fc2ブログ

7月9日の水路風景…2

(『7月9日の水路風景…1』のつづき)

301031.jpg魚探の感をにらみながら海老取川澪筋を出て、多摩川を遡上開始。予報通り急速に雲が濃くなり、後には少し雨もぱらついてきて、写真もサエませんがご容赦ください。

北岸沿いには、高速大師橋の工事のため、ご覧のような繋船杭がいくつか設けられています。ここは鵜たちの格好の社交場になってもいて、右の一羽など風に向かって翼を広げ、何やら楽しそうですね。

301032.jpg
羽田第一水門の前を通り過ぎざま、一枚スナップ。羽田周辺の入堀にあった水門群が次々廃止されるご時世、船溜を守るこの水門の希少性が、ぐっと高まってきたように思えたものでした。

301033.jpg

301034.jpg高速大師橋の改架現場に近づいてきました。昨年9月に、鉄鋼埠頭で造られた桁が仮置きされたのを見に来ましたが、5月29日すでにスライド式の工法で改架が成っています。

中央径間の左右には、紅白のジブをもたげたクレーン船が一隻づつ控えており、狛犬か門番みたいな風情。工事が続いていることもあり、足場や台船も多くわさわさと落ち着かない雰囲気です。

301035.jpg
右手、北岸側にいたクレーン船を間近で一枚。スパッドで停めてあるとはいえ、上下流のあちこちに控えのアンカーロープが伸びていて、それを示すブイが点々と見えるため、引っかけないよう気を遣います。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…3』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村
クリックお願いします

タグ : 水辺の鳥たち羽田第一水門クレーン船多摩川

7月22日の海老取川

(『7月22日の海老取運河』のつづき)

221031.jpg
ただ一つ生き残った河畔の空港向け看板、ポンジュースさんの生存確認写真を一枚。変わらぬ美しさを保っているところを見ると、定期的に手が入っているようですね。

221032.jpg稲荷橋をくぐって、湾入状に少し水面が広がっているところ、小型のクレーン船がいました。船名はわかりませんでしたが、クレーンのキャブに書かれた銘は縄定さんでした。

今まで通ってきた区間では、特に工事をしている風ではなかったので、はて、と思っていたら、その先に答えがありました。

221033.jpg
河道が急速に狭まってゆき、澪筋への緊張感もいや増す南端部の区間。左手は繋留施設、右手は波返し付きの堤防ですが、手前にびっしりと鋼管矢板が打ち込まれていました。

護岸の更新工事が始まったのですね。クレーン船はこの作業のために出張ってきたのでしょう。のどかだったここも、これから様変わりしそうです。

221034.jpg
潮が上げているとあって、釣り人さんのまあ多いこと。それでもこの辺りの皆さんは舟航に理解があるので、我が艇の姿を見ると、早々に竿を引いてくれました。ありがとうございました!

さて、久しぶりの海老取川澪筋、馴染みの水路とはいえやはり緊張します。波返しのある堤防、無縁供養堂、上げ潮に身を沈めたカメノコ‥‥久々の澪筋風景を味わいながらも、魚探に目を落としながらそろそろ歩きで通過。

221035.jpg出口の灯標を左に見て、多摩川本流へ。ここで面舵を切り、上流に向かいました。本日のお散歩テーマは、多摩川下流部の水門めぐりです。

遡上して間もなく、繋留船列の間に見えてくるのは羽田第一水門。堰柱には、外から巻き立てたような補強の跡が見えますね。扉体は塗り替えられたのか、色褪せもなくきれいです。
撮影地点のMapion地図

(30年7月22日撮影)

(『7月22日の多摩川水門めぐり…1』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 海老取川多摩川台船羽田第一水門

羽田の水門と船溜…3

(『羽田の水門と船溜…2』のつづき)

56036.jpg初めて見る羽田第一水門の裏側。平滑なスキンプレートが美しいよそゆき顔ばかりでなく、構造の走るまさにウラの表情は、ディテールも豊かで味わいがありますね。やはり水門はくぐってこそ。

ここで船溜を出て、いま一つの羽田第二水門に向かいましょう。
ちなみに、便宜上こちらを「羽田第一船溜」、これから向かうものを「羽田第二船溜」と、水門名にちなんで勝手に名付けさせていただきました。正しい名称をご存じの方がおられたら、ぜひご教示ください。

56037.jpgこのあたりは桟橋も多いので、いったん多摩川の河道中央近くに出て遡上、沖から回り込むように羽田第二水門へ。あまり沖に出ると、浅くなっているので要注意です。

ここは斜張橋・大師橋と、首都高横浜羽田空港線橋梁がかたちづくる大三角形の中。羽田第二水門は、この三角形の短辺となる岸辺にあります。


56038.jpg槍づけする屋形船越しに望む、羽田第二水門。

過去ログ「多摩川点描」でも触れたように、羽田水門の方が竣工は新しいのですが、なぜかこちらが第二を名乗っており、また銘板はどちらも「羽田水門」と区別されていないなど、いろいろ不思議な点のある兄弟水門です。


56039.jpgご覧のとおり、堰柱を白い塗装でお化粧して、さらに巻上機室も茶色のコルゲート板できりりと引き締め、弟分よりだいぶおしゃれをしています。

左の護岸に見えるラクガキ、まだ消していないんだ…。イヤ、下らない話で恐縮ですが、羽田第二水門というと、一発で脳裏に浮かぶ絵があるんですよ。

さすがに今は塗りつぶされて消えていますが、以前、左の堰柱基部にやくざなアンパンマン(ゴメンナサイ)みたいな、剣呑なラクガキがデカデカと描かれて、不謹慎ながらその絵柄がツボにはまってしまい、まあ、笑いこけたのなんの。

さらにその後、読売新聞を見ていたら、佐藤淳一氏の「恋する水門」の書評(Das Otterhaus讀売新聞9月23日朝刊、書評に出てます』参照)を発見したまではよかったものの、掲載写真が奇しくも、これまたラクガキ健在時の羽田第二水門。もう完全に追い打ちをかけられ、より強く刷り込まれた形に。失礼ながらウケ狙いなのではと、下司な勘繰りをしてしまったほどでした(こちらもゴメンナサイ)。

56040.jpg
ヨタ話はさておき、ラクガキ水門…もとい、羽田第二水門も初くぐりです。扉体に描かれた真一文字は、増水した多摩川から船溜を守った証し。もう少し晴れていれば、陽を浴びて輝くいいお顔を撮ってあげられたのですが。
撮影地点のMapion地図

(23年4月10日撮影)

(『羽田の水門と船溜…4』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 多摩川羽田第一水門羽田第二水門羽田第一船溜羽田第二船溜

羽田の水門と船溜…1

(『海老取川の桜』のつづき)

56026.jpg海老取川澪筋を出て、多摩川の上流側に転舵したところで振り返って。上流側の航路標識は、写真のようなオレンジ色のブイになっています。

ここで、プレーニングで澪筋を飛ばしてくる地元漁船らしき艇が! 慣れていればこそなのでしょうが、とてもまねできません。
小心な私はもちろん、微速航行でそろりそろり抜けました。

56027.jpg多摩川を遡上しながらふと対岸、川崎市殿町のあたりを見ると、これまた見事な桜並木が!

ちょっと遠いのと、曇っていることもあり、写真ではよくわからないのが残念ですが、規模の大きさはこの距離からでも十分感じられます。きっと、お花見客で賑わっていることでしょうね。


56028.jpg本日の目的地の一つ、羽田第一水門が見えてきました。水門はすでに何回か紹介していますが、この中の船溜には入ったことがなく、北前堀ほか羽田周辺の船溜をめぐって楽しんだ(『羽田周辺の船溜めぐり…1』ほか参照)身としては、以前から気になっていたところです。

下流側のこの角度から眺めると、林立する杭とひしめく漁船群に足元を埋められて、いかにも羽田猟師町といった雰囲気ですね。

56029.jpgさっそく入ってみようと水門に近づいてみると、左手の水辺がちょっと気になりました。

小さな桜2~3本、それにソテツ(?)なども植えられて、ちょっとした小公園のおもむき。お花見客らしい姿も何人か見られます。近所の人にとっては、よく知られた穴場なのかもしれませんね。

水際に敷き詰められた、つぶれたドーナツかアンパンみたいな護岸、何ていうんでしょう。遠目に見た限りでは、やわらかそうな素材に見えました。

56030.jpg
では、羽田第一水門の初くぐりを…。

繋留船越しの、のどかな雰囲気とはまた違った、水門らしいどっしりとたのもしい表情。定期的に塗り替えられているのか、扉体の塗装もきれいです。
撮影地点のMapion地図

(23年4月10日撮影)

(『羽田の水門と船溜…2』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 多摩川羽田第一水門