9月10日の軍艦…2

(『9月10日の軍艦…1』のつづき)

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艦尾、飛行甲板の横まで来てみると、艦旗掲揚には間に合わなかったものの、乗り組みの皆さんが整列しており、朝礼中のシーンを見ることができました。

おりしも艦旗が風にひるがえり、皆さんが背筋を伸ばして訓示に聞き入っている姿とあいまって、いかにもフネの一日が始まるといった風な、凛とした空気が感じられたものです。

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さて、今回のお客様は韓国海軍の練習艦隊、奥のハルナンバー975は駆逐艦「チュムゴン・イスンシン」(忠武公李舜臣)、手前のハルナンバー57は補給艦「チョンジ」(天地)。ウラジヴォストーク、グァム、ハワイなどを巡る遠洋航海の途上、最初の寄港地として東京に立ち寄ったとのこと。

韓国練習艦隊には、20年9月5日(過去ログ『9月5日の春海運河』)にも出会いましたが、補給艦は同じ「チョンジ」だったものの、駆逐艦は「テジョヨン」(大祚栄)でした。繋留の仕方も8年前と同様、「チョンジ」を外側に横抱きにして、「チュムゴン・イスンシン」がよく見えません。

195018.jpg雲もまだ切れないし、光線もいま一つでしたが、ディテールを堪能しようと少し接近。「チョンジ」のデッキクレーン越しに、「チュムゴン・イスンシン」の艦橋構造物が見えます。

四角錐型のマストが、海自の同系のものとくらべて軽快な感じで、なかなかスマート。8年前、同クラスの「テジョヨン」でも目にして度肝を抜かれましたが、航海艦橋のトップにRAMランチャーがあるのが何というか、強烈な印象です。

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195020.jpg「チョンジ」の連装機銃に惹かれるものがあって、ズームでたぐり寄せてみました。実効はともかくやはり軍艦、特に外野から見ると、 砲熕兵器が筒先をもたげていることの安心感ったらありません(笑)。

補給艦の要といえば、やはり給油のためのポスト。ホースを下げたこの2本は1番と2番で、後ろの3番と4番は油でなく、ドライカーゴ用だとか。甲板上では、迷彩ズボンをはいた乗り組みさん2人が作業中でした。

(28年9月10日撮影)

(『9月10日の軍艦…3』につづく)

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タグ : 春海運河 護衛艦 軍艦

9月10日の軍艦…1

(『東雲水門、なお工事中』のつづき)

195011.jpg例によって、旧防波堤のある区間ではすっ飛ばそう‥‥とスロットルを倒しかけたら、行会い船が視界に入ってきました。原速で流しつつ近づくのを待っていると、通船のようです。

しかし、ずいぶん旧防波堤に寄せていますね。眺めていたら、遠目にも恰幅のよさそうな乗り組みさんが、棹を抱えて船首に出てきて、赤旗を広げ始めました。東雲水門の警戒船任務に就く船かもしれません。

195012.jpg通船をやり過ごして、心置きなくデッドフルで快走し、豊洲の先を回り込んで春海運河へ。韓国練習艦隊が来航していると聞いて、ホストシップの護衛艦と一緒に鑑賞できるチャンスと、はせ参じたわけであります。

おお、いるいる! 客船ターミナルの横に護衛艦、その奥に韓国の駆逐艦と補給艦がメザシ繋留で。後ろには海技教育機構(旧航海訓練所)の帆船もおりと、晴海埠頭はてんこ盛り状態です!


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まずは先頭の護衛艦「おおなみ」から。ネームシップの「たかなみ」は、昨年6月7日にこの場所で会いましたっけ。あいにく雲が多いものの、水面は穏やかでゆっくり眺められそう。

近づいて少し行き足をゆるめたところで、「ターン、ターン、タンタンターン」とラッパの音色が聞こえてきました。艦旗掲揚のセレモニーをしているんだ! 曲に合わせて旭日旗を掲げるシーンが見たくて、泡を食ってスロットルを倒したものの、上の写真を撮ったあたりで曲が終わってしまいました。残念!

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気をとりなおして、美しいカーブを描く艦首と、ぐっと仰角をかけた5インチ砲の魅力あふれるラインを堪能。何度眺めてもよいものですじゃ。

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艦橋周りに目を移すと、航海艦橋窓下の後付けされた防弾板、ウィング下に見える機銃座の防楯と、海賊対処行動部隊の参加艦ならではの装備が。

舷側の塗装、ちょっとまだらになっているのが目立ちますが、乗組みの方が自ら、まめに手入れをされている場面が想像されて、かえって好ましく思えたものです。
撮影地点のMapion地図

(28年9月10日撮影)

(『9月10日の軍艦…2』につづく)

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タグ : 東雲運河 春海運河 通船 護衛艦 軍艦

8月31日の豊洲運河

178050.jpgすみません、8月31日の積み残しです。どうも最近トシのせいか、忘れっぽくなっていけません。

時系列としては「『いずも』来航!…9」の後、帰路の道々であります。特別盛り上がった、というわけでもないのですが、あまり出歩かない平日の運河風景ということもあり、むしろ水路の日常らしい雰囲気があってよいかも、と思い、掲げさせていただきます。



178046.jpg豊洲運河に入ってすぐ、汐浜運河との丁字流角では、倉庫らしい建物を複数の重機でバリバリ解体中。断面を改めて眺めてみると、結構古そうですね。

Mapionによると、手前が「農林水産省食料部倉庫課東京農政事務所深川倉庫」と、ずいぶん長い名前です。奥のもう一棟は「深川政府倉庫」とあり、どちらもお役所直轄の倉庫のようでした。こんなことでもないと、認識しないあたりが何とも。

私が初めて豊洲運河を走ったころ(『旧豊洲橋の撤去工事…2』参照)は、クレーン付き倉庫が水面上に突き出し、名実ともに運河、港湾のバックヤードそのものといった雰囲気でした。そのころを知る建物がまた一つ、消えてしまうのですね‥‥。

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朝凪橋の向こうから、黒い船影が二隻、こちらに向かってきました。油を流したように静穏な水面を、派手に盛り上がる船首波で乱しつつ迫る姿、どうやら押船のようですね。

邪魔にならないよう、大き目に舵を切って右に寄せると、あちらの白く盛り上がった船首波が小さくなり、さらにぐっと避航してくれました。押船の船長の気遣いが嬉しくなり、これは一枚ものしておきたいと、スロットルをしぼって微速、腰で舵を抑えながら、カメラを両手で構えました。

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先頭は「第十六東庄丸」。タライのような、という形容がこれほどしっくりくるフネはないと思えるほど、やたらと幅が広く長さも短い、何ともコミカルな船容です。

ファンネルでなく、銀色に塗られたエクゾーストが無造作に立ち上がっているのも目立ち、これまた幅のある箱型の甲板室と合わせて、キカイ然とした魅力がありますね。こんなにまん丸(?)な船型だと保針が悪そうで、真っ直ぐ進むのが大変なように思えてしまうのですが、そんなことはないんですよね?

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続航する二隻目は「第十五東庄丸」、ハルナンバーは続き番ながら、スタイルはだいぶ異なります。「第十六東庄丸」を目にした後では、むしろおとなしい(笑)と思えてしまうほど。

ひょろ長いマストを倒した甲板室上では、乗り組みさんがのんびり川面を眺めて休憩中。ここから見たかぎりでは、操舵室はせり上がる(『6月23日のフネブネ』の『第二うつみ』参照)ようですね。押船なのですから、そうであっておかしくないでしょう。


(27年8月31日撮影)

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タグ : 豊洲運河 曳船 護衛艦いずも 護衛艦 東京港

「いずも」来航!…9

(『「いずも」来航!…8』のつづき)

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離れ際、張り出しのボリューム感を再度眺めておこうと、艦首方向から。

舷梯はもはやはるか彼方、装載艇も豆粒のようで、改めてその長大さにため息が出そう。張り出し前端の部分、曲面のない角錐にまとめたあたりも目を引かれますね。

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最微速でゆるゆる移動し、「いず」の近くまで来たので、船首側から船橋周りを一枚。こちらも上部構造物、船体のラインとも直線でまとめられ、シャープな引き締まった印象です。

「いず」は阪神淡路大震災の教訓をもとに建造され、平成9年に竣工した大型巡視船で、大きな船橋構造物の中は災害対策本部に用いるスペースなど、「災害対応型」の名にたがわぬ、さまざまな設備がなされているとのこと。「いずも」同様、フラッグシップとしての性格を兼ね備えた船といってよいでしょうね。

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船首を突き合わせて相対する、「いず」と「いずも」を眺めて。3,680総t・全長110.4mと、満載排水量26,000t・全長248m。外観も役割もそれぞれ違いますが、有事の際の頼もしい味方であることには変わりはないでしょう。

大規模災害や領海警備の案件が相次ぐ昨今、海保、海自とも、創設以来最も忙しく、緊張が続いている時期といってもいい過ぎではありません。二隻の艦船に心あらば、どのようなことを語り合っているでしょうか。

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178045.jpg名残惜しく「いずも」と別れた後は、短時間近場回りをして帰港したのですが、その間見たものを二つ。「汐留川水門の工事」でも触れた、汐留川水門の水上から眺めた様子と、通航止めが続く源森川水門を。

何分地場の船以外は入れないとあって、奥の様子はうかがいしれません。機会があったら、陸路眺めにいってみたいですね。北十間川樋門の閘門化はまだかなあ‥‥。


(27年8月31日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 護衛艦いずも 護衛艦 巡視船 東京港 汐留川水門 源森川水門

「いずも」来航!…8

(『「いずも」来航!…7』のつづき)

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「苦しゅうない、近う寄れ」とのお言葉に甘え、引き続きモノクロも取り混ぜて、微速でじっくり眺めたうちからいくつか。

前級である「ひゅうが」のそれとくらべ、張り出しが両舷となり、それらを結ぶ回廊が設けられと、ディテールもぐっと増して頼もしい感じに。回廊中央の小さな張り出しは、機銃座でしょうか。喫水線近く、ビットに渡された謎のロープは「ひゅうが」同様(『横須賀軍港めぐり…3』参照)ですね。

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艦首方向に目をやると、いやもう、オーバーハングの凄さったら! その長さ、張り出しの幅、頭上にのしかかる量感! 「いずも」の大きさを、今回最も肌身に感じられた一瞬ではありました。

それでいて、どこか舷側にぴったりと寄り添ってみたくなるような、優しさが感じられるラインでもありました。今、雨が降ってきたら、親鳥の翼に潜り込む白鳥のヒナのように、迷わずこの「超弩級ヒサシ」の下で、雨宿りをしたことでしょう(迷惑だからやめれ)。 

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178039.jpg装載艇がもやう舷梯では、皆さん笑顔で手すりにもたれ、リラックスムード。飛行作業も終わり、警戒任務も一段落とあって、少しホッとされたことでしょう。今は水面が静穏なのでいいですが、ちょっとでもうねりがあったら、達着はもちろん、もやいを取るのも大変だろうなあ‥‥。

舷梯の艦尾側にある、ダビットを備えた装載艇の収納スペースをアップで。先日進水した2番艦「かが」では、この開口部にもツライチになるフタがついたようですが、「いずも」は後日装備なのでしょうか。

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そして艦首部分。ハルナンバーが妙に小さく見えるあたり、他の護衛艦とのサイズ差が実感できるというもの。

上甲板をはるかに仰ぐ高い乾舷と、こちらに倒れ込んできそうなフレアの曲線、どんな荒波も軽くさばきそうな頼もしさがあって、これまたよいものでした。

(27年8月31日撮影)

(『「いずも」来航!…9』につづく)

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