8月31日の豊洲運河

178050.jpgすみません、8月31日の積み残しです。どうも最近トシのせいか、忘れっぽくなっていけません。

時系列としては「『いずも』来航!…9」の後、帰路の道々であります。特別盛り上がった、というわけでもないのですが、あまり出歩かない平日の運河風景ということもあり、むしろ水路の日常らしい雰囲気があってよいかも、と思い、掲げさせていただきます。



178046.jpg豊洲運河に入ってすぐ、汐浜運河との丁字流角では、倉庫らしい建物を複数の重機でバリバリ解体中。断面を改めて眺めてみると、結構古そうですね。

Mapionによると、手前が「農林水産省食料部倉庫課東京農政事務所深川倉庫」と、ずいぶん長い名前です。奥のもう一棟は「深川政府倉庫」とあり、どちらもお役所直轄の倉庫のようでした。こんなことでもないと、認識しないあたりが何とも。

私が初めて豊洲運河を走ったころ(『旧豊洲橋の撤去工事…2』参照)は、クレーン付き倉庫が水面上に突き出し、名実ともに運河、港湾のバックヤードそのものといった雰囲気でした。そのころを知る建物がまた一つ、消えてしまうのですね‥‥。

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朝凪橋の向こうから、黒い船影が二隻、こちらに向かってきました。油を流したように静穏な水面を、派手に盛り上がる船首波で乱しつつ迫る姿、どうやら押船のようですね。

邪魔にならないよう、大き目に舵を切って右に寄せると、あちらの白く盛り上がった船首波が小さくなり、さらにぐっと避航してくれました。押船の船長の気遣いが嬉しくなり、これは一枚ものしておきたいと、スロットルをしぼって微速、腰で舵を抑えながら、カメラを両手で構えました。

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先頭は「第十六東庄丸」。タライのような、という形容がこれほどしっくりくるフネはないと思えるほど、やたらと幅が広く長さも短い、何ともコミカルな船容です。

ファンネルでなく、銀色に塗られたエクゾーストが無造作に立ち上がっているのも目立ち、これまた幅のある箱型の甲板室と合わせて、キカイ然とした魅力がありますね。こんなにまん丸(?)な船型だと保針が悪そうで、真っ直ぐ進むのが大変なように思えてしまうのですが、そんなことはないんですよね?

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続航する二隻目は「第十五東庄丸」、ハルナンバーは続き番ながら、スタイルはだいぶ異なります。「第十六東庄丸」を目にした後では、むしろおとなしい(笑)と思えてしまうほど。

ひょろ長いマストを倒した甲板室上では、乗り組みさんがのんびり川面を眺めて休憩中。ここから見たかぎりでは、操舵室はせり上がる(『6月23日のフネブネ』の『第二うつみ』参照)ようですね。押船なのですから、そうであっておかしくないでしょう。


(27年8月31日撮影)

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「いずも」来航!…9

(『「いずも」来航!…8』のつづき)

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離れ際、張り出しのボリューム感を再度眺めておこうと、艦首方向から。

舷梯はもはやはるか彼方、装載艇も豆粒のようで、改めてその長大さにため息が出そう。張り出し前端の部分、曲面のない角錐にまとめたあたりも目を引かれますね。

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最微速でゆるゆる移動し、「いず」の近くまで来たので、船首側から船橋周りを一枚。こちらも上部構造物、船体のラインとも直線でまとめられ、シャープな引き締まった印象です。

「いず」は阪神淡路大震災の教訓をもとに建造され、平成9年に竣工した大型巡視船で、大きな船橋構造物の中は災害対策本部に用いるスペースなど、「災害対応型」の名にたがわぬ、さまざまな設備がなされているとのこと。「いずも」同様、フラッグシップとしての性格を兼ね備えた船といってよいでしょうね。

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船首を突き合わせて相対する、「いず」と「いずも」を眺めて。3,680総t・全長110.4mと、満載排水量26,000t・全長248m。外観も役割もそれぞれ違いますが、有事の際の頼もしい味方であることには変わりはないでしょう。

大規模災害や領海警備の案件が相次ぐ昨今、海保、海自とも、創設以来最も忙しく、緊張が続いている時期といってもいい過ぎではありません。二隻の艦船に心あらば、どのようなことを語り合っているでしょうか。

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178045.jpg名残惜しく「いずも」と別れた後は、短時間近場回りをして帰港したのですが、その間見たものを二つ。「汐留川水門の工事」でも触れた、汐留川水門の水上から眺めた様子と、通航止めが続く源森川水門を。

何分地場の船以外は入れないとあって、奥の様子はうかがいしれません。機会があったら、陸路眺めにいってみたいですね。北十間川樋門の閘門化はまだかなあ‥‥。


(27年8月31日撮影)

(この項おわり)

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「いずも」来航!…8

(『「いずも」来航!…7』のつづき)

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「苦しゅうない、近う寄れ」とのお言葉に甘え、引き続きモノクロも取り混ぜて、微速でじっくり眺めたうちからいくつか。

前級である「ひゅうが」のそれとくらべ、張り出しが両舷となり、それらを結ぶ回廊が設けられと、ディテールもぐっと増して頼もしい感じに。回廊中央の小さな張り出しは、機銃座でしょうか。喫水線近く、ビットに渡された謎のロープは「ひゅうが」同様(『横須賀軍港めぐり…3』参照)ですね。

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艦首方向に目をやると、いやもう、オーバーハングの凄さったら! その長さ、張り出しの幅、頭上にのしかかる量感! 「いずも」の大きさを、今回最も肌身に感じられた一瞬ではありました。

それでいて、どこか舷側にぴったりと寄り添ってみたくなるような、優しさが感じられるラインでもありました。今、雨が降ってきたら、親鳥の翼に潜り込む白鳥のヒナのように、迷わずこの「超弩級ヒサシ」の下で、雨宿りをしたことでしょう(迷惑だからやめれ)。 

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178039.jpg装載艇がもやう舷梯では、皆さん笑顔で手すりにもたれ、リラックスムード。飛行作業も終わり、警戒任務も一段落とあって、少しホッとされたことでしょう。今は水面が静穏なのでいいですが、ちょっとでもうねりがあったら、達着はもちろん、もやいを取るのも大変だろうなあ‥‥。

舷梯の艦尾側にある、ダビットを備えた装載艇の収納スペースをアップで。先日進水した2番艦「かが」では、この開口部にもツライチになるフタがついたようですが、「いずも」は後日装備なのでしょうか。

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そして艦首部分。ハルナンバーが妙に小さく見えるあたり、他の護衛艦とのサイズ差が実感できるというもの。

上甲板をはるかに仰ぐ高い乾舷と、こちらに倒れ込んできそうなフレアの曲線、どんな荒波も軽くさばきそうな頼もしさがあって、これまたよいものでした。

(27年8月31日撮影)

(『「いずも」来航!…9』につづく)

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「いずも」来航!…7

(『「いずも」来航!…6』のつづき)

178031.jpg前後しますが、UH-60JAが再着艦する前のこと。装載艇が近づいてきたので、何か失礼でもあったかしら、とスロットルを戻すと‥‥。

艇長氏、メガホンを構えていわく、「作業は15時15分に終了します。それ以降は(『いずも』を)存分にご覧になっていただいて結構ですから!
あ、ありがとうございます(涙)

やつがれの不審船ごときに、わざわざご案内くださって本当に恐縮です! 思わず帽子を取って、深々と頭を下げてしまいました。

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そうそう、これもUH-60JAが着艦する直前ですが、白いハードトップ付きのプレジャーが一隻、南側より「いずも」見物に参入。

‥‥したのはいいものの、ご覧のとおりいかんせん近すぎ、しかもヘリの着艦作業真っ最中とあって、いうまでもなく装載艇は大慌て。全速力で追いかけたものの、拿捕されると勘違いしたのか、プレジャーが逃げる逃げる(笑)。
いや、プレジャーの艇長にはそんなつもりはなくて、単に浮かれて後ろを見ていなかっただけなのかもしれませんが、遠目には追いかけっこに見えました!

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上の騒ぎから5分と経たないうちに、EC-225LPが再度の着艦。ああ、水煙うずを巻くダウンウォッシュ、いいなあ。

着艦に熟練した艦載機だけでなく、いわば陸上機も易々と迎えられることこそ、広大なフラッシュデッキを持った、「空母型」ならではの長所。「いずも」がその機能を十全に発揮する瞬間を、間近で都合4回も拝めたのですから、半休を取って訪ねた甲斐があったというものです。

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我が木っ端ブネと周囲の位置関係の心覚えにと、少し引いた写真を一枚。発着艦作業中は、木材投下泊地のドルフィンが並んでいる線の、少し東側で漂泊して見学しました。望の大潮の翌日とあって、潮流の影響が結構あったので、時々微速で動いて位置を調整します。

EC-225LPがフライパスしていった間なしに、装載艇の艇長が我々に向かい、両手で大きく〇を作ってうなずきました。「飛行作業は終わった、近づいてもいいよ!」というサインのようです。手を振って了解し、勇躍「いずも」のそばへ。乗り組みの皆さん、お忙しい中、ご親切にありがとうございました!

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先ほどとあまり変わらない角度ではありますが、やはり艦尾からアプローチしたくなり、微速で接近。

連れがたまたまモノクロモードで撮っていて、帰宅後に仕上がりを見たら、曇天の重苦しさがうせて、むしろこちらの方が悪くない雰囲気に思えました。まあ、軍艦色に曇り空とくれば、ほとんどモノクロームの世界ではありますね。

(27年8月31日撮影)

(『「いずも」来航!…8』につづく)

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「いずも」来航!…6

(『「いずも」来航!…5』のつづき)

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ヘリの飛来を待つ「幕間」も、港湾部ならではのフネブネが顔を出してくれ、こちらも楽しいものでした。平日の贅といってよいでしょう。

左手、砂町南運河から現れた白一色の通船らしき艇、「いず」の舷側に寄せて航過してゆきます。艇名は「わかす」。よく見ると、乗り組みさん二人がしきりに「いず」や「いずも」にカメラを向けて、熱心に撮影中でした! 

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ああ、この角度もいいなあ。空母型護衛艦の達着舷は、繋留設備の関係もあり右舷と決まっているようなので、右舷後方に設けられた、舷側エレベーターは岸壁側となり見られません。

舷側エレベーターが本級の特徴であり、大きな魅力となっているのですが、こればかりは致し方なく、いずれ航行中にでも出会えることを願うしかないでしょう。

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いま一隻、砂町南運河から船が出てきました。独航艀「新芝浦丸」、結構な大きさなのに、これまたずいぶんギリギリまで寄せてきましたね。眺めているこちらも、ドキドキするくらい。

さすがの装載艇も、こればかりは注意のしようもないのか、通り過ぎるまで見守っていました。

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178030.jpg「新芝浦丸」が去って2分後、やはり北西からヘリコプターが飛来。今度もUH-60JA、先ほどと同じ機体みたいですね。ちなみに、前回飛び去ってからおよそ40分経っています。

発艦後は旋回して、我が艇の真上をフライパス。うひょーかっこいい! 曇りなのと、塗装が暗い色なので、見上げて撮ると、見事に真っ黒けになってしまうのが情けないところですが、軽やかなタービン音と、猛禽類を思わせる魅力にシビレた一瞬ではありました。

(27年8月31日撮影)

(『「いずも」来航!…7』につづく)

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