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9月20日の川景色…5

(『9月20日の川景色…4』のつづき)

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万世橋の全景をしばらくものしていないことに気づいて、くぐって下流側から一枚。塔状の親柱と全体に施された石張りが風格を帯びて、真新しい大型ビルが林立する風景の中でも、ひとり落ち着いた雰囲気を醸しているのが佳し。

272062.jpg万世橋といえば、橋詰の公衆便所跡がたびたび話題になりますが、以前から気になっているのが北詰東側のこれ。

船着場として使うため、高欄の一部を撤去しタイヤフェンダーを並べたものですが、せっかく原形を保っていた石張りにアイを打つというのは、ちょっと抵抗がありますね。和泉橋や市兵衛河岸の既設船着場を活用せず、ここでなければいけない理由があったのでしょうか。


272063.jpg今月のタイトル画像ですでにご覧に入れた、和泉橋下で待機する不燃ゴミ輸送の曳船。タイトルより一瞬後のカットです。

アーチに渡されたもやいが2本突き出て、シルエットが頭に生えた触角のような、何かのキャラクターを思わせる風貌に見えて、面白く思いカメラを向けたのでした。



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触角に見えたもやいは、船が回転しないよう前後で“行って来い”にして、アーチの鋼材を回して取られていたのですね。曳船は「第32中島丸」。ご存じのとおり、先ほど出会った豆曳船「第30中島丸」よりここでバージをバトンタッチし、中防まで曳いてゆく役割を担っています。

操舵室の中には、船長が在船していて休憩中。お休みのところ、お騒がせしました‥‥。

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最後はおなじみ、イグアナ先生で締めるとしましょう。気持ちのよい秋晴れともなれば、真下近くまでぐぐっと迫ってディテールを堪能したくなるもの。この日もうららかな陽を浴びてご機嫌麗しく(?)、いいお顔を堪能できました。


(令和3年9月20日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 神田川 汐見運河 曳船 イグアナクレーン

9月20日の川景色…4

(『9月20日の川景色…3』のつづき)

272056.jpgお茶の水橋はご存じのとおり工事中で、橋脚まですっぽりと養生され、表面をほとんど拝めない状態。

長らく続いている御茶ノ水駅の改良工事、聖橋の改修、そしてお茶の水橋と、この界隈は工事の槌音が絶えたことがない感がありますが、竣工後の姿を想うのも楽しいもの。お茶の水橋、塗り替えられるとしたた、どんな色でお目見えするのでしょうね。


272057.jpgこちらは北岸から、御茶ノ水駅工事の巨大足場に架けられた仮橋。商品名を大書きした既製鈑桁「ヒロセ プレガーダー」の登場に、架設当時(もう8年前なのですね!)は目を引かれたものです。

しばらくぶりによく見てみると‥‥、詰所でしょうか、えらくぎっしりと建物が建てられていて、何か空中に小さな街が出現したよう。あの2階から、川面や橋たちを眺めてみたくなります。

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定番(?)の角度でスナップしたものを2つ。ちょうど電車の音がしたので、スロットルをニュートラルにして振り返り、丸ノ内線電車と聖橋のツーショットを。

深い谷間であることに加え、最近は両岸に並ぶビルもさらに高くなって、橋や川面に陽が注ぐ時間帯は限られています。聖橋もせっかく復元に近い改修をしたおとだし、一度くらいは陽を浴びたいいお顔をものしたいですね。

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総武線神田川橋梁、こちらもちょうど電車が来たので、ぐっと仰いで。視界に入るビルは年々増えてきても、この渋さと迫力だけは子供のころから変わりなく、お隣の松住町架道橋ともに、好きな風景です。

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昌平橋の下から、万世橋を望んで。改修時にエポキシ塗装された、照りのあるアーチの天井が反射して、光の加減によっては魅力的な眺めになるもの。も少し潮位の高いときにくぐったら、水鏡できれいな紡錘形になりそうですね。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の川景色…5』につづく)

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タグ : 神田川

9月20日の川景色…3

(『9月20日の川景色…2』のつづき)

272051.jpg常磐橋、袖高欄が陽を浴びて白く輝き、往時のハイカラぶりを取り戻した実感が湧いてきますね。

供用停止から復元竣工まで、震災以来長きにわたり変遷を眺めてきましたが、先日ようやくこの足で渡ったことで、より身近に感じられるようになりました。橋詰の「?」なテラスの公開、何か理由があって滞っているようですが、心待ちにしていますよ!


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好天で光量豊かとあって、本線に加え西神田出入口が河道いっぱいにかぶさり、普段はカメラを向けてもいま一つな南堀留橋も、渋いディテールがくっきりといいお顔に。

この前後で、下航してきたプレジャーと乗り合い観光船に道を譲り、手を振って応えながら行逢。分流点で追いついたエスエスNANO2、実は日本橋あたりから視界に入っていたのですが、お邪魔にならないよう行き足をしぼって距離を開け、神田川が近づいたところでご挨拶だけと思って、少しペースを速めたのでした。

272053.jpgおなじみ市兵衛河岸船着場、背後の水道橋1号分水路とつながるフラップゲートから、水が染み出した跡があるのに気づきました。

分水路に開口する暗渠化小石川から、鉄砲水みたいな出水があったのかしら? イヤ、それは考えにくいので、分水路内の天井あたりから浸出した水が壁を伝って、ゲートから染み出しているのかも。壁面にヒビでもできたのでしょうか。

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本郷台の堀割区間に入ったところで、不燃ごみ運搬バージ曳航担当の顔なじみ「第30中島丸」が待機している姿をスナップ。

三崎町中継所でバージにもやうと、可航幅を狭めるのでこちらで、ということでしょう。観光船やプレジャーの通航も頻繁になりましたから、気遣っていただけるのはありがたいこと。船体色と背後の緑がよくマッチして、うららかな陽射しの中、いい表情をものにできました。

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秋の陽を浴びた木々と護岸が川面に姿を映し、青空の下まことに気持ちのよい“茗溪”の水路風景に、通い慣れた水路ながら心洗われる思い。ときおり魚が跳ねる水音を耳にしながら、のんびりとお散歩を続けます。


(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の川景色…4』につづく)

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タグ : 日本橋川 神田川 常磐橋 高架下水路 曳船

9月20日の神田川奥部…4

(『9月20日の神田川奥部…3』のつづき)

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西江戸川橋を過ぎれば、石切橋、古川橋、掃部橋と、塗色を揃えた桁橋が緩い屈曲上に並ぶ、本当の最終コース。

遡上限界点、江戸川橋手前まではもう間もなく。久しぶりで可航区間終点を見たいし、このままサクサクいっちゃえ! と深く考えずに歩かせていたのですが、一瞬後、目に入った光景に凍りつくことになりました。

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272038.jpg河底に沈んだ白い袋が透けて見える! ‥‥イヤイヤ、それだけじゃない、河床の砂までくっきりと見えるよ!

泡を食っていたので、ボケボケの写真で恐縮です。のんびり呆けていた気持ちを引き締めて、魚探の感を確認するとすでに1.3m! この直後には1mを切り0.8mを表示、急激に浅くなっていくのが見て取れ「うひゃあ」と声が出るほど。

久しぶりの遡上なのですっかり忘れていましたが、決して深くないんですよここ。しかも潮位が低い日だということが頭からスッポリ抜けていて(両岸の湛水線を見ればわかりそうなものですが)、お恥ずかしいかぎりです。

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というわけで、もちろん即座に反転、心残りながら帰途に就いたのでありました。上航時とは反対に、右手に高架、左手に秋の日を浴びて輝くマンション群を眺めながら、遠近法で描かれた絵のような川景色を愛でつつ下航。

272040.jpg往路に撮るのを忘れていた、新白鳥橋のはすに渡る堅牢そうな桁の姿も。まだ水鳥たちが何羽か残っていて、艇が近づくと水音を立てて飛び立ってゆきました。

暗渠を含む街場の各小河川を集めて流れ下ることもあり、水質は今一つの印象がある神田川ですが、1mちょいの水深なら砂粒を判別できる透明度がコンディションによってはあることが、今回実見できたのは怪我の功名でした。


(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の川景色…1』につづく)

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タグ : 神田川 高架下水路

9月20日の神田川奥部…3

(『9月20日の神田川奥部…2』のつづき)

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272032.jpg屈曲の内側には、江戸川橋分水路の1本が吐口を開口しています。上流側は落差があるので抜けられないものの、ちょっとぐらいは入ってみたいと思いつつ、径間の狭さに腰が引けていまだ果たせず。

先ほど基礎護岸上にいた鳥たちのうち、鴨さん一家が分水路の中に逃げ込んでいました。ううん、えらく嫌われたものですが、不安げに肩を寄せ合っているさまが何とも可愛らしくて、ピンぼけながら1枚。

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新白鳥橋をくぐって大曲の大屈曲を抜けると、一直線の河道にカラフルな桁橋たち、高架は左手、南側の護岸上に1本脚の橋脚で寄せられ、上空を明け渡す形となって、見通しのよく陽のさす川景色が広がります。

手前、色分けされた桁橋の第一橋、中之橋ですが、高欄左手に掲げたオブジェ(?)の四角い板、元から茶色っぽい塗色だったと思いますが、錆びてしまったようにも見えます。鋼製のものはまめに手入れしないと、褪色や錆が出てきますから、難しいところではありますね。

272034.jpg以前も触れましたが、この区間の気になるものといえば、南側護岸に施された大レリーフでしょう。今日まで何度か大きな地震がありましたが、見たところヒビや剥落もなく、お変わりないようで何より。

写真は小桜橋上流側のものですが、木橋をバックに艪をこねる日除船に、シャッポをかむった男性客の姿も見える舟遊び風景を描いたもの。かつて“江戸川”と呼ばれたこのあたりは、お花見の名所でもありましたから、こんな光景も見られたことでしょう。

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そしてもう一つ、西江戸川橋上流のレリーフは‥‥。最近評判になったシリーズ図鑑のお題を借りれば、「ざんねんなレリーフ」とでもいうべきもの。背景に明治時代の白鳥橋とおぼしき石造アーチ、米俵を満載した舟と、かつてを髣髴させる悪くない絵柄ながら、排水管と水垢べったりでぶちこわしに(泣)。

排水管を数mずらして開口させる手立ても、逆にレリーフをもっと上流側へ掲げることもできずに、この結果となって恒久化されたあたり、管轄の違いによる動かし難さというか、この結果を招いた世知辛さをあれこれ妄想させてしまうのであります。とまれ、このおかげで絵柄以上に印象深い物件になったのは、作家さんには失礼ながら間違いありません。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の神田川奥部…4』につづく)

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タグ : 神田川 高架下水路 水辺の鳥たち