1月21日の川景色…4

(『1月21日の川景色…3』のつづき)

216051.jpg閘門様の注水・開扉を待つ間、ふと目を向けておや、と思わせるものがありました。通るたびに目にしておなじみのはずの、小名木川排水機場排水門です。

巻上機室の上屋が、ステンレスかアルミの、生地のままの無塗装の電車に見えることに、今回初めて気づいたのでした。その長さといい、遠目にはコルゲートに見える横筋といい、子供のころ目にした、初期のステンレスカーを思わせたのです。

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ズームでたぐってみると、コルゲートに見えた筋は羽目板のようなパネル状の継ぎ目でしたが、車体(?)の幅にせよ、屋根の曲線にせよらしいですし、さらに妻板の扉の様子も貫通扉っぽく、イヤに鉄道車輌臭が!

ホンモノとここが違うと、細かいことをいい出せばきりがありませんが、見れば見るほどその、微妙に外した「らしさ」に惹かれるものが。11年前に綾瀬川で見た、凸電以来の面白さであります。

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窓もホラ、遠目には二段窓に見えますよね。実際はハメコロシらしいけれど、一つ一つがも少し寄っていて、位置が下だったらさらにらしいナ、などとうるさいことを(脳内で)つぶやく船頭。

アップで中央部のみ切り取ると、まるで高架上のホームに停まった電車のようにも思えるほど。電車に似た巻上機室、もしかしたら他にもあるかもしれない‥‥。これからは注意して眺めてみよう。

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上流側正横に見えるのは、塗装もほとんど剥落し、たび重なる増水で螺旋階段を歪ませた、廃量水塔。静穏な川面に姿を映したさま、まるでこの周りだけ時間の流れが止まっているようで、寂しさの中にも、独特の風情が感じられました。

216055.jpg新しい発見に上機嫌でいたら、間なしに扉体がしずくを滴らせて開き、電光掲示が変わって通航可を現示。閘門様の威容を仰ぎながら、通閘と相成りました。

この調子なら、内部河川に入ってもいろいろ発見がありそう。おつむを打つしずくに首をすくめながら、期待に胸をふくらませて進入したのでした。

(30年1月21日撮影)

(『1月21日の川景色…5』につづく)

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1月21日の川景色…3

(『1月21日の川景色…2』のつづき)

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お昼の休憩をしていたら、給油でしょうか、業務船らしい船が入港してきました。‥‥しかし、何だろうこの船は? ゴムフェンダーとガードフレームをぐるりにめぐらした低舷側の船体、極端に船首寄りの角張った操舵室の後ろは、背の低い箱形の上部構造物にオーニングと手すりを備えてという、初めて見る形容しがたいスタイル。一発で目が釘付けです!

暴露甲板に備えたオーニングとベンチから、業務船転用の港内遊覧船かしらとも妄想したり。ちなみに船籍は千葉でした。ある方に見てもらったら「オイルフェンス展張船かも」とのことで、なるほど、船体後部にフェンスを巻取るリールを収納するタンクが必要だから、こういう船形もあり得るなあと、妙に納得したのですが‥‥。

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ほぼ正横をとらえた、次のカットをよく見直してみると、船尾、甲板室の後妻板に下を向いたパイプが2本突き出ています。う~ん、ということは、液体を入れるタンクなのかしら?

側面に一つだけある舷窓と、操舵室横の太い通風筒は、中の水位(?)をのぞくためと、液体を出し入れするときの空気抜き? 上端の前後に一つづつ、吊り上げるためらしいアイが設けられているのも気になります。船名もわからなかったので、いくら妄想しても詮無いことではありますが、まあ、まず一度見たら忘れられない、強烈な印象を残した船ではありました。

216048.jpg昼食後は、水位低下化河川に向かうことになり、荒川へ。工事が続く新砂水門の前後には、警戒船が常駐して交互通航の管制をしてくれているのですが、荒川に出たところで、警戒船に通船が接舷していました。

何か資材でも運んできたのか、それとも乗り組みさんの交代なのか‥‥。船ごと輪番するものだと思っていましたが、船はそのまま、人員のみ交代するのかもしれません。

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毎度おなじみ閘門様前に到着。管理事務所に電話して通船をお願いすると、閘室に注水するので待機してほしいとのこと。

エンジンをニュートラルにして回転数が落ちると、風が穏やかなこともあいまって、本当に静か。しかし‥‥。

216050.jpg艇は行き足が止まった姿勢のまま、ほぼ動かないのです。流速が速く、風も抜けやすい荒川下流では極めて珍しいこと!

流速と潮位が、または風と流速が均衡したのか? いつもは進入時のリーウェイ(横流れ)に気を遣うだけに、気味が悪くなるくらいの不動ぶりで、かえって感動すら覚えたものでした。
撮影地点のMapion地図

(30年1月21日撮影)

(『1月21日の川景色…4』につづく)

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11月26日のフネブネ…2

(『11月26日のフネブネ…1』のつづき)

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ご存じのとおり、新砂水門は工事中のため交互通航です。もともと通航量の少なくないところではありますが、この日は特に輻輳していて、水門右手で漂泊しつつ待つこと約20分。

工事区間と水門を抜け、単縦陣で徐航しつつ西行するフネブネを、一隻づつ眺めながら過ごす楽しさ。観閲式か何かのようで、ちょっと独特なひとときではあります。

214007.jpg荒川河口に出ると、この日は南風が強くなるとの予報どおりになり、当然のごとく結構な波浪ぶり。右から襲う横波のスプレーに堪え、濡れながら河道中央で針路180°に切って、少し息をつけました。

写真は目の前を横切って南下する独行艀「第十二富士宮丸」。船首で波しぶきが上がり、ズシン、ズシンという音が聞こえてきそうです。

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下るにつれて河口波がかえって盛り上がり、だいぶガブられましたが、葛西臨海公園の水路に入ればもう穏やか。狭水路のありがたさをしみじみ噛み締めるときではあります。

旧江戸川を遡上し、妙見島の東岸を眺めながら進んでいけば、おなじみの油槽船「第三新興丸」のもやう姿が。妻板が前傾した個性的な操舵室、塗装も割ときれいでお変わりないようです。

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これもおなじみ三共油化の桟橋ですが、船はいつもと違いました。黒光りした塗装も美しく、まろやかなカーブを描く魅力的な船尾を見せてくれたのは、横浜籍の「第八ながと丸」。いや、いいですねえこの、曲線美といっていい過ぎでないおいど! 甲板上では乗り組みさんが作業中でした。

214010.jpgその前にもやっていたのは、ここで何度か見かけた「第十一長榮丸」。でも、満載状態は初めて目にしたような。「10月30日のフネブネ」のときと、くらべてみてください。

いや~、船足を一杯に沈めると、ギリギリっぷりが予想以上に凄まじいですね。いつもの空船状態とまったく違う、油槽船本来の姿に触れた思いがしました。
撮影地点のMapion地図

(29年11月26日撮影)

(『11月26日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 荒川 旧江戸川 砂町運河 新砂水門 妙見島 独航艀

新芝川河口部の水門たち

(『10月9日の荒川スナップ』のつづき)

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212017.jpgこの日は新芝川の奥まで遡上するつもりはありませんでしたが、領家水門にどこか惹かれていることもあり、ちょっとだけ入っておこうと芝川水門をくぐりました。

むう、仰ぐとさらにまだら感が強調されるなあ。巻上機室、南側のみ長らく無塗装だったのが、このたびようやく塗られたのですね。「調整中」ステッカーと併せ、何か妙な感じが拭い去れない原因の一つが、この巻上機室の塗り残しでありました。

212018.jpg領家水門、健勝のようでお変わりなく‥‥。いや、水門自体はともかく、左側に物流センターのような、大規模な建屋が建造中で、少し落ち着かない雰囲気です。

ここは確か、京セラの工場があったところですよね。足場の側面には、大和ハウスのロゴが掲げられています。検索すると「大和ハウス工業、埼玉県川口市の京セラケミ跡地に物流施設」(日経新聞28年10月22日)という記事が。

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例によって正面からいいお顔を。領家水門を訪ねたときは、晴天率が高いんですよね。相性がいいのかしらと、根拠のない思い込みを脳内でふくらませながら、機嫌よく一枚。

物流センターの工事に伴ってでしょうか、水門左側と、右側のトタン小屋横に茂っていた数本の木は、すべて取り去られていました。領家水門の古風な外観によく似合い、よいアクセントになっていたのですが‥‥。

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水門の正面ばかりで恐縮ですが、新芝川を出て荒川に戻ったところで、新芝川排水機場樋門が発するオーラに惹かれて一枚。

水門としては小物(失礼)にもかかわらず、外観のトンガリ具合は強烈で、近隣の2水門とは真逆の立ち位置(?)といえるでしょう。半ばで折れた巻上機室がどこか、宇宙戦艦ヤマトの艦橋を思わせるSFチックな雰囲気も。扉体が開いたら、何かが発射されそうだなあ(笑)。
撮影地点のMapion地図

(29年10月9日撮影)

(『10月9日の旧岩淵水門…1』につづく)

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タグ : 新芝川 荒川 芝川水門 領家水門 新芝川排水機場樋門

10月9日の荒川スナップ

(『荒川河口のフネブネ』のつづき)

212011.jpg以下、荒川を遡上した道々のスナップをいくつか。好天に恵まれ風も穏やか、馴染みの水路であることも手伝って、気持ちのよい川走りでありました。

閘門様におかれましてはご機嫌麗しく。この角度から眺めると、前後扉室の堰柱が、高さに相当の差を持って造られているのが実感できますね。荒川の堤防高と、内部河川の水位低下分を足した寸法が、目で実感できる場所でもあります。

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小松川橋附近で見た高圧鉄塔の基部、直書きされた警告が気になって一枚。この手の注意書きって、当たり前のように思って気にも留めないと、ある日突然なくなってしまったりするので、まめに記録しておくにしくはなし。

高水敷に立っているので、計画高水位の分をコンクリート製にしたと考えてよいのでしょう。陸上ではあまり見られない形態に思えましたが、いかがでしょうか。

212013.jpg木根川橋の「河川情報板」に、珍しく実のある(失礼)メッセージが。「中川水門通航止め/11月1日~3月下旬」‥‥あらら、中川中流部のマリーナに繋留しているオーナーは大変ですね。

中川の屈曲区間を下ってきたら、上平井の合流点で綾瀬川を綾瀬水門まで上るか、下って江戸川競艇場を突っ切るしかなくなってしまうのか‥‥。

通航艇が増えたら、競艇場の上下流で警備についている、警戒艇が忙しくなりそうではあります。東京湾に出るだけなら、新中川と旧江戸川を南下するコースもありますが、ほぼ全部が徐航区間なので、せっかちなオーナーさんにはツライかもしれません。

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日暮里・舎人ライナー、荒川橋梁に迫って一枚。仰げば流れるような曲線を描く上すぼまりの橋脚、桁下高があることも手伝って、どこか爽快感のある眺め。荒川可航部随一の美人橋梁といっても、いい過ぎでないでしょう。

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芝川水門の前まで遡上してきました。お久しぶりの芝川水門、中途半端に補修されて、しかも左の扉体のみ汚れており、何やらまだらに見えますね。右の堰柱から「使用前・使用中・使用後」みたいな感じ(笑)。

扉体に貼られた「調整中」のステッカー、もはや「そろそろ外したらどうかなあ」という気持ちも失せて、ディテールの一部と化しています。それとも、外せない事情が何かあるのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(29年10月9日撮影)

(『新芝川河口部の水門たち』につづく)

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タグ : 荒川 荒川ロックゲート 閘門 芝川水門