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7月12日の運河風景…5

(『「東京みなと丸」拝見!』のつづき)

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浜離宮の北東角を左折し、築地川の軸線に入ったところで、まあ、ガックリきました。フェンスで閉塞されている‥‥。

水面は見たところ奥まで平穏そのもので、特に大きい工事もしていないようなのに、これはどういうことでしょう。近々工事が始まるのでしょうか。南門橋との再度の逢瀬は、これでかなわなくなってしまいました。

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遠くで長声2発が聞こえたので、水上バスの進入を察して急いでフェンス前を離れ、邪魔にならないよう築地川水門の右側へ。間もなく、「リバータウン」が姿を現わしました。

この角度から進入シーンを眺めると、幅に余裕がないこともあってか、ズルズル‥‥と這い出てくる感じがして、ちょっと面白いものですね。

253033.jpg浜離宮を離れてから隅田川を遡上し、月島川水門の前に新しく架かった人道橋を拝見。

桁下高を確保するためとはいえ、前後の取り付け道路が実に長大で、テラスを圧迫しているのが目立ちますね。表面は周りと揃えた石板張り風で、落ち着いた雰囲気に仕上がっていましたが。


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ほぼ正面から。太鼓に反った橋というのは、シンプルな鋼桁橋でも見た目が柔らかい感じでよいものです。

水門への見通しが桁で少し悪くなったとはいえ、信号を橋の側面にも設けるとは。巻上機室、扉体前、そして橋にと3つも。賑やかなことになりましたね。

253035.jpg桁の右側に銘板らしいものが見えたので、流速で流されるのをだましながら近づいて、何とか撮れたのがこれ。ボケてしまいましたが、かろうじて判読はできます。

正式名称は「月島川水門テラス連絡橋」、製作は矢田工業とのこと。もう供用されたでしょうか。川面と水門が堪能できるスポット、ぜひ一度お散歩に訪れてみたいものですね。
撮影地点のMapion地図

(令和2年7月12日撮影)

(『7月12日の運河風景…6』につづく)

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タグ : 築地川 築地川水門 隅田川 月島川水門 水上バス 浜離宮

5月20日の築地川…5

(『5月20日の築地川…4』のつづき)

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回頭しながら、二つの径間をくぐりディテールを堪能して、南門橋との初邂逅を終えることにしました。これで、都内の可航水路にある震災復興橋は、すべて巡ったことになるのかな?

これからも出入り自由な状態が続くのか、環状線の工事もあるのでわかりませんが、ともあれ今日ここに来られた幸運を、喜びたいと思います。

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220043.jpg橋の近くにあった、櫓‥‥見附の跡でしょうか、台状に高めた石垣。

石垣の組み方は総じてとても丁寧で、これが江戸時代のものなら、かつて浜御殿であったことを実感させる施工ぶりではあります。当時の土木技術をかいま見られる遺構として、大切にしていただきたいですね。


220044.jpgふたたび雲が増えてきた空の下、今度は右手に木々と石垣、左手に桟道を見ながら、築地川をゆるゆると下って戻ります。最奥部から眺める川景色、とても新鮮。

江戸期の埋立によって生じた水路、またそのころの水辺のさまを今に残す都心の川という意味でも、南門橋と合わせて短区間ながら魅力のある水路と思います。チャーターボートの観光コースにも悪くないでしょうね。

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隅田川に出て取舵、スロットルを倒して遡上することにしました。近場に見ておきたいものがあったからです。

気持ちのよい風になぶられつつ見上げると、頭上を圧する築地大橋の構造が広がり、空はふたたび雲がまばらになって、青天井がのぞけてきました。

(30年5月20日撮影)

(『豊海橋の仮橋』につづく)

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タグ : 築地川 隅田川 南門橋

5月20日の築地川…4

(『5月20日の築地川…3』のつづき)

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南門橋右径間をくぐり終えて、微速で左回りに回頭しつつ、水面上から初めて見る築地川最奥部の光景。

暗渠のポータル、石垣に似せたコンクリートのフタで塞がれたのですね。左手奥は、海岸通りの拡幅で幅を狭められた、汐留川の北東端です。だいぶ前になりますが、確かここに環境局の小型清掃船が入っていた写真を、ウェブサイトで見た記憶があるのですけれど、記憶違いだったかな‥‥。

まあ、今日は河道を塞ぐフェンスが外れていて、南門橋をくぐれただけでも幸運と思わなければなりません。冒険は慎んで、橋見物に集中しましょう。

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220038.jpg近くで見ると、この橋脚部分の張り出しが滋味にあふれ実にいい感じ。橋詰のそれが直線を取り入れた、いわば角丸断面なのにくらべ、橋脚はほぼ半円断面で、円柱を思わせるまろやかさが、橋脚ということもあってかしっくりきます。

しかしこちら側は、汚れや白化がずいぶん目立ちますね。日照の差で乾燥しづらいからか、または車道に面していて、粉塵を浴びる確率が高いからでしょうか。

220039.jpgくぐってきた径間を振り返って。汚れてもむしろ味のうちと思えるのは、この豊かな装飾に負うところが大きいでしょう。デザインを担当した山口文象氏ご自身は、装飾を施すことはお好みでなかったようですが。

このあたり、「橋を透して見た風景」にも一項がありますが、ウェブ上では「建築家 山口文象」の「1924橋梁デザイン」に山口氏のインタビューがあり、南門橋の竣工時の写真も載っています。

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水鏡でできた、黒く縁どられた紡錘形の向こうに、築地川の初めて見る角度が。この温かみのある曲面と質量感。鋼橋では味わえない、RCアーチの醍醐味の一つですねえ。

(30年5月20日撮影)

(『5月20日の築地川…5』につづく)

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タグ : 築地川 南門橋 橋の裏側

5月20日の築地川…3

(『5月20日の築地川…2』のつづき)

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右手の桟橋が途切れ、最奥部の水面とともに、橋の側面が眼前に広がりました。ああ、さえぎるもののない、まさにクリアな状態で南門橋の全貌を拝める日が来ようとは。嗚呼。

光線の具合もよく、ビル群をバックにくっきりと浮かび上がったこの艶姿。かつての離宮の導入部として、デザインも特に意を用いられたと聞いています。ディテールを堪能するとしましょう。

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220033.jpg右側通航の原則に従って、右径間に舵を切りました。高欄のディテールが明らかになってくるとともに、アーチ下の黒々とした陰影が視界の面積を次第に占めて、この手の橋特有の質量感が迫ってきます。要石に擬した凸部、ボルト跡が見られることから、以前は何か別パーツが取り付けられていたようですね。

最奥部の水深ですが、右写真のとおり1.6から1.9mほど。先にも触れたように、かつては喫水の深いヨットがもやっていたくらいですので、途中の区間はまず十分な水深があります。最奥部に至って若干浅くなり、また凹凸はあるものの、モーターボートにとってはまったく余裕の数字です。

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タイトルにも掲げた写真をトリミングして、要石ぽい部分のアップを。高欄の連続したアーチ様デザイン、その上に連なる歯状装飾、アーチのリム、「要石」の天端の処理と、まあ細やかなこと。

「要石」に話を戻すと、最初は橋名板の跡かしらと思っていたものの、よく見ると中央の穴に、切断されたコードが出ていますね。橋側灯を外したとみて間違いないでしょう。

紅林章央氏の著書「橋を透して見た風景」を開いたところ、竣工間もないころと思われる南門橋の写真が掲載されており、橋側灯があったことが確認できました。

220035.jpgあまりよく撮れなかったのですが、黒く沈むアーチの裏側にスッ、といった感じで、対角線を描いていた波紋の反射が気になっての一枚。

装飾は袖高欄まで連続しており、水面近くの階段状に末広がった処理も地味に素敵。いや~、本当に来てよかったですわ‥‥。
撮影地点のMapion地図

(30年5月20日撮影)

(『5月20日の築地川…4』につづく)

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タグ : 築地川 南門橋 橋の裏側

5月20日の築地川…2

(『5月20日の築地川…1』のつづき)

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220027.jpg左側は浜離宮の緑が、もくもくとひとかたまりのようになって連なり、水面低くまで枝葉を茂らせている幽谷のおもむき。

右側は錆色の桟橋構造が続き、環状線の工事が進行中であることを示しています。あっ、河道を塞いでいたフェンス、桟橋の脚にからめて避けてあるんだ。また工事たけなわになったら、通れなくなるのかなあ。


220028.jpg「船いきれ」に満ち満ちていたかつてを思うと、ちょっと寂しくはあるのですが、最奥部まで難なく入れるこの日を迎えられたのも、繋留船が一掃されたればこそ。

緑のヒサシの下、木漏れ日を受けてのぞける石垣の美しさも堪能できて、日本橋川同様の歴史を感じさせる水路風景。この石垣も、江戸時代の築造なのかしら?


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浜離宮の内堀に水を通づる水門のあたり、フェンスにお行儀よく留まった鵜さんの姿が。

折からの陽射しにツヤツヤとした羽毛が輝いて、健康優良児ぶりをアピール。餌のお魚も豊富ですもんね。

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桟橋が途切れて、いよいよ最奥部が迫ってきました! いや、南門橋がさえぎるものなく迫ってくるこのひととき! 橋の下まで繋留船が詰まっていて、近づき難かったころを思えば夢のよう。この一点に限っていえば、繋留船の適正化は実に英断でありました。

水深は全く問題なし。最近まで、多数のヨットがもやっていたくらいですから‥‥フィンキールを持つ、喫水の深~い艇の停泊環境があったとなれば、たかが小型モーターボートが余裕しゃくしゃくなのもむべなるかな。橋をくぐって、向こう側に出るのも問題なさそうです。
撮影地点のMapion地図

(30年5月20日撮影)

(『5月20日の築地川…3』につづく)

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タグ : 築地川