

湾からアパートの中庭桟橋へ入る水門の橋
→可動橋が上がっているシーンを初見。
アパートの中庭桟橋に通じる水門で
アパートへの水門
→ついにゲート運転の瞬間をとらえた!

【22年3月3日追記】
KenDoneさん、さらに通閘シーンも押さえてくださったとのこと。すごい水位差の閘室を複合艇が通航するさまは、実に興奮させられました。本当にありがとうございました!
閘門を通ってアパートの中庭に入るボート
閘門を通ってアパートの中庭に入るボート、その2

【23年1月20日追記】
ヨット・ボートウォッチのために立ち上げられた、「Auckland Todayの別荘」にアップされた新たな通閘シーン、「こうもんから出て来た物」! 
閘室内部の様子もよくわかって楽しいですね。艇は17ftほどでしょうか。

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タグ : オークランド扇橋閘門閘門江東内部河川起伏ゲート