大井埠頭の「しらせ」…2
(『大井埠頭の「しらせ」…1』のつづき)

●ほぼ正横から。周りに繋留の船艇もなし、水面は穏やかだし、光線のあんばいもいいしで絶好の船見日和といったところ。
船首、格納庫上ともに岸壁側のクレーンが上げたままになっているのですね。前回、補給物資積み込みのためか、と書きましたが、時期柄帰港からまだ間もないだろうし、逆に持ち帰ったものの荷下ろしと考えた方がいいかもしれません。格納庫横にあるコンテナのフレームも、空になっていますものね。

●せっかくだからとさらに接近して左舷前方から、ぐっと仰いで。青空の下だと特に、暖色系の船体が目に快いんですよ。
水線下はいうに及ばず、舷側のそここにも錆が浮き、氷海のみならず暴風圏を越えてきた苦闘の痕が。しかし、巡視船の白い船体色だと非常に目立つ錆色も、オレンジ色だと意外となじんで、痛々しさは薄れる感じです。

●船首のアップ。氷の衝撃に耐える甲鉄帯、アイスベルトの表面にもよく見ると細かい凹凸があり、砕氷しつつ前進することの大変さを想ってしみじみ。普通の本船ではまず見られない、マッコウクジラを思い出すまあるい船首形状も、砕氷艦らしさを感じさせてよいものです。

●艦橋から後ろの上部構造物を眺めて。艦橋構造物の側面だけでなく、船体の舷側にも舷窓を設けてあるのは、戦闘/哨戒艦艇ではない「しらせ」ならではといえるかも。
ちなみに「しらせ」、東京で初めて出会ったのが、竣工から間もない平成21年10月、「砕氷艦・新『しらせ』拝見!」で見たときなので、もう13年も経つのですね。すでにベテランといってよい艦齢、新造艦の印象をいまだに引きずっていたことが恥ずかしくなります。
●「しらせ」との久々の出会いに盛り上がって、大井埠頭を後に第一航路へ戻り南下。羽田から離陸する飛行機の見えるところを通って、運河地帯へ。
実は一つ訪ねておきたいところがあるので、S社長にもお付き合いいただきましょう。そこも同じく飛行機の飛び交う姿が見える、今をときめく物件です。
(令和4年4月10日撮影)
(『竣工後の多摩川スカイブリッジ…1』につづく)

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●ほぼ正横から。周りに繋留の船艇もなし、水面は穏やかだし、光線のあんばいもいいしで絶好の船見日和といったところ。
船首、格納庫上ともに岸壁側のクレーンが上げたままになっているのですね。前回、補給物資積み込みのためか、と書きましたが、時期柄帰港からまだ間もないだろうし、逆に持ち帰ったものの荷下ろしと考えた方がいいかもしれません。格納庫横にあるコンテナのフレームも、空になっていますものね。

●せっかくだからとさらに接近して左舷前方から、ぐっと仰いで。青空の下だと特に、暖色系の船体が目に快いんですよ。
水線下はいうに及ばず、舷側のそここにも錆が浮き、氷海のみならず暴風圏を越えてきた苦闘の痕が。しかし、巡視船の白い船体色だと非常に目立つ錆色も、オレンジ色だと意外となじんで、痛々しさは薄れる感じです。

●船首のアップ。氷の衝撃に耐える甲鉄帯、アイスベルトの表面にもよく見ると細かい凹凸があり、砕氷しつつ前進することの大変さを想ってしみじみ。普通の本船ではまず見られない、マッコウクジラを思い出すまあるい船首形状も、砕氷艦らしさを感じさせてよいものです。

●艦橋から後ろの上部構造物を眺めて。艦橋構造物の側面だけでなく、船体の舷側にも舷窓を設けてあるのは、戦闘/哨戒艦艇ではない「しらせ」ならではといえるかも。
ちなみに「しらせ」、東京で初めて出会ったのが、竣工から間もない平成21年10月、「砕氷艦・新『しらせ』拝見!」で見たときなので、もう13年も経つのですね。すでにベテランといってよい艦齢、新造艦の印象をいまだに引きずっていたことが恥ずかしくなります。

実は一つ訪ねておきたいところがあるので、S社長にもお付き合いいただきましょう。そこも同じく飛行機の飛び交う姿が見える、今をときめく物件です。
(令和4年4月10日撮影)
(『竣工後の多摩川スカイブリッジ…1』につづく)

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大井埠頭の「しらせ」…1

しばらく崩れ気味が続いた天候も、この日は穏やかに晴れ、気温も朝からぐんぐんと上昇。てろりと滑らかな水面と、白く靄のかかった空、夏の朝を思わせるような湾奥風景を眺めつつ、第二航路へ南下します。

●有明はフェリー埠頭の南を気持ちよくプレーニングで通り過ぎざま、「フェリーしまんと」(オーシャン東九フェリー・12,636総t)を一枚。陽射しに白い船体が輝いて、まばゆいほど。これに乗って、徳島の川や閘門たちを再訪してみたいなあ‥‥。

あれ? こちらに船尾を向けている接岸中の本船、オレンジ色の船体に並行二本煙突、それに特徴ある形をしたクレーンのジブ! あれはもしかして‥‥。ワクワクする気持ちそのままに、スロットルを押し込んで増速。水面は油を流したように滑らかで、快適に飛ばし第一航路を横断です。

●やはり、砕氷艦「しらせ」だ! 時期的に見て、南極から帰ってまだ間もないはず。大井食品埠頭と呼ばれるONバースにもやっているのは、補給物資積み込みのためでしょうか。
以前はたびたび姿を見かけた、晴海客船ターミナルが閉鎖されてしまいましたから、これからは東京に入港しても、こんな沖合まで来なければお目にかかれなくなったんだなあ、と少々寂しいものが。昨年10月の出港式典は、横須賀で行われたのでしたっけね。

●周囲をよく見まわして、行逢船や警備の船艇がいないことを確認してから、微速で接近開始。
見たかぎり甲板上に人影はなく、休日らしい穏やかな雰囲気。氷海での苦闘を想わせる水線下にまず目を奪われますが、量感豊かな曲線を描く船尾のオーバーハングから始まって、幅のあるどっしりと肥えた船型も"輸送艦"の任務ならではの頼もしさを感じさせ、何度見てもよいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年4月10日撮影)
(『大井埠頭の「しらせ」…2』につづく)

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5年ぶりに横浜へ…1

当日は幸いにして快晴でしたが、朝はまだ10℃台と肌寒いこと。渡ってきたばかりのツバメさんも、ふくふくと羽毛をふくらませて寒そう。ツバメは早いものだと3月末に第一陣を見かけましたが、今は巣の補修に忙しく飛び回っている段階です。

●出発前の準備中、爆音がするので顔を上げたら、大きな台船を豆曳船が押して運河を西航中。‥‥あっ、この白い曳船、伊澤造船前で見たことがある。船名は確か「UTSUMI 50」!
側面をシートにして軽量化を図った操舵室に、後にごついアームを伸ばした構造から、押船として使う際はアップするからくりであることは承知していましたが、いざそれが活用されているのを目の当たりにすると、まあ強烈なこと! そのろくろっ首のようなグロテスクな異形さに、口を開けて見入ってしまいました。

●まずは京浜運河に入ろうと港内に出て横切っていると、晴海埠頭に砕氷艦「しらせ」がもやっているのを発見。オレンジの舷側は遠目にもきれいですが、水線下の船底塗料はすっかりはがれ、氷海での苦闘が想われました。
しかし、晴海の建設ラッシュ、この距離から見ると凄まじいばかりですね。前にも同じことを書きましたが、海上に突如として軍艦島が出現したようです。

要目は「セメント専用船 清安丸」(宇部興産海運株式会社)をどうぞ。

●近づいて減速、船尾方向へ流しながら、その異形っぷりを堪能。「UTSUMI 50」に続いて、見た目の違和感が半端ないですね。外洋でピッチングが始まったらツラそうだなあ。
船橋を右舷後ろから見ると、つるりと丸く整形された前部と異なり、甲板の各層が露出していて、何やら船体を切断したシーンのよう。食玩のプラモで「連斬模型」と称し、各パートを断面のディテールまで再現した「大和」型戦艦のモデルがありましたが、まさにそれを眺めているような気分ではありました。
(31年4月13日撮影)
(『5年ぶりに横浜へ…2』につづく)

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