「赤運河」の日…1

(『5月3日の橋の裏側』のつづき)

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帰路、大横川の桜並木区間を抜けて、平久川との変則十字流へ。「3月23日の水路風景…1」で見た、平野橋架け替えの様子を見てゆこうと思ったのです。

打ち込みの途中だった鋼管が見られなくなり、足場や警戒船が姿を消したほかは、特に変わりがないような‥‥。通ってもよさそうな雰囲気でしたが、何となく「呼ばれていない」感じがして、鼻先を突っ込んだだけにとどまりました。

151049.jpg平久川に戻って右へ転舵、平久橋の橋裏を見上げつつ前進微速。あとはのんびり、狭水路の静けさを楽しみながら、通い慣れた道をゆるゆると一路南下。

汐浜運河との十字流を過ぎてしばらくゆくと、いつもと変わらぬこの、モスグリーンの水面が、あるところを境にくっきりと色を変えて‥‥。



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見事な真っ茶色に。

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あまりにもくっきりと色が変わったのに驚いて、思わずスロットルをゆるめ、「水の境界線」を撮ってしまったほどでした。

以前、「運河の水が…」でも紹介した、何らかの原因で、藻類が爆発的に発生したための現象でしょう。赤潮ならぬ「赤運河」といってよい現象ですが、今まで何度か体験したものの、ここまではっきり境界線が観察できたのは初めてで、しばらく留まり、興味深く観察してしまいました。

151052.jpgおりしも汐見運河との十字流近く、第一石油販売の桟橋も、誉めてやりたくなるくらい鮮やかに赤っ茶けた(?)水に囲まれ、いつもと違った雰囲気です。誤解を招くといけないので、大急ぎでつけ加えておくと、臭いはまったくありません、はい。

大横川、平久川とも、竪川・小名木川経由で隅田川からの水が入っており、干満問わず南流しているはずですから、上の写真の地点までは真水の供給が勝り、茶色い水を押しやっているのでしょう。

隅田川や亀島川では、茶色い区間はありませんでしたから、流速と海水の濃度が、水の色に関連しているように思えたのですが、いかがでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(26年5月3日撮影)

(『「赤運河」の日…2』につづく)

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タグ : 大横川 平久川 平久運河 汐見運河 第一石油販売 江東内部河川

5月16日の水路風景…2

(『5月16日の水路風景…1』のつづき)

125046.jpg汐見運河との丁字流にさしかかるあたりで、イグアナクレーンが定位置にいないのに気づきました。コレハ! と期待に胸をふくらませていると、ラッキーなことに曳船とバージが接岸中!

作業員の方の姿も見えて、荷役の真っ最中であることは一目瞭然。いや~、さすが平日の朝一番、希少なイグアナ君の稼働中の姿に、ふたたびあいまみえることができるなんて!


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勇んで近づいてみると、ちょうどレールを1本、揚げた直後のようで、トロリーがバージの上まで前進しつつあるところでした。

作業のお邪魔をしてはいけませんから、心ははやっていても艇は最微速、引き波を立てないようにゆっくりと接近しつつ拝見します。

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トロリーのフックが、スルスルとホールドの中に下がってゆく…。姿は見えませんが、船内にも玉がけの作業員の方が待機しているのでしょう。

すでに陸揚げされたレールの上には、4人の作業員の方が配置されており、スピーカーで緊張感のあるやりとりをしながら、クレーンのオペレーターと呼吸を合わせ、作業を進めていました。

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レールが釣り上げられて、ほとんど揺れることなく、定位置にスッ、という感じで降ろされると、皆さん慣れた手つきで位置の微調整をして、フックを外すまで、流れるような手際の良さ。お見事です!

今までも何度か、クレーンが定位置から移動していたり、バージが接岸しているところには出くわしてはいますが、いずれも作業の合間でした。実際にレールを荷揚げしている最中に、一連の作業を拝見できたのは、これが初めてなのです。いや~、ありがとうございました!

125050.jpg最後に、静かにたたずむ運河の給油所・第一石油販売の姿を。

シンボル的存在だった背後の油槽も巨大マンションに変わり、周囲の雰囲気が一変したものの、ゴムフェンダーをめぐらした鋼製ポンツン桟橋の、質実剛健な魅力は健在です。今回も失礼してしまいましたが、一度接岸してお話をうかがいたいものです…。
撮影地点のMapion地図

(25年5月16日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 汐見運河 平久運河 イグアナクレーン 第一石油販売

2月18日の内部河川…2

(『2月18日の内部河川…1』のつづき)

88011.jpgおなじみ運河の給油所・第一石油販売を一枚。この日は営業日でしたから、艇を着けて声をかければ、あるいは下田所長に再会できたかも…。

いや、お会いしたといっても、あのとき一回だけですが、一度ゆっくりお話をうかがいたいと思っています。実は潮位がかなりシビアで、時間を過ごすと、この後すり抜けが難しくなるため、失礼させていただきました。

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十字流東側に位置する鴎橋も、下り線(?)の桁が完成間近のようです(工事中の写真は過去ログ『平久川に拾う…2』参照)。最近の桁橋らしい、天地はあくまで薄くまとめ、低面はフラットというシンプルな外観です。

88013.jpg平久運河・平久川を北上、大横川との変則十字流に面した、永代通りの汐見橋をくぐります。このあたりから、すり抜けの雰囲気が濃厚になってきました。立つと、桁の底面が見えなくなりそうなレベル、A.P.+3.3mだけありますね。

ボルトの頭が、ぼこぼこと出っ張っているところが結構ありますから、高潮位時にくぐるときはゆめご油断召されませぬよう。
撮影地点のMapion地図

88014.jpg首都高9号深川線の下、かつて油堀川との十字流だった場所にある、お役所の艇庫。以前は開放式で、中にセンターコンソーラが見えた(過去ログ『理想の水路生活?』参照)のですが、何年か前から衝立が。盗難でもあったのかしら…。

で、艇庫に隣接する古典トラス・鶴歩橋(下写真)にはやはり惹かれるものがあって、ディテールを楽しみつつアップで。帰宅後、「小型トラスたちを味わう」のときと、あんまり変わらないアングルであったことに気づき、ちょっと凹みました。

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(24年2月18日撮影)

(『2月18日の内部河川…3』につづく)

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タグ : 江東内部河川 平久運河 平久川 第一石油販売

7月23日の川景色…3

(『7月23日の川景色…2』のつづき)

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黒い窓枠の連続窓のせいか、キリッと締まった感じのする佃水門をくぐり、朝潮運河を出て…

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豊洲運河から、なんとなく左折して汐見運河へ。ええ、またなんとなくです。

69028.jpg平久運河との十字流、第一石油販売(『水門先生と江東運河地帯…2』ほか参照)に挨拶しつつ通り過ぎようとしたら、ひとつ驚かされたことがありました。

あ、あれ? 背後にドンとそびえていた、出光のロゴとマーク入りの油槽がなくなっている! 
撮影地点のMapion地図


69029.jpg見れば板囲いがされて、大きなクレーンも入り工事中のようですね。事務所や桟橋には変化がないことから、廃業されたようには見えませんでしたが、だとするとあの油槽は何だったのでしょう。実はすでに使われていなくて、地下のタンクか何かから給油していたのかしら。

つい先日、「タモリ倶楽部」の収録中に油槽を見たばかりだったので、驚きもひとしお。フネブネと濃いつながりのあった運河のシンボルが、また一つ消えてしまいました。

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いささか凹み気味でゆるゆる流しつつ、ふと運河沿いの団地を見上げると、屏風を立てたように両翼を広げたかたち。水面から見上げるとなかなか雄大で、南風を一杯にはらんだ帆のようでもありました。


(23年7月23日撮影)

(『7月23日の川景色…4』につづく)

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タグ : 朝潮運河 汐見運河 佃水門 第一石油販売

水路の立役者たち、揃い踏み!

この趣味、機付きの木っ端ブネと可航水路さえあれば、まず申し分なく成り立つ遊びですので、極端ないい方をすれば、水路上を走る高架も、クレーンも、橋さえもなくたって、一向に構わないわけです。

可航幅を狭める高架橋脚や、上空高を制限する橋桁がなくなるだけで、大型艇の遡上範囲は一気に広がりますし、水上からの見通しもよくなって、眺望とともに航行の安全にも寄与するでしょう。

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しかし、そんな水路に、果たして飽かず惹かれ続けたかしらと考えると、答えは否でしょう。例え開鑿に至る背景や、街の発展に役立った歴史を知っていたとしても、いうなればディテールに乏しい平板な水路風景には、これほどの魅力を感じなかったと思います。

高架や橋の多さは、街が盛んに息づいているあかしであり、それらを見上げ、堪能できる街中の水路歩きは、一部の大都会でしかできない貴重な体験なのだと思っています。彼らはいわば、水路をより魅力的にしている立役者なのです。

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まあ、立役者だとしゃちこばっても、そう思っているのは私含め一部の人だけでしょうから、今回、タモリ倶楽部で取り上げていただけると知ったときは、「テレビを見ている人に、面白がってもらえるのかしら?」という不安は少しあったものの、いつも世話になっている彼らに、何か恩返しをしたような気がして、やはり嬉しかったものです。

それも竪川の高架下水路、水上派出所、旧防波堤、晴海の廃線跡、そして古賀オール岸壁と、船頭的にはまさにオールスター夢の共演で、たたみかけて紹介してくださるというのですから、やりがいもあろうというもの。

もっとも、生来のアガリ症ばかりはどうしょうもなく、緊張のあまり注意散漫になって突っ込まれる(これを書いている時点で、どこまで放映されるかはわかりませんが)など、惨憺たる有様でお見苦しい限り。もう暗渠が…いや、穴があったら入りたい気分です。

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中でも特に嬉しかったのが、「運河の給油所」第一石油販売(上の写真)の方とお話ができたとき。

日曜祭日は休業の上、ディーゼル船専門とくればまずご縁はあるまいと思っていたので、ほんの短時間ながら幸せなひとときでした。こんな貴重な体験ができたのも、番組収録ならではと感謝しています。ありがとうございました。

【ご案内】
竪川ほかの高架下水路イグアナクレーン古賀オールについてはそれぞれタグからどうぞ。
竪川については、過去ログ「竪川…1」「竪川…2」「竪川…3」でも全区間を紹介しています。

ちなみに、イグアナクレーンの命名者は佐藤淳一氏です。あっ、もとは中黒つきだったんですね。しまった。
⇒「イグアナ・クレーン」(Das Otterhaus

【追記】こちらのブログで、タモリ倶楽部を丹念に記録されています。⇒チミンモラスイ!
[タ]最低橋リンボー・クルージング@大横川
[タ]Tokyo運河Walker創刊!?


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タグ : 竪川 汐見運河 イグアナクレーン 高架下水路 江東内部河川 第一石油販売 タモリ倶楽部