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1月21日の古川…1

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1月21日は、お手伝いで近場を巡ってきました。ずいぶん遅い本年初出航であります。すでに大寒波と大雪が近く訪れると予報されていたものの、当日日中は思ったより暖かく、少し靄がかかったものの、よく晴れ風もきわめて静穏とあって、気持ちのよい川走り初めを楽しむことができました。

東雲運河に入ると、前回12月10日に見かけた、豊洲運河水上派出所前の工事が気になって、通過しながらスナップ。二隻の杭打船に挟まれて、少々肩身狭い風に姿を映す派出所。階段の周りには、パイプ組みの足場とポンツン桟橋が架設され、工事の離着船に利用されているようでした。

216002.jpg北西の微風とあって、港内に出ても水面は素晴らしく滑らか、デッドフルで飛ばしても、ほとんどピッチングを感じないほど。

晴海沖には、土運船とグラブ式浚渫船が作業中、日曜日にご苦労さまです。右側のマストに、上から球形・菱形・球形の形象物を掲げているのが見えますね。作業中で他船を避けることができませんよという、操縦性能制限船の形象物です。

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快適にプレーニングして、あっという間に竹芝運河へ到着、直進して古川を遡上します。

桁下に水面の波紋を映す橋梁群、奥に横断幕が掲げられ、工事中で足場が架かり、桁下A.P.+4.1mとのこと。潮位が高いので、ぐっと低く感じられますね。

216004.jpg新幹線をはじめ、多くの線路が渡る鉄道橋をくぐって。ここの橋脚、あまりに橋が過密なせいか、長々と壁のように連なり、上流側のレンガ橋脚ともつながっていて、切れ目のないのが珍しいですよね。

しかも、首都高まで支えているわけで‥‥。橋梁名は知らないんですが、一つの橋として扱われているのか、それとも竣工年ごと、路線ごとで区別しているのか。

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橋をくぐれば‥‥ハイ、こんちまた麗しいギッシリぶりで! 久しぶりに航過する金杉の船宿街、お元気そうで何よりであります!
撮影地点のMapion地図

(30年1月21日撮影)

(『1月21日の古川…2』につづく)

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タグ : 東雲運河東京港竹芝運河古川高架下水路浚渫船豊洲運河水上派出所水上派出所

7月10日の水路風景…5

(『7月10日の水路風景…4』のつづき)

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有明西運河ではおなじみ、海上保安庁バースにもやうHL05「海洋」。アンカーレセスや舷窓の下など、開口部からの錆垂れが目立ち、ちょっと痛々しいですね。

最近とみに多くなった、領海警備から帰ってきた巡視船などはこの比でなく、舷側全体がべったりと錆色でおおわれて、任務の厳しさを感じさせたものです。汚れの目立つ白い船体色で、美しい外観を維持してゆくのは並大抵のことではないでしょう。特に近年は海保も多忙ですから、手の回りかねるところがあるのかもしれません。

194022.jpg有明西運河を出て針路そのまま、豊洲、晴海の突端を右に見て進んでゆくと、晴海のH-2バースに「日本丸」が休んでいました。

新しいと思っていた2代目「日本丸」も、就航からもう32年目。もはや大ベテランの域に達しているといってよいでしょう。横浜で保存されている初代は、57年目にしてバトンタッチしたそうですから、その伝からすると、まだ25年は現役に留まるのでしょうか。

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月島沖で取舵に当てようとしていたら、ちょっと待て! 右手にまたも新顔を発見。

水産埠頭である月島F-5バースに憩う、海洋大学の漁業練習船「神鷹丸」。これも去る4月に引き渡されたばかりの、ピカピカの新造船です。ブルーの帯が全体をキリリと引き締めていて、いならぶフネブネの中でも非常に目立ちます。

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194025.jpgこの「神鷹丸」は4代目で、旧水産大学時代から引き継がれた伝統ある船名。1,000tに満たない小兵ながら、はるか遠洋に出かけて調査や実習を行う任務上、乾舷も高くちょっと肥えた船型で、見た目にも安定がよさそうですね。

フネブネの姿を楽しみながら港内を横切って、竹芝運河から芝浦運河地帯へ入りましょう。一つ、様子を見ておきたい物件があるのです。
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…6』につづく)

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タグ : 東京港有明西運河竹芝運河

3月29日のお花見水路…5

(『3月29日のお花見水路…4』のつづき)

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少々風も出てきて、波も立ってきたので、お客さまを乗せて港内を突っ切るには、あまり具合のよくない状況になってきました。少し時間がかかっても、目黒川へは運河づたいに向かった方がよいでしょう。

竹芝運河から古川の河口で左折、芝浦運河を南下することに。おなじみ浜崎橋ジャンクションを仰ぐと、桁側面に陽光を反射して、古川の上流に向かって収束してゆく、見事な造形を見せてくれました。

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170_023.jpg芝浦運河に入り、古川水門をくぐってすぐ右手、新芝浦橋の西詰近くにも桜の一群が。

右の写真は、以前も紹介した南浜橋~浦島橋間のテラスにある桜並木。こちらも3~4分咲きといった感じです。河畔桜の双璧ともいえる、大横川・目黒川には及ばないにせよ、道々の運河畔でも、こうしてあちこちの桜の姿を拾って歩けるのは楽しいものですね。


170024.jpg浦島橋は、芝浦運河地帯でも数少なくなった、リベット組みの鋼桁橋です。架け替えが著しい芝浦ともなれば、腕はまずくともやはり、アップで一枚収めておきたくなるというもの。

写真左手も、テラスの工事がだいぶ進んできましたね。整備が進むにつれて、東京港のバックヤードとして働いてきた運河地帯の面影は、急速に薄れてゆきます。


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港栄橋をくぐって、アーバンランチがやってきました。橋の手前で右に寄せて停止、道を譲って通過を待ちます。

全高を抑えた姿勢に、カタマランならではの旋回性能のよさを考えると、都内ならほとんどの狭水路で運用できそうですね。港湾部だけでなく、江東や隅田川西岸の河川でも、活躍する姿を見てみたいものです。チャーター便で、川めぐりをしたことはあるのかな?
撮影地点のMapion地図

(27年3月29日撮影)

(『3月29日のお花見水路…6』につづく)

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タグ : 古川高架下水路竹芝運河芝浦運河アーバンランチ水上バス

7月28日の川景色…4

(『7月28日の川景色…3』のつづき)

129016.jpgゆるゆると隅田川を下り、築地市場の前まで来たところで、左折し浜前水門をくぐりました。朝潮運河に建設中の、環状2号線の橋がどのくらい進捗したのか(『環状2号線の架橋工事…1』参照)、気になったからです。

しかし、周囲に巨大マンションが立ち並んだせいか、もともとこじんまりとした雰囲気の浜前水門が、さらに縮んで見えるなあ…。


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新月島川を抜けてみると、果たして、中央径間の桁の半分、上り線部分が架橋済みでした。

足場で覆われているせいもありましょうが、思ったより桁下高が低いですね。朝潮水門の運転室、電光掲示板ともに、ほとんど桁で隠されてしまっています。右端、橋脚には2灯式信号が設けられています。工事が進むにつれて、水門の設備は順次、橋の北側に移されるのでしょう。

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あっ、左側の径間、角落しで閉鎖されていますね。いよいよこちらも、扉体の更新工事でしょうか?

海側は天端一杯まで角落しを積み上げるのですが、こちらは満潮面より少し上のレベルで留められているので、色あせた扉体がよく見えます。

129019.jpg水門を出たところで振り返って。やはり橋桁が架かると、海側から見た印象も以前とだいぶ異なりますね。

扉体の更新工事が終わったころには、残りの1径間も橋の架設が成っていることでしょう。





129020.jpg朝潮運河を出た後は、芝浦運河地帯も見てみたくなりました。港内を横断し、古川河口・竹芝運河から進入。

浜崎橋も、塗り替えでもしているのか、桁下に足場とネットが張り出して、高欄には「↓航路有効幅員11.0m↓」の横断幕が掲げられていました。
撮影地点のMapion地図

(25年7月28日撮影)

(『7月28日の川景色…5』につづく)

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タグ : 新月島川朝潮運河竹芝運河浜前水門朝潮水門

光射す高架下水路・古川…1

(『夕凪橋の架け替え』のつづき)

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(承前)…古川です!
船頭にとっては何分難しい川で、何度かご機嫌伺いをしたものの、肘鉄を喰らわされる「呼ばれていない」回が続き、本格的に進入するのは、21年5月3日以来(『古川再訪…1』以下のシリーズ参照)、実に4年ぶり。トラウマを克服できた前回と同様の、5月初旬にあやかっての訪問となりました。

竹芝運河をかすめて、空中の一点に吸い込まれゆくような、浜崎橋ジャンクションの高架を仰ぎながら左に転舵。この、気持ちのよいアプローチと高揚する気分、今回は間違いなく、もうビンビンに「呼ばれている」と根拠のない確信をして、勇躍、前進微速!

120047.jpg久しぶりに訪ねたのですから、紹介済み区間も省略せず、改めて通しでまいりましょう。真っ赤な縄定船隊の、船溜が途切れたところから望むと、北岸の浜松町駅や芝離宮庭園などと、南岸を結ぶ人道橋、その向こうには鉄道橋密集区間が見えます。

このあたりまでは頭上の高架もレイアウトが複雑で、また河道幅もあるためでしょう、日本橋川よろしく橋脚が河中に林立していますが、鉄道橋の上流からはがらりとやり方を変えて、高架橋脚は護岸の外へ出すようになり、また橋も橋脚のない一径間のもので統一されて、流路に障害物を設けないようにしていることがうかがえます。

120048.jpg鉄道橋の2群目をくぐろうとしたところで、列車の轟音に思わず見上げると、ちょうど新幹線が通過するところでした。おお、いいタイミングで先頭車が撮れた…。

見上げて改めて気づいたのですが、ここの高架橋脚、前後のそれにくらべてえらく華奢ですね。ここだけ鉄道の橋脚から立ち上がっているのも、ちょっと変わっています。


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120050.jpgそしてお久しぶり、船宿街の船溜区間。こんちまたほどよいギッシリぶりで、何よりであります。

右写真、金杉橋が見えるあたりで、橋脚の一本に、蔦が這いのぼっているものがあるのに気づきました。陽当たりのせいでしょうか、桁の真下で途切れていますが、いずれ対岸まで達して、頭上にそよそよと葉を茂らせる日が来るのかもしれません。
撮影地点のMapion地図

(25年5月4日撮影)

【25年6月1日追記】2枚目、屋根つきの人道橋は新浜橋港区HP)というそうで、初代橋は大正2年7月ごろ創架なのだとか。実は歴史のある橋なのですね。

(『光射す高架下水路・古川…2』につづく)

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タグ : 古川高架下水路竹芝運河