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芝川に寄り道…2

(『芝川に寄り道…1』のつづき)

1081006.jpg道路から水門わきにある小公園に入り、土堤道の上に出てみると、水門が間近に眺められました。この角度から見て意表を突かれたのは、巻上機室の中にある、大きなスパーギヤや操作盤ボックスなど、機械類がほぼ丸見えだということ。

窓の大きさからすれば当たり前なのかもしれませんが、床面から天井まで、ここまで素通しなのはおそらく、初めてです。

昔あったオモチャのロボットに、胸のハッチを開けると、歯車類が見えるように造られているものがありましたが、それを連想される露出ぶり。これで窓がはめ殺しときたら、真夏の点検は地獄のようでしょうね…。

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1081008.jpg竪川樋門から下流側に向かうと、芝川との合流点近くに、こんな格好のよい人道橋を発見。橋の名前は、と橋詰の柵にあった銘板をのぞくと…。

ふれあい橋。
久しぶりに出会いましたわ(笑)。
以前、「ふれあい橋づくし」なんて記事をつくってみたりもしましたが、橋梁愛好家の皆さんの成果を結集して、「全国ふれあい橋名鑑」みたいなサイトができたら、面白いだろうな…と妄想。

1081009.jpgふれあい橋の真ん中から下流側を見ると、芝川・新芝川と竪川の合流点が一望できました。右手奥には、目指す青木水門…旧芝川の分流点も見えます。秋晴れの空の下、川面もさざ波一つなく、実に穏やか。

それにしても…と、眺めているうちに、ある感情が湧きあがってくるのを、抑えることができませんでした。低水敷は幅も十分だし、水を湛えていかにも可航河川らしい表情、過去ログ「新芝川…3」のときに、ここまで到達できなかったのが、今さらながら、もどかしさとなって込み上げてきたのです。

今は「新芝川再訪…6」でも紹介したように、フェンスで閉鎖されているので、かなわぬ夢となってしまいましたが、水路の状況から見れば、我が艇でここまで到達するのは決して難しくはなかったであろうだけに、やはり、残念でならないのです。青木水門を、艇から見上げてみたかったなあ!

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半ば走って、青木水門のそばに到着。各所で紹介されているので、状態があまりよくないことは知っていましたが、実見してみると、そのうらぶれた雰囲気は予想以上。同じ旧芝川の河口にある、領家水門(『新芝川再訪…1』参照)とは、ずいぶん扱いに差があるように思えます。

やはり左径間が、錆びた鋼材の角落としを重ねて塞がれてしまっていること、その左にある水位観測機器らしいものも赤錆びているため、廃墟然とした感じを受けるのでしょう。さらにもう一つ、廃墟感を助長するようなものがあることに、今回訪ねて気づかされました。
撮影地点のMapion地図

(24年10月21日撮影)

(『芝川に寄り道…3』につづく)

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タグ : 竪川(川口市)芝川竪川樋門青木水門ふれあい橋

芝川に寄り道…1

1081001.jpg10月21日午後は、用足しの帰りにちょっと寄り道してみました。まず降り立ったのは川口市安行領根岸、外環道のシェルターを望む芝川畔。このあたりは仕事で時々通るのですが、クルマからチラチラ見える水門が気になっており、機会があったら一度訪ねてみたいと思っていたのです。

川口市周辺は、かつて物流の動脈であった芝川を中心に、六ヶ村用水ほか、いにしえの灌漑水路や小河川が縦横に走っており、地名も川や橋を冠した味のあるものが多く見受けられ、内陸の水郷の面影を残す、ココロ惹かれる地域でもあります。クルマを降りては、水門まで走って見にゆくという慌ただしさながら、よい息抜きになりました。

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最初に訪ねた水門がこれ。堤防高相応に天地のある扉体、しかも3径間とくれば結構なボリュームで、堂々とした印象です。巻上機室の窓は、角に曲面ガラスをおごった出窓状。扉体が色あせてしまっているのが、ちょっとかわいそうですね。

対岸からでは水門の名前が確認できなかったので、帰宅後検索してみたところ、柳根(やなね)水門と判明(『KAZ's Log』の『ポタリング/芝川編』を参考にさせていただきました)。隣接する排水機場は、Mapion地図上に「柳根排水機場」とありました。水門を通って芝川に合流する水路は、藤右衛門川(Wikipedia『藤右衛門川』参照)ですね。
撮影地点のMapion地図

1081003.jpg土手道を下流側に歩き、外環道をくぐると対岸に見えるのが、ご覧の根岸水門。残念ながらもろに逆光で、写りがいま一つであります。

1径間ながら、こちらも高さがかなりあって、堰柱や巻上機室も頑丈そうな、全体的にどっしりとした印象。堰柱は左右とも波型の装飾が施され、巻上機室はタイルでツートンに化粧し、水門名も大きく掲げられているなど、柳根水門とずいぶん扱いが違いますね。ここを通る水路は、先ほどの藤右衛門川の放水路に当たるのだとか。
撮影地点のMapion地図

1081004.jpgクルマに乗り南下して、川口オートレース場の近くまで来ました。旧芝川の流頭部を扼する、青木水門を見ておきたかったからなのですが、嫌でも目に入ってくるのが竪川排水樋門と、竪川樋門(写真下)の兄弟。

交通量の多い二車線道路を挟んで、はす向かいにぬっと立つ姿は威圧感があり、初めて出会ったときは、その異様さに驚いたものです。人目につくことを意識したのか、巻上機室の側面が妙に小洒落た(?)造作になっているものの、むしろ異様さを助長しているようで、そのヘンテコぶり(失礼)に惹かれたものでした。側面中央に掲げられた銘板は、真鍮磨き出し風の立派なものなのですね。

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撮影地点のMapion地図

(24年10月21日撮影)

(『芝川に寄り道…2』につづく)

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タグ : 柳根水門根岸水門竪川排水樋門竪川樋門芝川竪川(川口市)