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最狭水路を抜けてみたい!…3

(『最狭水路を抜けてみたい!…2』のつづき)

3056.jpg視界の右端に、壁にこびりついた黒い貝の群れを見ながら、第一狭窄部(?)を突破。むふぅ~、と力んだ息を吐きました。

漁船の脇を抜ければ、しばらく繋留船の列は途切れるのですが、問題の福島橋手前までは、あとわずか。気持ち的には、もう少し時間がほしいような…。



3057.jpg考えるヒマもなく、あっというまに着いてしまった(泣)。スロットルを中立に戻し、恐る恐る近づいてみました。

残り3隻、手前の2隻は、私の艇とほぼ同クラス…奥の一隻が、少々大型です。ブルーのシートをかぶった2隻目は、岸との間に桟橋があり、若干出っ張っているのがわかります。手前2隻の陰になって、一番奥の艇の様子が、よくわかりません。我が進路の死命を制する(笑)一隻、祈る気持ちでのぞき込んでみると…。

3058.jpg無理。絶対無理。
桟橋だけならまだしも、太い河岸棒を挟んでおり、対岸にも何本か棒が立っているとくれば、さすがに木っ端ブネの我が艇でも、すり抜けられる幅はありますまい。

写真の2隻が、はすにもやっていて、航路(?)がかぎの手になっているのも、気持ちが萎えた理由の一つではありました。右の壁にこすりつける気持ちでゆけば、あるいは突破できたかも知れないのですが、転舵の際、どちらかの艇にぶつけてしまう危険を考えると、断念せざるを得なかったのです。

ここで、この一年ほど、怨念のこもった目(笑)で眺めていた、問題の地点のGoogle航空写真をご覧いただきましょう。
おそらく3年ほど前の撮影と思われますので、位置こそ変わっていますが、同じ艇が写っており、桟橋も現在と変わりないようですね。


大きな地図で見る

時折、この写真を開いては、「舷側を壁で削るつもりなら、イケそうだなあ…いや、やっぱり無理か」などと、詮無い妄想を繰り返していたのです。
もっとも、前回触れたように、南口には2隻の屋形船が控えており、仮にここを突破できても、脱出が難しいという問題があって、挑戦を躊躇せざるを得なかったのですが…。

3059.jpg残念ですが、ここで退却するしかありますまい。

最狭水路での転回は、少々面倒です。
まず、西岸にバウをそろりと接し、連れにボートフックで岸の柵を引っ掛けさせ、エンジンを中立にしてじっと待ちます。すると、満潮で生じた流れが、艇の尻をゆっくり振ってくれるので、自然と艇はもと来たほうを向く、という寸法。
潮の引いた時間帯とあって、護岸にへばり付いた貝の群れが、格好のフェンダー代わりになってくれ、バウをさほど傷つけずに済んだのは幸いでした。

3060.jpgというわけで、大島川西支川完走には至らなかったもの、実際に最狭窄部を自艇の上から見ることができ、満足ではありました。一番奥の艇の出港時に当たる幸運(?)を夢見て、また訪ねることにしましょう!

しかし、一昨年の訪問時は「バウフェンダーと、コーナーフェンダーが必要」などと書いていたのが、今回はわりとすんなり(ウソ、冷や汗かきました)すり抜けに成功したところをみると、私の操艇術も少しは、マシになったのかもしれません。


(21年3月15日撮影)

(『最近の大横川南支川』につづく)

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タグ : 大島川西支川福島橋江東内部河川

最狭水路を抜けてみたい!…2

(『最狭水路を抜けてみたい!…1』のつづき)

3051.jpg一昨年のやはり3月、この大島川西支川に北側から入ったものの、あまりの狭さと繋留艇のギッシリ具合に、涙を呑んで(大げさだな)反転したことがあったのです。(過去ログ『大島川西支川…2』参照)

ここから、一昨年の退却地点である、永代通り・福島橋の向こうまで、わずか230mの未踏破区間。
大横川南支川や、越中島川のときも、航行のたびに機をうかがい、繋留船の移動や、出港時に運よく出くわし、進入に成功した例もあるので…。屋形船の出かけているのを見て、今日がまさにそのときかと、奮い立ったわけでアリマス!

3052.jpgフェンダーを全部下ろし、連れにはバウでボートフックを構えてもらい、転回して針路を定めてから、おもむろに進入開始。

まずは巽橋(A.P.+3.5m)を初くぐり。ここまでは、まだ何とか余裕ですが、ご覧のとおり、その向こうの狭いことったら! 
本来の岸から前進する形で、新しい柵付き護岸を設けるのはパターンとはいえ、こんな狭い水路に造りつけるとは、いささかやり過ぎの感、なきにしもあらずと言ったところです。

3053.jpg緊張のせいか、ちょっとブレて写ってしまいましたが、巽橋の裏側と橋台。

朽ちて骨組みだけになった舟か、得体の知れないモノが水面に顔を出して、何とも不気味な雰囲気です。我が艇は、生きて戻れるのか…(笑)。

3054.jpg巽橋の向こうから、いよいよ狭さが本格化。潮は上げてきており、流れは手前から奥に向かっているので、スロットルを一杯にしぼっても、艇はずんずん進みます。

手前の2艇の横は、全幅の倍寸はあるので、大丈夫そう。問題はその奥ですが、もう戻れません。覚悟を決めて、慎重にすり抜けなければ。

3055.jpgう~ん、狭い。これは狭い。しかも、オーナーらしい人が、ベカのような緑色の小舟に乗って、漁船の舷側をメンテ中。挨拶をしたいのですが、緊張のあまり声が出ない…。
ん? よく見ると、コーティングはされているものの、全木製の純和船だ! この非常時に何を考えているのだ私は。

右側の壁にぶつけるつもりで、舵をだましだまし当て、ギリギリまで艇を寄せて、何とか無事すり抜け成功。しかし、水路幅はテーパーがついたように、どんどん狭くなっている…。果たして、最狭水路の最奥部に、希望はあるのでしょうか?
撮影地点のMapion地図

(21年3月15日撮影)

(『最狭水路を抜けてみたい!…3』につづく)

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